- 小学生が生命保険に加入する必要性がわからない
- 子どものための保険選びが難しい
- 何を基準に保険を選んだら良いか分からない
子どもが小学生になったのをきっかけに、生命保険の加入を検討する人も多いだろう。
小学生になると今まで以上に活発になり、行動範囲も広がるため、万が一には備えておきたいところだ。
しかし、小学生からの生命保険は必要なものなのだろうか。
本記事では、小学生の子供への生命保険の意義と、それを選ぶ際のポイント、おすすめの保険を親視点で詳しく解説していく。
子どもの生命保険選びに悩んでいる方にぜひ読んでいただきたい。
小学生が生命保険に入るメリットとデメリット
一般的に生命保険は大人が加入するケースが多いが、小学生でも加入する必要性はあるのだろうか。
どういった目的で加入するのかを把握した上で、自分の子どもを加入させるべきかどうかを検討しよう。
ここでは、小学生が生命保険に入る必要性や加入のメリット・デメリットを解説していく。
小学生が生命保険に入る必要性とは
小学生のうちから生命保険に入る必要性として、以下の2つがポイントとして挙げられる。
- ケガや病気のリスクに備える
- 教育資金を準備する
小学生の子どもを保険に加入させる目的のひとつは「ケガや病気のリスクに備える」という点だ。
医療保険などの商品に加入していれば、ケガや病気で入院・手術を受けることとなった場合の経済的な負担を軽減させられる。
特に小学生の場合、入院時には親・保護者が付き添うケースが多い。
病院と自宅を往復する交通費がかかったり、付き添いのために仕事を休む場合に収入が減少したりなどが考えられる。
入院・手術の際にかかる経済的な負担を軽減できるという点で保険加入の必要性が高いと言えるだろう。
また、教育資金の準備という目的で保険に加入する人も多い。学資保険などの商品に加入しておくと、将来まとまった費用がかかる教育費を着実に準備することができる。
学資保険では、子どもが一定の年齢に到達した場合に祝金・満期保険金を受給できる。
大学進学などの高額な費用が発生しやすいタイミングで受け取ることで、無理なく進学費用を支払うことが可能だ。
さらに、保険期間中に契約者である親や保護者が死亡した場合は、以降の保険料払込が免除される。
祝金・満期保険金は予定通り支給されるため、確実に教育資金を子どもに残せる点が大きな魅力だ。
「教育資金を子どものために用意したい」と考えている方にとっては、保険加入の必要性が高いと言えるだろう。
小学生から加入するメリット
小学生で保険に加入するメリットとして、主に以下の3点が挙げられる。
- 健康面の問題で加入を断られるリスクが低い
- 保険料を安く抑えられる
- 保険料の払込が完了した保険をプレゼントできる
通常、生命保険は加入の際に告知審査が行われ、健康状態が確認される。
持病があったり、既往歴があったりすると加入を断られたり、保障内容が一部制限されたりするリスクがある。
しかし、小学生の場合は健康上の問題を抱えているケースは少なく、加入を断られるリスクが低い。豊富な選択肢の中から好条件の商品を選びやすい点が大きなメリットだ。
また、生命保険は年齢が若いほど月々の保険料が安くなるという特徴がある。小学生のうちから加入しておくことで、毎月の保険料負担を抑えられる点も魅力だ。
特に終身タイプの保険の場合、保険料・保障内容は加入時からずっと変わらずに継続する。小学生のうちに加入しておくと、保険料が安いまま一生涯の保障を得ることができる。
そして、医療保険やがん保険の保険料を「短期払い」で支払い終えてしまうことで、保険料の負担が必要ない保険を子どもにプレゼントすることも可能だ。
子どもが保険料を負担せずともケガや病気のリスクに備えられる点も大きな魅力と言えるだろう。
小学生から加入するデメリット
さまざまなメリットがある一方、小学生から加入するデメリットも存在する。
以下の2点に注意した上で保険に加入しよう。
- 途中で気軽に引き出すことはできない
- 保険が必要となるリスクが比較的低い
保険に加入して保険料として支払った分は、預貯金のように気軽に引き出せる性質のものではない。
「緊急でお金が必要になった」という場合でも引き出しづらい点はデメリットと言えるだろう。
支払った保険料が掛け捨てとなるタイプの商品の場合、途中で解約しても支払った保険料は戻ってこない、または戻ってきても極めて少ない。
保険料を積み立てる貯蓄型のタイプであっても、早期解約をすると返戻金が元本割れを起こすリスクがある。
