- 50代の健康リスクを考慮したがん保険の選び方について知りたい
- 評判の良いがん保険のプランの特徴を把握したい
- 50代のがん保険選びで重視すべきポイントを理解したい
住宅ローンや子どもの教育費に親の介護など、50代はさまざまな固定費を抱えていることが多い。
そのため、病気やケガで入院した際の医療費について保険で賄うのが有効な手段であるといえる。
中でも2人に1人が患う可能性があると言われるがんは、度重なる入院や通院、先進医療などで治療費が高額になるケースも多い。
そこでこの記事では、50代におすすめのがん保険やその選び方について解説する。
これからがん保険に加入しようと考えている方や、既に加入している保険の見直しを検討しているという方には、ぜひ参考にしてほしい。
50代におけるがん保険の必要性
がんは、男女ともに40代後半から患者数が増加しはじめ、さらに年齢を重ねていくごとにがんを発症する確率は上がっていくことを知っているだろうか。
がん治療は、長期化する可能性や再発するケースもあるため、がん保険でがんリスクに備えておくのが理想的である。
ここでは、50代目線の「がん保険の必要性」について解説していくので、1つ1つ確認していこう。
50代ががん保険に加入している割合
がん保険に加入している割合を紹介していくので、リアルな数字を見ていこう。
所属別がん保険加入割合
対象 | 割合 |
---|---|
50代男性 | 41.1% |
50代女性 | 38.7% |
賃貸住宅・社宅 | 34.0% |
持家(住宅ローンあり) | 38.4% |
未婚 | 25.4% |
既婚(子どもなし) | 37.4% |
末子未就学児 | 44.4% |
末子小学生 | 45.6% |
末子中学生・高校生 | 42.6% |
末子大学生(短大生)・大学院生 | 43.6% |
子(未婚)就学終了 | 38.7% |
子(既婚)就学終了 | 37.3% |
以上のように、子どもが幼いうちや学生の間はがん保険でもしものシーンに備えている人が多い傾向にある。
また、賃貸や社宅に住んでいる人に比べると、持家(住宅ローンあり)の方ががん保険に加入している割合が多い。
これは、万が一病気が原因で入院・手術などを受けた際に、住宅ローンの返済ができなくなるリスクに備えているためだと言えるだろう。
50代が抱える健康リスクとは
年代別によって抱える健康リスクは異なるため、自分の年代にあったリスクとの向き合い方が必要になる。
では、具体的に50代の健康リスクはどのようなポイントが挙げられるのだろうか。
50代で亡くなる割合が多い病気
1位 悪性新生物(がん・腫瘍)
2位 心の病気
3位 心疾患(例:不整脈・心不全・心筋梗塞など)
4位 脳血管疾患
以上のように、50代で亡くなる割合が多い病気の1位はがんである。
がんは、40代後半から発症リスクが急増する傾向にあり、場合によっては治療が長期化(再発含む)する可能性があるのだ。
十分に貯蓄がある人は、がん保険に加入しなくても備えることはできる。
しかし、50代は子どもの教育費・親の介護費用・住宅ローンなどさまざまな固定費負担がのしかかるため、多くの世帯では貯蓄だけでまかなえない可能性が高い。
日本には、公的医療保険があり保障範囲も広い。
しかし、公的医療保険ではカバーできない費用が多く、公的医療保険の内容を医療保険でカバーしたとしても、治療が長期化しやすいがんには物足りなさを感じるだろう。
- 入院時の差額ベッド代(個室などを利用する場合)
- 入院時の食事代
- 入院時に必要な日用品などの購入費
- 高度先進医療費
- 保険適用外の治療費など
