- どのタイミングで医療保険に加入すべきかわからない
- 若い時期に医療保険に加入する必要性を把握したい
- 何歳から加入できるのかわからない
医療保険は病気やケガなどもしもの時に自分を助けてくれる重要なツールである。
就職や結婚などを機に検討する方も多いだろう。
では、医療保険はどのタイミングで加入するのがベストなのだろうか。
そこで本記事では、医療保険の加入適齢期や加入時期ごとのメリット・デメリットについて解説していく。
現在医療保険への加入を検討している方、または既に加入している方で保険を見直したいとお考えの方にも、ぜひ参考にしてほしい。
医療保険は何歳から加入可能なの?
医療保険は、各保険会社によって契約できる年齢が異なる。
そのため、実際に加入できるかどうかは保険会社のパンフレットや約款を確認する必要がある。
とはいえ、一般的に医療保険は0歳からでも加入できる商品がほとんどである。
0歳から加入できる医療保険や、年代別に見た医療保険の加入率について解説する。
医療保険は0歳から加入可能
0歳から加入できる医療保険の商品名と保険会社を、一例として以下に記載する。
- 終身医療保険プレミアムZ:チューリッヒ生命
- キュア・ネクスト:オリックス生命
- ネオdeいりょう:ネオファースト生命
- なないろメディカル礎:なないろ生命
- FWD医療:FWD生命
- メディカルKITNEO:東京海上日動あんしん生命
- 医療保険Aセレクト:三井住友海上あいおい生命
- 健康のお守り:SOMPOひまわり生命
- メディフィットリターン:メディケア生命
上記以外にも、0歳から契約できる医療保険はある。ただし、医療保険に加入できる年齢は
0歳からだが、実際に治療費がかかるわけではない。
一般的な公的医療保険制度は、まず各年齢に応じて治療費の自己負担する割合が異なる。
子どもの場合は、小学校就学前で2割、その他で3割となっている。
ただ、市区町村では15歳までの子どもであれば医療費を税金で補助しているので、窓口で負担することがない。
そのため、子どもであれば病気やけがで治療をしても自己負担する金額がないので、保険に加入するかどうかは慎重に考える必要がある。
医療保険の加入率
公益財団法人生命保険文化センターが調査した「2022年度 生活保障に関する調査」によると、医療保険に加入している割合は年代別で以下の通りになった。
- 20歳代:男性32.8% 女性47.6%
- 30歳代:男性68.4% 女性72.4%
- 40歳代:男性74.9% 女性76.2%
- 50歳代:男性72.1% 女性77.2%
- 60歳代:男性75.4% 女性77.2%
- 70歳代:男性64.7% 女性65.2%
男性では40歳代、女性では50歳代と60歳代が最も加入している割合が高かった。
一方で、20代は男女ともに医療保険の加入率は50%未満となっている。
一般的に、健康面でのリスクは年齢が若いと低いので、医療保険に加入する必要性も感じないかもしれない。
ただ、医療保険は年齢が若くても必要性の高い商品である。その理由について、解説しよう。
医療保険の必要性
一般的に、病気やけがで治療のために入院すると、治療費がかかる。
治療費は一般的な公的医療保険制度であれば、3割負担となる。
ただし、入院時の差額ベッド代や食事代は、公的医療保険制度の対象ではない。つまり、全額を自己負担する必要がある。
また、公的医療保険制度は健康保険が適用される治療でないと、対象とならない。
いわゆる先進医療や患者申出療養といった治療を受ける場合は、技術料は自己負担する必要がある。
差額ベッド代や食事代の保障や、先進医療といった高度な治療を受けるために必要な費用を捻出するためには、保険への加入が必要になるだろう。
若いうちに加入した方が良い?
医療保険に若い年齢で加入するメリットや、注意したいデメリットについてそれぞれ解説する。
若いうちに加入するべき理由
若いうちに加入する理由は、前章でも解説した通り年齢が若くても入院時のベッド代や食事代は、公的医療保険制度の対象にならず全額を自己負担する必要があるからだ。
また、先進医療や患者申出療養といった治療を受ける場合は、技術料は自己負担する必要がある。
医療保険に加入していると、基本的な保障である入院や手術に対しての保障だけでなく、先進医療を行ってかかる費用も全額保障されるメリットがある。
差額ベッド代や食事代の保障や、先進医療といった高度な治療を受けるために必要な費用を捻出するためには、若くても保険に加入しておく必要性はあるといえる。
若い時期に医療保険に加入するメリットとデメリット
若い時期に医療保険に加入するメリットとしては、以下の3点である。
- 保険料が安い
- 告知面で加入を断られにくい
- さまざまな保障を特約で付加できる
最大のメリットといえるのは、保険料が安い点である。
保険料は、契約する被保険者の年齢に応じたリスクの度合いによって決まる。
健康面でのリスクが保険料率に影響する医療保険では、若い年齢で加入する場合は健康面でのリスクは低いと考えられているため、30代や40代より保険料を安く準備できる。
さまざまな保障を特約で付けられるメリットもあり、また選べる特約も幅広い。
年齢が高くなると、特約で付加できない保障が発生する場合もある。
そのため、さまざまな選択肢がある点がメリットになっているといえる。
最後に、健康状態の告知で加入できないリスクが低い点がメリットである。
保険の加入時には過去の健康状態を告知する必要がある。年齢が若いと、一般的に告知に該当するケースが少ない。
そのため、保険に加入しやすい点がメリットといえるだろう。
一方、デメリットとしては保険の見直しや確認が都度必要になる点である。
若い年齢から医療保険に加入すると、継続している間に医療保険の内容商品が改定される場合がある。
