- 30代が生命保険で備えるべきリスクを理解したい
- 30代から加入する生命保険の選び方が知りたい
- 30代におすすめの生命保険が知りたい
結婚や出産によって家族構成が変化したり、マイホームを購入したりと、30代はさまざまなライフイベントが訪れる。
そのため、もしものときに家族の生活を守れるよう生命保険への加入を検討する人も多い。
しかし
「自分に必要な保障がわからない」
「どのような点に気をつけて保障を選べばいいのだろう」
と疑問を持っている方も多いのではないだろうか。
そこで本記事では、30代が生命保険で備えるべきリスクから、保険選びのポイントについて解説していく。
また、30代におすすめの生命保険についても具体的に紹介する。最適な保障を準備するためにも、ぜひ参考にしてほしい。
生命保険の選び方を知る前に!30代が保険で備えるべきリスクとは
ここでは、以下の3点について解説していく。
- 30代が抱える健康リスク
- 30代女性特有の疾患のリスク
- 30代で子どもがいる場合の必要保障額
30代が抱える健康リスク
30代はまだ健康状態が良い方が多いものの、20代などと比較すると入院などをするリスクは高まる。
実際にどのような病気によって入院をしているか見てみよう。
男性
30〜34歳 | 35〜39歳 | |
---|---|---|
精神及び行動の障害 | 64 | 89 |
神経系の疾患 | 27 | 30 |
損傷、中毒及びその他の外因の影響 | 20 | 21 |
消化器系の疾患 | 11 | 14 |
新生物<腫瘍> | 8 | 12 |
女性
30〜34歳 | 35〜39歳 | |
---|---|---|
妊娠、分娩及び産じょく | 148 | 105 |
精神及び行動の障害 | 63 | 79 |
健康状態に影響を及ぼす要因及び保険サービスの利用 | 26 | 15 |
新生物<腫瘍> | 18 | 22 |
神経系の疾患 | 17 | 20 |
上記はそれぞれ人口10万人あたりの入院受療率だ。男女ともに精神疾患や新生物<腫瘍>、神経系の疾患による入院割合が高いことがわかる。
さらに、30代前半から30代後半にかけて、多くの疾病において入院受療率が高くなっている。
中でも、精神疾患による入院は長期化するケースが多い。
差額ベッド代やパジャマ代、食事代などは健康保険の対象とはならないため、入院が長期化することによって出費もかさんでしまう。
万が一入院したときに備えて、医療保険などで保障を準備しておくことが大切だ。
30代女性特有の疾患のリスク
30代の女性においては、妊娠や出産に関連する入院の割合が高い。
一方で、乳がんや子宮がんなど、女性に多いがんの罹患率は30代から上昇していく。
具体的に、乳がんおよび子宮がんの年代別の罹患者数を見てみよう。
乳房 | 子宮(全体) | |
---|---|---|
計 | 97,142 | 29,136 |
0-4歳 | 0 | 0 |
5-9歳 | 0 | 0 |
10-14歳 | 2 | 0 |
15-19歳 | 7 | 5 |
20-24歳 | 42 | 26 |
25-29歳 | 217 | 232 |
30-34歳 | 933 | 725 |
35-39歳 | 2,455 | 1,453 |
40-44歳 | 6,406 | 2,099 |
45-49歳 | 11,287 | 3,187 |
50-54歳 | 9,571 | 3,770 |
55-59歳 | 8,777 | 3,670 |
60-64歳 | 9,407 | 2,792 |
65-69歳 | 11,767 | 3,017 |
70-74歳 | 12,052 | 2,802 |
75-79歳 | 9,795 | 2,173 |
80-84歳 | 6,888 | 1,527 |
85歳− | 7,536 | 1,658 |
上記の表を見ると、30代から大きく罹患者数が増えていくことがわかる。
がんの治療は長引くことも多く、その分治療費が高額になりやすい。
医療保険に加えて、がんに特化したがん保険やがん特約も準備しておくことがおすすめだ。
30代で子どもがいる場合の必要保障額
子どもがいると、自身に万が一のことがあった場合に、残された家族の生活を守るためのお金だけでなく、教育費についても準備する必要がある。
その際に必要となる保障額を以下の観点から見ていきたい。
- 遺族年金の受け取り
- 子どもの進学先
万が一のことが起きると、遺族に対して国から遺族年金が支払われる。