- 家族にサポートしてもらう場合の交通費 など
医療保険では物足りなさを感じる理由
医療保険は、数多くの病気・手術などが適用になるが、がんに特化したがん保険に比べると、がん治療の際は保障の物足りなさを感じるケースがある。
例えば、支払限度日数が挙げられるだろう。
通常、医療保険は入院時の支払限度日数が60日型・120日型と設定されているため、保険会社が定めた期間内に支払限度日数以上の入院をすると、超えた日数分は保険金を受け取れない。
しかし、がん保険であればがんが原因で入院した場合、支払限度日数が無制限になるのが一般的だ。
他にも、がんと診断された段階で一時金を受け取れるなど、がん保険だからこそできる保障の手厚さがあるのだ。
このように、がんには公的医療保険や医療保険だけで備えるよりも、がん保険に加入している方が安心度合いが大きくなる。
一生のうちに「2人に1人ががんになる」と言われるほど身近な病気だからこそ、しっかりと備えておくのがおすすめだ。
50代ががん保険に求めるべき保障内容
「がん保険でどのようなリスクに備えたいか」は、人それぞれ違うため、がん保険で受けられる保障内容を確認しながら、「どの保障が必要か」を明確にしていこう。
がん診断給付金
医師から「がん」と診断されると、「がん診断給付金」を受け取れる。
がん治療のための入院準備費用・通院時や付き添い家族の交通費・公的医療保険適用外の治療費などに充てられる。
保険会社によって「〇年に1度」「無制限」「〇回まで」などの条件が決まっているため、加入する前に確認しておくといい。
がん入院給付金
がんが原因で入院した場合、日額×入院日数分の給付金を受け取れる。
一般的には、支払限度日数は無制限に設定されているため、入院が長期化しても経済的負担は軽減できるのだ。
がん手術給付金
がんが原因で手術を受けた場合、日額×給付倍率(10倍・20倍など)分の給付金を受け取れる。
給付倍率は保険会社によって異なるため、複数の保険商品を比較するといい。
がん通院給付金
保険会社の条件を満たした場合、通院時にも給付金を受け取れる。
保険会社によって条件は異なるが、「退院後の通院」が一般的だ。
先進治療給付金
厚生労働省が効果があると認めた最新の治療を受ける際に、給付金を受け取れる。
先進医療は、公的医療保険が適用されないため全額自己負担になり、技術料も高額なものが多い。
そのため、治療の選択肢を広げたい人は、先進医療時の給付金はチェックすべきポイントだ。
死亡保険金(生存保険金)
万が一、がんが原因で死亡すると保険金を受け取れ、葬儀費用や家族の生活費に充てられる。
また、一定期間給付金を受け取らない状態(健康な状態)が続くと、お祝い金として保険金を受け取れる保険もある。
特約
主契約だけでは物足りないと感じる部分に、特約で保障をバージョンアップさせられる。
保険会社によって付帯可能な保障内容は異なるので、複数の保険商品を比べるのがおすすめだ。
以上の内容ががん保険で受けられる保障内容のため、自分ががん保険に求める保障内容を明確にする際の参考にしてほしい。
- 「先進医療で治療を諦めたくない」という人は、先進医療給付金が通算2,000万円など高額の保険金が支給される保険を選ぶ
- がんを患った際の収入減少に備えたい人は、日額を多めに設定しておく
- 子どもが小さい人は、死亡保険金で万が一のときに備えておく など
また、今回紹介した保障内容は一般的な内容を紹介しているため、保険商品によって内容がちがうケースがある。
そのため、事前に保障内容を把握しておくことをおすすめする。
50代におすすめのがん保険を紹介!
