- がん保険の付帯サービスにどのようなものがあるのか知りたい
- がん保険の付帯サービスをどのように選べばよいかわからない
- がん保険の保障内容をどう決めればいいか知りたい
がん保険に加入すると、付帯サービスがついてくることがある。
一部有料のものもあるが、無料で利用できるものも多い。
すでにがん保険に加入していても、まだ利用したことがなかったり、付帯サービスの存在を知らなかった、という方もいるのではないだろうか。
そこで本記事では、がん保険の付帯サービスについて、種類や有効な活用法を解説する。
記事の後半で紹介するがん保険の保障内容の決め方と合わせて、あなたががん保険の付帯サービスを利用する際の参考となれば幸いだ。
がん保険の付帯サービスにはどんなものがあるのか
付帯サービスとは、保険を契約すると利用できるお得な制度のことを指す。
各保険会社からがん保険に付随して様々なサービスが提供されている。では具体的にはどんなものがあるのだろうか。
本章では、各保険会社を例に出しながら付帯サービスの種類について詳しく解説する。
【がん保険付帯サービス】健康・医療系のサービス
まず、健康・医療系の付帯サービスについて解説しよう。
文字通り、健康面のサポートを行うものだ。セカンドオピニオンや人間ドック・PET検診予約サービス、がんカウンセリングなどが該当する。
セカンドオピニオンを利用すれば、主治医の診断や治療方針に問題がないか、別の医師から意見を聞くことができる。必要に応じて別の専門医に繋いでもらうことも可能だ。
例えば、アクサ生命の「アクサメディカルアシスタンスサービス」を利用すれば、無料でセカンドオピニオンを受けられる。
必要に応じて優秀な専門臨床医も紹介してもらえるため、健康に関して第三者の意見が聞きたい場合には活用してみると良いだろう。
また、人間ドック・PET検診予約サービスでは人間ドックやがん検診の予約代行をしてもらえる。
PET検診とはがんの精密検査のことを指す。
アクサ生命で提供している「人間ドック・PET検診予約サービス」では、無料で人間ドックやPET検診の予約代行を行ってもらえる。
さらに、受診費用については割引料金での案内になり、自分で利用する時よりもお得になる。
どこの病院で人間ドックを受けるか悩んだ際は、利用を検討しても良いだろう。そして、最も活用をおすすめしたいのはがんカウンセリングだ。
がんに関する専門知識を持った相談員が、あなたの不安や悩みを聞いて各種サービスを案内してくれる。
アフラックの「よりそうがん相談サポート」では、専任のサポートチームが何回でも無料で相談に乗ってくれる。必要に応じて治療サポートや心理サポートなども案内してもらえるので安心だ。
がんについて少しでも悩むところがある場合は、健康系の付帯サービスを積極的に活用することで、不安の解消に繋がってくるだろう。
【がん保険付帯サービス】介護・福祉系のサービス
続いて紹介するのは、介護・福祉系のサービスだ。介護の専門家であるケアマネージャーや社会福祉士に介護の相談ができる介護相談サービス、介護用品の業者を紹介してもらえる紹介サービスなどが該当する。
例えばフコク生命の保険加入者は、電話でケアマネージャーや社会福祉士へ介護関連の相談をすることが可能だ。
利用料金もかからず、気軽に利用できる。ただし、利用対象者がフコク生命の保険契約者と2親等以内の親族・その同居家族に指定されている点には、注意が必要だ。
また、介護福祉機器の購入・レンタルをお得に利用できる紹介サービスや、福祉用品の設置工事を含む住宅改修サービスも利用可能だ。
電話による相談を通じて、各業者に繋いでもらえる。少しでも介護のことで、相談したいことがあれば遠慮なく連絡するとよいだろう。
がんになると、身体を動かすことが難しくなり、介護サービスを必要とする場合も多い。がん患者本人だけでなく、家族の負担を減らすという意味でも、介護サービスを利用する重要性は高いと言える。
付帯サービスを利用し、生活を守れるようにしてもらいたい。
【がん保険付帯サービス】生活に関するサービス
最後に紹介するのは生活に関する付帯サービスだ。
サービス内容は多岐に渡るが、特別なプランのサービスが活用できたり、各種商品をお得に使用できたりする。
