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終身保険に満期はある?利用するメリットや利用時の注意点と共に解説

この記事で解決できるお悩み
  • 満期のある保険とない保険の違いが知りたい
  • 終身保険を利用するメリット・デメリットが知りたい
  • 終身保険に加入する際の注意点を理解したい

「満期がある保険とない保険の違いが分からない」

「終身保険に入るメリットは何?」

と疑問に思ったことがある方もいるのではないだろうか。

生命保険の種類は多岐にわたるため、色々な特徴を混同してしまいややこしいと感じる方も多いだろう。

生命保険特有の用語もあるが、1つ1つ理解しておくことで苦手意識や勘違いがなくなるはずだ。

この記事では終身保険にスポットをあてて解説を行う。

加入する際の注意点なども詳しく解説していくのでぜひ参考にしてほしい。

目次

終身保険に満期はあるのか

終身保険は生きている間保障が続くため、他の保険のような満期や更新がないのが特徴だ。

「満期金がなければ損をしてしまうのでは?」

「なぜ満期がないの?」

と疑問に思う方もいるだろう。終身保険に満期があると勘違いしている方は意外と多い。

なぜこのような勘違いが起こってしまうのか、まずは終身保険の概要や種類を理解してから、満期とは一体どのようなものなのか確認していこう。

それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてほしい。

読めば終身保険に満期がない理由がわかるはずだ。

終身保険の概要と種類

終身保険の大きな特徴は保障を一生涯にわたって確保できることと貯蓄性があることだ。

解約しなければ必ず保険金を受け取ることが可能である。

また、終身保険は保障だけでなく貯蓄性もあるため、解約をすると解約返戻金を受け取ることができるのがメリットだ。

支払った保険料の総額よりも多くの解約返戻金を受け取れる可能性もあるため、保障と貯蓄性のどちらも兼ね備えた保険と言えるだろう。

このような特徴から、死亡保障としてだけでなく、確実に貯蓄するために活用されることも多い。

たとえば「子どもが高校を卒業する時期に解約返戻金を受け取り、大学費用に充てたい」や「65歳で退職金代わりとして解約返戻金を受け取りたい」といったニーズに対応できるのが強みだ。

