- FXレバレッジの仕組みが知りたい
- 初心者に最適なレバレッジの使い方がわからない
- FXの税金制度を詳しく理解したい
FX取引では「レバレッジ」が大きな鍵を握る。少額の資金でも大きな取引を可能にする便利な仕組みだが、高い倍率を使えばリターンだけでなくリスクも大きくなる。
また、FX取引で得た利益には税金がかかり、正しいルールに従って申告しなければならない。
本記事では「FX レバレッジとは何か」という基本的なポイントから、初心者におすすめのレバレッジ倍率やリスク管理の手法、そして税金制度の基礎知識までを網羅的に解説する。
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FX取引におけるレバレッジとは何か

まずは、レバレッジの基本概念から、具体的な使用方法、そしてその効果について理解しておこう。
FX取引のレバレッジとは何か
レバレッジとは、自分の持っている資金(証拠金や保証金と呼ばれる)を元に、その数倍から数十倍の取引を可能にする仕組みのことだ。
レバレッジは「てこの原理」になぞらえて説明されることがある。小さな力で大きなモノを動かすように、少額の資金で大きな取引を行えるからだ。
この仕組みがない場合、100万円の取引がしたければ資金を100万円用意しなければならない。
しかしレバレッジ25倍の仕組みがあるFX口座なら、証拠金4万円を使って100万円相当の取引を実現できるのだ。
取引金額が「100万円」の場合
レバレッジ倍率 | 必要な証拠金 |
---|---|
1倍 | 1,000,000円 |
5倍 | 200,000円 |
10倍 | 100,000円 |
25倍 | 40,000円 |
なお、レバレッジの概念は、FXだけのものではない。借入金や信用を利用して自己資金以上の取引を行うという意味で、株式信用取引などの金融商品の取引や、企業経営および個人の借入にも適用される。
FX取引におけるレバレッジの効果
レバレッジを使用することで、同じ相場の動きでもより大きな利益(または大きな損失)を得る可能性があることを確認しよう。
資金効率が格段に上がる
証拠金4万円で、USD/JPY = 160のときに買いポジションを作り、USD/JPY = 165円(約3.13%上昇)で手仕舞うケースを考えてみよう。
以下のとおり、レバレッジの使用により、為替レートが同じであっても得られる利益額が大幅に変わる。
レバレッジ倍率 | USD/JPY = 160円での取引額 (円) | USD/JPY = 165での取引額 (円) | 利益額 (円) |
---|---|---|---|
1倍 | 40,000 | 41,250 | 1,250 |
10倍 | 400,000 | 412,500 | 12,500 |
25倍 | 1,000,000 | 1,031,250 | 31,250 |
損失リスクも同様に大きくなる
ただしレバレッジは、同時に損失リスクも大きくする。
以下の表は、前項の例と同じ条件(4万円の証拠金で、USD/JPY = 160)で買いポジションを作り、USD/JPY = 155円(約3.13%下落)で売りを立てて手仕舞うケースだ。
レバレッジ倍率 | USD/JPY = 160円での取引額 (円) | USD/JPY = 155での取引額 (円) | 損失額 (円) |
---|---|---|---|
1倍 | 40,000 | 38,750 | 1,250 |
10倍 | 400,000 | 387,500 | 12,500 |
25倍 | 1,000,000 | 968,750 | 31,250 |
このようにレバレッジは、損失も大きくする。なお、損失の発生により証拠金が不足すると、強制決済されてしまうおそれがあるほか、追加証拠金が発生するおそれもある。
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主要FX会社におけるレバレッジルールを紹介

日本の主要なFX会社は、提供する最大レバレッジを25倍に設定している。
日本でFX取引をする場合「最大レバレッジは25倍」
日本では、金融庁が定める規制により、個人トレーダーが取引できるレバレッジの最大倍率は25倍までと制限されている。
この規制は、投資家保護を目的としており、過度なリスクを避けるために設定されたものである。
過去には50倍や100倍のレバレッジも許可されていたが、リーマンショック以降の金融危機を受けてリスク管理が強化された。
主要FX会社の多くは「レバレッジ25倍固定」
主要FX会社のほとんどが、個人トレーダーに提供するレバレッジを「25倍で固定」としている。
この場合、トレーダーが倍率を指定して変更することはできない。リスクを下げたい場合は、「実質的なレバレッジ」を下げることが推奨されている。
すなわち、25倍は最大値であって、常に25倍のレバレッジで取引をすることが必須ではないのだ。
たとえば証拠金4万円で、取引は50万円に抑えれば、実際のレバレッジ倍率は12.5となる。
つまり、トレーダーが証拠金を増やすか取引額を減らし、「実質的なレバレッジ」を自分でコントロールする必要があるのだ。
レバレッジ変更の仕組みがある会社
しかし、FX口座の中には、トレーダーが上限を設定できる仕様のものもある。
できるだけリスクを避けたいと考えるトレーダーは、コースが選べる以下のFX口座を検討するとよいだろう。
松井証券FX(MATSUI FX)