支払われる遺族年金の種類は亡くなった方の勤務先によって異なり、会社員や公務員であれば「遺族厚生年金」と「遺族基礎年金」、個人事業主やフリーランスであれば「遺族基礎年金」が支払われるのだ。
家族が生活していく上で必要となる金額はいくらなのか、もしものときに遺族年金はいくら受け取れるのか。
これらを踏まえて、足りない金額を保険で備えるようにしよう。
また、子どもの教育費については、私立に進むのか公立に進むのかで大きな差がある。
具体的に、幼稚園から高校までの1年あたりの教育費を見てみよう。
区分 | 幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高等学校(全日制) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
公立 | 私立 | 公立 | 私立 | 公立 | 私立 | 公立 | 私立 | |
総額 | 165,126 | 308,909 | 352,566 | 1,666,949 | 538,799 | 1,436,353 | 512,971 | 1,054,444 |
出典:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」
幼稚園から高校まで全て公立に通った場合の教育費はおよそ580万円だ。
その一方で、全て私立に通った場合の教育費はおよそ1,840万円にのぼる。
これに加え、大学まで進学するとなると、さらに必要となる教育費は上乗せされる。
このように、子どもがいる場合は、自身に万が一のことが起きたときに国から受け取れる遺族年金はいくらなのか、子どもの進学先は私立・公立のどちらで考えるのかによって、必要保障額は異なるのだ。
30代の生命保険の選び方
ここでは、30代男性の未婚・既婚別、30代女性の未婚・既婚別および子どもがいる場合にパターン分けして生命保険の選び方を解説していく。
30代男性の保険の選び方(未婚・既婚別)
未婚の30代男性の場合、保障すべきは自分自身の生活だ。
特に、病気やケガでの出費に備えて医療保険への加入は必ず検討してほしい。
また、病気やケガによって長期間働けなくなってしまうと、収入が減少することで生活が困窮してしまうケースも考えられる。
そのようなときに備えて、就業不能保険への加入もあわせて検討することをおすすめする。
一方で、既婚の30代男性の場合は、自分自身の生活だけではなく家族の生活も守る必要があるだろう。
その際に加入の検討が必要なのが「医療保険」「就業不能保険」「死亡保険」の3つだ。
死亡保険の役割は、残された家族の生活を保障することにある。
配偶者が働いているのか働いていないのかで準備すべき金額も異なるため、夫婦でしっかり話し合うことが重要だ。
独身時代に加入した保険がある場合は、そのままの保障額で問題ないのかも改めて見直そう。
30代女性の保険の選び方(未婚・既婚別)
未婚の30代女性の場合においても、男性と同じく自身の生活を守るために保険に加入する必要がある。
病気やケガでの入院・手術に備えられる医療保険のほか、30代からは女性特有のがんへの罹患リスクも高まるため、がん保険への加入も検討してほしい。
医療保険は特約が充実しているため、医療保険でがんを保障する特約を付加するのも一つの手だろう。
また、女性特有の病気に対して重点的に保障が受けられる「女性疾病特約」などの付加もおすすめだ。
既婚の30代女性においては、医療保険やがん保険に加えて死亡保険への加入も検討すべきである。
共働きの場合、妻に万が一のことが起きると世帯収入が下がってしまうからだ。
生活水準を著しく下げないようにするためにも、死亡保険に加入して保障を準備することを検討しよう。
30代で子どもがいる場合の保険の選び方
子どもがいる場合は、上記で示した保険に加えて、学資保険への加入の検討が必要だ。
学資保険とは、子どもの進学時などに教育資金が受け取れる保険のことをいう。
契約者は親で、被保険者が子どもとなる。多くの学資保険では、出産予定日の140日前から加入可能だ。
学資保険は、契約者である親に万が一のことがあった場合は保険料の払い込みが免除される。
それだけでなく、免除後においても契約時に設定した時期に教育資金などの受け取りが可能となる。
死亡保険に加えて学資保険にも加入しておくことで、もしものことが起きたとしても家族の生活を支えられるはずだ。
選び方がわかったら!30代におすすめの生命保険を紹介
