山内 舞斗様

IFAの皆様に、それぞれのキャリアや投資に関する考え方、日々の業務についてをインタビューする連載コラム。

今回のIFA個人インタビューは、山内 舞斗様です。

「お客様との信頼関係を大切にして、一生涯のお付き合いをしたい」と言う山内様。どういう経緯でIFAへの転職を決断したのか、その決断には迷いが無かったのか、などについて伺いました。

目次

金融業界を目指したきっかけを教えてください。

金融業界、とりわけ証券会社なら、あらゆる業種を俯瞰的に見ることができると思い、新卒で証券会社に入社しました。ただ、正直なところを申し上げますと、入社当初から定年まで勤め上げようとは考えておりませんでした。

証券会社を辞めてIFAを選択したのはなぜですか。

証券会社のなかには「お客様第一主義」を謳っているところが多いのですが、実際は違います。多くの証券会社は自社の利益を第一に考えています。

したがって、お客様にとって良い商品を提案するというよりも、自分たちにとってより多くの手数料がもたらされる商品を勧めるような営業ばかり繰り返されていました。

その姿勢に疑問を持つようになり、転職活動をすることにしたのですが、そのなかでIFAの存在を知りました。証券会社時代と仕事の内容は同じですし、金融機関から独立した立場で、本当の意味でお客様のためになる提案ができるところに魅力を感じました。

転職するに際しては他の選択肢もあったのですが、さまざまな業種を比較した時、やはりIFAの働き方が一番腑に落ちたこともあったので、他の仕事を探すことはしませんでした。

IFAに転職することを決断するのに、時間はかかりましたか。

そうですね。IFAが自分にとって理想的な働き方であることは分かっていたのですが、決断するには少し時間を必要としました。なぜならIFAに対する世間の認知度がかなり低いと思ったからです。安定した会社員から個人事業主になることも、悩みのひとつではありました。なので、実際に決断するまでには数か月かかりましたね。

CSアセットに入社した経緯を教えて下さい。

CSアセットという会社の存在を知り、説明会に参加したのは私の知人の紹介だったのですが、偶然にも今の会長が私の知り合いだったのです。これは何かの縁だと思い、お世話になることを決めました。

今はどのようなお仕事を中心にしていらっしゃるのですか。

セミナーや紹介で新規のお客様の拡大を図っています。

現在は新型コロナウイルスの影響もあって、セミナーに関してはオンライン形式で行っているのですが、正直なところ集客がなかなか難しいことを実感しています。したがって、ここ数ヶ月はお客様からのご紹介で、新規のお客様になっていただくケースが増えています。以前開催していたセミナーでお客様になっていただいた方からご紹介を頂戴するケースも、徐々にではありますが増えています。

メインとなる顧客層はどのような方ですか。

お客様の年代、お仕事の内容などはさまざまですが、50~60代の個人の方が中心です。とりわけ多いのは定年前後の方ですね。やはり老後のお金に対する関心が高まる年代ということもあり、退職金を受け取られた方たちからは、退職金の運用をどうするかという相談を多く受けます。

あと、比較的年齢層の若い人たちからは積立投資やiDeCoなど、将来の資産形成についての相談が増えています。

お仕事のやりがいは何ですか。

お客様と信頼関係を構築して、そこから新しいご縁を頂戴することです。

お仕事をする上でのこだわりはありますか。

お客様と一生涯のお付き合いをして頂ける関係を構築することにこだわっています。お客様のご意向をしっかり伺って、投資の提案をしています。どのようなことでも話せる友人のような関係を構築できれば良いですね。

これまでのお仕事を通じて最も印象的だったことは何ですか。

長いお付き合いをして頂いた方から、取引を止めたいと言われたことです。IFAとして仕事を始めた頃は、前職と同じように株式運用の短期売買を提案していました。ただ、個別株のご提案なので、どうしても当たり外れが出てしまいます。

そのような提案ばかりをしているうちに、長くお取引いただいていたお客様から、取引を止めたいと言われました。この時、改めて株式の短期売買はお客様のためにならないことを認識したのと同時に、収益をより安定させる投資方法がないかと考え始めるようになりました。

結果的にお客様へのご提案内容、ご提案方法などを見つめ直すきっかけになり、現在は、短期の売買ではなく、継続性のある投資をして頂くようにご提案しています。それによってお客様とより長い関係を築くことも出来るようになったので、あの時、取引の中止を申し出て下さったお客様には、むしろ感謝しています。

今はどのような提案を中心にされているのですか。

国際分散投資です。個別株で国際分散投資は難しいので、投資信託を長期で保有して頂くようご提案しています。

また株式型の投資信託だけだと、お客様のポートフォリオ全体のリスクが高くなってしまうので、債券にも分散投資して、基本的には売買をせずに保有しているだけで良いポートフォリオを提案させていただいております。

もちろん、マーケットの状況次第ではリバランスも必要になるので、そのような時は資産の一部を売買していただくことになりますが、基本は長期投資です。ただし今回のコロナ禍では、短期売買だからこそ、というチャンスの場面もあったので、そこはお客様のニーズ、あるいはマーケットの状況に応じて柔軟な提案を心がけています。

どのような媒体やメディアを参考にして投資アイデアを考えるのですか。

国際機関や公的機関発行のレポートなど、まずはマクロ環境を把握するためのレポートに目を通します。投資信託で国際分散投資をする場合、個別銘柄を選ぶ必要がないので、それで十分です。もし個別銘柄を提案する必要性が生じた時は、会社四季報でミクロを分析するようにしています。

今後の金融業界はどうなっていくとお考えでしょうか。

あくまでも希望ですが、業界を挙げて顧客第一の視点大切に出来るカルチャーを育むことができればと思います。私の場合、IFAになったことで、お客様の目線に立って提案するのがいかに大事であるかが分かりました。なかなか今の証券会社では、それを実現するのが難しいところはあると思うのですが、やはり変化を期待したいところですね。

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