- 子どもの医療保険の必要性が分からない
- 子どもの医療保険にはどのくらいの費用がかかるのか把握したい
- 子どものための保険の種類とその選択のポイントを知りたい
予期せぬ怪我や病気への備えとして、医療保険の存在は非常に大切だ。
ただ、「子どもに必ずしも必要なのか」という疑問をお持ちの方もいるのではないだろうか。
そこで本記事では、子どもの医療保険の必要性や保険の種類、そして最適な保険の選び方について解説していく。
医療保険への加入を検討している方や、すでに医療保険に加入している方で保険料を見直したいと考えている方には、ぜひ参考にしてほしい。
子どもの医療保険加入は必要?
子どもに医療保険と加入は必要かについて、以下3つの観点から解説する。
- 子どもの医療保険加入率
- 子どもの医療保険が不要と言われる理由
- 子どもの医療保険に加入するメリット
子どもの医療保険加入率
世間的な子どもの医療保険の加入率が、気になる方もいるだろう。
生命保険文化センターの「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、子どもの保険の加入率は46.7%だった。
なお、ここで言う保険とは、医療保険を含む生命保険全体のことを指している。
機関別 | 加入率(単位:%) |
全生保 | 46.7 |
民保 | 19.3 |
かんぽ生命 | 4.7 |
簡保 | 1.8 |
JA | 2.9 |
県民共済・生協等 | 18.1 |
およそ半数の方が子供のために何かしらの保険に加入していることになるが、各家庭によって状況は異なる。
世間的なデータも考慮しながら、保険の必要性を考える必要があるだろう
子どもの医療保険が不要と言われる理由
先述の通り、およそ半数が子供のために何らかの保険をかけている。しかしながら、医療保険に焦点を当てた場合、「子どもには不要」という意見もある。
そこで、子どもに医療保険が不要と言われる理由として、以下の3つ解説する。
- 公的医療保障制度・医療費助成制度が充実している
- 教育機関で団体保険に加入できる
- 子どもは入院期間が短い
公的医療保障制度・医療費助成制度が充実している
日本は公的医療保障制度が充実している。0歳〜6歳未満(小学校入学前)の自己負担割合は2割、6歳〜70歳までは3割となっており、医療費のほとんどを国が負担してくれる。
また高額療養費制度があり、年収に応じて医療費の負担額に上限が設けられている。
そのため、公的医療保険の対象となる治療法を選択していれば、子どもの入院費や通院費が払えなくなることはない。
さらに自治体によって医療費助成制度を用意しているため、医療費の自己負担額はさらに下がる。
たとえば神奈川県川崎市には小児医療費助成制度があり、所得にかかわらず、子どもの医療費の負担が軽減される。
0歳〜小学3年生 | 小学4年生〜中学3年生 | |
通院 | 全額助成 | 1回500円までの窓口負担(市民税所得割非課税世帯は全額助成) |
調剤 | 全額助成 | 全額助成 |
入院 | 全額助成 | 全額助成 |
自治体によって所得制限があったり、年齢制限がより厳しかったりするケースもある。
自治体の助成制度はホームページから簡単に確認が可能だ。自分の住んでいる地域の医療制度を万が一のときのために調べておこう。
教育機関で団体保険に加入できる
子どもの通う幼稚園や小学校などの教育機関を通じて共済や団体保険に加入できる。
これらの保険は比較的保険料が安く、子どもの医療費がかかったときに保険金が支払われる。
そのため別途民間の医療保険に加入しなくても、医療費の負担を軽減できる。
子どもは入院期間が短い
そもそも子どもの入院期間は短く、医療保険の必要性は低いと考える方もいる。
厚生労働省の「令和2年患者調査の概況」によると、0〜14歳の平均入院日数は8.9日と全世代の中で最も少ない。
全世代の平均は32.3日のため、子どもの平均入院日数がいかに少ないかわかるだろう。
医療保険は「入院1日◯円、通院1日◯円」として保険金を受け取れる商品が一般的だ。
子どもは入院期間が短く、保険金を受け取れる機会が少ないことも、子どもに対して医療保険がいらないと言われる理由だ。
子どもの医療保険に加入するメリット
子どもの医療費に対して国や自治体が手厚い支援制度を用意している、子どもの入院日数が短いと言った理由で「子どもの医療保険は不要」と、言われている理由はわかった。
では子どもの医療保険に加入するメリットはないのだろうか。
ここでは以下2つのメリットを解説する。
- 個室代や収入減をカバーできる
- 自治体の医療費助成制度の対象外でも経済的負担を軽減できる
個室代や収入減をカバーできる
公的医療保障や自治体の医療費助成制度の活用で、子どもにかかる医療費の負担を軽減できる。
しかし差額ベッド代、両親の交通費などは保障対象とはならないため、万が一入院が長引いてしまうと、経済的な負担が大きくなる。
また子どもの入院によって看病に時間を割くことにより、収入が減ってしまう恐れもある。
医療保険に加入していれば、万が一入院が長期化したとしても金銭的な負担を軽くできる。
自治体の医療費助成制度の対象外でも経済的負担を軽減できる
自治体によっては医療費助成制度に所得制限や子どもの年齢制限を設けている。
そのため、当初は助成制度の対象だったとしても、収入の増加や子どもの成長によって補助の対象外になってしまう。
民間の医療保険に加入していれば、年齢にかかわらず給付金を受け取れるため経済的な負担を軽減できる。
子どもの医療保険はいつから?どれを選ぶ?
