- 様々な種類のがん保険を比較したい
- 自分に適したがん保険を見つけたい
- おすすめのがん保険を知りたい
がんは2人に1人が発症すると言われるほど、私たち日本人にとって身近なリスクの一つである。
実際、近年のがん保険加入率は右肩上がりに増加しているが、一口にがん保険といってもその種類は様々である。
そこで本記事では、保障期間、保障内容別にがん保険の種類やそれぞれの特徴を解説する。
また、おすすめのがん保険や自分に適したがん保険の見つけ方についても説明する。
現在がん保険への加入を検討している方や、既に加入している保険を見直したいと考えている方には、ぜひ参考にしてほしい。
がん保険の種類とその特徴
一口に「がん保険」と言っても、各保険会社からさまざまなタイプの商品が提供されている。
種類ごとの特徴を理解し、自分に合うタイプの保険商品を選ぶことが重要だ。
ここでは、がん保険の種類とその特徴について解説していく。
保障期間による二つの種類
がん保険を大きく分けると、保障期間に定めがない「終身型」と一定期間の保障を得られる「定期型」の2つに分類できる。
ライフプランに合わせて適切な保障期間を設定することが大切だ。
終身型
終身型がん保険は保障期間に定めがなく、契約時の保険料・保障内容が一生涯続くことが特徴である。
定期型に比べるとやや保険料は高めだが、加入時から変わらない保険料で契約できる点は大きな魅力だ。
また一般的に、がんの罹患リスクは年齢が上がるほど高まるといわれている。
生涯にわたって保障が続く終身がん保険なら、年齢が上がっても安心して備えられる。肝心なときに保障がなく、治療費の負担が大きくなってしまうことだけは避けたいものだ。
その点、終身がん保険ならば保障はずっと続き、何歳になっても保障がなくなる心配はない。
老後の保険料負担が心配であれば、短期払いを選択して現役時代に保険料をすべて支払ってしまうこともできる。
定期型に比べると、保険料が高めであることがデメリットであるが、できるだけ若い時に加入すれば、選択できるがん保険の週類も多く、保険料も安く設定できる。
定期型
定期型がん保険は「10年間」「60歳まで」などと一定期間を保障するタイプだ。終身型に比べて割安な保険料で契約できるが、契約を更新する場合は更新時の年齢で保険料が再計算されることで保険料が高くなってしまう。
「子どもが独立するまで」「退職金を受け取るまで」など、一定期間の保障を手厚くしたい場合は定期型が向いている。
また、補償内容を定期的に見直せることが定期型のメリットの1つだ。
がんには新しい治療法や治療薬が開発され続けている。
新しい治療法や治療薬は、従来のがん保険の補償内容では補償されないといったケースももちろんある。
変わりゆく治療方法に対し、補償内容を見直すことはがん保険にはとても重要なことと言えるだろう。
また、ライフステージに合わせ、スポットで保険をかけられることも定期型のメリットになる。
たとえばがんになりやすい40代でお子さんがいる場合など、一番お金がかかる時期にのみがん保険に加入したり、女性の場合は子宮頸がんの罹患率が高い30代・40代にかけて加入したりすることもできる。
自身のライフプランをイメージして「いつまでがん保障が必要か」を把握することが、適切な保険期間の設定につながる。
終身型・定期型の特徴を把握し、どちらが自分のライフプランに適しているか見極めよう。
保障内容による二つの種類
がん保険は保障内容によって分類することもできる。大きく分けると以下の2種類となる。
- 定額給付型
- 実損てん補型
定額給付型とは、給付の条件を満たした場合に契約時に定めた一定額の給付金が支給されるタイプのがん保険だ。
主に生命保険会社が取り扱っており、がん診断給付金やがん入院給付金、がん通院給付金など、状況に応じた給付金を受け取れる点が特徴となっている。
一方の実損てん補型は、がんの治療に実際にかかった費用が支払われるタイプのがん保険だ。
主に損害保険会社が取り扱っており、治療費を確実にカバーできる点が特徴となっている。
また、定額給付型の中でも診断時の一時金を重視するタイプと治療内容に応じた給付金を重視するタイプに分けられる。
備えたいリスクに応じて、必要な給付金を受け取れる商品を選択することが大切だ。
一時金が重視されるタイプは、がんと診断された時点でまとまった給付金が支払われる。
