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【今後どうなる?】再生可能エネルギーへ投資の基本とおすすめの方法も解説

地球温暖化にともない再生エネルギーのニーズが高まり、世界中でこれまでの石油・石炭などの化石エネルギーにより二酸化炭素の放出をストップするための働きが強まっています。

再生エネルギーは昨今のウクライナとロシアの戦争により、さらに注目が集まっているエネルギー資源です。そのため、投資家も再生エネルギーに注目しています。

この記事では、今後の再生エネルギーの動向と、これから投資を考えている人のためにおすすめの再生エネルギーについて解説します。

これから再生エネルギーに投資を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

そもそも再生可能エネルギーとは?

そもそも再生可能エネルギーとは?種類は? 資産運用ナビコラム

再生可能エネルギーは、これまで日常で使用されている石油・石炭・天然ガスとは違い、自然界に存在するの風力、太陽光、地熱などの地球からもたらされるエネルギーを利用することを示します。

再生可能エネルギーは、地球環境に悪影響をおよぼさず、枯渇することがありません。

そのため、新しいエネルギーとして注目され、地球環境の保護のために2050年までには二酸化炭素放出ゼロを目的として、国や自治体などが従来の化石エネルギーとよばれる石油・石炭・天然ガスから、クリーンエネルギーといわれる再生可能エネルギーへの変更を推進しています。

とくに、ウクライナ-ロシアの戦争により世界的にロシアからの石油、石炭、天然ガスの輸入を禁止していることも再生可能エネルギーの開発、推進に一層拍車をかけています。

再生可能エネルギーには、次のような課題があります。

再生可能エネルギーの課題
  • 自然状況に合わせて発電をするために不安定で供給量が一定にならない。
  • エネルギー密度が高くないために、大規模な施設が必要
  • 発電コストが割高のため、電気代が高くなる

再生可能エネルギーの種類

電力発電のための再生可能エネルギーには、さまざまなタイプがあります。

発電分野
  • 太陽光発電
  • 風力発電
  • バイオマス発電
  • 水力発電
  • 地熱発電
地熱利用分野
  • 太陽熱利用
  • バイオマス熱利用
  • 温度差熱利用
  • 雪氷熱利用

再生可能エネルギー投資とはどのようなものなのか?

再生可能エネルギーの投資とはどのようなものなのか? 資産運用ナビコラム

再生可能エネルギーは電力会社が一般家庭や事業者が太陽光発電した電気を買い取る制度で、国が約束し、経済産業省の認可により発電した電気を対象としています。

この約束を固定価格買取制度(FIT)といい、再生可能エネルギーの投資は、FITにより成立します。

電力会社には、電力量や発電方法などにより一定期間中は単価を変えずに電気を買い取ることが義務づけられています。

そのため、FIT制度により国が固定価格で電力を買い取るために発電期間中は収入を得ることができます。

日本は、海外からエネルギーの輸入がほとんどで、再生可能エネルギーの推進が必至となっています。

そのため、今後さらに再生可能エネルギーへの投資の需要が高まることが予想されています。

2022年には、再生可能エネルギーによる自立を促すために、このFIT制度が導入され投資インセンティブ確保を支援していまます。

国が電力会社を通じて買い取る料金の算出方法は以下の通りです。

プレミアム(供給促進交付金)の額は、基準価格(FIP価格)から、参照価格(市場取引等により期待される収入)を控除した額(プレミアム単価)に、再エネ電気供給量を乗じた額を基礎として、1ヶ月(交付頻度)毎に決定されます。

引用:関西電力「再生可能エネルギーへの取組み 再生可能エネルギーとは」

これからの再生可能エネルギー投資はコレがおすすめ

これからの再生可能エネルギーの投資はコレがおすすめ 資産運用ナビコラム

2050年の二酸化炭素ゼロ対策に向けて、これからますます需要が増える再生可能エネルギーですが、日本ではどのエネルギーによる発電が適しているのでしょうか?