30代の方が加入を検討すべき生命保険は、「医療保険」「死亡保険」「学資保険」の3つだ。
ここでは、上記3つにおいてそれぞれおすすめな商品を解説する。
- 【医療保険】チューリッヒ生命「終身医療保険 プレミアムZ」
- 【死亡保険】ライフネット生命「定期死亡保険 かぞくへの保険」
- 【学資保険】フコク生命「フコク生命の学資保険 みらいのつばさ」
それぞれの特徴をみていこう。
【医療保険】チューリッヒ生命「終身医療保険 プレミアムZ」
チューリッヒ生命が販売する「終身医療保険 プレミアムZ」の特徴としては、以下の3つが挙げられる。
- 終身タイプの医療保険であるため保険料が加入時から変わらない
- 特約を付加することで保障内容を充実させられる
- 3年もしくは5年の間に10日以上の継続した入院をしなければ健康還付給付金が受け取れる
商品名のとおり、終身タイプの医療保険であるため、保険料が加入時から一生涯変わらない点が大きな特徴だ。
定期タイプの場合、保障を継続したいときには「更新」という手続きをしなければならない。
更新の際には、更新時の年齢によって保険料が再計算される。
そのため、全く同じ保障内容だったとしても、更新後に支払う保険料は高くなってしまうのだ。
その点「終身医療保険 プレミアムZ」であれば、入院・手術・放射線治療に対する一生涯の保障を加入時から変わらない保険料で準備できる。
病気やケガをするリスクは年齢を重ねるごとに上昇していくため、医療保険はなるべく早いうちに終身タイプで用意しておくことがおすすめだ。
また、特約を付加することで、保障内容を充実させられる点も特徴の一つである。
「終身医療保険 プレミアムZ」に付加可能な特約は、主に以下のものが挙げられる。
特約名称 | 保障内容 |
---|---|
ストレス性疾病延長入院特約(Z03) | ・統合失調症や摂食障害、胃潰瘍などの所定のストレス性疾病での入院が主契約での入院限度日数(30日型・60日型・120日型のいずれか)を超えたときに給付金が受け取れる ・1入院あたりの支払い限度日数は365日、保険期間全体での支払い限度日数は1,095日※ ※いずれも主契約での入院限度日数を含めた日数 |
退院後通院特約(Z03) | ・退院後の通院に対して給付金が受け取れる ・Ⅰ型とⅡ型があり、Ⅱ型を選択すると一時金も受け取れる ・がん治療を目的とする通院においては、退院後5年間は無制限で保障 |
抗がん剤治療特約 | ・上皮内がんを含むがんの治療を目的として抗がん剤治療を受けたときに給付金が受け取れる ・健康保険が適用されない(自由診療となる)抗がん剤治療に対しても保障 |
女性総合疾病特約(Z02) | ・上皮内がんを含むがんや子宮筋腫、帝王切開などを原因として入院 ・手術・放射線治療をしたときに給付金が受け取れる ・Ⅰ型〜Ⅲ型の3つから選択 ・Ⅰ型の場合は、上記の給付に加えて入院開始時の一時金や不妊治療時の給付金、出産祝金、女性無事故給付金(10年ごと)が受け取れる ・Ⅱ型の場合は入院開始時の一時金のみ、Ⅲ型の場合は一時金等の保障はない |
終身保険特約(Z03) | ・死亡または高度障害状態※になったときに保険金が受け取れる ※両眼の失明や両手または両足を失った状態など |
中でも、女性にとって嬉しい特約が「女性総合疾病特約(Z02)」だ。先述したとおり、30代になると女性特有の病気やがんなどに罹患するリスクが高まる。
この特約を付加することで、女性特有の病気に限らずがんや所定の心疾患・脳血管疾患までも保障の対象となるのだ。
なお、この特約を付加した場合は「終身医療保険 プレミアムZ Lady」と呼称される。
さらに、上記に挙げた特約以外にも魅力的な特約がある。それは「健康還付給付金特約」だ。
健康還付給付金特約を付加すると、3年または5年の間に10日以上の継続した入院をしなければ、健康還付給付金が受け取れる。
30代は病気やケガのリスクが高まるといっても、まだまだ健康状態が良い方が多いため、健康還付給付金特約の付加をおすすめする。
医療保険は、さまざまな特約を組み合わせて保障内容を自分に合ったものにカスタマイズしやすい。
しかし、特約の種類が多いことで複雑になりがちだ。
あらかじめ備えたいリスクは何かを考えた上で、保障内容を検討しよう。
【死亡保険】ライフネット生命「定期死亡保険 かぞくへの保険」
ライフネット生命が販売する「定期死亡保険 かぞくへの保険」には、4つの特徴がある。
- オンライン申し込みのみの受付
- 保険金額は500万円〜1億円の間で100万円刻みで設定可能
