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保険料が戻ってくるがん保険はお得なのか?掛け捨て型と貯蓄型の魅力をそれぞれ解説

この記事で解決できるお悩み
  • 保険料が戻ってくる貯蓄型がん保険の特徴が知りたい
  • 掛け捨て型と貯蓄型のどちらのがん保険を利用すべきかわからない
  • がん保険を選ぶ上で重視するべきポイントが知りたい

がん保険は、解約時に支払った保険料は戻ってこない掛け捨て型保険が一般的である。

ただ、一部解約返戻金を受け取ることができる貯蓄型のがん保険も存在する。

自分はどちらを選ぶべきなのか、知りたいという方も多いだろう。

そこで本記事では、掛け捨て型と貯蓄型のそれぞれのがん保険の特徴を踏まえ、「どちらのがん保険を利用するべきか」について解説する。

また、自分に合うがん保険を選ぶ際のポイントについても説明するので、あなたががん保険を選ぶ際の判断材料となれば幸いだ。

目次

【掛け捨て型と戻ってくる貯蓄型】それぞれのがん保険の特徴とは

【掛け捨て型と貯蓄型】それぞれのがん保険の特徴とは 生命保険ナビ

日本人が一生涯でがんに罹患する可能性は約50%で、2人に1人はがんにかかるとされている。

がんは三大疾病の一つで、日本人における死因の第一位だ。

がんに対する備えは必須といえるのだが、どのように備えるかは人によって考え方が異なる。

そもそも、がん保険は掛け捨て型が主流だったが、近年では貯蓄型の商品も増えてきた。

これからがん保険に加入しようと考えている人はもちろん、現在がん保険に加入している人も、自身の状況にあった保険を選びたい気持ちは同じだろう。

ここでは、掛け捨て型と貯蓄型のがん保険の特徴について詳しく解説する。自分に必要な保険はどちらのタイプなのか考えてみよう。

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掛け捨て型がん保険の特徴

掛け捨て型のがん保険は罹患した際の保障に特化しており、支払った保険料は、もしものときに保険金に充当されるのが最大の特徴である。

言い換えると、保険期間中に健康であったため保険金を受け取ることがなければ、支払った保険料は結果的に支払い損になるものだ。

「掛け捨て」と呼ばれるのは支払った保険料が返ってこないことを指すもので、一見するとマイナスなイメージかもしれないが、以下のような特徴がある。

  • 同じ保障額の保険に加入した際、後述する貯蓄型に比べて保険料を低く抑えられる
  • 比較的安価な保険料で、がんに対して充実した保障を用意できる
  • 自身の状況に応じて必要な保障をカスタマイズしやすい

保険の本来的な目的は「万が一の事態に対する備え」である。がんに罹患する可能性は2人に1人と考えた場合、万が一の事態は比較的起こりやすいといえる。

保険金を受け取る可能性が比較的高い保険商品であれば、掛け捨て型の安価な保険料にするのは効率的な選択肢だろう。

戻ってくる貯蓄型がん保険の特徴

貯蓄型がん保険とは、支払った保険料が何らかの形で返戻されるタイプの保険だ。

掛け捨て型とは対をなすもので、以下のような形で保険金などを受け取れる。

  • 保険期間満了に伴う満期保険金
  • 中途解約した際の解約返戻金
  • 保険期間中に保険を使用しなかった場合の保険料全額返金
  • 一定期間において保険を使用しなかったお祝い金 など