治療費だけでなく、入院時にかかる諸費用や家族の生活費の補填など、さまざまな使い道を検討できる。
治療給付を重視するタイプは、入院・手術や放射線治療、抗がん剤治療などの治療に対して給付金が支払われることが特徴だ。
入院・通院時の給付金支払日数に上限がないケースが多く、治療が長期化してもカバーできる。
こういった保障内容の違いも踏まえた上で、最適ながん保険を選ぶことが大切だ。
がん保険の「掛け捨て型」と「貯蓄型」とは
掛け捨て型は保障に特化した保険
掛け捨て型のがん保険とは、その名のとおり、支払った保険料が返ってこないタイプの保険だ。
貯蓄型の保険とは異なり、満期保険金や解約払戻金を受け取れない。
受け取れる場合でも、金額はそれほど多くない。
掛け捨て型には貯蓄性はほとんどないが、その分、安い保険料で保障を受けられるという特徴がある。
貯蓄型は解約払戻金を受け取れる保険
貯蓄型のがん保険とは、掛け捨て型とは異なり、保険期間満了などの際に満期保険金やなどを受け取れたり、契約を解約した場合に解約払戻金を受け取れるタイプの保険だ。
受け取れる金額は、保険商品や契約期間などによって変わり、契約期間中の保障と貯蓄という2つの役割をもった保険といえるだろう。
女性向けのがん保険もある
保障期間・保障内容による分類とは別に、女性向けに提供されているがん保険もある。
通常のがん保障に加え、女性向けの保障が上乗せされているタイプの商品だ。
女性には乳がんや子宮がんなど、女性特有のがんに罹患するリスクがある。
男性に比べてがんに罹患するリスクが高くなっているため、手厚く備えておく必要性も高いと言えるだろう。
女性向けのがん保険の場合、女性特有のがんに罹患したときは「通常の給付金+女性特有のがんに対する給付金」を受け取れるケースが多い。
女性特有のがんに対して手厚い保障を準備できるため、経済的な負担をしっかりとカバーできる。
女性向けの保障が主契約に含まれている場合もあれば、オプションとして「女性向け特約」を契約することで保障を得られる場合もある。
自分に合う保障を選び、女性特有のがんに対する保障を充実させておくと良いだろう。
種類別おすすめのがん保険を紹介!
ここまでがん保険の種類について解説してきたが、実際にはどういった商品を選べば良いのか悩んでいる方も多いだろう。
次に、以下の3つのおすすめ商品、および持病があっても加入しやすいがん保険について解説する。
- アクサダイレクト生命「アクサダイレクトのがん定期」
- なないろ生命「なないろがん一時金保険」
- アフラック生命「生きるためのがん保険Days1(レディースプラン)」
先ほど解説した種類別の特徴を踏まえつつ各商品の内容を紹介していくので、ぜひ参考にして自分に合ったがん保険を選択しよう。
アクサダイレクト生命「アクサダイレクトのがん定期」
アクサダイレクト生命の「アクサダイレクトのがん定期」は、一定期間を手厚く保障する定期タイプのがん保険である。
終身タイプより手頃な保険料で加入できるため、一定期間だけ保障を準備したい方におすすめの商品だ。
「アクサダイレクトのがん定期」の特徴としては以下の3点が挙げられる。
- 初期段階のがんから保障
- 診断から退院まで総合的に保障
- 手術・放射線治療もカバー
「アクサダイレクトのがん定期」は、すべての部位のがんをどんな段階であっても保障する点が特徴の商品だ。
がんの手前である上皮内新生物や高度異形成も保障され、早期の発見・治療でもしっかりと保障を得られる点が魅力となっている。
また、診断時の一時金や入院給付金、退院後の給付金などを総合的にカバーできる点も大きな特徴だ。
特約によって手術・放射線治療の保障も上乗せでき、手術・治療のたびに回数無制限で支給される。
保険料の負担を抑えつつ、手厚い保障を総合的に準備できる点が魅力の商品だ。
「子どもが独立するまで」「仕事を退職するまで」など、一定期間のがん保障を手厚く準備したい方は「アクサダイレクトのがん定期」をおすすめする。
なないろ生命「なないろがん一時金保険」
なないろ生命の「なないろがん一時金保険」は、がんの診断時に一時金が支給されるがん保険だ。
前述した定額給付型の中でも一時金が重視されるタイプであり、まとまった金額を幅広い使い道で検討できる点が特徴となっている。
「なないろがん一時金保険」の特徴としては以下の3点が挙げられる。