特に教育資金などを準備する場合は注意が必要だ。人によっては自由度が高い預金で教育資金を準備した方が良いというケースもあるだろう。
また、小学生は大人に比べると病気で入院する可能性が低い。
せっかく保険に加入していても給付金などを受け取れる可能性が低いため、支払った保険料が無駄になる場合がある点はデメリットと言えるだろう。
子どもの生命保険選びのポイント
子どもの生命保険を選ぶ際、以下の3つのポイントを押さえておくことが重要だ。
- 保険に加入する目的を明確にする
- いつまで保障を備えるかを決める
- 無理なく支払える保険料を設定する
それぞれのポイントを押さえ、自分の子どもにとって最適な保険商品を選択しよう。
保険に加入する目的を明確にする
まず、保険に加入する目的を明確にすることが大切だ。
子どもの将来を考えた上で「どのようなリスクに備えるべきか」という点をじっくり検討し、最適な商品を選択しよう。
子どもの保険加入における主な目的として、以下のようなものが挙げられる。
- ケガや病気による入院・手術のリスクに備える
- 子どもの教育資金を準備する
- 子どもが第三者に損害を与えるリスクに備える
当然、上記のリスクはそれぞれカバーできる商品が異なるため、ニーズに合った商品を選ばなければならない。
入院・手術のリスクは医療保険や傷害保険、教育資金の準備は学資保険、第三者に損害を与えるリスクは個人賠償責任保険など、選ぶべき保険が異なる。
具体的な商品選びに進む前に「なぜ保険に加入するのか」という点を明確にしておくことが重要だ。
いつまで保障を備えるかを決める
子どもの生命保険を選ぶ際、いつまで保障を備えるかという点もしっかりと考える必要がある。
特に医療保険には「終身型」と「定期型」の商品が用意されており、どちらのタイプを選ぶのかが重要なポイントだ。
終身型は、保障が一生涯にわたって継続するタイプの商品である。
死亡するまで医療保障を備えられる安心感がある一方、医療事情の変化に対応しづらいというデメリットもある。また、保険料は定期型に比べて割高となるが、加入時のまま同じ金額で継続できる点も特徴だ。
一方の定期型は、10年・20年などの一定期間を保障するタイプの商品である。
終身型に比べると保険料は割安だが、保険期間の満期を迎えた後に契約を更新する場合は保険料が上がっていく仕組みだ。
子どもに一生涯の医療保障をプレゼントしたいと考えている場合は終身型の医療保険に加入し、短期払いで保険料を支払い終えるというパターンが良いだろう。
独立するタイミングなどで契約者名義を親から子どもに変更することで、子どもは保険料を負担することなく一生涯の医療保障を得られる。
一方、子どもが独立するまでの間の保障を手頃な保険料で準備したい場合は定期型がおすすめだ。
子どもが大学を卒業するまでの間を保険期間に設定しておき、独立したら自分で必要な商品を選んでもらう形が良いだろう。
このように、いつまでを保険期間に設定するべきかを検討することも重要だ。
無理なく支払える保険料を設定する
保険選びの重要なポイントとして「保険料が無理なく継続できる金額になっているか」という点も挙げられる。
家計の収支の見通しを立て、保険料を支払っていけるかどうかをチェックすることが大切だ。
子どものことが心配になり、とにかく手厚い保障を備えたいという方も多いだろう。しかし保障を充実させるほど保険料は高くなっていき、家計にかかる負担は重くなる。
保険は万が一のときに経済的な負担を軽減させるための商品であるのに、保険料のせいで普段の生活に経済的な負担がかかってしまっては元も子もない。
そして保険料の支払いが厳しくなってしまい途中で解約してしまうと、万が一の保障が得られなくなってしまう。
また、受け取れる解約返戻金も払い込んだ保険料を下回る可能性があり、元本割れとなるリスクがある。
このように、高額な保険料設定をするとさまざまなリスクが想定される。
必要最低限の保障内容だけを備え、無理なく保険料を支払っていけるシンプルな保険プランを設計しよう。
小学生におすすめの生命保険
ここまで解説してきた内容を踏まえ、実際に小学生の子どもを保険に加入させようと考えている方も多いだろう。
小学生におすすめの生命保険は以下の4つだ。
- 学資保険
- 医療保険
- 傷害保険
- 個人賠償責任保険
それぞれの保障内容や特徴について解説していく。
学資保険
学資保険とは、子どもの教育資金を準備することを目的に加入する保険商品のことだ。
払い込んだ保険料は積み立てられ、満期を迎えるとまとまった保険金が支給される仕組みとなっている。