万が一の事態に備えて子どもの医療保険の加入を考えている方もいるだろう。
ここでは、加入の際に気になる以下の3つについて解説する。
- 子どもの医療保険はいつから入る?
- 子どもに最適な保険選びのポイント
- おすすめの子ども医療保険
子どもの医療保険はいつから入る?
子どもの医療保険の加入タイミングには次の2つがおすすめだ。
- 産まれてすぐ
- 自治体の医療費助成制度の対象外になったとき
1つ目のタイミングは産まれてすぐだ。
医療保険は加入時期が早いほど、月々の保険料を安くできる。安価な保険料で一生涯の保障を手に入れられる。
2つ目のタイミングは自治体の医療費助成制度の対象外になってからだ。
助成制度の対象外になると、医療費の自己負担額が増える。
対象外になるタイミングで医療保険に加入すると、切れ目なく万が一の事態に備えられる。
子どもに最適な保険選びのポイント
子どもの医療保険を選ぶ場合、以下3つのポイントに着目しよう。
保障内容
まずは「どのような場合に」「いくら保険金が受け取れるのか」といった保障内容を確認しよう。
医療保険では、手術給付金・入院給付金・通院給付金として給付金が受け取れる。
ただ手術方法や入院・通院する時期によっては給付の対象外となってしまう可能性もあり、受給要件はしっかりと確認しよう。
またさらに手厚い保障を求める場合は、特約を付けることも選択肢の1つだ。
たとえば「先進医療特約」を付けると、先進医療を受ける際にかかった費用を医療保険の給付金で賄える。
そのため金銭的な負担がなく治療の選択肢を増やすことが可能だ。
保険料
毎月の保険料の支払いが、家計の負担にならないかも確認しよう。
万が一のリスクに備えて手厚い保障を用意したとしても、保険料が原因で生活が苦しくなっては本末転倒だ。
収入や貯蓄の状況に合わせて、負担にならない保険料を設定しよう。
また将来子どもに保険を引き継がせようと考えている場合は、子どもにとっても保険料の支払いが負担にならないかもシミュレーションしよう。
保険期間
保険を選ぶ際は保障が必要な期間を考えよう。
子どもが加入する医療保険の保険期間の考え方は以下の2つが一般的だ。
- 子どもが独立するまで
- 一生涯
保険期間を子どもが独立するまでとするならば、医療保険に加入する以外にもすでに両親が加入している保険に特約を付けるという方法がある。
加入済みの保険に特約を付ける方法であれば、契約する保険の数が変わらないため管理が楽になることがメリットだ。
ただ両親の保険が終了すると、特約部分である子どもの医療保障も消滅してしまうため注意が必要だ。
一方で、一生涯の保障を求めるならば終身型の医療保険をおすすめする。
終身型であれば、一生涯保険料が変わらないため、将来的に保険料の負担が大きくならないことがメリットだ。
また保障内容も変わらないため、一度加入すれば生涯にわたって手厚い保障を受けられる
おすすめの子ども医療保険
子どもが加入できる医療保険は各社が提供しており、どれがいいか選べない方もいるだろう。
ここでは、定期保険と終身保険別に以下2つの医療保険を紹介する。
- ネオファースト生命「ネオdeちりょう<無解約返戻金型治療保障保険>」
- オリックス生命保険「医療保険CURE Next[キュア・ネクスト](入院保険)」
なお、「どんな人が医療保険に加入するのか」によって最適な保険商品は変わる。
属性別におすすめの医療保険についてまとめた記事もあるので、比較していただくとより子どもにおすすめの保険につての理解が深まるはずだ。
ネオファースト生命「ネオdeちりょう<無解約返戻金型治療保障保険>」
定期医療保険のおすすめは、ネオファースト生命が提供している「ネオdeちりょう<無解約返戻金型治療保障保険>」だ。
この保険は6歳から加入可能で、6歳〜80歳の間に契約した場合の保険期間は10年と定められている。
保険期間が過ぎると自動的に更新され、更新後の保険期間は10年だ。
ただし更新後の保険料と更新前の保険料は、異なるため注意が必要だ。
この保険の特徴は、医療費の自己負担額を抑えられることにある。
公的医療保障・高額療養費制度を活用したとしても、治療費をある程度負担しなければならない。
治療費が高額になると、10万円近い自己負担を求められるケースも珍しくない。
貯蓄の状況によっては支払えない、支払うと貯蓄がなくなってしまうといった方もいるだろう。
ネオdeちりょう<無解約返戻金型治療保障保険>は、かかった費用に応じて入院治療給付金を受け取れるため、治療費をほとんど負担しなくていい。
また定額で入院治療一時給付金も受け取れるため、まとまった支払いにも対応できる。
加えて、オプションで「先進医療特約」や「特定疾病保険料払込免除特約」も付けられるため、万が一のことがあっても安心だ。
