- 医療保険に死亡保障を付加する必要性について知りたい
- 自分は死亡保障を付加すべきかどうかわからない
- 死亡保障を付加するメリットデメリットについて把握したい
病気やけがで入院したり、手術を受けたりした場合に保障が受けられる医療保険。
医療保険の中には死亡保障がある商品もあり、死亡保障を付加する必要があるのかどうか悩む方は多いだろう。
そこで本記事では、医療保険における死亡保障に特化し、死亡保障の必要性やメリット・デメリット、死亡保障を付加することがおすすめな人について解説していく。
また、自分に適した保障内容を把握する方法についても紹介しているため、医療保険への加入を検討している方にはぜひ参考にしてほしい。
医療保険における死亡保障は必要なのか
まずは、医療保険における死亡保障について、以下3点のポイントで解説していく。
- 医療保険における死亡保障とは
- 死亡保障を付加しない場合のリスク
- 死亡保障を付加することでかかる費用
それぞれ見ていこう。
医療保険における死亡保障とは
医療保険における死亡保障とは、通常の死亡保険と同様、被保険者(保障の対象となる人)にもしものことがあった場合に、死亡保険金が受け取れるものをいう。
医療保険には、すでに主契約に死亡保障が組み込まれている商品もあれば、特約を付加しなければ死亡保障がない場合もある。
保険金額は、入院給付金日額の50倍や100倍として決められている場合が多い。
そのため、設定できる保険金額が通常の死亡保険と比較して限定されているのが特徴である。
また、死亡を保障する特約を付加する場合は、保障の範囲にも着目して選択することが大切だ。
特約の中には、がんを原因として亡くなったときを重点保障し、がん以外で亡くなった場合は保険金額が削減されてしまうこともあるため、気をつけなければならない。
死亡保障を付加しない場合のリスク
死亡保障を付加しない場合のリスクとして考えられるのは、残された家族の生活が困窮してしまう可能性がある点だ。
死亡保障には、自身に万が一のことがあった際に、残された家族の生活を守る役割がある。
そのため、自身の収入によって生活を支えている家族がいる場合は、死亡保障を付加することがおすすめだ。
ただ、万が一のことが起こった際には、国から遺族に対して遺族年金が支給される。
支給される遺族年金は、亡くなった方が加入していた公的年金の種類によって異なる。
公的年金には「国民年金」および「厚生年金」の2種類があり、国民年金と厚生年金のどちらにも加入していた会社員や公務員の遺族は「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」が、国民年金のみ加入していた自営業者などの遺族は「遺族基礎年金」の受け取りが可能だ。
しかし、夫が亡くなり妻が遺族年金を受け取る際には、以下の2点に注意しなければならない。
- 遺族厚生年金は、妻が30歳未満で子どもがいない場合は5年間しか受け取れない
- 遺族基礎年金は、妻に子どもがいない場合は受け取れない
このように、夫の勤務先によって受け取れる遺族年金の種類が異なるだけでなく、受け取れないケースもある点には気をつけよう。
自身に万が一のことがあった場合に、必要と考えられる金額はいくらか、国からの遺族年金はどれほど受け取れるのかを踏まえて死亡保障を準備しておくことで、残された家族の生活を守ることが可能となるはずだ。
死亡保障を付加することでかかる費用
先述のとおり、医療保険にはすでに死亡保障が組み込まれている商品もあれば、特約を付加しない限り死亡時の保障は一切ないケースもある。
もし、特約の付加によって死亡保障を準備するのであれば、その特約分の保険料が上乗せされる点は覚えておこう。
医療保険に死亡保障を付加するメリット・デメリット
医療保険に付加できる死亡保障は、一般的な死亡保険における保障内容と大きな違いはない。
しかし、医療保険に死亡保障を付加することは、どのようなメリット・デメリットがあるのか気になる方も多いはずだ。
