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理想の現預金比率を見つける!賢い資産管理で将来に備えよう

この記事で解決できるお悩み
  • 現預金比率の理想的なバランスが知りたい
  • 資産管理の方法を改善したい
  • 将来に備えるための現預金の考え方を学びたい

初めて資産運用に取り組む際は、「どれくらい投資に回せばいいのだろう」と悩むことが多い。投資比率は高すぎても低すぎても、資産形成にダメージを与える原因となる。

この記事では、理想の現預金比率を導く方法について解説していく。

目次

現預金比率とは何か

まずは、現預金比率の基本的なポイントについて確認していこう。

現預金比率の定義

個人の資産運用における現預金比率とは、「資産のうち現預金で保有している割合」を指す。たとえば、全体の金融資産が1,000万円で、そのうち現預金が500万円の場合、現預金比率は50%となる。

日本銀行の「資金循環の日米欧比較」によると、日米欧の家計の金融資産構成は下記の通りだ。

画像引用:日本銀行「資金循環の日米欧比較」

日本の現預金比率は54.3%で、米国や欧州と比べると現預金比率が高いことが分かる。

現預金比率の重要性

適切な現預金比率を保つことは、よりよい資産形成にもつながる。

たとえば、現預金比率が高すぎると十分な利回りが得られず、資産の増加ペースを遅らせる原因となる。

反対に、現預金比率が低すぎると突発的な出費に対応できず、結果的に株式や投資信託などを売却しなければならなくなる。

特に低金利政策が続く日本では、銀行の預金利率はゼロに等しい状況だ。

何も考えずただ預金に預けていると、利回りが得られないだけでなく、インフレによって資産価値が減少するリスクもある。

そのため、現預金として保有する割合は必要最低限に抑えることが重要だ。

理想的な現預金比率を決める要素

理想の現預金比率は各世帯の収支状況や家族構成、ライフステージなどによって異なる。ここからは、理想の現預金比率を決める要素について学んでいこう。

リスク許容度の考慮

現預金比率はリスク許容度と密接な関係にある。

若年層で「よりリスクを取って運用したい」という場合は、現預金比率を低くしてなるべく運用に回すのがいいだろう。

長い運用期間がある若年層は、途中で大きな市場変動を経験しても運用を継続することで利回りを得られる可能性があるためだ。

反対に、「積極的なリスクを取りたくない」という人は、現預金比率を高めてリスクの低減に努めたい。

特に資産の切り崩しが近付くシニア世代では、積極的な資産運用を行うよりも、徐々に現預金比率を高めていくことが望ましいといえる。

年齢やライフステージによる変動

一般的に、現預金比率の目安は「年齢とイコール」だといわれている。現在35歳の人なら、全体の資産の35%を現預金で保有するということだ。

ただし、現預金比率は年齢だけでなくライフステージも考慮する必要がある。

仮に「現在40歳で、これからマイホーム取得と子供の教育資金で大きな支出がある」という場合、現金比率が40%では十分でない可能性がある。

反対に、「収支に余裕があり、当面大きな支出の予定がない」という場合は、積極的に資産運用に回しても問題ないだろう。

まずは、ライフステージにおいて想定される支出を考慮したうえで現預金比率を決めることが大切だ。

生活防衛費の確保

資産形成に取り組む際は、生活防衛費を確保することも忘れてはいけない。

生活防衛費とは突発的な出費に備えるための資金で、「1ヶ月の生活費×3ヶ月〜半年」が一般的な目安といわれている。

生活防衛費が十分確保できていないのに投資比率を高めてしまうと、突発的な出費が起きた際に金融商品を売却して対応することとなる。

もし市場環境が下落局面にあれば、損失が出たまま売却することにもなりかねない。

何か起きた際の出費は、預貯金から捻出できるようにきちんと確保しておこう。

現預金比率の最適化に向けた方法

自分にとっての理想の現預金比率を把握できたら、それに向けてポートフォリオを調整するステップに入る。

ここからは、現預金比率を調整する方法やポイントについて解説していこう。

資産の再配分

理想の現預金比率を掴めたら、それに近づくように資産を再配分していく。

たとえば目指したい現預金比率が40%で、現在が50%の場合、10%分を他の資産に振り分けて現預金比率を低下させる必要がある。

反対に現在の現預金比率が低すぎる場合は、他の資産を現金化して、現預金比率を高める対応が求められる。

「現金⇒金融商品」、「金融商品⇒現金」と資産の置き場所を変更すると、資産全体のポートフォリオにも変更が生じる。

資産の置き場所を変えたことで、リスク許容度に見合わないポートフォリオにならないように、全体の資産バランスにも配慮するように心がけよう。