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また、下記のようにこの保険にはさまざまな種類がある。

  • 低解約返戻金型終身保険
  • 定額終身保険
  • 変額終身保険
  • ドル建て終身保険
  • 積立利率変動型終身保険

一生涯の保障と解約返戻金があるという仕組み自体は変わりないが、リスクが低くお財布にやさしい商品から、投資のように少し勇気のいる商品までさまざまだ。

5つとも特徴が異なるので下記で確認してほしい。

低解約返戻金型

解約返戻金を低くすることで、通常の終身保険よりも安価な保険料で一生涯の保障を確保できるものを指す。

保険料払込期間中の解約返戻金は低いが、払込を終えると解約返戻金が多くなるのが嬉しいポイントだ。

昨今ではさまざまな低解約返戻金型終身保険が販売されており、人気ランキングで上位を独占している状態だ。

需要の高さがうかがえるだろう。

「なるべく保険料は安くしたいけど掛け捨て保険には入りたくない」「解約返戻金が受け取れる楽しみがほしい」という方に向いている。

定額終身保険

加入時の予定利率によって運用されるタイプのため、内容がわかりやすく資産運用の見通しがたてやすいのが特徴だ。

加入時に予定利率が固定されるため、解約返戻金の金額があらかじめ分かるといったメリットがある。

大幅に増えるといった楽しみはないが、安定して資産運用したい人には向いてると言えるだろう。

変額終身保険

投資信託や株式、債券などで運用し、運用結果に応じて死亡保険金や解約返戻金の金額が変動する終身保険だ。

運用結果次第では、一般の運用方法よりも多くの死亡保険金や解約返戻金を受け取れる可能性がある。

死亡保険金として受け取る場合は最低保障があるが、解約返戻金については保障がないため、支払った保険料を下回る可能性があることを理解しよう。

ドル建て終身保険

ドル建て終身保険とは、保険料の支払いや保険金の受け取りを日本円ではなく、ドルやユーロの外貨で行うものだ。

低金利が続いている日本円ではなく、高金利の外貨で運用するため、死亡保険金や解約返戻金を多く受け取る可能性が高いのが魅力だ。

また、保険料が安価な点もメリットと言えるだろう。

ただし、最低保障は基本的になく、元本割れする可能性もゼロではないことを理解しておくべきだ。

積立利率変動型

保険金や解約返戻金が変動する保険を、積立利率変動型終身保険という。

市場金利に応じて変わるのが特徴である。

積立利率には最低保証が設けられており、インフレやデフレに対しての景気動向に強いのが特徴である。

保険の満期とは

「満期」という言葉は聞いたことがあるが、よく意味がわからない方も多いのではないだろうか。

「保険が満期を迎える」「保険が満了する」とは、保険契約が終わることを意味している。

ややこしいのは、定期保険と貯蓄型保険の満期の意味合いが少し異なる点だ。

下記では、定期保険と貯蓄型保険の満期の違いについて解説を行う。

定期保険の場合

定期保険とは10年、20年といった一定の期間のみを保障するのが特徴だ。

期間が終わると原則更新することになる。更新を迎えることも満期と呼ばれるので、少しややこしいが覚えておこう。

また「満期=満期保険金が受け取れる」と勘違いしている方も多い。

定期保険の満期には満期金がないため、混同しないよう注意していただきたい。

貯蓄型保険の場合

満期がある貯蓄型の保険には、養老保険や学資保険などが挙げられる。

貯蓄型の満期とは、加入時に定めた期間の満了や払込満了時を指している。

貯蓄型保険の満了日に満期金が受け取れるのも特徴のひとつだ。

終身保険に満期がないのはなぜ?

