笠松 祐介様

IFAの皆様に、それぞれのキャリアや投資に関する考え方、日々の業務についてをインタビューする連載コラム。 

今回のIFA個人インタビューは、笠松 祐介様にお話をお伺いしました。

今回は佐川急便から証券会社に転じ、さらにCSアセット株式会社所属のIFAとなった笠松様に、日頃の仕事の流れや、やりがいなどについて伺いました。

目次

金融業界を選んだ理由を教えて下さい。

新卒で入社したのは佐川急便だったのですが、ある日、証券会社の店舗に荷物引受けの営業をさせて頂いた時、「第二新卒の採用をしているから受けてみないか」とお声がけ頂き、選考を受けたら採用されました。

当時、堀江貴文さんのライブドアや村上世彰さんの村上ファンドが、テレビで頻繁に取り上げられており、株式投資に関心があったのも事実です。

入社前のイメージと、実際に入ってからのギャップはありましたか。

ありましたね。前職は武闘派、証券会社は頭脳派でした。共通点は熱気があり、目標設定が厳しいことです。ただ、前職は体育会部活のように体を酷使しますが、証券会社は業績主義だったので、効率よく業務を行うこと求められていたと思います。

なぜ証券会社からの転職を決意したのですか。

入社10年目に社長賞を頂いた時、転職を考えました。社内の評価制度はお客様の収益性をどれだけ高めたかではなく、営業として稼いだ手数料が見られます。言い換えると、お客様がどれだけ損をしたとしても、お客様に売買させて手数料を稼いだ営業担当者が評価されます。それに納得できず、たまたま祖父が亡くなった時にいただいたお休みで数日、いろいろ考えた末に、証券会社を退社することに決めました。

転職先としてIFAを選んだのはなぜですか。

当社に転職サイトでメッセージを頂いたことがきっかけです。

転職活動をしていた時はIFAの存在を知りませんでした。内定を頂く先は外資系保険会社が多く、銀行は最終面接までいきましたが、歩合制でなかったため基本給が下がりますと言われたので辞退しました。その時、転職サイトを通じてCSアセットからメッセージを頂き、話を伺った末にIFAになろうと思いました。

普段の仕事の流れを教えて下さい。

セミナーの開催や投資初心者の方へのご提案、退職金を受け取った方からのご相談を受けることが多いですね。

セミナーを通してお客様とお付き合いさせて頂き、初心者の方にはつみたてNISAを、退職を迎えて老後資金に不安を感じていらっしゃる方には、インカムゲインを得られる商品を提案します。

株や投資信託など価格変動リスクの高い商品は提案しておりません。

仕事のやりがいは何でしょうか。

お客様に喜んで頂けることです。

証券会社はどうしても短期売買を推奨しがちで、お客様は利益を得られることもありますが、私の経験では損するケースも少なくありません。会社側の都合が優先され、出来るだけお客様から手数料を取るような提案が中心になり、アドバイザーとしての喜びが感じられなかったのですが、IFAになってからは本当の意味でお客様の側に立った提案ができるので、それが仕事のやりがいにつながっています。

お客様はどういう層の方が中心ですか。

最近は20代の方が増えています。セミナーで積立投資の話をすることが多く、若手の会社員はもちろん、大学卒業直後の方も参加して下さいます。1年を通じて、こういった若いお客様が20件くらいずつ増えています。

また、そういう若いお客様から、ご両親の退職後の資産運用について相談を受けることもあります。証券会社だと若いお客様はあまり歓迎しない傾向がありますが、IFAはお客様との関係性が密になるので、信頼を得られればお客様のご両親などを紹介していただけるケースも結構あります。

具体的に運用についてはどのような提案をしていらっしゃるのですか。

外国債券への投資が中心です。なかでも米ドル建ての債券がメインですが、長期で保有できるお客様にはトルコリラ建ての割引債も提案しています。トルコリラ建ての債券は為替変動リスクが高いのですが、発行体が欧州復興開発銀行など格付けの高いものへの投資を勧めています。

現在はトルコリラ安が続いていますが、長期的に見ればどこかで反転する可能性もあり、そうなれば高い金利に加えて為替差益も得られます。

ただ、言うまでもなくリスクの高い投資対象なので、お客様の対象を絞っています。年齢的には30~40代で、5~10年程度は保有できる方のみです。

今後の金融業界はどうなっていくと思いますか。

手数料が限りなく低くなったら、フロービジネスから抜け出せない証券会社の存続は危うくなるでしょう。つまり、これまでのビジネスモデルは通用しないということです。恐らく将来的には欧米に倣って、ストック型のビジネスに転換していくと思います。

たとえば現状、投資信託をお客様に1000万円購入していただくと、証券会社には30万円程度の手数料が入ってきます。恐らく、このようなビジネスモデル、遅かれ早かれ通用しなくなると思います。

金融機関、とりわけ証券会社の淘汰は、ここからさらに加速していくはずです。そういう厳しい時代に生き残り、かつ業容を拡大できるIFAになりたいと思います。

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