- 子どもの医療保険が本当に必要なのかどうか知りたい
- 子どもが医療保険に加入するメリットデメリットを把握したい
- 子どもの医療保険の料金や種類について知りたい
医療保険は、子どもを予期せぬ事故や病気から守るためにも大切なツールとなる。
しかし、どのプランを選べばよいのか、どれくらいの料金がかかるのか、そもそも加入する必要はあるのかという疑問を抱いている方も多いだろう。
そこで本記事では、子どもための医療保険について、選び方のポイントや料金、加入するメリット・デメリットを詳しく解説していく。
医療保険への加入を検討している方や、すでに加入している方で料金を見直したいと考えている方には、ぜひ最後まで読んでほしい。
子どもの医療保険加入は必要?
子どもに医療保険は必要だろうか。
もちろん病気やケガで治療費がかかる可能性はゼロではないが、世帯主や配偶者の死亡保険や医療保険、子どもの学資保険など、加入しなければならない保険は多くある。
そのため、子どもの医療保険の加入について迷っている方も多いのではないだろうか。
ここでは、子どもの医療保険の加入率や患者数を紹介し、子どもに医療保険が必要かどうかについて考えていく。
子どもの医療保険加入率
生命保険文化センターの子どもの保険加入率をみると、医療保険が最も多く33.5%で、子ども保険(学資保険)の29.2%と続く。また終身保険が19.1%と死亡保障としては多いが、教育資金を目的としている可能性がある。
このように考えると、教育資金目的が最も多く48.3%(29.2%+19.1%)、医療保険は3人に1人が加入している。
子どもの医療保険加入率
医療保険 | 33.5% | 介護保険 | 0.5% |
---|---|---|---|
終身保険 | 19.1% | こども保険 | 29.2% |
定期保険 | 7.4% | 変額保険 | 0.5% |
定期付終身保険 | 1.6% | 生活障害・就業不能保障保険 | 3.2% |
利率変動型積立終身保険 | 2.1% | その他の生命保険 | 3.2% |
養老保険 | 5.3% | 個人年金保険 | 2.2% |
がん保険 | 2.7% | 変額個人年金保険 | 0.0% |
次に19歳以下の受診理由から、どのような疾病を想定しておくべきかみておく。
受診理由
0歳 | 1~4歳 | 5~9歳 | 10~14歳 | 15~19歳 | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 予防接種12.4万人 | 喘息20.7万人 | 喘息15.0万人 | アトピー性鼻炎8.1万人 | ざ瘡(アクネ)4.8万人 |
2 | 乳幼児の検査・健診・管理4.0万人 | 予防接種14.3万人 | アトピー性鼻炎10.6万人 | その他の保健サービス8.0万人 | その他の保健サービス4.7万人 |
3 | その他の皮膚炎及び湿疹2.2万人 | 急性気管支炎11.3万人 | 皮膚及び粘膜の病変を伴うその他のウイルス性疾患6.8万人 | 喘息5.5万人 | 屈折及び調節の障害(眼)3.7万人 |
4 | アトピー性皮膚炎2.1万人 | その他の急性上気道感染症7.2万人 | その他の精神および行動の障害6.6万人 | その他の精神および行動の障害5.4万人 | その他の精神および行動の障害3.4万人 |
5 | 急性気管支炎2.1万人 | アトピー性皮膚炎6.8万人 | その他の保健サービス6.5万人 | 皮膚及び粘膜の病変を伴うその他のウイルス性疾患4.4万人 | アトピー性鼻炎3.2万人 |
6 | その他の急性上気道感染症2.0万人 | 急性咽頭炎及び急性扁桃炎5.6万人 | アトピー性皮膚炎4.9万人 | その他の四肢の骨折4.0万人 | アトピー性皮膚炎2.8万人 |
7 | その他の皮膚及び皮下組織の疾患1.9万人 | アトピー性鼻炎5.5万人 | 予防接種4.8万人 | 屈折及び調節の障害(眼)3.3万人 | 神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害2.5万人 |