ここでは、以下3点について解説していく。
- 死亡保障を付加するメリット・デメリット
- 死亡保障を付加する際の注意点
- 死亡保障はどのような人におすすめか
それぞれ見ていこう。
死亡保障を付加するメリット・デメリット
まず、死亡保障を付加するメリットは、2つある。
- 病気やけがで入院・手術をしたときの保障と、もしものことがあったときの保障を1つの商品で準備できる
- 医療保険と死亡保険の2つに加入するよりも保険料が安くなるケースが多い
最大のメリットは、医療保障と死亡保障を同時に準備できる点だ。
また、死亡保障を医療保険に付加することで、医療保険と死亡保険の2つに加入するよりも、保険料が安くなるケースが多いのもメリットといえる。
反対に、デメリットとしては以下の3点が挙げられる。
- 保険金額が柔軟に設定できない
- 一般的な死亡保険と比較して保険金額の上限が低く設定されている
- 主契約が消滅すると特約も消滅してしまう
医療保険における死亡保障は、保険金額が柔軟に設定できないケースが多く、あらかじめ入院給付金日額の50倍や100倍と決められている商品がほとんどだ。
そのため、自身が保険で備えたい金額を細かく設定できないのは大きなデメリットといえる。
また、通常の死亡保険では数千万円の大きな保障が準備できるケースも多いが、医療保険では最大でも数百万円の保障と、上限が低く設定されているのもデメリットだ。
そのため、大きな死亡保障を準備したいのであれば、医療保険の他に死亡保険へ申し込むことも検討しよう。
さらに、主契約となる医療保険が消滅してしまった場合は、死亡保障も同時に消滅してしまうのはデメリットの一つだ。
このように、死亡保障を医療保険に付加すると、1つの商品で2つの保障が準備でき、医療保険と死亡保険の2つに加入する場合よりも保険料が安くなるといったメリットがある。
その一方で、保険金額が柔軟に設定できなかったり、一般的な死亡保険と比較して保険金額の上限が低く設定されていたり、医療保険が消滅することで死亡保障も消滅してしまったりといったデメリットが存在する。
死亡保障をいつまで準備しておきたいのか、医療保険に付加する特約で十分な保障額を用意できるかはチェックしておくことが大切だ。
死亡保障を付加する際の注意点
医療保険に死亡保障を付加する際の注意点としては、以下3つが挙げられる。
- 保障範囲は限定されていないか
- 保険料は適正か
- 保険金額は十分か
まず、保障範囲が限定されていないかを確認する必要がある。医療保険に付加可能な死亡を保障する特約の中には、事故などの災害時の死亡のみを保障していたり、がんを原因として死亡した場合のみ保障していたりと、保障範囲が限定されている場合もある。
付加しようとしている死亡保障は、自分の望む保障範囲であるかは必ずチェックしよう。
また、保険料が適正かについても注意してほしい。
多くの場合、医療保険と死亡保険の2つの保険に加入するときと比べて、死亡を保障する特約を医療保険に付加した方が保険料は安くなるだろう。
しかし、医療保険が定期タイプであったりすると、更新のタイミングで特約の保険料も高くなる。
そのため、医療保険とは別で終身タイプの死亡保険に加入した方が、支払う保険料の総額は少なくなる場合もある。
さらに、十分な保険金額を準備できるかについても確認しよう。
デメリットでも述べたとおり、医療保険における死亡保障は、保険金額が少額になる傾向がある。
そのため、もしものときに必要と考えられる必要保障額を医療保険の死亡保障だけで準備するのは厳しい。
保険でいくら準備したいかによって、医療保険への死亡保障の付加要否を検討しよう。
死亡保障はどのような人におすすめか
死亡保障の付加がおすすめなのは、以下の2つに当てはまる方だ。
- 自身の収入によって生活を支えている家族がいる
- 医療保障と死亡保障を一つの商品で準備したい
まず、結婚して家族がいる方は、死亡保障の付加を検討しよう。
