- 50代男性におすすめの医療保険が知りたい
- 最適な医療保険を選ぶためのポイントを押さえたい
- 50代男性が医療保険に加入すべきなのかが分からない
50代になると生活習慣病などの病気にかかるリスクが高まることから、医療保険の必要性をより一層意識する人が増えてくる。
中でも男性は、女性と比較して脳卒中や心筋梗塞など生活習慣病に罹患する人が多い。
これらの重大な疾患に備える50代に必要な医療保険はどんなものなのか、知りたい人も多いだろう。
そこで本記事では、「50代男性が最適な医療保険を選ぶためのポイント」について解説する。
自分に合う医療保険を見つけたいという50代男性の方には、ぜひ参考にしてほしい。
なぜ50代男性に医療保険が必要なのか
厚生労働省が2022年6月に発表した「令和2年患者調査の概況」によると、2020年に悪性新生物(がん)で入院したとされる患者数は12万6700人で、外来の患者数は24万7000人だった。
入院患者数では「精神及び行動の障害」による患者数が23万6,600人で最も多くなった。
次いで「循環器系の疾患」で19万8,200人となっている。
一方、外来の患者数を見ると「消化器系の疾患」が127万800人で最も多い。
このように、年間の入院患者や外来の患者は、さまざまな病気で治療をしていることが分かる。
では、50代が特に罹患しやすい病気や健康のリスクには何があるのだろうか。
医療保険に加入する必要性とあわせて解説する。
50代男性が抱える健康リスク
50代は、一般的に生活習慣病のリスクが高い年代とされている。
生活習慣病は、一般的に三大疾病とされる「がん」「脳卒中」「心筋梗塞」に加え「糖尿病」「高血圧性疾患」「腎疾患」「肝疾患」を加えた7疾病である。
そのうち、50代は三大疾病の発症リスクや死亡リスクが特に高くなる。
実際に、厚生労働省が2023年6月に発表した「令和4年人口動態統計月報年計」によると、50代で最も死亡者数が多い疾患は「悪性新生物」であった。
10万人対でみると死亡者数は50歳から54歳までで3,564人、55歳から59歳までは6,003人であった。
次いで「心疾患が」死亡者数で第二位となる。
死亡者数は10万人対でみると、50歳から54歳までで2,295人、55歳から59歳までは3,045人であった。
さらに、脳血管疾患をみると、50歳から54歳までは第三位の「自殺」に次いで4位だったが、55歳から59歳になると第三位となっている。
死亡者数は10万人対でみると、50歳から54歳までで1,252人、55歳から59歳までは1,458人であった。
死亡者数を男性における全年齢で見ると、1位から3位まで三大疾病が占めている。
- 悪性新生物:22万3,285人
- 心疾患:11万2,948人
- 脳血管疾患:5万3,181人
その他にも、以下のリスクには気を付けておくと良いだろう。
- 前立腺肥大
- 更年期障害
- 加齢黄斑変性
- 非アルコール性脂肪肝炎
以上を踏まえると、50代の男性で特に気を付けたいリスクの筆頭には、三大疾病が挙げられる。
50代が抱える生活不安
50代は、老後に向けた準備について不安を感じる年代でもある。
生命保険文化センターの調査によると、50歳代の老後生活に不安を感じている割合は、男性で86.3%、女性は89.6%となった。
不安を感じる内容をみると、男性は「公的年金だけでは不十分」「日常生活に支障が出る」「退職金や企業年金だけでは不十分」と回答した割合が多い。
- 公的年金だけでは不十分:84.1%
- 日常生活に支障が出る:60.2%
- 退職金や企業年金だけでは不十分:44.0%
公的年金だけでは生活できないと考えている割合が最も高いが、女性も同様に不安に感じている割合が高い。
- 公的年金だけでは不十分:85.7%
- 日常生活に支障が出る:64.4%
- 自助努力による準備が不足する:45.7%
日常生活に支障が出るのは、病気や介護のリスクが高くなり、通常の生活費に加えて支出が増える可能性を懸念している。
以上から、老後の生活費の確保だけでなく突発的な支出にも対策しておく必要があるといえるだろう。
50代が医療保険に加入する必要性
ここまで説明してきたように、50代は老後に関して健康面や資金面で不安を感じ始める年代である。
そのため、50代にとっての医療保険は、これらのリスクへの備えとして必要性が高いと言えるだろう。