- 保険期間は6つの中から選択できる
- 原則として健康診断書の提出は不要
まず特徴として挙げられるのが、オンライン申し込みのみの受付である点だ。
店舗に赴いたりする手間が省け、24時間手続きが可能なため自分の都合の良いタイミングで申し込める。
忙しくて日中なかなか時間を取れない30代の方にとっては、嬉しいポイントといえる。
また、保険金額は500万円〜1億円の範囲内で100万円刻みで設定できる点も特徴の一つだ。
保険で準備しておくべき金額はいくらなのかあらかじめ試算し、適切な保険金額を設定しよう。
加えて、保険期間は、10年・20年・30年の年満了タイプ、65歳まで・80歳まで・90歳までの歳満了タイプの6つの中から選択可能だ。
自身が退職するまでなのか、子どもが独立するまでなのか。いつまで保障を準備しておくべきかによって、選択すべき保険期間は異なる。
ただ、歳満了タイプを選択すると更新ができない点には注意が必要だ。
さらに、オンライン上で現在の健康状態や過去の傷病歴について告知するだけで申し込める。
原則として、健康診断書の提出が必要ないため、申し込み手続きが簡単なのだ。
しかし、30代の方の場合、保険金額が3,000万円を超えるのであれば健康診断書を提出しなければならないため、覚えておこう。
【学資保険】フコク生命「フコク生命の学資保険 みらいのつばさ」
フコク生命が販売する「フコク生命の学資保険 みらいのつばさ」の特徴は2つある。
- 受取方法や払込期間が選択できる
- 兄弟割引がある
「フコク生命の学資保険 みらいのつばさ」には、小学校や中学校への入学のたびに祝金や満期保険金が受け取れる「S(ステップ)型」、大学進学時にまとめて祝金や満期保険金が受け取れる「J(ジャンプ)型」の2種類がある。
今後のライフプランや子どもの教育方針などに沿って、受取時期が選べるのだ。
また、払込期間も11歳・14歳・17歳の3つから選択可能となる。
払込期間が短くなればなるほど月々の保険料も増えていくため、家計状況を踏まえて払込期間を選択しよう。
ただ、受取方法や払込方法によって、返戻率※が異なる。
一般的にS(ステップ)型よりもJ(ジャンプ)型、17歳払込よりも14歳払込、14歳払込よりも11歳払込の方が返戻率が高い。※支払った保険料に対して受け取れる祝金・満期保険金の割合のこと
加えて、すでにフコク生命の学資保険などに加入しており、契約者が同一であるなどの要件を満たすと、兄弟割引が受けられる。
保険料を抑えて教育資金に備えられるのは魅力的なポイントといえる。
このように「いつ保険に加入するか」で最適なプランは異なる。さらに同じ30代であっても、性別や独身・既婚などのステイタスによってその最適解は変わってくる。
年齢別におすすめの保険や30代におすすめの保険をまとめたこちらの記事も参考にしていただき、30代のあなたにあった保険選びのために役立ててほしい。
30代の生命保険の選び方を理解して自分にあった保険を選ぼう
本記事では、30代が生命保険で備えるべきリスクから、保険選びのポイントについて解説した。
30代は20代よりも病気やケガによる健康リスクが高まる。
特に、女性においては乳がんなど女性特有の疾病にかかる確率が上昇するだけでなく、妊娠・出産に関連して入院するケースも多い。
そのため、生命保険に加入して自身や家族の生活を守る必要性は高いといえる。
また、結婚して子どもがいるのであれば、保険で備えるべき必要保障額も上がっていく。
もしものときに備えて、必要保障額はいくらなのかあらかじめ試算しておくことが重要だ。
さらに、30代の方においては、性別や婚姻状況、子どもの有無によって加入すべき生命保険に違いがある。
自身の状況を踏まえて最適な生命保険を選択してほしい。
加えて、30代に必要な生命保険と具体的な商品についても紹介した。
本記事で紹介した商品以外にもさまざまな商品が販売されているため、複数の商品を比較して検討しよう。
ただ、自分一人での保険選びは不安を感じることもあるだろう。そのようなときは、保険のプロに相談することをおすすめする。
保険のプロによる専門的なアドバイスを受けることで、自分に必要な保険を見つけることができるはずだ。
一方で、保険のプロは全国に多く存在する。
誰に相談すれば良いかわからないときは、マッチングサイトである「生命保険ナビ」を活用してほしい。
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