水力発電

水源に恵まれた日本では、これまでも水力による発電が行われてきました。川やダムの水流で発電をする水力発電は、国内の7.9%を占めた発電方法です。

しかし、ダム建設が水力発電をするためには必要なため、大規模な投資が必要になります。

水力発電のメリット
  • 発電や管理コストが比較的安い
    • 水力発電にはダムの建設費用がかかりますが、発電に使用される水は自然の資源のために無料なために、火力発電や原子力発電に比較して割安となります。
  • エネルギー交換率が高い
    • 太陽光や風量を発電にどれくらい無駄がなく電力に変換できたかを示すのがエネルギー交換率です。水力発電は80%ものエネルギー交換率があります。これまで利用されていた原子力発電は33%、風力発電は25%で、水力発電はずば抜けています。
  • 費用対効果が高い
    • 水力発電用に建設されるダムは50年~100年という長期的なスパンを考慮して設計されるために費用対効果が高くなります。
  • 日本の地理条件のマッチしている
    • 山々による起伏が多い日本は河川が比較的急流で流れてます。そのため、日本の地形は水力の高低差を利用して発電する方法に好条件となります。
  • 電力需要に対応することができる
    • 貯水された水はダムによりコントロールされています。そのため、急に電力が必要な時にダムのコンロールで電力を確保できます。
水力発電のデメリット
  • ダムの建設や初期費用が高額
    • 水力発電のために必要なダムの建設には数年単位の長期間が必要で、費用も数百億円にもおよびます。
  • 降雨量が天候に左右される
    • 水力発電は降雨量により左右されるため、雨が降らない時期が長く続くと十分な発電ができなくなります。
  • ダム建設のため周辺環境に影響を与える
    • 水力発電のための貯水池は周辺環境の地形を人工的に変更させて建設されます。このため、この周辺に生息する動物や植物の生活形態に多大な影響を与えます。
  • 二酸化炭素やメタンガス排出のリスクがある
    • ダム建設に伴う貯水池の建設で、水没した植物の腐敗により相当量の二酸化炭素やメタンガスを排出するリスクがあります。

太陽光発電

太陽光発電は、これまでも家庭でソーラーパネルを利用して使用していた発電方法です。太陽光発電は、他の発電と比較して設備投資が比較的安く、気軽に再生可能エネルギー投資をすることができます。

太陽光発電のメリット
  • 売った電気で収入が得られる
    • 太陽光発電は、自宅に設置したソーラーパネルにより発電した電気を自宅で使用し、その余りを電力会社が買い取る制度(売電)があります。売電はFIT制度により電力会社との契約や、国の認定手続きにより利用することができます。
    • さらに、ソーラーパネルの設置から10年間は太陽光発電による電気の買取が保証されます。
  • 電気代を節約できる
    • 太陽光発電を利用している家庭は、年間で約5万円程度も電気代が安くなるとの報告があります。

太陽光発電システムを導入している平均的な家庭で試算すると、年間48,308円相当の電気代がおトクになります

東京電力エナジーパートナー「暮らしの電化」
  • 断熱効果がある
    • ソーラーパネルを設置すると、夏は屋根への直射日光を防ぐことで屋根の気温上昇が少なくなるために室内の気温が上昇しません。
    • さらに、冬は家の中の温度が外に出ないために保温効果があります。
  • 停電や災害に対処できる
    • 太陽光発電を自宅ですると災害などで電気の供給がストップしてしまっても、自宅で発電することができます。
太陽光発電のデメリット
  • 天候や時間により左右される
    • 太陽光発電は、太陽の光が必須です。そのため、夜間は発電することができませんし、梅雨のような雨の日にも発電ができません。そのため、安定した発電をするのが難しくなります。
  • 台風などの影響で破損のリスクも
    • 太陽光発電のソーラーパネルは屋上や屋根の上に設置します。そのため、台風が多い日本の気象は強風で飛ばされたものがソーラーパネルにぶつかり、その衝撃で破損するリスクがあります。
  • 電気の買取拒否のケースもある
    • 需要と供給のバランスが必要な電気は、需要が低い、あるいは夏などで太陽光発電による電気が一斉に増加した際など電力会社から買取が拒否される可能性もあります。

地熱発電

地熱発電とは、地下にあるマグマの影響で生じた高温の蒸気を利用してタービンを回転させて発電をする方法です。日本には火山が多く、東日本大震災を機に再生可能エネルギーとして注目されています。

地熱発電のメリット

  • 天候や時間に左右されない
    • マグマの力による水蒸気により発電をする地熱発電は、天候や時間などに左右されず、他の発電方法と比較して安定した発電量が期待されます。
  • 日本の地理にふさわしい
    • 環太平洋造山帯という豊富な地熱資源を有した地形に位置する日本は、地熱発電のためにこの資源を活用できます。

地熱発電のデメリット

  • 発電効率、調査制度が低く、開発リスクが高い
    • 地下深くにある地熱資源は、どこに資源をあるのかを調査することが困難です。このため、掘削の成功率が低く、掘削に成功しても発電効率は20%程度です。
  • 国立公園や温泉などが発電用地となる
    • 地熱発電に適した地域は温泉や国立公園の場所となるため、環境や景観を損ねることが問題になっています。
  • 開発期間が長く、建設コストが高い
    • 地熱発電の開発には10年以上もの期間を必要とするだけでなく、建設コストも数百億円と莫大な費用がかかります。

再生可能エネルギー投資を検討しよう

再生可能エネルギーへの需要は高まる 資産運用ナビコラム

世界は2050年までに最大の課題である「二酸化炭素の排出ゼロ」を掲げ、再生可能エネルギーへの開発を推進しつづけています。

再生可能エネルギーへの需要は、今後ますます高まることが予想されます。

また、その一方で再生可能エネルギーへの課題も多く、そのほとんどが天候、時間、莫大なコストがあります。

今後これらの課題解決の動向を投資家は注目する必要があるでしょう。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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