- 70歳をすぎてもがん保険に加入できるのか知りたい
- シニア世代向けのがん保険に加入する際の注意点があれば知りたい
- どうやって自分に適切ながん保険を選べばいいのか分からない
70歳を過ぎてから、がん保険の加入を検討し始めたという方はいるだろうか。
年齢を重ねることで健康リスクに備えたいと考える人が増えるのは当然のことだろう。
だが、中にはがん保障に特化したがん保険はシニア世代に必要ない、と主張する意見もある。
しかし、男女ともに平均余命が80歳を越える現代において、がんのリスクに備える必要は本当にないのだろうか。
そこでこの記事では、70歳を過ぎたシニア世代の方へ向け、がん保険の必要性について解説する。
また、具体的に加入できるがん保険や保険選びのポイント、そして加入する際の注意点についても紹介する。
がん保険に加入するメリットとデメリットをしっかり理解したうえで、あなたにとって最適な選択をしてほしい。
70歳以上のシニア世代にがん保険は必要か?
結論から述べれば、がん保険は70歳以上のシニア世代にとっても必要な保険であると言える。
ただ、すべての人に必ずしも必要というわけではない。
そこでここでは、シニア世代ががん保険に加入するべき理由を整理した上で、がん保険が必要な人・不要な人の特徴からシニア世代ががん保険に加入するメリットについて解説する。
70歳以上のシニア世代ががん保険に加入するべき理由
グラフを見てもらえればわかるが、年齢を重ねることでがんの発症リスクは高まる。
特に50歳前後から罹患率が上がるが、統計的にも70歳以上のシニア世代ではがんの発生率が更に上昇する傾向がある。
したがって、がん保険に加入することでがんのリスクに備えることが重要なのである。
がんの治療では、手術・放射線療法・化学療法などが代表的であるが、これらは医療費負担が重くなる可能性が高い。
がん保険に加入することで、治療費の一部または全額をカバーし、経済的な安心感を得ることができるだろう。
また、治療に伴う費用が家族に経済的な不安を及ぼす可能性も低くできる。
がんに対する不安を完全になくすことは不可能だが、がん保険に加入することで、せめてお金の心配をせずに治療に専念できるのは非常に心強いはずだ。
70歳以上のシニア世代のがん保険への加入率がさがる理由
先述の通り、がんのリスクは年齢を重ねるにつれて高まることがデータで示されている。
しかし、それでもがん保険に加入すべきではない、公的医療保険で十分である、などと考える人もおり、事実としてシニア世代のがん保険加入率は下がっている。
病歴がなく、健康的な生活を送っていると自覚している人は、病気になるリスクが少ないと考えており、保険に加入する必要性を感じにくいのだろう。
逆に健康面に不安があると、がん保険に加入する際には告知や診査が必要であるため、加入をためらうこともあるかもしれない。
また、「医療保険や公的制度で健康のリスクに備えている」と考えて、がん保険の加入を必要ないと判断する場合も考えられる。
70歳以上のがん保険が必要な人・不要な人の特徴
シニア世代であってもがん保険に加入するべき理由は先に述べた通りだが、必ずしも全ての人に当てはまるわけではない。
がん保険が必要な人と不要な人の特徴を解説するので、自分がどちらに当てはまるのかを確認してほしい。
がん保険が必要な人
まず、がん保険が必要な人の特徴は以下の通りである。
- がんのリスクが高い人
- がんになった際の経済的なリスクを回避したいと考えている人
がんのリスクが高い人としては、家族にがんの経験がある人がいる場合や、飲酒や喫煙などの生活習慣から将来的ながん発症リスクが高いと考えている場合などが該当する。
また、がんになると治療や通院などの多くの費用が必要になる。
これに加えて働けなくなることで収入が減少する場合もあり、経済的には大きなリスクが発生する。
特に70代以上であれば定年退職後の人も多く、収入源は限られている。
治療費等の出費をがん保険によってカバーする必要性は高いと言えるだろう。
がん保険が不要な人
一方、経済的に余裕があり、がんの治療費用を自己負担できると考える場合には、がん保険は必要ない。
ただし、先進医療など特に高額な医療費がかかる可能性もあるため、万が一の際にかかる費用を本当に貯蓄等の自己資金で賄うことができるのか、正確に把握しておくべきである。
また、他の医療保険や公的制度ですでに健康リスクに備えていると考えている場合、新たにがん保障に特化したがん保険へ加入する必要はないと判断することもできるだろう。
70歳以上のシニア世代ががん保険に加入するメリット
ここまでの内容を踏まえ、シニア世代ががん保険に加入するメリットとしては以下の4点にまとめられる。
治療費に対する経済的な不安がなくなる
高齢になると収入が減少するため、がん治療による家計への負担割合が大きくなる。
がん保険に加入することで、治療費の一部または全額を保険がカバーし、経済的な安心感を得ることができる。
精神的な不安を緩和する
万が一がんを発症した場合でも、治療費の心配を減少させ、治療に専念できる。
家族への負担が軽減できる
もしもがんを発症した場合、治療に伴う費用が家族にも影響を及ぼす可能性がある。
がん保険の加入により、家族に負担をかけずに治療を受けることができる。
治療の選択肢が増える
がん保険は「先進医療」に対して保障する商品が多い。
先進医療とは、厚生労働省に認めにられた新しい医療技術のことで、保険適応外のため技術料は全額自己負担になる。
また、その自己負担額が高額になることが多いため、がん保険に加入していれば経済的な理由から治療の選択肢を狭めなくてもよくなるのだ。
70歳以上のシニア世代におすすめながん保険を紹介!