例えば、ライフネット生命の「がん生活サポートサービス」では、生活に関する様々な付帯サービスが利用可能だ。
家事代行サービスでは、がんを経験した方々の意見を元に作られた特別なサービスが利用できる。
また、サービスの対応はがんに関する基本知識やがん患者への対応研修を受講したスタッフが優先的に行うことも特徴の一つだ。
さらに、抗がん剤治療による脱毛の症状に対して、あなた専用のウィッグを作成してもらえるサービスもある。
ただし、サービスを受けるためにはがん保険の給付金から費用を支払うことになる。給付金の使い道として適切かどうか、慎重に検討するようにしよう。
がん保険の付帯サービスを有効活用するには
ここまで、がん保険の付帯サービスについて具体的な保険商品を例に詳しく解説してきた。
では、これらの付帯サービスを有効活用するにはどんなことに気をつけるべきなのだろうか。
ポイントとしては以下の3点が挙げられる。
- 自分に適した付帯サービスの内容を考える
- 付帯サービスの内容を複数社で比較する
- 料金がかかる場合はコストパフォーマンスを重視する
それぞれのポイントについて解説していく。
自分に適した付帯サービスの内容を考える
まずは、自分に適した付帯サービスの内容を考える必要がある。
前述の通り、付帯サービスには大きく分けて3つの種類が存在する。自分ががん保険と共に利用したいサービスがどんなものか、考えると良いだろう。
例えば、がん保険と一緒に他の病気にも備えたいと考えるならば、セカンドオピニオンなどの健康・医療系サービスを利用すべきだろう。
また、家族に高齢者がいて介護の心配がある、となれば介護相談サービスを積極的に使用することで不安の解消に繋がる。
さらに、介護によって家事に影響が出ているのであれば、家事代行サービスを同時に利用することで生活面まで改善が可能だ。
上記のように、付帯サービス同士を組み合わせることで、より豊かな生活に繋がる場合もある。
まずは自分が求める内容のサービスがどれにあたるのか、考えることから始めてみよう。
付帯サービスの内容を複数社で比較する
自分に必要な付帯サービスの内容を決めたら、複数社でサービス内容を比較し、より良い条件のものを選ぶようにしよう。
例えば、同じセカンドオピニオンサービスでも、前述したアクサ生命とFWD生命では条件が異なる。
FWD生命には「FWD健康サービス」と「Findme F」が存在する。特に後者は、複数の医師からセカンドオピニオンを受けることが出来るサービスになる。
しかも、がん専門医から完全オンラインで診察を受けることが可能だ。
対面による面談が必要ないため、自宅で全ての手続きを済ませたい人にとっては、うってつけのサービスになるだろう。
このように、保険会社ごとに付帯サービスの内容は異なる。自分が求めている条件のサービスを探していくべきと言える。
付帯サービスに料金がかかる場合はコストパフォーマンスを見定める
複数の保険会社を比べる際には、コストパフォーマンス面も同時に見ておくと良い。
基本的に付帯サービスは無料で利用できるものが多いが、一部有料のものも存在する。
例えば、SOMPOひまわり生命の「健康をサポートするがん保険 勇気のお守り」では、オンライン運動レッスンやがんのリスク検査を付帯サービスとして提供している。
これらは全て有料のサービスだ。がん検査サービスについては、他の保険でも無料で実施している場合がある。一方、オンライン運動レッスンがついているがん保険は少ない。
料金については事前に確認し、費用がかかっても利用したいと思えるか判断する必要があるだろう。
自分に適したがん保険を選ぶには
ここまでで、自分に適した付帯サービスの決め方が理解できたと思う。
しかし、がん保険を利用する上で最も必要なのは、保険自体の保障内容を決めることにある。
本章では、自分に適したがん保険の保障内容を決めるポイントを解説する。がん保険と付帯サービスの両方を有効活用できるよう、ぜひ参考にしてもらいたい。
がん保険の加入目的を明確にする
まずはがん保険へ加入する目的を明確にしておく必要がある。目的がはっきりすれば、付帯サービスも利用しやすくなる。
通常の病気であれば、一般の医療保険で備えられる場合が多い。
ただ、がんは入院治療が必要になる場合が多い。厚生労働省が発行する「患者調査」によれば、がんによる入院の平均日数は18.2日となる。
