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長期投資のメリットとは?メリットを生かす戦略も徹底解説!

この記事で解決できるお悩み
  • 長期投資のメリットが知りたい
  • 長期投資を成功させたい
  • 長期投資におすすめのプランを知りたい

長期投資は着実な資産運用に有効な方法だ。

特に新NISAが開始してから長期投資の有用性を語る意見は、さまざまなところで耳にするようになった。

着実な資産形成には、新NISAやiDeCoを活用した長期投資が有効だと耳にしたことのある方も多いだろう。

しかし具体的な長期投資のメリットを知っている方は、少ないのではないだろうか。

この記事では長期投資のメリットや成功するためのコツ、おすすめの投資プランについて解説する。

最後には長期投資におけるおすすめの相談先についても紹介する。

失敗を避け、着実に資産形成を行いたい方は参考にしてほしい。

また、長期投資に限らず、資産運用を行う上での注意点やコツを知りたい方はこちらを参考にしてほしい。

目次

長期投資のメリット

長期投資のメリットは以下の3つだ。

長期投資のメリット
  • リスクをコントロールできる
  • 運用コストを削減できる
  • 複利効果が活用しやすい

リスクをコントロールできる

長期投資は、デイトレードやスイングトレードなどの短期投資よりもリスクをコントロールしやすい。

金融庁は「株式と債券を50%ずつ20年間保有すれば、どの期間に投資しても元本割れはしなかった」という調査結果を発表している。

出典:金融庁「「貯める・増やす」 ~ 資産形成 P18」

保有期間が5年の場合は、リターンが「0%〜-2%」「-2%〜-4%」「-4%〜-6%」「-6%〜-8%」と、保有期間によってはマイナスになるケースがあった。

またリターンもばらけており、10%以上のリターンを得られるケースもあるが、安定性はまったくない。

一方で保有期間が20年になると、リターンは「2%〜4%」「4%〜6%」「6%〜8%」に集中しており、元本割れもしなかった。

過去のデータのため絶対ではないが、長期投資を行うと元本割れのリスクをコントロールできるとはいえるだろう。

運用コストを削減できる

長期投資は運用コストの削減もできる。投資では「購入時」「保有時」「売却時」に手数料がかかる。

長期投資では「購入時」と「売却時」の手数料を削減可能だ。

長期投資ではタイミング投資を行わず、定期的に購入するケースが多いため、頻繁な投資は行わない。

また一度購入した資産は目標金額に達したり、お金が必要になったりするまで売却しない。

つまり長期投資では必要最低限の売買しか行わない。

売買回数が減ると、支払うコストが少なくなり、運用コストの削減につながる。

コストは投資のリターンを押し下げる原因となる。

仮に1%のリターンを上げても、1%のコストがかかればリターンはなくなってしまう。

長期投資によって運用コストを削減できると、リターンの最大化につながる。

複利効果が活用しやすい

長期投資は複利効果が活用しやすい。

複利効果とは元本だけでなく、運用益に対しても利益が発生する投資方法のことだ。

対の概念としては単利効果がある。

投資元本100万円で、3%の運用益が生じたとしよう。

投資1年目であれば、複利効果も単利効果も得られる運用益は3万円だ。

複利効果では運用益3万円を再投資し、投資元本103万円として再度運用する。

1年目と同じく3%のリターンが生じたとすると、複利効果で得られる運用益は3万900円だが、単利効果の運用益は3万円だ。

2年目の運用益は、複利効果で運用したケースの方が900円増えている。

複利効果と単利効果の差は、投資元本や運用益が増えるほど広がる。

複利効果の活用によって少ない投資元本からでも、効率的に資産形成を行える。

ここでは長期投資のメリットについて簡単に言及した。

長期的な資産運用に関するデメリットなどをより詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてほしい。