その都度、より良い保障に変更するかどうか検討する手間がかかる。
また、契約した医療保険を放置しておくと、最新の治療実態に沿っていない保険を契約し続けることになる。
定期的なメンテナンスが必要になる点が、デメリットになるといえるだろう。
各年代別に必要な保障とは
20代や30代が抱えるリスクには、以下の項目がある。
- 死亡時のリスク:遺族への生活費や整理資金の確保
- 病気のリスク:病気やけがに対する治療費の確保
- 就業不能時のリスク:働けなくなった場合の収入の補てん
- 教育資金のリスク:教育費の確保
- 老後のリスク:老後資金の準備
結婚や出産といったライフステージに差し掛かる20代や30代は、もし万が一亡くなった場合の生活費を、遺族のために確保する必要がある。
また、20代から30代と年齢が上がるにつれて病気にかかるリスクも高まる。
その際、病気によって働けなくなった場合の収入補てんはしっかりと検討しておく必要があるだろう。
重篤な病気によって仕事ができず、収入が減少するリスクを考慮しながら保険に加入すると良いだろう。
また、子どもの教育資金を確保して、将来の教育費が不足する問題を解消させる必要があるといえる。
将来も見据えながら、どのような対策をするべきか、幅広く検討すると良いだろう。
40代や50代が抱えるリスクには、以下の項目がある。
- 死亡時のリスク:遺族への生活費や整理資金の確保
- 病気のリスク:病気や生活習慣病に対する治療費の確保
- 就業不能時のリスク:障害や働けなくなった場合の収入の補てん
- 介護のリスク:介護状態になった場合の費用の確保
- 老後のリスク:老後資金の準備
世帯主でもし万が一亡くなった場合、遺族が生活するための資金が不足する可能性がある。
そのため、自分の整理資金とあわせて生活費の確保を目的とした保障の準備が必要になる。
また、20代や30代と比較して、病気にかかるリスクも高まる。
一般的に、40代や50代になると生活習慣病のリスクが高まり、男女ともに治療をする可能性が高い。
その場合の費用を確保するために、保険に加入することが重要である。
また、重篤な病気によって仕事ができず収入が減少するリスクも考慮しなければならない。
40代は、目の前のリスクだけでなく、介護資金や老後資金といった先々の資金を確保するために準備をする必要がある。
将来も見据えながらリスクへの対策が必要になる年代なので、幅広い観点で見直しを検討すると良いだろう。
60代以降が抱えるリスクには、以下の項目がある。
- 死亡時のリスク:整理資金や相続対策の準備
- 病気のリスク:病気や生活習慣病に対する治療費の確保
- 介護のリスク:介護状態になった場合の費用の確保
- 老後のリスク:住宅ローンの繰り上げ返済資金や老後資金の準備
仕事を退職してセカンドライフを迎える60代以降は、老後資金や介護へのリスクヘッジなど、さまざまな対策が必要になる。
また、不要な負債を抱えて老後生活を迎えないように、住宅ローンの残債や他の負債を返済できる資金を確保することが大切だ。
さらに、子どもや孫へ資産を贈与、相続させる準備も検討する必要も出てくるだろう。
このように、「いつ医療保険に入るか」によって最適な保険商品は変わる。
年代別におすすめの医療保険についてまとめた記事もあるので、比較していただくとより理解を深めることができるはずだ。
自分に適した加入時期と保険選びのポイント
この章では、医療保険を選ぶ場合に、どのようなポイントを踏まえて選ぶべきかを解説する。
ライフプランを考える
まずはライフプランを設計して、将来の資産が目減りする時期やタイミングなどを可視化する。
資産が目減りするタイミングを保険の加入時期として検討してみるのも手だろう。
その際に、手元の自己資産からカバーできるリスクなのか、必要以上に資産を目減りさせてしまい、ライフプランの設計が崩れる状況かを判断する。
資産を目減りさせて、理想的なライフプランを設計できないリスクであれば、保険で保障をカバーしておくと良いだろう。
加入目的を明確にする
ライフプランを通して必要な保障を検討したら、保険商品ごとに加入する目的を明確にすると良い。
各ジャンルの保険では、以下のような目的が存在する。
- 死亡保険:生活費の確保や整理資金
- 医療保険:治療費の確保や収入の補てん
- 介護保険:介護資金の確保
- 個人年金保険:老後の生活資金
上記のように、各保険をどのような目的で準備するか明確にすることが自分にとって最適な保険選びとなる。
無理のない範囲で検討する
最後は、優先順位を決めて無理のない範囲で検討することが重要である。
保険に加入する場合は保険料を支払うが、途中で保険料を支払えないほど無理をしてしまうと、結局リスクが発生しても保障が受けられなくなってしまう。
そのため、保険料が無理なく準備できる範囲の中で、優先的に準備すると良いだろう。
とはいえ、こういった判断は自分自身ではできない。そのため、保険の専門知識をもつ専門家に相談して決めると良い。
年齢や性別、持病の有無といった保険料の加入目的以外にも、考慮すべきポイントはさまざまである。
総合的な観点で、適切なアドバイスがもらえる専門家を頼ると良いだろう。
まとめ
本記事では、医療保険の加入時期について、年代別の保険加入率や加入時期によるメリットデメリットを解説した。
医療保険は病気やケガなどもしもの時に自分や家族を守る重要な役割がある。
そのため、加入する際には、自分に適した加入時期に適した保険に加入することが重要である。
しかし、自分はどのタイミングで、どの保険に加入するべきかを判断することが難しい。
そんなときは、専門家に相談することをおすすめする。
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