万一の際の治療費はこれまで老後に向けて蓄えていた貯金や資産を切り崩して支払うことになる。
単に費用の確保というだけでなく、自分の資産を守るための保障という役割も、医療保険が果たすのである。
金融広報中央委員会が調査した「家計の金融行動に関する世論調査」によると、単身世帯で金融資産を保有していない50代は39.6%であった。
およそ5人に2人は金融資産を保有していない。
公的年金で生活するとなると、必要以上に自己資産を減らす、もしくは余計な支出に自己資産を回さないようにするための対策は必要といえるだろう。
50代男性が最適な医療保険を選ぶには
健康リスクが高まるだけでなく、老後を生活するうえで必要な資産を切り崩さないためにも、医療保険の準備は必要である。
だが、医療保険にはさまざまな保障があり、準備するうえでどのようなポイントを踏まえて準備すべきか迷いやすい。
そのため、本章では医療保険を選ぶためのポイントを以下の3つに分けて解説する。
- 基本的な考え方
- 独身の場合の考え方
- 結婚している場合の考え方
それぞれの属性に合わせて参考にすると良い。
基本的な考え方
先章でも述べたように、50代になると特に三大疾病をはじめとする生活習慣病に男女ともかかりやすい。
治療をするための費用を確保するためにも、入院給付金や手術給付金だけでなく、がんや三大疾病にも手厚く保障できる特約などを付加しておくと良いだろう。
また、三大疾病が重篤化して働けずに収入が減少するリスクや、年金生活となって資産を切り崩すリスクも考えておく必要があるので、保障期間は一生涯続く終身型を準備しておくと良い。
独身の場合
独身の場合は、公的医療保険で補えない部分を補えるように保障額を準備すると良い。
基本的に、公的医療保険制度を活用すれば窓口負担は3割で済む。
さらに、自己負担額が一定額を超えた場合は「高額療養制度」が活用できる。
高額療養制度は、所得等に応じて自己負担額が異なるので、自分がどの区分に該当するかは、以下を参考にしてほしい。
高額療養費制度を利用しても自己負担が必要な分を、医療保険でカバーできれば、手元の資産を減らす必要はない。
注意したい点は、高額療養費制度はあくまでも公的医療保険が適用となる治療費をカバーするための制度である。
そのため、入院中の衣服代や差額ベッド代、食事等の費用は別途かかるので注意が必要である。
さらに、公的医療保険が適用されない先進医療などの高度な治療については、負担が大きくなるので医療保険の中にある「先進医療特約」を付加してカバーしておくと良いだろう。
結婚している場合
結婚している場合は、これまで医療保険を備えていたかどうかによって、考え方が異なる。
まず、まだ医療保険を準備していない場合は、治療費だけでなく収入が減少するリスクや、先々の生活資金を切り崩さずに済むように、保障を備えておく必要がある。
しかし、すでに医療保険に加入している場合は、改めて保障内容を確認したうえで、見直す必要があるかを検討する。
結婚をしたばかりのタイミングや、子どもが生まれた場合に見直した保険をずっと契約し続けている場合は、保障内容も古いままになっている可能性もある。
保障内容が古いと、最新の医療事情に沿っていない場合があるので、病気を患っても満足に保障が受けられない可能性もある。
そのため、老後を迎えるまでのタイミングで、見直すかそのまま残しておくべき保険か、確認しておくと良いだろう。
一般的に、50代になると既存の保険を以下のように見直すケースが多い。
- 既存の契約をそのまま残して見直さない
- 既存の契約をすべて見直して新たな保険に加入し直す
- 既存の契約をそのまま残して足りない保障を新たに上乗せする
どのような方法が適しているかは、契約している医療保険の内容や健康状態、また資産状況等によって異なる。
どのような準備をするべきかは、保険の専門家に相談したうえで決めると良いだろう。
50代男性におすすめの医療保険を紹介
医療保険は、各保険会社がこぞって商品を出しているので、競争力の激しいジャンルである。
そのため、トレンドが変わったり、おすすめできる医療保険が変わるケースがある。
そのうえで、50代におすすめできる基本的な医療保険の形は「保障が一生涯継続できる医療保険」である。
医療保険には、契約してから保険料が上がらない「終身型」と、一定期間を迎えて保険を継続すると保険料が上がる「更新型」に分かれる。