取引単位 | 通貨ペア |
1通貨 | 20種類 |
レバレッジ | デモ取引 |
1・5・10・25倍より選択可能 | × |
米ドル/円 | ユーロ/円 | ユーロ/米ドル |
0.2銭 | 0.4銭 | 0.3pips |
項目 | 詳細 |
総合評価 | 3.5 |
スプレッド | 3.4 |
スワップ | 3.2 |
取引ツール | 3.4 |
スマホアプリ | 3.3 |
取引条件 | 3.5 |
情報 | 3.3 |
レバレッジが「1倍、5倍、10倍、25倍」から選択できる仕組みとなっている。リスクを限定したいと考えるトレーダーは、過度なリスクを取らない選択ができる。
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GMO外貨

取引単位 | 通貨ペア |
1,000通貨 | 24種類 |
レバレッジ | デモ取引 |
1・10・25倍より選択可能 | 〇 |
米ドル/円 | ユーロ/円 | ユーロ/米ドル |
0.2銭(原則固定) | 0.4銭(原則固定) | 0.3pips(原則固定) |
項目 | 詳細 |
総合評価 | 3.4 |
スプレッド | 3.5 |
スワップ | 3.5 |
取引ツール | 3.5 |
スマホアプリ | 3.6 |
取引条件 | 3.4 |
情報 | 3.3 |
「1倍、10倍、25倍」のレバレッジコースが用意されている。未約定の注文が残っている場合や、証拠金維持率が100%以下である場合を除き、設定したら即時に反映される。
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FX取引におけるレバレッジのメリット・デメリット

ここからは、レバレッジを利用したFX取引のメリットとデメリットを整理していく。
FXレバレッジ取引のメリット
レバレッジ取引の最大のメリットは、少ない自己資金で大きな取引ができる点にある。これにより、取引機会が増加し、利益拡大の可能性が高まる。
資金効率の向上
レバレッジを利用することで、限られた自己資金で大きな取引ポジションを持てる。これにより、複数の通貨ペアに投資するなどの分散投資が可能になるため、ポートフォリオの多様化が容易になる。
利益の拡大可能性が高まる
レバレッジの利用により、わずかな価格変動でも大きな収益を享受できる可能性が高まる。たとえば、レバレッジなしの場合とレバレッジ25倍取引とを比較した場合、1%の相場変動で利益率も25倍に拡大する。
取引機会の増加
少額の証拠金で多くのポジションを持てるので、さまざまな取引機会を捉えやすくなる。たとえば短期的な取引戦略など、多様な戦略が実行できる。
FXレバレッジ取引のリスクとデメリット
メリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在する。
損失拡大のリスクが高まる
レバレッジを利用することで、相場が逆方向に動いた際の損失も大きくなる。最悪の場合、投資額以上の損失が発生することもある。
心理的負担の増大
レバレッジをかけた大きな取引サイズは、トレーダーに大きな心理的ストレスを与えることがある。ストレスや焦りが、過度なトレードや感情的な意思決定につながりやすくなる。
追証(追加証拠金)発生のリスク
急激な相場変動時に、証拠金維持率が一定水準を割り込むと、追加の証拠金を要求されることがある。また、強制的にポジションが決済される「強制ロスカット」が発生することで、予期せぬ損失が発生するリスクもある。
金利コストの増加
レバレッジを利用すると、取引金額が大きくなるため、スワップポイントの影響も大きくなる。とくに金利の高い通貨を売る場合、大きな金利コストが発生するおそれがある。
過剰取引のリスク
大きな取引が可能になることで、過度なリスクテイクや頻繁な取引を行ってしまうことがある。これにより、取引コストの増加や不必要な損失が生じるおそれもある。
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FX初心者におすすめのレバレッジ活用法とリスク管理