上述したとおり満期とは、保険契約の満了、もしくは更新時のことを指す。

しかし終身保険は一生涯保障が続くため、そもそも契約に満了や更新がないのだ。

ではなぜ終身保険に満期があると勘違いされるのだろうか。下記で解説していく。

終身保険に満期があると間違えやすい理由

終身保険に満期があると勘違いされるには、下記の原因が考えられる。

  • 保険料の払込期間と勘違い
  • 加入している保険が終身保険ではない
  • 定期部分が満期を迎えた

詳しく解説していく。

保険料の払込期間と勘違いしている

多いのは保険料の払込期間が終了することを、満期だと勘違いしているパターンだ。

保険料の払込期間とは、あくまでも保険料を支払う年数のことであり、保険の満了とはまったく意味が異なるものだ。

しかし「払込が終わった状態を満期」と思う方はまだ多いのが現状である。

終身保険は終身払いの他に60歳、65歳や一時払いなどさまざま設定できるが、どれを選んで払込が済んだとしても、満期を迎えることはないのでよく理解しておこう。

加入している保険が終身保険ではない

現在終身保険に加入している方のなかには「勧められるがまま加入してしまった」「どんな保険なのかわからない」という方もいるだろう。

そのため、加入している保険がそもそも終身保険ではないケースも考えられる。

たとえば養老保険は、同じように死亡保障もあり貯蓄性もあるため間違えやすい。

とくに契約日から年数が経つと「自分が入っているのはなに保険?」とよくわからなくなってしまう方もいるだろう。

不安な方は、早めに確認することをおすすめする。

養老保険は期間が定められており、期間中に死亡した場合は死亡保険金が支払われ、生存していた場合は満期金が支払われるものだ。

このことから、養老保険と終身保険を間違えている可能性が考えられるだろう。

定期部分が満期を迎えた

定期付終身保険に加入している場合、主契約となる終身保険ではなく定期部分の満期のことを指していることが考えられる。

この定期部分は10〜20年ごとに更新され、65歳で契約が満了となる。

定期のため満期金はない。

したがって、定期部分の満了や満期を混同してしまっているパターンが考えられるだろう。

満期なしの終身保険の長所と短所

終身保険の概要が少し理解いただけたのではないだろうか。

続いては終身保険の長所と短所、利用すべき人の特徴を解説していく。ぜひ参考にしてほしい。

終身保険の長所

長所は下記のとおりだ。

終身保険の長所
  • 保障が持続する
  • 保険料が安定的
  • 解約返戻金の受納

詳しく解説していくので確認していこう。

保障が持続する

終身保険には更新や満期がない。そのため、年齢や加入してからの年数に関わらず、必ず保険金を家族に残せるのが特徴だ。

「自分の葬儀代として家族に残したい」と考えている人にとっては、必ず役割を果たせる安心感があるだろう。

また、資産運用が目的の人にとっても、一生涯の保障を確保しながら運用できるのがメリットである。

保険料が安定的

終身保険の大きな特徴の1つが、保険料が変わらず安定的であることだ。

たとえば定期保険のように更新がくるたびに保険料が高くなる場合、保険料によっては保障を下げなければいけない可能性も出てくるだろう。

健康リスクが高くなる時期に保障を下げることは、誰しも避けたいのではないだろうか。

そのため、保険料が変わらず保障をもち続けられるのはメリットと言えるだろう。

解約返戻金の受納

終身保険は貯蓄性があるのも大きな強みだ。加入からある程度年数が経ち解約した場合は、解約返戻金が受け取れる。

そのため、子どもの教育費や老後資金などの準備に活用できるのもメリットである。

ただし、加入し短期間で解約した場合は大きく元本割れするため、解約する時期には注意が必要だ。

終身保険の短所

終身保険には上記のような長所がある一方、短所も当然存在するため、必ず両方を理解すべきだ。

「知らなかった」「こんなはずではなかった」という事態を防ぐために、下記で詳しく解説していく。

保険料の負担が大きい

終身保険は一生涯の保障と貯蓄性がある仕組み上、定期保険に比べると保険料が高くなるのが一般的だ。

そのため家計に余裕がない方や子育てや介護などでお金がかかる世代の方にとって、保険料の負担が大きいことがデメリットとして挙げられるだろう。

元本割れするリスクがある

一生涯の保障と貯蓄性が魅力の終身保険だが、加入してから短期間で解約した場合は元本割れし、損することを念頭においておこう。

解約返戻金はある程度の年数が経たないと、払い込んだ保険料より目減りするため、解約する時期には注意が必要だ。

保険の見直しがしにくい

終身保険は保険の見直しがしにくいのがデメリットと言えるだろう。

更新がないため、見直すタイミングが難しく、また切り替えなどがしにくいという一面もある。

終身保険を利用すべき人の特徴

ここからは、どのような人が利用すべきなのか、その特徴について解説していく。

自分の葬儀代などを家族に残したい人

自分が死亡した場合、残された家族にかかるのは精神的な負担だけではない。

金銭的な負担についても考えておく必要があるだろう。

「葬儀代として家族に残してあげたい」と思う方は、終身保険を利用すべきだ。

解約しない限り保障が続くため、確実に保険金を家族に残すことができるからだ。

自分の葬儀代として活用したい方は、終身保険の活用をおすすめする。

子どもの教育資金や老後の生活費の準備をしたい人

終身保険は貯蓄性があるため、子どもの教育費や老後の生活費を準備したい人にもおすすめだ。

準備したい金額分の解約返戻金が見込める終身保険に加入すれば、強制的にまとまった資金をつくることが可能である。

貯蓄が苦手な方にも有効な手段と言えるだろう。

満期なしの終身保険に加入する際の注意点

この保険にはさまざまな種類や特徴があるため、加入する際にいくつか注意してほしいポイントがある。

ここから解説していく注意点は下記のとおりだ。

  • 低解約返戻金型終身保険は、途中解約しても返戻金がもらえない
  • 変額や外貨建てなどの積立型終身保険は保険金額が大きく変動する
  • 終身医療保険は切り替えた方が良い場合もある

詳しく解説するのでぜひ参考にしてほしい。

低解約返戻金型終身保険は、途中解約しても返戻金がもらえない

低解約返戻金型終身保険に加入する場合は、途中解約しても返戻金がもらえないため注意が必要だ。

上述したが、低解約返戻金型終身保険の特徴は、払込期間までの解約返戻金を低く設定して保険料を割安にしている点である。

そのため、支払い途中で解約しても、解約返戻金はもらえない仕組みになっている点に注意が必要だ。

変額や外貨建てなどの積立型終身保険は保険金額が大きく変動する

終身保険の種類の中に、変額終身保険や外貨建て終身保険などの積立型終身保険がある。

運用実績や為替によって解約返戻金や死亡保険金の額が大きく変動するのが特徴だ。

支払った保険料よりも多くの見返りが期待できる一方で、大きな損失が出る可能性もあるため十分に注意すべきである。

終身医療は切り替えた方が良い場合もある

死亡保障の終身保険の場合は、保障内容がシンプルなため基本的に見直す必要はない。

しかし、終身医療の場合は話が別だ。

たとえば医療技術の発達で新商品が販売されたときなど、その保障内容によっては切り替えた方が良い場合もある。

「保険料が変わらないから」と同じ商品に固執しすぎないよう注意しよう。

満期なしの終身保険は保障が一生涯続く安心設計

本記事では、終身保険の満期の有無や利用するメリット・デメリット、加入する際の注意点について解説を行った。

終身保険は保障が生涯にわたって続く保険であり、保険期間の終わりを表す満期は存在しない。

保険料の払込期間と満期は、混同しやすいので注意しよう。

また、長期間加入しても保険料が変わらないのがメリットだ。

そのため、定期保険に同じ期間加入し続ける場合と比較して保険料を抑えることが可能である。

また、終身保険はなるべく若くて健康なうちに加入を検討することをおすすめする。

若く健康なうちであれば、より安い保険料で一生涯の保障を確保できるからだ。

また、解約返戻金が保険料総額を上回るタイミングも早くなるためである。

保険料の支払い期間や特約の有無については慎重な判断が必要だ。

そのため、保険選びに少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談することで自分に必要な終身保険を見つけることができるだろう。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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