- 入院一時金が受け取れる医療保険の詳細やメリット・デメリットを詳しく知りたい
- 生命保険を選ぶ際のポイントが分からない
- 自分に合った医療保険を選びたい
病気やケガでの入院に備え医療保険への加入を検討している人もいるだろう。
医療保険では、入院時に一時金を受け取ることが出来る商品も多くあることはご存じだろうか?
では、医療保険を選ぶ判断基準として、入院一時金はもらえた方が良いのか、それとももらえない方が良いのか?
この記事では、医療保険の基本的な理解から、一時金がもらえる医療保険のメリット・デメリット、保険選びのポイントまでを解説している。
この記事の解説をもとに、生命保険や入院一時金などの理解を深めつつ、自分に合った医療保険選びの参考にしてほしい。
医療保険とは何か
入院一時金について詳しく見ていく前に、まずは医療保険についての基本を解説する。
入院一時金について理解するためにも、医療保険が一体どのような保険商品なのかを、この機会に理解してほしい。
医療保険の概要
医療保険を始めとした生命保険というのは、基本的には人生の「もしも」に備える性質を持った保険である。
今回取り上げる医療保険で言えば、怪我や病気、入院などがそれにあたる。
「もしも」に備えるというのは、上記のような入院等の一定の事由が発生した際の保障をを設定する、ということである。これは保険に加入している契約者たちが保険料を支払い、その中の誰かに「もしも」が起こった場合、保障期間であれば保険料をもとに運用された資金から保険金が支払われることを意味する。
つまり、お互いがお互いを支え合うようなイメージである。
医療保険に加入せず、大きな怪我や病気もすることなく人生を送れるのなら、保険料を無駄に払うこともないので最も理想的だ。
だが、なかなかそうもいかないのが現実である。三大疾病や生活習慣病など、我々現代人を襲う病気は身近にある。
問題は、それらが起こるのか起こらないのか、もし起こるのならばいつ起こるのか、は誰にもわからない事であり、不確定要素である点だ。
このリスクを無視して生きていけるほど、人間は強くない。だから、生命保険に加入するのである。
医療保険の種類
医療保険の種類は、公的な医療保険と、民間の医療保険とに分かれる。
日本は国民皆保険制度が適用されているため、公的な保険制度に誰もが加入している。そのため、実は公的医療保険でも、さまざまな保障が受けられるのだ。
病気や怪我はもちろん、入院や死亡についても保障がある。出産で一時金が貰えるのもこの制度のおかげである。
そもそも、医療費を全額負担せず3割負担等で済んでいるのも、この保険制度による保障の一部である。
一方、この記事で話題の中心にするのは、民間の保険会社が提供する医療保険についてである。
こちらについては、保険の「保障期間」「保障内容」「保険金の扱い(掛け捨てか積立かなど)」によって様々な商品に分かれている。
バリエーションは実質的には無限大ともいえるくらい多様だ。定期医療保険と終身医療保険くらいならば、なんとなくイメージがつくのではないだろうか?
保障が一生涯続くのか、決まった期間に限定されるのか、といった違いだ。ここに、さらに複雑な内容が加わっていき保険商品というものができている。
それぞれにメリットとデメリットがあり、自分に合った保障内容を選択していく事が、民間の医療保険加入では重要になる。
なお、医療保険の保障範囲については下記の記事でも解説したので、気になる方は保険選びの参考にぜひ活用してほしい。
医療保険の特約
医療保険には、主となる保障内容の他に、オプションとして付加できる特約というものがある。医療保険のカスタマイズだと思ってもらうとイメージしやすいかもしれない。
いくつか代表的なものを紹介する。
- 先進医療特約
公的医療保険の「高額療養費制度」が適用されないような先進医療は、そのままだと自己負担が全額になるが、それを保障する特約である。
- 三大疾病特約
日本人にとって死因の上位を閉める「がん(悪性新生物・上皮内新生物)」「心疾患」「脳卒中」の3つの病気を三大疾病と呼ぶのだが、それらの診断を受けた場合に一時金が給付されるなどの保障をする特約である。
- がん特約
がんに罹患した際に一時金が支払われるなど保障が手厚くなる特約である。
- 女性疾病特約
女性特有の病気などの際、医療保険の保障に上乗せされる形で給付金が支払われるなど、手厚い保障となる特約である。帝王切開の手術の費用なども保障の対象になる。
これ以外にも、保険会社ごとに非常に多くの特約がある。必要に応じて、特約の追加を検討してほしい。
入院一時金が受け取れる医療保険
ここからは、具体的に入院一時金が受け取れる医療保険を紹介していく。
20万円の入院一時金がもらえる保険商品
入院の際の日数は、症状により変わってくるのは当然であるが、たとえ短期でも長期でも、変わらずに決まった額の給付金を受け取る事ができるのが入院一時金である。
今では、日帰り入院でも入院一時金の支払いを行う商品を販売している保険会社が多くなってきた。
ここでは、1回の入院につき20万円の入院一時金を受け取れる保険をいくつか例として紹介する。
- メットライフ生命『終身医療保障保険 マイ フレキシィ』
- 楽天生命『スーパー医療保険』入院一時金特約(払戻金なし)
- 第一生命『ジャスト総合医療一時金保険』
これらの保険は、それぞれ保障内容も異なり、一時金に対する条件も異なる。
しっかりと商品内容を確認してから、加入するように注意してほしい。
例えば、楽天生命は、日帰り入院でも支払いの対象であり、また、60日ごとに20万円の給付が繰り返され、最大100回まで受け取る事ができる。つまり、最大2,000万円を受け取れるということだ。
ここで紹介した保険以外にも、20万円の一時金が受け取れる保険は多数あるので、是非調べてみてほしい。
入院一時金の相場
あなたは、入院時の自己負担額は平均いくらか知っているだろうか?