- がん診断時の一時金は1年に1回を限度に回数無制限で受け取れる
- がんと診断確定されたら以後の保険料払込は免除される
- オプションで月額給付でも備えられる
「なないろがん一時金保険」では、がん(上皮内がんを含む)と診断されると30万円〜500万円のまとまった一時金を受け取れる。
2回目以降がんと診断された場合も、1年に1回を限度に回数無制限で一時金を受け取れる点が魅力だ。
がんの再発、長期治療にしっかりと備えられる。
また、がんと診断確定された場合、以降の保険料払込が不要となる。
保険料の負担を気にせずに治療に専念できる点もメリットだ。
さらに、オプションで「がん治療特約(2022)」を付加することで、抗がん剤治療や放射線治療を受けたときの月額給付も受け取れる。
まとまった一時金に加えて月額給付も受け取れるため、がんのリスクを総合的にカバーできる。
長期化しやすいがん治療を幅広く保障したい方は、なないろ生命の「なないろがん一時金保険」がおすすめだ。
アフラック生命「生きるためのがん保険Days1(レディースプラン)」
アフラック生命の「生きるためのがん保険Days1(レディースプラン)」は、女性特有のがんを手厚く保障するがん保険だ。
通常の補償に加えて女性のための保障も充実しているため、女性にとって安心して加入できる商品と言えるだろう。
「生きるためのがん保険Days1(レディースプラン)」の特徴としては以下の3点が挙げられる。
- 女性のための保障が充実している
- 入院・通院を日数無制限で保障
- 三大治療・先進医療もしっかりとカバー
「生きるためのがん保険Days1(レディースプラン)」は、女性特有のがん保障として「女性特定ケア給付金」「乳房再建給付金」が支給される。
女性特有のがんの手術に手厚い保障を備えられる点が魅力の商品だ。
また、入院・通院は日数無制限で保障され、三大疾病治療・先進医療も特約で保障できる。
治療の状況に応じた保障を得られるため、総合的にリスクをカバーできる点も特徴となっている。
女性特有のがんに対する保障だけでなく、通常のがん保障もしっかりと充実している点が大きな魅力だ。
女性特有のがんを含めた幅広い保障を備えたい方は、アフラック生命の「生きるためのがん保険Days1(レディースプラン)」の活用をおすすめする。
引受基準緩和型がん保険
引受基準緩和型がん保険とは、持病があったり、がんに罹患したことがある方でも加入しやすい保険だ。
いくつか紹介するので具体的に見ていこう。
太陽生命 告知緩和型がん診断保険
過去にがんの治療歴(入院・手術等)がある方や、その他持病をお持ちで、現在治療中の方でも告知に該当しなければ、申込めるがん保険だ。
がんに罹患し診断確定されたときにまとまった金額(ガン診断保険金)を支払う。
上皮内がん等の初期のがんも、上皮内ガン等診断給付金で保障する保険だ。
ただし、90日の待期期間あり。
なないろ生命 なないろメディカルスーパーワイド 引受基準緩和型医療保険
契約初年度から給付金を満額保障する医療保険。
先進医療は、「技術料+見舞金」を受け取れ、告知項目は2つだ。
「最近3か月以内に、医師・歯科医師から入院・手術・放射線治療のいずれかをすすめられたことまたは説明をうけたことがありますか」「過去1年以内に、入院をしたこと、または手術・放射線治療のいずれかをうけたことがありますか」この2付に「いいえ」と回答できれば加入できる。
オリックス生命 キュア・サポート・プラス 引受基準緩和型医療保険
加入前にかかっていた病気が悪化した場合の「入院」「手術」も保障する終身保険だ。
病気・ケガで入院した場合、1入院につき60日、通算1,000日を限度として入院給付金が支払われ、日帰り入院からの短期入院も保障する。
入院の有無にかかわらず、約1,000種類の手術を保証。
さまざまな種類のがん保険選びのポイントと注意点
ここまで紹介してきた通り、がん保険にはさまざまな種類があるため自分に合う商品を探すことは容易ではない。
あらかじめ保険選びのポイントを押さえた上で、各商品の特徴を比較することが大切だ。
ここでは、がん保険選びのポイント・注意点について解説していく。
給付条件をチェックする
商品を比較する際、まずは給付の条件についてチェックしておこう。