19歳以下の受診理由をみると、喘息などの「呼吸系疾患」やアトピー性皮膚炎などの「皮膚の疾患」、また5歳以降では、「精神及び行動の障害」がみられる。
子どもの医療保険が不要と言われる理由
厚生労働省の患者調査をもとに、子どもの医療保険が不要と言われる理由について考えていく。
推計患者数
総数(千人) | 0~19歳 | 20~64歳 | 65歳~ |
---|---|---|---|
8,348.8 | 873.9 | 2,936.2 | 4,523.5 |
割合 | 10.5% | 35.2% | 54.2% |
厚生労働省の患者調査によると、19歳以下の患者数は全体の1割程度で、ほかの年齢層と比べると割合は低い。
人口が異なるため、簡単に比較はできないが、やはり高齢になるほど病院のお世話になる可能性は高くなる。
また前述の受診理由をみると、「予防接種」や「乳幼児の検査・健診・管理」、「その他の保健サービス」が多い。
中学校卒業まで一部負担金の全額を助成する自治体があるなど、子どもの医療費支援は充実している。
上記から必ずしも子どもの病気が心配ないわけではないが、子どもが病気になった場合でも、親の収入が途絶えなければ、高額な治療費でないかぎり、治療費を捻出できる。親が病気やケガで働けなくなるリスクのほうが高いだろう。
子どもの医療保険に加入するメリット
子どもの医療保険の加入率をみると、約3割だった。
子どもが疾患する割合は、年齢から考えて低くても、病気になる確率はゼロではない。
子ども特有の病気や重い病気にかかってしまうと、収入以上の治療費がかかる可能性がある。
また子どもの医療保険は保障内容によるが、月々1000〜2000円程度で加入できる。
保障内容の割に手ごろな保険料で保障を得られる点もメリットである。
子どもの医療保険はいつから?どれを選ぶ?
子どものために医療保険に加入しておきたいと考えた場合、いつから加入するのがベストなのだろうか。
またどの保険会社の商品がよいだろうか。
子どものための医療保険を上手に活用できるうよう、これらの疑問について詳しく解説する。
子どもの医療保険はいつから入る?
子どもに医療保険が必要だと考えている場合、今すぐにでも検討し始めたほうがよい。
必要性があれば、特に加入を遅らせる理由はないだろう。
ほとんどの医療保険は0歳から加入でき、出産前から申し込める商品も多い。
学資保険も出産前から加入できるため、時間に比較的余裕のある出産前に保険について検討するとよい。
おすすめの子ども医療保険
では、子どものために選ぶべき医療保険としては、具体的にどのような商品が挙げられるのだろうか。
子供・親・夫婦などの家族構成、また女性・男性など、属性別に最適な医療保険は変化する。
ここでは子どものための医療保険として、おすすめ商品を紹介する。
チューリッヒ生命「終身医療保険 プレミアムZ」
チューリッヒ生命の「終身医療保険 プレミアムZ」は、給付金タイプで、入院給付金、手術給付金、放射線治療給付金、先進医療給付金などの保障がついている。
17歳以下ではネット申し込みができないため、保険会社へ直接問い合わせて保険料や保障内容を確認するとよいだろう。
オリックス生命「医療保険キュア・ネクスト」
オリックス生命の「医療保険キュア・ネクスト」も給付金タイプで、三大疾病無制限型にすれば、がんなどの三大疾病の入院給付金の支払日数が無制限となる。
入院一時金(3万円・5万円・10万円)の保障を付帯して、治療費をカバーすることも可能である。
ネオファースト生命「ネオdeいちじきん」
ネオファースト生命の「ネオdeいちじきん」は、病気やケガによる入院で一時金を受け取れる保険である。
0歳男子で一時金10万円の場合の保険料は月額985円である。
入院日数が短くてもまとまった資金を受け取れるため、さまざまな用途に活用できる。