受け取れる金額や受け取りの条件などは保険会社によって異なるが、がんに対する備えと貯蓄を同時に用意できるのが、貯蓄型の最大の特徴だ。

貯蓄型がん保険の場合、「がんに対する保障」と「貯蓄」の2つの機能が保険商品に求められるため、その分保険料は掛け捨て型よりも高くなる。

言い換えると、仮に貯蓄型と掛け捨て型で同額の保険料のがん保険に加入した場合、貯蓄型のほうが保障内容は不足してしまうことになる。

貯蓄型と掛け捨て型には一長一短あるのは事実で、両者の特徴を踏まえて自身のライフスタイルや保険に対する考え方をもとに選ぶ必要があるのだ。

がん保険は掛け捨て型が一般的である理由

各保険会社が提供しているがん保険は掛け捨て型が主流であるが、理由は以下のとおりだ。

  • がんは罹患する可能性が比較的高い
  • がんに対する備えは一生涯が基本
  • 解約返戻金を受け取るメリットよりも解約するデメリットのほうが大きい

一般的に、がんは年齢が上がるほど発症率が高まる。

がん保険は健康なうちに加入して、長期間加入するのが基本的な考え方になるのだ。

仮に、中途解約して解約返戻金を受け取ったとしても、肝心のがんに対する備えはなくなってしまう。

年齢が上がると発症リスクは高まる一方、再度がん保険に加入するときには割高な保険料になってしまうケースも想定される。

解約返戻金を多く受け取りたい場合は解約時期を後ろ倒しにしたほうがよいが、解約時期の判断も難しくなるだろう。

がん保険の場合、割安な保険料で長期間加入するのが、発症リスクを考えた際の適切な備え方だ。

つまり、掛け捨て型のがん保険で貯蓄型よりも保険料を抑えつつ、手厚い保障を用意するのが一般的なのである。

掛け捨てと戻ってくる貯蓄型、どちらのがん保険を利用するべきか

どちらのがん保険を利用するべきか 生命保険ナビ

がんに対する備えは掛け捨て型にすべきか貯蓄型にすべきか、結論としては人によって異なるとしか言えない。

ここでは、掛け捨て型・貯蓄型がん保険のメリット・デメリットと、それぞれに加入するのがおすすめな人をまとめた。

一側面だけで判断するのではなく、それぞれのメリット・デメリットを踏まえて最適ながん保険を選択しよう。

掛け捨て型がん保険のメリット・デメリット

掛け捨て型がん保険のメリットは以下のとおりだ。

  • 同じ保障内容の貯蓄型がん保険に比べて保険料を抑えられる
  • 解約返戻金がないからこそ、途中で見直しや変更がしやすい
  • 比較的安価な保険料で長期間にわたってがんに備えられる

特徴の項目でも解説したとおりだが、掛け捨て型がん保険は、機能がもしもの事態への備えに絞られている。

保障内容がシンプルで解約返戻金もないため、保険料を抑えつつ充実した保障内容を用意できるのが大きなメリットだ。

掛け捨てだからこそ、既存のがん保険に加入し続ける必要はなく、新しい保険商品への加入メリットが大きければ、フットワーク軽く変更できるのもメリットと言えるだろう。

一方、掛け捨て型がん保険にもデメリットは存在する。

  • 健康体で居続けられた場合は保険料が支払い損になる
  • 返戻金などがあってもごくわずかであることが大半

メリットと表裏一体なのだが、保険の仕組み上、健康で居続けられた場合は結果的に保険料は支払い損になる。

実際、お守り代わりとして保険料を支払っているのは、がん保険に限った話ではない。

医療保険や自動車保険なども、支払い事由に該当しなければ保険料は返ってこないのが通常だ。

掛け捨て型がん保険がおすすめな人

掛け捨て型がん保険がおすすめな人は以下のとおりだ。

  • 保険料を抑えつつがんに備えたい人
  • がんに対する保障を充実させたい人
  • がん家系に該当している人

掛け捨て型の場合、限定的な保障にすればより安価な保険料にできるのはもちろん、保障を充実させても保険料はある程度の額で抑えられる。

がんの備えを長期的にかけておきたい人は、貯蓄機能のないシンプルな掛け捨て型のほうがよい。

ほかにも、親族・家系からしてがんに罹患する可能性が高い人は、掛け捨て型のがん保険に早めに加入すべきだろう。

一度がんに罹患すると加入できる保険商品は限りがあるため、事前準備の重要度がより高まる。

がんは罹患する可能性が比較的高いからこそ、安価な保険料の掛け捨てタイプで若いうちに加入しておくとよいだろう。

保険料が戻ってくる貯蓄型がん保険のメリット・デメリット

続いて、貯蓄型がん保険のメリットは以下のとおりである。

  • 解約返戻金や満期保険金などを受け取れる
  • 保障を得ながら積立貯蓄を同時並行で進められる
  • 保険料が無駄になりづらい

貯蓄型がん保険のメリットは、保険料の負担を最終的に抑えられる可能性があることだ。

解約してもお金が返ってきたり、満期を迎えて保険金が支払われたりするなら、損失を回避できる。

がんに対して備えつつ、将来に向けた貯蓄もできると考えれば、収入の減少や家計の負担が著しく大きくなった際などは、満期保険金や解約返戻金を生活費やローンの返済、学費などに充てることもできるだろう。

