- 年齢ごとに選ぶべき保険を知りたい
- 何歳から保険に加入するのが最適なのか知りたい
- 保険の種類と特徴を知りたい
生涯にわたって必要となる保険。しかし年齢によって選ぶべき保険の種類は変わってくる。
本記事では、保険の基本の選び方、何歳から加入するのが最適かを年齢別のおすすめ保険商品と合わせて解説していく。
そして、保険の種類と特徴を押さえることもできる。
あなたの生活を支える最適な保険を見つけるために、ぜひ本記事を参考にしてほしい。
生命保険は何歳から加入するのが最適なのか
結論から言うと、生命保険は若いうちから加入するのがおすすめだ。
一般的に年齢が高くなるほど死亡リスクや入院するリスクは上がる。
そのため「若いうちは保険に入らなくていい」と考える人も多いようだ。
しかし厚生労働省の「令和2年患者調査の概況」によると、20代で入院した患者数は1年間で約2万2,000人もいるというデータが出ている。
つまり20代でもケガや病気で入院することは珍しくないのだ。
20代で保険に加入するメリットといえば、保険料が割安なことが挙げられるが、加入前に病気を患ったり健康状態が悪くなったりしたときは話は別だ。
保障の厚い生命保険に加入できない場合や保険料が割高になる場合もある。
健康状態が良い若いうちに加入すると支払う保険料の総額が安く済むのでおすすめだ。
20代におすすめの生命保険
20代におすすめの生命保険は医療保険と個人年金保険である。
医療保険とはケガや病気で入院・手術をしたときに給付金がおりる保険だ。
個人年金保険は老後に備える貯蓄性のある保険で、自分で定めた受取時期から年金方式で支払われる。
下記で解説するので参考にしてほしい。
医療保険
医療保険とはケガや病気で入院したときに給付金が支払われる保険だ。
日本では公的医療制度により、治療費は3割の自己負担で済むが、差額ベッド代や食事代、交通費などはすべて自己負担となる。
20代は他の年代に比べれば病気で入院や手術をする割合は少ない。
しかし少ないとはいえ、上述したとおり入院患者数は1年間で約2万2,000人もいるのだ。
スポーツや車・バイクの運転などでケガや入院をする可能性は十分考えられる。
女性なら女性特有の病気や妊娠、出産で入院する人も多いだろう。
帝王切開で出産する人も増加傾向にあるので、給付金を受け取れるのは安心だ。
20代は社会人経験が短く、十分な貯金がない人も多いだろう。
入院や手術費用で生活を困窮させないためにも、万一の備えとして医療保険の加入がおすすめだ。
個人年金保険
つづいて20代におすすめなのが個人年金保険だ。個人年金保険とは老後の経済リスクに備えるもので、指定した受け取り時期から年金が支払われる保険だ。
「老後2,000万円問題」という言葉があるように、若い20代でまだ出費が少ない時期だからこそ、老後のために個人で準備を始めよう。
個人年金保険は加入時期が早いほど保険料が安く、かつ生命保険控除を使えるのもメリットだ。
30~50代におすすめの生命保険
ライフスタイルの変化が激しいうえに、生活習慣病やがんなどの罹患率が上がる30代・40代・50代のおすすめの生命保険は死亡保険・医療保険・がん保険である。
死亡保険の金額は独身か既婚かで大きく変わる。
子どもがいる場合は、生活費に加えて教育費も備えておかなければならない。下記で詳しく解説していく。
死亡保険
死亡保険とは被保険者が死亡したときに、受け取り人に死亡保険金が支払われる保険だ。
独身の場合は養っている家族がいなければ、高額な死亡保障は必要ない。
自分の葬儀費用と身辺整理にかかる費用を備えておけば問題ないだろう。
しかし、配偶者や子ども、高齢の両親を扶養している場合は自分に万一のことが起きたときに、遺された家族の生活を守るために手厚く備えておく必要がある。
医療保険
医療保険とはケガや病気で入院したときに給付金が支払われる保険だ。30〜50代は働き盛りであると同時に、健康リスクが高まる年代でもある。
長期入院となれば公的医療保険制度の範囲外の医療費で家計が圧迫されることも考えられる。
子どもがいる場合は「医療費の負担が大きくて教育費が払えない」という状況にならないためにも、手厚く備えておくといいだろう。
公的医療保険制度の範囲外の医療費は下記のとおりだ。
- 差額ベッド代や食事代
- 先進医療技術料や自由診療
- 病院までの交通費
上記のように公的医療保険制度だけではカバーできない部分を医療保険で補うことをおすすめする。
がん保険
がん保険は、がんと診断されたときに一時金や、入院の際に入院給付金などが受け取れる保険である。