長期投資のメリットを最大限活用するための戦略

長期投資が成功するポイントを以下3つ解説する。

  • 運用目的と目標額を決めて余剰資金で運用を行う
  • 積立投資を行う
  • 新NISAで税金対策を行う

運用目的と目標額を決めて余剰資金で運用を行う

投資を始める前に必ず運用目的と目標金額を決めよう。

運用目的としては「老後資金」や「教育資金」の準備などが挙げられる。

つまり、何のための資産運用なのかを明確にすることだ。

運用目標が決まると、投資期間の設定ができる。

たとえば現在30歳の方が65歳の定年までに老後資金を貯めるケースの投資期間は35年になる。

次に老後資金や教育資金にどの程度かかるのか算出し、目標金額を決める。

目標金額と投資期間がわかると、必要な投資金額と運用利回りを算出できる。

また投資は余剰資金で行わなければならない。

余剰資金とは直近で使わないお金や、使い道が決まっていないお金のことだ。

余剰資金で投資を行えば、想定以上の損失を被ったとしても生活に影響が出ない。

積立投資を行う

積立投資により投資のリスクを低減できる。

投資のリスクを低減するためには「資産クラス」と「時間」の分散が重要だ。

長期投資では時間の分散が行える。

時間の分散とは投資タイミングを複数設けること、または投資資金を複数に分けて使うことを意味する。

投資タイミングが1回しかない場合、そのときの購入価格に資産額が大きな影響を受ける。

仮に割高なタイミングで購入してしまうと、高値づかみとなってしまい、長期間含み損を抱えてしまうケースも考えられる。

投資タイミングを複数設けることで、価格が安いときと高いときの両方で購入ができ、平均購入単価を下げられる。

つまり高値づかみを防止できる。

新NISAで税金対策を行う

投資で得た利益には20.315%の税金がかかる。

100万円の利益が出た場合はおよそ20万円が税金として差し引かれ、手元に残る金額はおよそ80万円となる。

利益額が大きくなればさらに支払う税金は増える。

税金対策として有効な手法が新NISAの活用だ。新NISAは投資で得た収益に税金がかからない。

また非課税保有期間は無期限のため、売却するタイミングを自由に選べることも魅力だ。

先述したように20年以上の長期投資を行うと、利益が出る可能性は高い。

確実な税金対策をしたい方は新NISAを活用しよう。

長期投資におすすめのプランを紹介

長期投資におすすめのポートフォリオを3つ紹介する。

  • GPIFのポートフォリオ
  • リスクとリターンのバランスが良いポートフォリオ
  • 積極的にリターンを求めるポートフォリオ

GPIFのポートフォリオ

GPIFとは年金積立金管理運用独立行政法人のことで、私たちの年金を管理・運用する機関だ。

GPIFは下記ポートフォリオを用いて、最低限のリスクで1.7%リターンを目指している。

  • 国内債券
    • 25%
  • 外国債券
    • 25%
  • 国内株式
    • 25%
  • 外国株式
    • 25%

このポートフォリオで運用すれば、GPIFと同じようなリターンを少ないリスクで得られる可能性が高い。

あまりリスクが取れないという方が参考にすべきポートフォリオだ。

リスクとリターンのバランスが良いポートフォリオ

1.7%のリターンでは物足りないという方には次のポートフォリオをおすすめする。

  • 国内債券
    • 10%
  • 外国債券
    • 10%
  • 国内株式
    • 30%
  • 外国株式
    • 30%
  • 不動産(REIT)
    • 20%

GPIFのポートフォリオよりも、債券を減らし株式の割合を増やし、不動産(REIT)を加えた。

一般的に株式と不動産の方が債券よりもリターンが高くなる。

またリターンを高めるために、外国債券や外国株式に先進国のものを組み入れることも1つの方法だ。

新興国債券や新興国株式は安定性には劣るが、高いリターンを狙える。

積極的にリターンを求めるポートフォリオ

積極的にリターンを求める方には、下記のポートフォリオがおすすめだ。

  • 国内株式
    • 50%
  • 外国株式
    • 50%

長期投資の場合最もリターンを見込める資産クラスは株式だ。

株式はリーマンショックやコロナショックのような暴落で、一時的に数十%以上値下がりするケースもある。

しかし何度も株価を戻してきた。そのため長期投資であれば、株式100%のポートフォリオが最もリターンを見込める。

今後インドをはじめとした先進国が最も成長すると考える方は、外国株式の中でも先進国の比率を増やしても良いだろう。

また今後も米国をはじめとした先進国が、株式の成長を牽引すると考える場合は先進国株式を多く組み入れよう。

長期投資のメリットを活かした運用がしたいなら誰に相談するべき?

長期投資を始める前には専門家の意見を聞くのがおすすめだ。

長期投資は投資戦略が間違っていると運用期間が長い分、多額の損失を被る可能性がある。

専門家の力を借り、正しい方向性で長期投資を行えば大きなリターンを見込める。

ここでは投資の相談先について以下の3つを解説する。

  • 長期投資における専門家の重要性
  • IFAの役割とメリット
  • IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法

長期投資における専門家の重要性

投資判断や資産管理については、専門家に相談することを推奨している。

投資の知識や経験が豊富でないと、正確な投資判断を行うことは難しい。

また資産管理は運用目的や市場状況を考慮して行わなければならず、これも投資経験が必要だ。

投資判断や資産管理に失敗すると、長期投資であっても成功することは難しい。

失敗を避けるためには、専門家にアドバイスを求めるのがおすすめだ。

専門家は豊富な知識や多様な経験があり、あなたに適切なアドバイスを提供してくれる。

IFAの役割とメリット

投資の相談先として推奨しているのが、証券会社や銀行などの金融機関から独立しているIFAだ。

IFAとは独立系ファイナンシャルアドバイザーのことをいい、組織に所属していない資産運用の専門家だ。

組織に所属していると、営業ノルマや商品ノルマを優先し、顧客の希望にかなわない商品が提案されるケースもある。

IFAは独立しているため、組織のしがらみに関係ない商品提案が行える。

また複数の金融機関と提携しているため、商品提案の幅に制限がないことも魅力だ。

さらにIFAには数年に1度の転勤がない。

長期投資をしているとさまざまな金融危機に巻き込まれ、保有資産の価値が暴落してしまうケースは何度もあるだろう。

そのようなときに信用できる担当者がいれば、すぐにアドバイスを受けられ、冷静な投資判断を下せる。

投資の相談を誰にしたらよいか迷っている方は、一度IFAの力を借りてほしい。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法