50代属性別のおすすめのがん保険を紹介していくので、加入する際の候補の1つにしてみてはいかがだろうか。
なお、いつがん保険に加入するかによって最適な保険商品は変化する。
年代別におすすめのがん保険についてまとめた記事もあるので、年代ごとに比較してみると50代で重視するべきポイントがより明確になるはずだ。
50代におすすめのがん保険
ここでは、50代の男性・女性・未婚・既婚(子どもなし)・既婚(子どもあり)別におすすめのがん保険を紹介していくので、ぜひ参考にしてほしい。
50代男性
50代男性におすすめのがん保険は、アクサダイレクト生命の「アクサダイレクトのがん終身」である。
すべての部位のがんに対応している保険で、早期発見できた初期がん~末期がんまで十分な保障を受けられるのが特徴的だ。
悪性新生物だけではなく、上皮内新生物にも保障が適用されるため、幅広いがんに強くもしものシーンで心強いサポーターになる。
- 保険料(55歳・日額1万円):4,740円/月
- がん診断給付金:最大200万円
- がん入院給付金:最大2万円/日
- がん手術給付金(特約):10万円/無制限
50代女性
50代女性におすすめのがん保険は、ライフネット生命の「がん保険 ダブルエール」である。
「2023年保険市場がん保険第1位(ネット申込ランキング)」「2023年価格.comアワード第2位」を受賞している実力派のがん保険だ。
がん治療のために、手術や放射線治療を受けると、月に1回10万円の保険金を受け取れる。
入院・通院関係なく支給されるため、治療を安心して続けられるのだ。
シンプル・ベーシック・プレミアムのコースから選べるため、自分が望む保障内容に合わせて選べるのが嬉しいポイントである。
- 保険料(55歳・がん診断一時金100万円):2,293円/月
- がん診断給付金:最大300万円
- がん治療を受ける(入院・通院含む):月に1回10万円/無制限
- がん先進医療給付金:自己負担額と同額分(通算2,000万円まで)
50代未婚
50代未婚におすすめのがん保険は、チューリッヒ生命の「終身ガン治療保険プレミアムZ」である。
保険料がリーズナブルなシンプルプラン・女性特有のがん治療にも備えられる女性オススメプラン・がん治療が長期化する可能性に備える長期療養プランがある。
自分が求める近い条件のコースを選べるのは大きいだろう。
また、特約の種類が豊富なため、自分オリジナルにカスタマイズしやすい。
例えば、初めてがん(悪性新生物)と診断されたら保険料の払込みが免除になる「悪性新生物保険料払込免除」や、1日5,000円~3万円支給される「ガン通院特約」が挙げられる。
未婚の場合、死亡保障などを手厚くするよりも、治療費や生活費に充てられる金額を多めに設定する方が理想的のため、未婚の人に最適な保険だと言える。
- 保険料(55歳男性):1,885円/月
- がん診断給付金:最大100万円
- 抗がん剤治療を受けたとき:最大30万円/月
- 定められた自由診療の抗がん剤治療を受けたとき:最大40万円/付き
50代既婚(子どもあり)
50代既婚(子ども有)におすすめのがん保険は、アクサダイレクト生命の「アクサダイレクトのがん定期」である。
子どもがいる場合、教育資金の負担が大きい傾向にある。
そのため、家計の負担を軽くするために定期型のがん保険を選ぶのがおすすめだ。教育期間が終わったタイミングで、終身型に変更するのもいい選択だと言える。
最安プランと安心プランから保障内容を選べるため、自分が求める条件に当てはまるコースを選ぶといい。
50代男性のおすすめ保険で紹介した「アクサダイレクトのがん終身」と「アクサダイレクトのがん定期」を比べると毎月の保険料の差額は約2,000円になるので、家計の負担を軽減できるだろう。
- 保険料(55歳男性・日額1万円):2,550円/月
- がん診断給付金:最大200万円
- がん入院給付金:最大2万円
- がん手術給付金(特約):10万円/無制限
がん保険のメリット
がん保険のメリットの1つ目は、がん診断給付金を受け取れるポイントだろう。
貯蓄が少ない人でも入院準備や交通費などに充てられるため、初期段階でまとまったお金を受け取れるのは非常に大きなメリットだ。
がん保険のメリットの2つ目は、がん治療が長期化しても安心して治療を行えるポイントだと言える。
医療保険の場合、入院給付金には支払限度日数が60日などに設定されているため、支払限度日数を超えると保障を受けられない。
しかし、がん保険は無制限に設定されている保険が多いため、治療が長期化しても治療を継続して行え、収入減少にも備えられるのだ。
がん保険のメリット3つ目は、がん保険だからこそ手厚いサポートを受けられるポイントである。
医療保険では受け取れない「がん診断給付金」や回数無制限設定など、がんのリスクに備えられるのだ。