他の病気と比べて入院日数自体は短くなっているが、再発する可能性も高く、何度も入院することになる可能性もある。
入院回数が増えれば、その分必要な医療費も高額になる。そのため、がんへの保障に特化したがん保険を利用する必要が出てくるということになる。
上記の状況を踏まえれば、がん保険へ加入する目的は以下のものが考えられるだろう。
- がんの検査費用や医療用品などがんに関係する諸費用を補いたい
- がんに罹患した際の手術や治療に備えたい
- がんによる入院で減少した収入の穴埋めをしたい
自分ががん保険へ加入する際、何の費用がどれくらい必要なのか明確にすることで、保障内容をスムーズに決められるようになる。
そして、このように目的を決めることで、セカンドオピニオンなど健康系の付帯サービスも活用しやすくなるはずだ。
保障内容を元に付帯サービスを考えることが重要となるだろう。
どのがんに備えたいか対象を定める
加入目的をはっきりさせたら、次はがん保険でどのがんに備えたいのか、決めておく必要がある。
がんは再発だけでなく、身体の各部位へ転移する可能性も高い病気だ。
同じがんでも、病気の症状や必要な治療法は全く異なる。そのため、保険会社毎に対象としているがんの種類もまた違ってくるのだ。
ライフネット生命の「ダブルエール」ではがんと上皮内新生物に対して充実した保障内容となっている。
一方、メディケア生命の「メディフィットがん保険」では、骨髄移植手術に対して、専用の給付金が用意されている。
どちらもがん保険ではあるが、保障対象が異なっているのだ。
自分がどんな種類のがんに備えたいのか・どんな手術の費用を保障して欲しいのかが分かれば、適切な保障内容が見えてくる。
がん保険給付金のタイプをどうすべきか考える
備えたいがんの種類を決めたら、がん保険で支払われる給付金のタイプについて考えてみよう。
付帯サービスの中には、給付金から費用を支払って利用するものもある。がん保険の給付金には様々な種類が存在する。その一部を紹介しよう。
- 診断給付金
- がんと診断された場合に受け取れる給付金
- 入院給付金
- 手術給付金
- 治療給付金
- 抗がん剤などがんによる治療を受けている場合に受け取れる給付金
- 通院給付金
- 先進医療給付金
- 厚生労働省が定める高度な技術を必要とする先進医療を受けた際に受け取れる給付金
他にも、がんによって後遺障害になってしまった際に支給される後遺障害給付金など、様々な給付金が存在する。
給付金としては、診断給付金・入院給付金・手術給付金・治療給付金の4種類がメジャーなものと言えるだろう。
多くのがん保険は、4種類の給付金のどれかを保障内容の基本としている。では、給付金はどのように決めれば良いのだろうか。
その答えは「がん保険に入る目的」にある。長期間の手術や治療に備えたければ、手術給付金や治療給付金を優先すべきである。
また、がんの諸費用を補いたいのであれば、診断給付金が複数回受け取れる保険を利用すると良い。がんが転移するごとに給付金が支払われ、費用を賄うことが出来るからである。
上記のように、目的に合わせてどの給付金を充実させるのかを決めることで、がん保険をより効果的に活用することができるだろう。
がん保険は利用可能な付帯サービスも比較検討対象に!
本記事では、がん保険の付帯サービスについて、種類や有効な活用法と共に解説した。また、がん保険の保障内容の決め方も同時に説明した。
保険の付帯サービスには、医療関連、介護関連、そして生活全般に関わるサービスが存在する。
がん保険に加入している場合には、がんカウンセリングなど医療系サービスを活用することで、健康状態の改善が期待できる。
同じ種類の付帯サービスでも、会社によって無料・有料など利用条件は異なるため、事前に確認するようにしよう。
どの付帯サービスを利用すべきか、一人で決めるのが不安であれば、保険のプロに相談することをおすすめする。
一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、自分に必要ながん保険の付帯サービスを、有効活用することができるはずだ。
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