適切レバレッジの水準は、トレーダーのスタイルやリスク許容度に大きく依存する。FX初心者は保守的な倍率からスタートし、経験を積みながら模索していくと良い。
初心者に最適なレバレッジ倍率とその理由
FX取引を始めたばかりのトレーダーなら、まずは低レバレッジで取引を開始するのが賢明である。
主要FX会社のレバレッジルールの紹介で見てきたとおり、主要各社の提供するレバレッジは25倍で固定されている。
よって、取引量や証拠金の量を増やすなどして、実際のレバレッジを低めにコントロールすると良い。
FXに慣れていないうちは、レバレッジを1倍から5倍の範囲で設定するのがおすすめだ。
この水準なら、相場が予想外の方向に動いた場合でも、大きな損失を被ることなく経験を積める。相場を学ぶ期間として、1〜3か月程度この水準の維持をおすすめする。
【実質レバレッジ = 取引金額 ÷ 口座の証拠金】だから、証拠金が10万円なら、取引額は10万円(実質レバレッジ1倍)から50万円(実質レバレッジ5倍)とするなどだ。
このように、取引中の証拠金の増減によって、実質レバレッジ倍率は変動する。
利益獲得により純資産が増えれば、実質レバレッジは下がり、損失が出て証拠金が減れば実質レバレッジは上がる。証拠金の状況は、常にモニタリングしておこう。
損失を抑えるストップロス注文とポジションサイズ
レバレッジを活かした取引でリスクを最小限に抑えるための代表的な手法が「ストップロス注文(損切り)」と「ポジションサイズのコントロール」である。
ストップロス注文(逆指値注文)
新規ポジションを建てる際に、「一定の損失幅に達したら自動的に決済する」と逆指値注文を入れておく。
FX初心者は相場に張り付いていられないことが多いので、損切りラインを明確にしておくことで急激な相場変動への対応がしやすくなる。
ポジションサイズの調整
証拠金が増えたからといって無闇に取引数量を増やすと、レバレッジ倍率が上がり、損失リスクも高まる。自分の資金力と精神的許容度に合った数量でポジションを建てることが重要である。
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FX取引でレバレッジを利用する際の注意点

FX取引でレバレッジを利用する際は、以下の重要な注意点を常に意識する必要がある。
過度なレバレッジは避ける
過度なレバレッジの利用は、大きな損失のリスクを伴う。以下の点に注意して欲しい。
- 自身の経験と知識に見合ったレバレッジを選択する。慣れないうちは、1倍から5倍程度のレバレッジから始めて、経験を詰みながら増やしていくと良い
- 取引資金に対して適切なレバレッジを設定する。総資金の1〜2%以上のリスクを1回の取引で取らないよう注意しよう
- レバレッジ倍率は、個々のリスク許容度に合わせて設定する。レバレッジが高いと、価格変動がわずかでも損失拡大のおそれがある
必要証拠金を超える資金を持つ
証拠金維持率とは、時価評価総額に対する必要証拠金の割合のことで、50%以下で強制ロスカットが執行される。これを回避するため、以下の対策を講じるべきである。
- 口座の資金は、必要証拠金を超える額を維持するべきである(100%以上を維持するのが目安)
- 複数のポジションを持つ場合、ポジション全体を見渡して証拠金を維持する
- 急激な相場変動に備え、常に追加の証拠金を用意しておく
絶えず市場の動向を確認する
レバレッジ取引では、市場の動きが資金に大きな影響を与える。以下の点に留意すべきである。
- 定期的に自身のポジションと市場の状況を確認し、必要に応じてポジション調整やリスク管理の見直しを行う
- 経済指標の発表や重要なニュースに注目し、大きな相場変動の可能性がある際はレバレッジを下げるなどの対応をする
- チャート分析やテクニカル指標を活用し、市場のトレンドや転換点把握の努力をする
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正しいリスク管理でFXでレバレッジを上手に活かそう

ここまで、FXレバレッジの基本的なポイントから、初心者におすすめのレバレッジ倍率やリスク管理の手法、そして税金制度の基礎知識までを解説してきた。
FXでレバレッジを上手に活かせば、少ない資金でも効率よく運用が可能である。
ただし、正しい税金知識とリスク管理は欠かせない。ぜひ本記事を参考に、レバレッジ取引と税制をしっかり理解しながらFXを始めてほしい。
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FX初心者のレバレッジに関するQ&A

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