ここまでの説明で、がん保険への加入を検討し始めたという方もいるだろう。
ここからは、70歳以上のシニア世代におすすめのがん保険として、以下3つを紹介する。
- メディケア生命:メディフィットがん保険
- チューリッヒ生命:終身がん治療保険プレミアムZ
- ネオファースト生命:ネオdeがんちりょう
表1:シニア世代におすすめのがん保険一覧
会社名 | メディケア生命 | チューリッヒ生命 | ネオファースト生命 |
---|---|---|---|
商品名 | メディフィット がん保険 | 終身がん治療保険プレミアムZ | ネオdeがんちりょう |
保険料 (※1) | 7,254 円 | 4,885 円 | 6,843 円 |
保険期間 | 終身 | 終身 | 終身 |
払込期間 | 終身 | 終身 | 終身 |
加入年齢 | 18歳~85歳 | (男性)満14歳~満80歳 (女性)満9歳~満80歳 | 満0歳~満85歳 |
診断給付金 | 50万円 | 25/50/75万円(病状に応じて ) | 100万円 |
先進医療給付 | ○ | ○ | ○ |
手術費 | ○ | × | × |
放射線治療費 | ○ | × | × |
抗がん剤治療費 | ○ | ○ | × |
ホルモン剤治療 | ○ | × | × |
入院保障 | × | × | × |
通院保障 | × | × | × |
オンライン申込 | ○ | ○ | ○ |
対面申し込み | ○ | ○ | ○ |
加入時健康診断 | 不要(※2) | 不要(※2) | 必要 |
保険料払込方法 | クレジットカード口座振替 | クレジットカード口座振替 | クレジットカード口座振替 |
オンライン診療 | ○(※3) | △(※4) | × |
※2:傷病歴などがある場合は健康診断書や追加の詳しい告知などが必要となることがある
※3:病院の予約から診察、薬の受け取りができる。
※4:医師・薬剤師・カウンセラーなどの専門家に相談してアドバイスをもらえる。
メディケア生命の「メディフィットがん保険」は、手術や各種治療などが基本契約に含まれている。
また、メディケア生命独自のサービス「curon」によって、無料でオンライン診療が受けられるため、移動手段に迷うシニア世代にもおすすめなプランである。
チューリッヒ生命の「終身がん治療保険プレミアムZ」は、月払い保険料が4,935円と比較的リーズナブルでありながら、先進医療や抗がん剤治療にも対応している。
最新の治療法を受ける際にも負担が軽減される点も魅力的な商品である。
ネオファースト生命の「ネオdeがんちりょう」は、0歳から85歳までの幅広い年齢層が加入できるため、多くの人に選ばれている。
オンラインでの申込が可能で、手続きがスムーズに行える保険商品である。
このように、70歳以上でも加入できるがん保険はさまざまあるため、自分にあった保険商品を選ぶことが重要である。
なお、いつがん保険に加入するかによって最適な保険商品は変化する。
年代別におすすめのがん保険についてまとめた記事もあるので、年代ごとに比較してみると70代で重視するべきポイントがより明確になるはずだ。
【70歳以上シニア世代向け】がん保険の選び方
シニア世代向けにおすすめながん保険として3つを紹介したが、これらはあくまでも一例にすぎず、最適な保険プランは一人一人異なる。
そこで最後に、シニア世代向けに自分に合ったがん保険を選ぶ際に重視したいポイントを以下の5つに絞って解説していく。
- 保障内容と給付金額
- 保険料の支払い方法と金額
- 加入時の健康診断と対象年齢
- 保険契約の継続条件
- 保険会社の信頼性と評判
保障内容と給付金額
保障内容はがん保険を選ぶ際に最も重要なポイントの一つである。
がん保険の主な保障内容としては、入院・通院における給付金のほか、治療にかかる費用を
保障するもの、またがんと診断された際に一時金を受け取れるものなどがある。