先進医療給付金も通算2,000万円など、高額に設定されているため、数多くの選択肢から治療法を選べるようになる。
50代ががん保険に加入する際の注意点
がん保険に加入する際の注意点は、免責期間があることだ。
免責期間とは、保険会社が定めた期間は保障を受けられない期間のことを指し、一般的には90日に設定されている。
契約していても、場合によっては保障を受けられないケースがあるので注意が必要だ。
2つ目の注意点は、がんにしか適用されないことである。がん以外の病気を患った場合はどの保障も受けられないことを理解しておこう。
3つ目の注意点は、保険料が家計の負担になるケースがあるということだ。
がん保険に入る多くの人は、医療保険・死亡保険にも加入している人が多いため、保険料の負担が大きい。
そのため、保障内容と保険料のバランスをしっかりと考えるといいだろう。
50代のがん保険の選び方
50代のがん保険の選び方を解説していくので、ぜひ参考にしながら選んでほしい。
「どうしてがん保険に加入したいか」をハッキリさせる
がん保険に加入する目的をハッキリとさせることが、保険選びで重要なポイントになる。
なぜなら、目的がわかれば、必要な保障内容・保険期間などを絞れるためだ。
がん保険でも、「女性特有のがん治療に特化したい」のか「先進医療を受けられるようにしたい」のか人によって異なるため、「なんのためにがん保険に加入したい?」と考えてみよう。
がん保険に加入している人は「見直し」を行う
現在、すでにがん保険に加入している人は、ベストなタイミングで保険の見直しを行うと、毎月の保険料を無駄にすることなくリスクに備えられる。
がん保険を見直すタイミングや見直すポイントを具体例に紹介していくので、ぜひ参考にして欲しい。
- ライフステージの変化(結婚・子どもの就職・定年退職など)
- 10年以上がん保険を見直していない
- がん保険の更新時
50代ががん保険を見直すポイント
通院治療は適用されるか
昔のがん保険は、通院給付金が受け取れない保険もあり、受け取れたとしても今よりも条件がいいものでないケースがある。 がんの治療法が進歩しているからこそ、見直すといい。
診断給付金額と受け取る条件は変更する必要がないか
昔加入したがん保険の場合、診断給付金が「1回のみの支給」になっているケースが多いため、見直した方がいいケースがある。
給付金額を見直しながら、保険料とのバランスを取るといい
上皮内新生物のがんも適用されるか
多くの保険は「悪性新生物」と言われるがんの保障を受けられるが、「上皮内新生物」のがんは適用されない保険がある。
そのため、上皮内新生物のがんでも保障を適用させたいと考えている人は、確認しておくと安心できる。
自分に合った保険を選びたい人は、保険の専門家に相談
自分に合った保険を選びたいと考えていても、「数が多すぎてどの保険に加入すればいいかわからない…」と悩んでしまう人も多いだろう。
毎月保険料を支払うのであれば、自分により最適な保険を選びたいと考えるはずだ。
また、がん保険を見直すタイミングがきていたとしても「本当に見直すべき?」「忙しいから後回しにしたい…」と感じてしまう人も少なくない。
そのような人におすすめなのは、保険の専門家に相談することだ。
保険の専門家は、保険に関する知識を深く持ち合わせているため、より相談者にベストな保険を提案できる。
「生命保険ナビ」では、無料で保険の専門家とマッチング可能なため、悩んでいる人は気軽に利用してほしい。
50代のがん保険はライフステージに合わせて見直しをしよう
本記事では、50代におすすめのがん保険とその選び方を解説した。
年齢を重ねるに連れ健康リスクは徐々に高まり、これにともないがん保険の必要性もまた高まる。
しかしながら、一口にがん保険と言っても数多くの保険会社やプランが存在する。
その中で、年齢だけでなく、それぞれのライフステージに合わせて自分が求める保障内容を備えた保険に入ることが求められるのだ。
今回紹介した商品の特徴や保険選びのポイントを参考に、自分にとって必要ながん保険を見つけるようにしてほしい。
このように、何より重要なことは、がん保険の特徴を理解し、また自分自身の生活環境や経済状況、健康状態を考慮してがん保険の必要性を判断することだ。
もし商品の選択やがん保険の見直しに少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談することも積極的に検討してほしい。
一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、あなたに合ったがん保険を見つけることができるはずだ。
また、保険のプロは数多く存在し、その中から自分にとって最適な担当を見つけるのは難しいだろう。
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