日本ではまだまだIFAの知名度が低い。

そのためどこで自分と相性の良い担当者を見つければよいかわからない方もいるだろう。

おすすめなのが、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用することだ。

「資産運用ナビ」はお住まいの都道府県や金融資産など簡単な情報を入力するだけで登録が終わる。

登録された情報をもとに全国のネットワークから最適な担当者を紹介してくれる。

担当者のプロフィールや得意分野、実績は事前に確認ができるため、相性の良い担当者を選びやすい。

また面談は対面とWebの両方に対応しており、好きな方を選べる。

また対面であっても47都道府県に対応しているため、誰でも利用できること​も魅力の1つだ。

さらに何度相談しても相談料は原則発生しない。

つまり本当に納得してから投資を始められる。

費用が発生するのは、IFAから紹介された商品を購入するときのみだ。

一度専門家から話を聞いてみたいという方は、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用しよう。​

長期投資のメリットは大きく3つ!

この記事では長期投資のメリットや成功させる秘訣、おすすめの投資プランについて解説した。

長期投資のメリットは以下の3つだ。

長期投資のメリット
  • リスクをコントロールできる
  • 運用コストを削減できる
  • 複利効果が活用しやすい

また求めるリターン別に3つの投資プランを取り上げたがあくまで一例だ。

投資プランの最適解は個人によって異なる。

自分に適した投資プランを知りたい方には、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用し、自分と相性の良い担当者を探そう。

長期投資のメリットに関するQ&A

長期投資と短期投資を組み合わせるメリットは何ですか?

長期投資で着実に資産形成を行いつつも、短期投資で大きくリターンを狙えることだ。

この記事で紹介したポートフォリオや方法で長期投資を実践すれば、利益を得られる可能性は高い。

しかし長期投資は短期間で資産を大きく増やせる方法ではない。

一方で短期投資は着実な資産形成には不向きだが、短期間で大きく資産を増やせる可能性がある。

この2つの投資方法を組み合わせることで、将来必要となるお金を着実に準備しつつ、短期投資のリターンによっては、資産形成の時期を大幅に短縮できる。

長期投資の効果を高める新NISAの活用法を教えてください。

複利効果を活かすことだ。投資で得た収益は使わずに再投資するのが長期投資の効果を高める方法だ。

新NISAで非課税になる金額は上限がない。

極端な例ではあるが、リターンが1億円出たとしても一切税金はかからない。

そのため新NISAの活用法としては、長期投資による複利効果を最もおすすめしている。

投資は何歳から始めるべきですか?

長期投資は、投資期間を長く設ける方が有利だ。

そのため資産形成を始めたいと思ったときが最もおすすめである。

ただし長期投資を行うには定期的な収入が必要だ。

そのため現実的には、働き始める年齢である18歳〜25歳あたりから始めることを推奨する。

長期投資のメリットを享受するには、どのような資産クラスで投資に取り組むと良いですか?

長期投資のメリットを享受するのに特におすすめな資産クラスは下記のとおりだ。

  • 株式投資
  • 投資信託
  • 不動産投資

株式で長期間運用することで、配当金や売却利益が期待できる。

そのため、長期運用には業績が安定している優良な銘柄を選ぶようにしよう。

また、気軽に分散投資ができる投資信託も長期投資におすすめである。

なお、投資信託に長期投資をする場合、運用コストである信託報酬が運用成績に影響するため、購入前によく確認しておこう。

不動産投資の利益は家賃収入と売却利益である。

当然長期投資するほど家賃収入が入り続ける可能性があるため、長期投資がおすすめだ。

長期投資のメリットを最大化するための具体的な運用のコツはありますか?

長期投資のメリットを最大化するためには、資産クラス、地域、時間を分散させリスクを抑えて運用することだ。

また、投資によって得た利益で再投資をし、複利効果を上げていく運用方法もおすすめである。

長期投資にデメリットはないのでしょうか?

「すぐにまとまった資金がほしい」「近い将来使う予定がある」といった人は、長期投資にデメリットを感じることもあるだろう。

長期間使う予定のない余剰資金で行う必要があるため事前によく理解しておこう。

また、長期投資は短期間で大きな利益を得る運用方法ではなく、時間をかけてじっくりと資産を増やすための手法である。

長期投資において資産を保有し続ける際に必要な心構えとは何でしょうか?

長期間保有している際に、業績悪化や経営不振によって株価が下落することも考えられる。

「いくらまで下がったら売却するか」という損切りする基準を事前に決めておくといい。

慌てて売却するのもおすすめできないが、なかなか損切りできず保有し続けるのも考えものだ。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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