例えば、治療の際に受け取れる給付金としては、全額保障されて実費負担ゼロになるものもあれば、治療回数ごとに決められた金額の給付金を受け取り、残りを実費負担とするものもある。
また、保険商品によって保障の対象となる治療方法も異なり、抗がん剤治療のみを保障するものもあれば、放射線治療や先進医療の技術料も含めて手厚く保障するものもある。
このように、細かな保障の中身は商品ごとに様々である。
そのため、保険商品を選ぶ際は、商品ごとに保障の内容や給付金額を確認した上で比較するようにしよう。
保険料の支払い方法と金額
保険料の支払い方法や金額は、経済的な負担を考慮する重要なポイントである。
月払い、年払い、一括払いなど自身の経済状況に合わせて選ぶことが重要である。一般的にはまとめて支払うと保険料が割引されることが多い。ただ、その際には一度にまとまった額の資金が必要になる。
現在の家計状態や将来的な負担を考え、自身に合った保険料の支払い方法を検討すべきである。
加入時の健康診断と対象年齢
がん保険に加入する際には、持病や入院・手術などの病歴に関する告知義務がある。
健康状態によっては加入できない場合もあるが、嘘の告知をして後に判明した場合にも契約は無効となる。必ず正直に告知するようにしよう。
なお、告知が不要な「無告知型」もあるが、加入時の年齢などの条件があり、無告知型であれば誰でも入れるわけではないことに注意していただきたい。
また、一般的には告知型に比べると無告知型の方が割高な保険料になることにも注意が必要だ。
保険契約の継続条件
がん保険には終身型と定期型がある。終身型は同じ保険料で保障が一生涯続く。
一方定期型は、一定期間ごとに保険を更新していく必要がある。
更新の際に健康状態の告知は不要であるが、保険料は更新時の年齢に応じて上がっていく。
そのため、将来的な資金計画を踏まえ、保険料を問題なく支払い続けることができるかを考えなければならない。
将来的な保険料の増額が負担となり、途中解約することになってしまっては元も子もない。
自身のライフプランに合致する保険を選ぶことを忘れないようにしよう。
保険会社の信頼性と評判
最後になるが、保険会社の信頼性や評判も重視するべきポイントである。
将来的に会社の経営状態が悪化し、万が一の際に保険金がおりなかった、などの事態を避けるためだ。
外部の格付け機関からの評価や、財務の健全性を示すソルベーシンマージン比率が高い会社を選ぶように心がけよう。
また、保険会社の顧客対応やクレーム処理に対する評判も重要である。口コミや評価などを参考にし、信頼できる保険会社を選んでいただきたい。
長生きに備える!70歳以上のがん保険は選択肢を広げる!
本記事では、70歳以上のシニア世代ががん保険に加入するメリットやおすすめの商品について解説した。
また、がん保険の選び方についても詳しく解説した。
年齢を重ねるに連れ、健康リスクは高まっていく。
公的制度や医療保険のみで十分だろうと考える人もいるだろうが、がんに罹患すると長期にわたる入院などによって治療費が高額になるケースも多い。
シニア世代特有の健康状況やライフスタイルに合わせて、自分が求める保障内容を備えた保険に入ることが求められるのだ。
今回紹介した商品の特徴や保険選びのポイントを参考に、自分にとって必要ながん保険を見つけるようにしてほしい。
このように、何より重要なことは、がん保険の特徴を理解し、また自分自身の生活環境や経済状況、健康状態を考慮してがん保険の必要性を判断することだ。
もし商品の選択やがん保険の必要性に少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談することも積極的に検討してほしい。
一人ひとりに合ったアドバイスをもらうことで、保険の必要性やあなたに合ったがん保険を見つけることができるはずだ。
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