気になる方は下記のリンクから、この商品の説明を保険の専門家から聞いてほしい。
オリックス生命保険「医療保険CURE Next[キュア・ネクスト](入院保険)」
終身医療保険で終身医療保険のおすすめは、オリックス生命保険が提供している「医療保険CURE Next[キュア・ネクスト](入院保険)」だ。
この医療保険の特徴は、がん・心疾患・脳血管疾患と呼ばれる三大疾病に対しては支払い日数が無制限であることだ。
仮にこれらの病気によって入院が長期化しても、無制限で保障が受けられるため、万が一の際に金銭的な不安を軽減できる。
また糖尿病・高血圧性疾患・肝硬変・慢性腎臓病は、1回の入院あたり120日まで保険金を受け取れる。
つまり入院が長期化しても4ヶ月目までは、保険金から入院費や生活費などを捻出できる。
入院の有無にかかわらず、およそ1,000種類の手術に対して保障が受けられることも嬉しいポイントだ。
さらに先進医療を受けたときの技術料を通算で2,000万円まで保障してくれるため、公的医療保険の対象外の手術も安心して受けられる。
公式サイトによると入院給付金日額が5,000円の場合、30歳男性の月額の保険料は1,470円、女性は1,680円となっている。
子どもが小さいうちから保険に加入すれば、さらに保険料は安く抑えられる。
この保険が気になる方は、下記のリンクより保険の専門家から商品概要を聞いてほしい。
医療保険以外で子どもの病気・ケガに備える方法
最後に医療保険の加入以外で、子どもの病気やけがに備える方法を以下3つ解説する。
- 傷害保険・共済保険を検討
- 学資保険に医療特約を付帯
- 親の保険に特約を付帯
傷害保険・共済保険を検討
傷害保険とは子どもがけがをしたり、事故にあってしまったりした場合に保障を受けられる商品だ。
子どもは行動範囲が広がると、けがのリスクが高まる。たとえば歩けるようになって転び、自転車に乗るとスピードが出たまま転倒し、入院が必要なレベルのけがを負う可能性がある。
子どもがけがを負ったときのために傷害保険に加入していると、医療費負担を抑えられる。
また、自転車で他人にけがをさせてしまうケースもあるだろう。
子どもが他人にけがを負わせた事件で、1億円近い賠償金の支払いが命じられた例もある。
傷害保険に加え、個人賠償責任特約を付帯しておくと、万が一子どもが事故を起こした際にも、高額な賠償金によって生活が破綻するリスクを小さくできる。
保険料を安価に抑えたい方には、共済保険がおすすめだ。共済保険は営利を目的としておらず、組合員のために運営されており保険料が安いことが特徴だ。
一般的に組合員にならないと保険の契約ができないが、数百円程度の支払金で加入できる組合も多く、保険料を安価に抑えたい方にはおすすめだ。
なお個々人に合わせて保険内容を変えることは難しいため、保障内容に過不足がないか事前に確認するようにしよう。
学資保険に医療特約を付帯
学資保険とは教育資金の準備のために加入する保険だ。
毎月の保険料が貯蓄され、満期日になると保険金が受け取れる仕組みとなっている。
この学資保険に医療特約を付帯すると、1つの保険で教育資金と子どもの医療保障の両方に備えられる。
加えて契約者である親に万が一のことがあれば、保険料の支払いが免除されるため、学資保険に加入しておけば、教育資金の不安はなくなるだろう
ただし学資保険の保障期間が終わると医療特約の保障もなくなってしまうため、一生会の保障がほしい方は、別保険の加入をおすすめする。
親の保険に特約を付帯
親がすでに加入している保険に特約を新たに付帯する方法もある。
別の保険に加入するよりも保険料が安くなるケースもあり、保険が増えないため管理が複雑にならないことがメリットだ。
まとめ
本記事では、子どもの医療保険の必要性や加入する際のポイント、子どもの病気・ケガに備える方法について解説した。
子どもの保険は、自治体の制度などが手厚いため不要だと言われることも多いが、便利な制度にも必ずカバーできていない点が存在する。
子どもの行動は予測不可能であり、万が一のために保険を有効活用することですべてのリスクに備えることができるだろう。しかし、保険に加入する際には、保障内容や保険料、保険期間など検討する項目が多い。
さらに、保険には数多くの商品が存在するため、比較することも難しいと感じるだろう。
そんな時は、保険のプロに相談すると良いだろう。また、保険のプロを見つけるには、「生命保険ナビ」の活用をおすすめする。
このサービスを利用することで、自分の条件や意向に合った保険のプロを選択することが可能だ。
専門家のアドバイスを受けることで、安心して保険選びや保険の見直しができるだろう。
子どもの将来に備えた保険への加入を検討している方や、保険に関して少しでも疑問や不安がある方は、以下のボタンから申し込んでみてほしい。