繰り返しになるが、死亡保障は残された家族の生活を守るための保障だ。例え少額であっても、死亡時にいくらか保険金額が受け取れると安心だ。
また、医療保障と死亡保障を一つの商品で準備したい人にもおすすめだ。
医療保障と死亡保障を別々の保険で準備するよりも、契約管理に関する手間は少なくなる。
自分に適した保障内容を選ぶためには
医療保険の保障内容は多岐にわたる。その中で自分に適した保障内容を選ぶためには、以下の3点について着目する必要がある。
- 将来のリスクを把握する
- なぜ保険に加入するのか目的を考える
- 適切な保険料設定をする
それぞれ見ていこう。
ライフプランを考える
その人の家族構成やライフプランによって選ぶべき保障内容は異なる。
例えば、独身の方の場合、生活を支えている家族がいないのであれば、死亡保障を付加する必要性は低いだろう。
しかし、自身にもしものことがあった場合には、自分の生活が苦しくなってしまうことが考えられるため、病気やけがで入院したときの保障は最低限準備しておくべきだ。
一方、結婚して家族がいるのであれば、独身時代に加入した保障内容だけでは不十分な場合が多い。
子どもがいたり、今後子どもを望むのであれば、養育費についても考える必要があり、死亡保障の付加要否に関する検討は必須だ。
このように、保険は家族構成やライフプランによって人それぞれ必要となる保障が違う。
自分のための保障なのか、家族のことも考えた保障を準備するべきなのかを改めて考えることで、自身にとって必要となる保障内容がわかるだろう。
なぜ保険に加入するのか目的を考える
保険に加入する際には、その目的を明確にすることが大切である。
病気やけがで入院・手術をしたり、働けなくなってしまったりした場合に、自分の生活が困らないようにするために保険に入るのか。
それとも、家族の生活を守ることを目的として保険に入るのか。
中には、「結婚もしていないし、まだ若いから保険に加入しなくても大丈夫だろう」と考える人もいるかもしれない。
しかし、保険は年齢が若いうちに加入することで安い保険料で保障を準備できるというメリットもある。
また、年齢を重ねてから保険に加入しようとした場合、健康状態や過去の傷病歴などによって加入できる保障の範囲が狭まってしまったり、高い保険料を払わなければ保険に加入できなかったりといった不都合も発生する。
「保険に加入しないリスク」を洗い出すことで、保険に入るその目的が明確になるはずだ。
適切な保険料設定をする
保険は、加入したら保険期間が満了するまで保険料を支払い続ける必要がある。
そのため、高すぎる保険料設定をして家計の負担にならないようにすることが大切だ。
医療保険は各社ともに力を入れている分野であるため、保障内容はさまざまだ。
そして、同じような保障内容であっても、保険会社によって保険料は異なる。
複数の商品を比較して検討することで、より自分にあった保障内容、無理なく払い続けられる保険料の商品が選択できるはずだ。
まとめ
本記事では、医療保険における死亡保障の概要から必要性、メリット・デメリットに加えて、自分に適した保障内容を選ぶ方法についても解説した。
医療保険や死亡保障は、もしものことがあったときに自身や家族の生活を守る大切なツールである。
ただ、必要となる保障は人それぞれ異なるため、今後のライフプランを考えた上で、自分に最適な保障を準備することが重要だ。
しかし、ある程度のライフプランを作成できたとしても、そのライフプランに合致した保障内容を選択することは難易度が高い。
それだけでなく、保障内容は保険会社や商品によってさまざまであることから、専門的な知識が不可欠となる。
そのため、自分だけで保障内容を決断することに不安を抱えている場合には、保険のプロに相談することがおすすめだ。
一方で、保険のプロは全国各地にたくさんいるため、探すのが難しい場合もあるだろう。
その際には、ぜひ「生命保険ナビ」を活用してほしい。
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