生命保険文化センター「令和4年度 生活保障に関する調査(速報版)」によると、その平均は「198,000円」である。
このことを念頭に入れて、入院一時金の気になる相場について見ていこう。
インターネットで入院一時金を調べてみると、そのほとんどが20万円かその前後であることに気づく。一時金の額を選べる保険もあるが、ほぼ間違いなくこの20万円あたりの金額がその選択肢に含まれている。
おそらくこれは、入院時の平均自己負担額を意識しての設定ではないかと考えられる。
いずれにしても、これくらいの金額を受け取れるならば、入院生活の費用負担についての安心に繋がるだろう。
一時金が30万円、なかには40万円などの商品もあるが、給付の回数に制限があったり、当然保険料が高くなるなど、一長一短である。
- 参考:生命保険文化センター、「令和4年度 生活保障に関する調査(速報版)」(2023年10月3日閲覧)]
一時金が受け取れる医療保険のメリット・デメリット
入院一時金のメリットとデメリットについて考えていきたい。
まずメリットであるが、短い入院であってもまとまった金額が受け取れるということに尽きるだろう。
入院日数に対して給付金が支払われる通常の医療保険の場合、もし入院が短期だと受け取る事ができる金額が少なく、負担が大きくなってしまう可能性がある。
例えば、入院1日あたり10,000円を受け取れる保険の場合、仮に2日で退院したら20,000円しか受け取る事ができない。
対して、入院一時金の場合は、たとえ2日だけの入院でも、20万円などの決まった金額を受け取る事ができる。18万円の差は大きい。
では、デメリットはなんなのだろうか。それは、入院が長期に及んだ場合は給付金が足りなくなる可能性があるということが言えるだろう。
仮に、一時金が20万円の保険で50日間入院しても、支払いは20万円のみである。
これが、入院1日あたり10,000円の医療保険の場合、50万円を受け取る事ができる。長期入院には、一時金タイプは不利なのだ。
保険選びのポイント
最後に、医療保険のみならず、生命保険全般を選ぶポイントについて説明する。
保険加入において、どの保険商品を選ぶかは非常に重要なので、ぜひ参考にしてもらいたい。
生命保険を選ぶ基本的な考え方
生命保険を選ぶ際に何よりも大切なのは、「自分が保険に対して何を求めているか」がはっきりとしていることである。
生命保険の保障内容というのは広範囲に及ぶ。その中から、あなたに必要な保険を探し、余計な保障は省く。
そうすることで、あなたに合った適切な保険に加入でき、保険料を抑えることにも繋がるのだ。それには、何が必要な保障なのかを理解していなければ、比べる事ができない。
言うならば、自分のライフステージを見つめることで、今後の人生において必要な保障が何かをしっかりと把握するのだ。これが、生命保険を選ぶスタートとなる。
複数の保険会社を比較する
生命保険会社というのはたくさんあり、今ではネット生命保険も数多く出てきているので、かなりの選択肢から選ぶ事ができる。
それなのに、ネームバリューやたまたま目についた、などの理由で1社しか調べずにそのまま加入する等はしないように気をつけてほしい。
複数社を比較する事で、よりあなたに合った保険が見つかる可能性は高くなり、保険料もより安くなる可能性があるのだ。
今では、インターネットを使えば各保険会社の商品説明などを確認できるので、自宅にいながら情報収集が可能である。
自分の求めている保険の方向が定まったなら、それを満たすと思われる商品を1社ではなく複数社に渡って比較し、保険料や保障内容を比較して欲しい。
また、インターネットには複数の保険会社を一括で比較することができる便利なサイトもある。このようなサイトを利用して、ひとまず何社かに目星をつけるのも効率的に比較する方法だ。
いくつか気になる保険商品を絞り込めたら、あとはどれが本当に自分にとって適しているかを考えていけば良い。
加入する際の年齢や健康状態を考慮する
保険の保障内容と保険料について考える際、自分の年齢及び健康状態を考慮してほしい。
自分のライフステージを把握し、必要な保障がどういったものなのか、保険に何を求めているのかを明確にするのである。
年齢によっては、定期保険なのか終身保険なのか判断が分かれるだろうし、掛け捨てなのか積立型なのかも変わってくる。
その人、その時期(ライフステージ)において、加入すべき保険の戦略は変わるのだ。また、生命保険には健康状態の告知義務がある。
もし、虚偽の告知をしてしまうと、保険金が少なくなったり、最悪の場合は保障自体が無効になることも考えられる。必ず、事実を告知するようにしてほしい。
そして、健康であればあるほど、保険料が安くなる「健康体割引」などのサービスを取り入れている保険会社もある。健康であるに越したことはない。
まとめ
この記事では、「20万円の入院一時金が受け取れる医療保険」を一つの例に、そのメリットやデメリットをわかりやすく説明した。
また医療保険の基本についてや、保険選びのポイントも解説した。保険選びのポイントを理解することで、自分が保険に対して何を求めているのかを見極め、あなたに合った最適な保険選びが可能となる。
しかし、「一時金を受け取れる医療保険」だけでも複数の商品があり、自分一人で選ぶことに難しさを感じる人もいるだろう。
そもそも「どんな保障内容の医療保険が自分に合っているのか分からない」という人も少なくないはずだ。
そんな時は、保険業界の専門家に相談することも積極的に検討してほしい。
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