子どもの医療保険に加入する際の注意点
子どもの医療保険に加入する際の注意点として、保険料の負担が挙げられる。
子育て世帯は、死亡保険や医療保険、学資保険など優先すべき保険があり、数千円程度とはいえ、子どもの医療保険の保険料が負担になる可能性がある。
また基本的に子どもの病気に対しては、自治体のサポートが充実している。
医療保険の加入を検討する前に、公的医療保険や自治体の助成制度を確認しておくことが大切である。
子どもの医療保険を選ぶポイント
子どものための医療保険を選ぶ際のポイントをまとめる。
各社の医療保険を比較・検討することはもちろん、どのような点に注目すれば自分に合った商品を選べるか、ここで紹介するポイントを参考にしていただきたい。
なお、「どんな人が医療保険に加入するのか」によって最適な保険商品は変わる。
属性別におすすめの医療保険についてまとめた記事もあるので、比較していただくとより理解が深まるはずだ。
保険の加入目的を明確にする
保険に加入する際には目的をはっきりさせたほうがよい。
子どもの医療保険では、どのような疾病に対する保障が必要か、少額の治療費でも保障が必要か、高額の治療費のみ保険でカバーするかなど、何のために医療保険に加入するか明確にする。
医療保険は各保険会社が販売しており、数多くの商品から選ぶことができる。
医療保険の加入目的を明確にしておけば、自分に合った商品を絞りやすくなるだろう。
保障内容、保険期間は最適か
医療保険の保障内容と保険期間についても検討しなければならない。
医療保険には大きく、入院日額タイプと一時金タイプに分けられる。入院日数に応じた給付金を受け取りたいか、入院日数に限らずまとまった資金を受け取りたいかの違いである。
長期に入院する場合には入院日額タイプのほうが多く受け取れる。
一時金タイプは短期入院でもまとまった資金を受け取れる。どのような疾病に対する保障が必要か明確にしてから選ぶとよい。
また終身医療保険であれば、一生涯保障を受けられる。
子どもの医療保険であるため、独立するまでをひとつの目安としてもよい。
そのあとは、契約者を変更したり、子ども自らがほかの医療保険に加入したりと状況を見て判断する。
保険料と払込期間は無理のない範囲か
医療保険では、一般的に保険期間と払込期間を合わせる。
保障期間と払込期間を終身とする終身医療保険では、毎回支払う保険料の額をおさえることができる。
払込方法を65歳までとすれば、毎回支払う保険料の額は増えるが、65歳以降は保険料を支払わなくてよく、保障は一生涯続く。
保険商品は同じでも払込期間が異なれば、保険料は変わる。保険料と払込期間が無理のない範囲かどうかについて検討しておこう。
まとめ
本記事では、子どもの医療保険の必要性や加入する際のポイントについて解説した。
子どもの行動は予測不可能であり、思いがけないケガをしたり、突然病気にかかる可能性もゼロではない。
万が一のために保険を有効活用してすべてのリスクに備えることで、いざという時に役立つだろう。
そして、保険加入の際には個人のライフステージや将来の予測、家族の変化等をもとに、適切な保険を選択する必要がある。
また、保険期間や保険料なども商品ごとに異なるので、無理のない範囲で適切なものを選ぶと良いだろう。
しかし、保険を選択する際には、それ以外にも加入条件や保障内容など、様々な専門的な知識が必要である。
さらに、保険には膨大な数の商品が存在するため、全ての条件や保障内容を比較して検討することは極めて困難である。
そんな時は、保険のプロに相談すると良いだろう。
また、保険のプロを見つけるには、「生命保険ナビ」の活用をおすすめする。
このサービスを利用することで、自分の条件や意向に合った保険のプロを選択することが可能だ。
専門家のアドバイスを受けることで、安心して保険選びや保険の見直しができるだろう。
子どもの将来に備えた保険への加入を検討している方や、保険に関して少しでも疑問や不安がある方は、以下のボタンから申し込んでみてほしい。