商品によっては、中学や高校に入学するタイミングで祝金が支給されるものもある。
学資保険の大きな特徴として、契約者である親や保護者が死亡してしまった場合に以降の保険料払込が免除されるという点が挙げられる。
万が一のことがあっても確実に教育資金を残せる点が魅力の商品だ。
また、商品によっては子どもの入院・手術に備えた医療保障や、子どもが死亡してしまった場合の死亡保障などを備えられるケースもある。
ニーズに合わせて保障を自由にカスタマイズできる点も特徴として挙げられる。
「子どもの教育資金を計画的に貯めたい」「確実に教育資金を準備したい」という方は学資保険への加入がおすすめだ。
なお、学資保険は商品ごとに年齢制限が設けられており、場合によっては小学生で加入できない可能性もあるため、早めに加入しておこう。
医療保険
医療保険は、ケガや病気で入院・手術をした際に給付金を受け取れる保険商品だ。
治療にかかる費用やそれ以外の諸費用を準備できるため、長期入院になっても安心して治療に専念することができる。
小学生の場合、自治体による医療費助成の対象となるケースが多く、医療費自体の負担が大きくなる可能性は低い。
しかし、入院時の差額ベッド代や日用品の費用、家族が付き添うための交通費などは医療費助成の対象外であるため、すべて自分で負担しなければならない。
医療保険に加入していれば、入院日数に応じた給付金が支給されたり、手術をした場合にまとまった給付金を受け取れたりなど、経済的な負担をカバーできる。
付き添いのために仕事を休み、収入が減少したとしても給付金である程度補うことが可能だ。
子どもがケガや病気で手術を受けたり、長期入院をしたりするリスクに備えたい場合は、医療保険への加入をおすすめする。
傷害保険
傷害保険は、「急激・偶然・外来」の事故によるケガで入院や通院、手術をしたり、死亡したりしたときに補償を受けられる商品だ。
外で活発に遊ぶことが多い小学生の子どもを持つ親にとって、備えておきたい保険のひとつと言えるだろう。
傷害保険では主に以下の保険金が支給される。
- 死亡・後遺障害保険金
- 入院保険金
- 手術保険金
- 通院保険金
事故によるケガが原因で死亡したり、後遺障害が生じたりした場合に保険金が支給される。
また、事故によるケガの治療のために入院・手術をしたり、通院をしたりした場合も補償される。
特に通院保険金は、通院のみの治療でも保険金が給付される点が大きな特徴だ。
医療保険にも通院保険金が用意されているケースがあるものの、多くの商品が「入院後の通院」を対象としており、通院単独で保険金が支給されることはほとんどない。
ただし、医療保険とは違ってケガのみを補償対象としており、病気による入院や手術は補償されない。
また、慢性的な腰痛なども「急激・偶然・外来」の事故によるケガとみなされず、補償されないため注意が必要だ。
個人賠償責任保険
個人賠償責任保険は、人やモノに対して損害を与えてしまった場合に補償される保険商品だ。
第三者に怪我をさせてしまったり、他人の所有物を誤って壊してしまったりして、賠償責任を負ったときのリスクに備えて加入する商品である。
小学生は活発に動き回るため、友達にケガを負わせてしまったり、自転車でぶつかってモノを壊してしまったりするリスクが比較的高い。
場合によっては損害賠償費用が高額になるケースも考えられる。
個人賠償責任保険に加入していれば損害賠償費用の補償を受けられるため、万が一第三者に損害を与えてしまっても経済的な負担を軽減できる。
小学生の子どもがいる家庭にとっては、備えておきたい保険のひとつと言えるだろう。
なお、傷害保険の特約で個人賠償責任を補償できるケースもある。
すでに傷害保険に加入している場合は、特約による補償上乗せも検討してみよう。
まとめ
本記事では、小学生の生命保険の意義と選び方のポイント、おすすめの生命保険について解説した。
小学生に保険をかけることは、教育費の準備や医療費の補填、将来の出来事に備えるという点で大きな意義がある。
しかし、個々の家庭状況やニーズにより最適な保険選びは大きく変わる。また、その他にも保障内容や保険料、保険期間など商品の詳細情報を詳しく理解する必要がある。
さらに保険には膨大な数の商品があり、そのなかから自分一人で最適な商品を選ぶのは困難である。
そこで、専門家への相談をおすすめする。
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