中でも「上皮内新生物」が給付対象に含まれているかどうかという点は保険会社によって異なるため、加入の前に確認しておくことが大切だ。
上皮内新生物とは、がんが基底膜を超えずに上皮の中にとどまっている状態を指す。
通常、がんは基底膜を超えて発生して周囲の臓器に転移する。一方で上皮内新生物は転移・再発のリスクが限りなく低いと言われており、治療費も比較的安く済む。
保険会社・商品によっては上皮内新生物が保障されない場合があるが、手術に費用がかかることに違いはない。
できるだけ上皮内新生物も保障されるタイプの商品を選ぶことをおすすめする。
また、保障に含まれている商品の中でも「通常のがんの半額を保障」「同額を保障」など、保障額に違いはある。
商品の給付条件や保障内容を比較し、自分が希望する条件とマッチする商品を選ぼう。
近年の医療事情に合う保障を備える
加入を検討している商品が「近年の医療事情に合っているか」という点も重要なポイントとなる。
現在のがん治療の実態と合わない商品を選んでしまうと、万が一のときに十分な保障を得られない可能性があるためだ。
従来、がんは長期入院で治療を行うケースが多く、それに伴ってがん保険も入院給付を手厚く備えるタイプが多かった。
しかし近年は入院日数が減少傾向にあり、通院や短期入院で治療を行うケースが増えてきている。
厚生労働省の「患者調査」によると、がん平均入院日数は平成8年時点で35.8日だったのに対し、令和2年には18.2日まで減少している。
約20年程度で入院日数が半分ほどになっているのだ。
以前までは入院給付が手厚いタイプで十分な保障を得られていたかもしれないが、現在は保障が不足するリスクもある。
実際、保険会社も「診断一時金」や「治療給付金」などを手厚く備えるタイプの商品を提供しており、がん治療を取り巻く環境の変化に対応している。
がん保険を契約する際は、商品の保障内容が現在のがん治療に適しているかどうかチェックすることが大切だ。
また、加入後も定期的に保障内容の見直しを行い、その時点の医療事情とマッチしているか確認しておこう。
保険料を支払っていけるか見通しを立てる
がん保険に加入する際、保障内容だけでなく保険料についてもじっくり検討することが大切だ。
無理なく保険料を支払っていけるかどうか、見通しを立てておこう。
がんは日本人の2人に1人がかかると言われており、リスクを手厚く保障したいと考える方も多いだろう。
しかし保障を手厚くするほど、保険料も高くなっていく。万が一の経済的リスクをカバーするためのがん保険のはずが、高額な保険料でかえって日々の生活を苦しめてしまう可能性がある。
特に終身型のがん保険の場合、保険料払込方法を終身払いにすると一生涯にわたって保険料を負担しなければならない。
現在は無理なく支払うことができても、年金収入がメインとなる老後には負担が厳しくなる可能性もあるだろう。
自身の今後のライフプランをシミュレーションし、収入・支出のバランスを把握した上で保険料を設定することが大切だ。
場合によっては保険の専門家の力を借りながら、最適な保障内容・保険料のバランスを見極めよう。
がん保険の種類を理解して自分に最適な保険選びを
本記事では、保障期間、保障内容別にがん保険の種類やそれぞれの特徴を解説した。
がんは私たち日本人にとって備えるべき身近なリスクの一つである。高額な医療費から日々の生活を守るためには、がん保険が有効な手段となるだろう。
一方、保険に加入する際には、一人ひとりのライフステージに合わせ、自分に必要な保障内容を備えた保険に入ることが求められる。
今回紹介したおすすめ商品や保険選びのポイントを参考に、あなたに合ったがん保険を見つけるようにしてほしい。
このように、何より重要なことは、各保険の特徴を理解し、また自分自身の生活環境や経済状況、健康状態を考慮して加入する保険を判断することだ。
そのため、どの保険に入るべきかの判断に少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談することも積極的に検討してほしい。
一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、あなたに合った保険を見つけることができるはずだ。
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