運用商品を売買するタイミング

資産を再配分する際は、そのタイミングにも考慮しなければならない。

仮に、「現預金比率を低下させるために200万円分金融商品へ回す」という場合でも、一気に資産を移す必要はない。

よりリスクを低減しながら資産運用するためには、「市況の様子を見ながら、50万円ずつ4回に分けて金融商品を買い付ける」という方法も効果的だ。

反対に、金融資産を売却して現預金比率を高める場合も、複数回に分けて資産を移していくとよいだろう。

ただし、この判断はその時の市況にもよるため、投資先の値動きや今後の見通しを踏まえたうえで投資判断を下すことが重要だ。

将来の目標を明確化

現預金比率を調整する際は、資産形成を行う目的についても再確認したい。

「現在35歳で、65歳までに老後資金の2,000万円を準備したい」という場合、30年もの運用期間がある。

長い運用期間が取れる場合は、今あわてて現預金比率を調整するのではなく、時間をかけてバランスを整えていくことも検討しよう。

たとえば「もう少し現預金比率を低くしたい」という場合、一括投資で現預金比率を低下させるのではなく、毎月の積立投資額を増額することで徐々に現預金比率を押さえていく方法もある。

ただし、資産運用の経験が浅い場合は、「どのような投資戦略を取ればいいのか分からない」と悩むこともあるだろう。

そういった場合は、金融の専門家に相談してアドバイスを得ることがおすすめだ。次項でくわしく解説していこう。

現預金比率の最適化を相談する

これまで見てきたように、理想の現預金率は各世帯の家族構成やライフステージによって異なる。

より自分に適した現預金比率を知るためには、IFAへ相談することがおすすめだ。ここからは、IFAに現預金比率を相談するメリットについて紹介していこう。

IFAとは何か

IFAとは「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と呼ばれる、特定の金融機関に属さない金融アドバイザーである。

IFAは、金融商品の提案・販売の他にライフプランニング形成のサポートや、資産形成へのアドバイスなど、金融に関する幅広いアドバイスを行っている。

IFAの大きな特徴は、顧客目線でアドバイスを行ってくれることだ。金融に関するアドバイスは金融機関でも受けることができるが、企業利益を追求する以上、完全に顧客目線となることは難しい。

その点、IFAは特定の金融機関に所属していないため、営業ノルマもなければ、企業利益を優先する必要性もない。

真に顧客目線でのアドバイスをしてくれることから、利用者は安心して相談することが可能だ。

IFAに相談するメリット

IFAの多くは証券会社や銀行の出身者であるため、これまでの経験から豊富な知見を持っていることが魅力だ。

各顧客のニーズに適した運用商品やポートフォリオを提案してくれるため、利用者は金融のプロの助言を得ながら預貯金比率を調整することができる。

また、前述の通りIFAは顧客目線でアドバイスをしてくれることから、不要な商品をセールスされる心配もない。

金融機関の職員へ相談するとなると、「何度もセールスされるのではないか」と不安を抱くことがある。

もちろんセールスを断れば済む話だが、「セールスを断るのが苦手」という人もいるだろう。

その点、IFAは本当に必要な商品だけを提案してくれるため、「新商品が出る度セールスされる」といった悩みを抱くことがない。

金融のプロから安心して話を聞けるのは、資産形成に取り組む上で大きなメリットといえる。

IFAと共に理想の現預金比率を実現しよう

資産形成では、適切な「現預金と投資のバランス」を保つことが大切だ。現預金比率は高すぎても低すぎても、資産形成に悪影響を与えてしまう可能性がある。

ただし、適切な現預金比率は各世帯によって異なるため、なかなか理想のポートフォリオを導き出せない人も多い。

自分に適した理想の現預金比率を知るためには、IFAへ相談することを検討しよう。

金融のプロであるIFAは、これまでの多くの経験からより顧客に適した現預金比率を提案してくれる。

現預金比率だけでなく金融全般について相談できるため、ぜひこの機会に利用してみることがおすすめだ。

当サイト「資産運用ナビ」では、全国各地のIFAを検索できるサービスを提供しております。

相談内容に適したIFAをご紹介しておりますので、どうぞお気軽にご利用ください。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

・本サイト「資産運用ナビ」はアドバイザーナビ株式会社が運営しております。
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