また、医療保険は過去の疾病によって加入できない可能性がある。
そのため、過去の健康状態に不安がある人でも加入しやすい医療保険も検討しておくと良いだろう。
今回は、がんや生活習慣病の保障が充実している医療保険、入院日数の支払限度日数が長い医療保険、健康状態が不安な状況でも加入しやすい医療保険を紹介する。
特約で保障内容を充実させられる医療保険
特約が充実している医療保険では、SOMPOひまわり生命の「健康のお守り」がおすすめだ。
準備できる特約は18種類で、それぞれ以下の通りとなっている。
- 医療用新先進医療特約
- 医療用健康回復支援給付特約
- 医療用保険料免除特約
- 医療用特定疾病診断保険料免除特約
- 医療用入院一時金特約
- 医療用通院特約
- 新三大疾病支払日数無制限特則
- 七大生活習慣病追加給付特則
- 医療用新三大疾病一時金特約
- 医療用総合生活障害保障特約
- 医療用新がん診断給付特約
- 医療用新がん外来治療給付特約
- 医療用抗がん剤治療給付特約
- 医療用がん入院特約
- 介護一時金特約
- 医療用介護年金特約
- 医療用女性疾病入院特約
- 手術給付金不担保特則
保障内容や特約の詳細については、資料やパンフレットだけでは分かりにくいことも多い。
そのため、保険の専門家に相談してみると良いだろう。
入院給付金が充実している医療保険
入院給付金の支払限度日数が長い医療保険は、ネオファースト生命の「ねおdeいりょう」がおすすめである。
入院給付金の支払限度日数については、はなさく生命の医療保険と同じく、3大疾病や8大疾病の無制限特則を付加すれば、無制限で入院保障される。
ねおdeいりょうの特徴は1回の入院とみなす要件が他の保険会社の商品に比べて優れている。
原則として、退院日の翌日から30日を経過したら、1回の入院としてみなさない。
そのため、1入院あたりの支払限度日数がリセットされる。
一般的に、退院日から180日を経過した場合に入院限度日数がリセットされるので、この点はメリットといえるだろう。
持病や既往歴があっても加入しやすい医療保険
持病や既往歴があっても入りやすい医療保険は、多くの保険会社が商品として販売している。
基本的に、用意された告知項目がすべて該当しなければ加入できる。
その中でもおすすめできる医療保険は、メットライフ生命の「マイフレキシィ・ゴールド」である。
契約する場合、告知する項目は以下の3つである。
- 最近3ヵ月以内に、医師の診察・検査または健康診断・ガン検診・人間ドックを受けて、入院または手術、がんの疑いで再検査や精密検査をすすめられたことがあるか
- 過去1年以内に病気やけがで入院や手術をしたか
- 過去5年以内にがんや肝硬変、統合失調症、アルコール依存症、認知症と診断、または入院や手術を受けたか
上記がすべて該当しなければ加入できる医療保険である。
一般的に、過去2年以内の入院歴や手術歴を告知として求める保険商品が多い中で、マイ・フレキシィゴールドは過去1年以内の入院手術歴で問題ない点が優れている。
このように、「いつ医療保険に入るか」によって最適な保険商品は変わる。
年代別におすすめの医療保険についてまとめた記事もあるので、比較していただくと、より50代の加入者が重視するべきポイントが理解できるはずだ。
まとめ
本記事では、「50代男性が最適な医療保険を選ぶためのポイント」について解説した。
50代男性は、年齢が重なるとともに三大疾病をはじめとする健康リスクが高まり、さらに老後の生活をする準備も必要になる。
老後に必要な資金を必要以上に減らさないように、医療保険を準備しておく必要性は高い年代だといえるだろう。
自分が独身か既婚かによっても、医療保険の考え方や加入する目的は異なる。
また、50代という年齢を考えると、すでに加入していた医療保険があれば、内容が今の治療実態に見合う保障内容なのか、見直しをしておく必要もあるだろう。
今回は、おすすめの医療保険も紹介しているので、参考にしてほしい。
また、保険を選ぶうえで少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談すると良い。
その際、マッチングサイト「生命保険ナビ」を活用することで、適切な相談先を見つけやすくなる。
無料で相談できるので、是非活用してほしい。