もちろん、貯蓄型がん保険にもデメリットがある。

  • 掛け捨て型保険に比べて保険料が高い
  • 保険料が全額返ってこない場合もある
  • 保険の見直しがしづらい

貯蓄型がん保険の場合、保障内容を充実させたい場合は保険料が高くなる点には注意が必要だ。

がんに対する備えだけでなく、貯蓄機能も保険に盛り込まれている以上、保険料が割高なのはやむを得ない。

また、解約返戻金を受け取れるといっても、全額返ってくるのはごく稀で、生命保険や学資保険のように増えて返ってくるわけではない点にも注意が必要だ。

そして、中途解約すると元本割れの状態でしか返戻金を受け取れず、解約時期を優先させると保険の見直しがしづらくなる点も押さえておこう。

保険料が戻ってくる貯蓄型がん保険がおすすめな人

以下に該当する人は、貯蓄型がん保険がおすすめだ。

  • がんに対する保障を用意しつつ、貯蓄もしたい人
  • 保険料が高くなっても問題ない人

保障と貯蓄を両立させたいのであれば、貯蓄型がん保険の優先度は当然高まる。

保険料が値上がりするのは一部が貯蓄に回るからであり、言い換えると、確実に貯蓄ができるとも言えるだろう。

貯蓄が苦手で仕組み化させたい人なども、がん保険を活用して貯蓄を同時並行で行うのがおすすめだ。

掛け捨て、戻ってくる?自分に合ったがん保険を選ぶポイント

自分に合ったがん保険を選ぶポイント 生命保険ナビ

がん保険には掛け捨て型と貯蓄型があるとして解説したものの、実際にはさまざまな特徴を持つ商品が販売されており、どれに加入すればよいか分からない人が多いだろう。

ここでは、自分にあったがん保険を選ぶポイントを4つの視点で解説する。

自身の状況に一つずつ当てはめたうえで、最適ながん保険に加入しよう。

加入目的を明確にする

がん保険に限らず、各種生命保険の加入を検討する際は、目的を明確にすることが最も重要である。

がん保険の場合、加入目的は「がんに罹った際の入院・治療費に対して備えたい」ことに変わりないだろう。

根本的な目的は上記のとおりで、「保険に貯蓄機能を持たせたい」というのは、付加的な目的と言える。

保険に保障機能のみを盛り込めば、保険料は安価に抑えられる。

貯蓄機能を追加すれば、その分保険料が値上がりするのは先ほど解説したとおりだ。

まずはがん保険に加入する目的を明確にしたうえで、どのような機能を持たせるか絞り込むことが大切である。

保障内容と保険料のバランスを考慮する

がん保険に加入する目的を明確にしたら、次は各社のがん保険について保障内容と保険料のバランスを見てみよう。

このとき注意すべきなのが「保険期間をどのように設定するか」という点だ。要するに、定期タイプと終身タイプのどちらを選択するかである。

定期型のがん保険なら、一般的に10年更新となるため、保険料は更新のタイミングで上がるのが通常だ。

終身型であれば、加入時の条件をもとに保険料は定額になる。

保険料は直近で支払う額だけでなく、総額でいくらになるかをシミュレーションすることが重要だ。

その保険料に対して、保障内容の充実度との兼ね合いを見ていこう。

  • 診断時の一時給付金
  • 手術給付金
  • 入院・通院時の日額給付 など

がんの場合は入院が長期化することもあれば、通院が長引くこともあり、いずれにしても長期戦を覚悟する必要がある。

現在の家計を見直したうえで、いくらまで保険料に充てられるか、毎月の保険料総額に対してがん保険にかけられる予算も算出すると、ちょうどよいバランスの保険を絞り込めるはずだ。

なお、これらがん保険の種類別の比較や選び方についてまとめた記事もあるので、気になる方はあわせてチェックしてほしい。

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先進医療などの特約をつけるべきか検討する

がん保険の場合、先進医療や保険料払込免除といった各種の特約が用意されている。

特約は追加するほど保険料が上がるため、必要性を慎重に判断しなければならない。

実際、がん治療では公的保険の対象外となる先進医療を施す場合もあり、陽子線治療などは200〜300万円ほどを実費負担する必要がある。

特約をつけることで得られる効果・リターンを丁寧にシミュレーションして、安心してがん治療に向き合える保障を用意することが大切だ。

最新のがん治療に対応しているか確認する

特約の追加を検討するのはもちろん、生命保険各社のがん保険について、最新のがん治療に対応しているかも必ず確認しておこう。

医療技術の進歩は目覚ましいものがあるため、がんに対する治療もさまざまなものが開発・検討されている。

旧来の治療内容しか保障していないがん保険では、いざという時に充実した保障を受けられなくなってしまうため注意が必要だ。

なお、保障内容を詳細に見ていくのが困難であれば、ファイナンシャルプランナーなどの保険のプロに相談するとよいだろう。

保険のプロから各商品の違いを教えてもらえるのはもちろん、ライフプランを踏まえた適切な保険と保障内容の提案も受けられる。

各社のがん保険を比較検討する手間も省けるため、客観的なアドバイスを受けながら最適な保険を探したい人は、保険のプロの力を借りるのもおすすめだ。

保険料が掛け捨てか戻ってくるかより、あなたに合ったがん保険を選ぼう

まとめ 生命保険ナビ

本記事では、掛け捨て型と貯蓄型のそれぞれがん保険の特徴を踏まえ、「どちらのがん保険を利用するべきか」について解説した。

がん保険は支払った保険料が戻ってこない掛け捨て型を利用するのが一般的だ。

なぜなら、がん保険の解約返戻金は、加入後長い時間が経っても大きな金額になりにくいからだ。

ただ、がん保険に保障と貯蓄の両方を求めたい人は、貯蓄型のがん保険の利用も検討してみると良いだろう。

また、これ以外にも保障内容や特約の有無など、がん保険に加入する際に検討するべき事項は多い。

もし、どのがん保険に加入すべきか一人で決めるのが不安だという方がいれば、保険のプロに相談することをおすすめする。

一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、あなたに必要ながん保険を的確に選択することができるはずだ。

また、保険のプロは数多く存在し、その中から自分にとって最適な担当を見つけるのは難しいだろう。

そんな時はマッチングサイト「生命保険ナビ」を使えば、自身の条件に合った保険のプロを簡単に見つけることができる。

無料で利用できるので、是非活用してほしい。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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