手術、抗がん剤治療、放射線治療を行うため治療費が高額になりやすく、通院や長期入院になる可能性も高い。
治療中は思うように働けなくなり収入が減少することもあるだろう。
女性は30代から乳がんの罹患率が増え始め、40代でピークを迎える。
がん保険に加入すれば、万一がんに罹患してしまった場合も、費用の心配をせずに治療に専念できるだろう。
60代以上におすすめの生命保険
60代になると健康リスクがますます高まる。定年退職を迎える年でもあるため、三大疾病や生活習慣病、認知症による介護のリスクも考えて保険で備えるべきだ。
反対に、子供が独立している場合は高額な死亡保障は必要ないだろう。
60代はライフステージの変化やこれからの病気や介護に備えて保険の見直しや新たな保険の加入を検討するべきだ。
がん保険
60代になるとがんの罹患率は急増する。男女ともに60代の死亡原因の1位ががんである。
上述したが、がんになると入院が長期化する場合や高額な治療費がかかることが考えられる。
特に60代になると定年退職を迎え、年金生活になる人も多い年代だ。主な収入源が年金になる人はがん保険で備えるべきだ。
介護保険
介護保険は、要介護・要支援状態になったときに支払われる保険だ。
生命保険文化センターによると要介護になったときに必要な費用は、住宅改造や介護用ベット購入などで平均74万円。
その他在宅介護で平均4.8万円、施設に入所する場合平均12.2万円の費用が毎月かかるとされている。
公的保険制度は金銭的なサポートではなく物品やサービスのサポートが中心だ。
つまり、介護期間が長引くほど高額な自己負担額が必要になる。
したがって60代は介護保険を検討すべきである。
医療保険
結論から言うと60代に医療保険はおすすめだ。言うまでもないが、高齢になるほど入院や手術するリスクが高まるからである。
厚生労働省の受療率をみてもわかるとおり、60代以降は受療率が上がり続けている。
病気になってから慌てて加入を検討しても保険料が割高になったり、十分な保障がつけられなかったり、加入できないことも考えられる。
健康状態に問題がないうちに医療保険に加入することをおすすめする。
保険の種類と特徴
ここまで年代別のおすすめの生命保険について解説してきた。
ここからは保険の種類と特徴を解説していく。
まず、保険には型があるのをご存じだろうか?
保険には定期保険・終身保険・養老保険の3つの型がある。下記で詳しく解説する。
定期保険
定期保険とは定めた期間中に死亡した場合に保険が支払われる保険だ。
いわゆる「掛け捨て」と呼ばれるもので、解約した場合の解約返戻金はほとんどなく、満期金もない。
メリットは、安い保険料で手厚い保障がもてる点だ。
例えば「子どもが独立するまでの間だけ死亡保障を手厚くしたい」という人は定期保険にすべきだろう。
しかし定期保険は更新があるので更新時期には注意しなければならない。
子どもがいる人は、子どもが独立する年齢になってから更新時期がくるように設定することをおすすめする。
まだ子どもの教育費がかかるうちに更新時期がくると、そのままの保障を維持しようとすると保険料は跳ね上がり、保障水準を落とさなければいけなくなる場合もあるからだ。
終身保険
終身保険とは、払込が終わってからも保障が一生涯続く保険である。
被保険者が死亡した場合に死亡保険金として受取人に支払われる。
更新がないので保険料がずっと変わらず、一生涯の保障が確保できるのがメリットといえるだろう。
また、終身保険は貯蓄性もあるのでまとまったお金が必要なときに解約すれば解約返戻金が受け取れるのもメリットだ。
ただし早期で解約した場合は、支払い総額よりも下回ることもあるので注意すべきである。
養老保険
養老保険は生死混合保険とも呼ばれる。契約期間中に死亡した場合は死亡保険金が受取人に支払われ、契約期間終了時に生存していた場合は満期保険金が被保険者本人に支払われる保険だ。
保障と貯蓄性を兼ね備えているので、保険料は割高になるのが特徴である。
死亡保険
死亡保険とは被保険者が死亡、または高度障害状態になったときに支払われる保険だ。
自分の葬儀費用や身辺整理、遺された家族の生活資金や子どもの教育費のために備えるものである。
上述したように定期保険・終身保険・養老保険の型がある。
医療保険
ケガや病気での入院・手術に備える保険だ。入院した日数にたいして日額で入院給付金が支払われ、対象の手術をしたときは手術給付金が支払われる。
医療保険の役割は入院や手術に伴う経済リスクを軽減することだ。
入院の日数の限度や対象の手術範囲は各保険会社で異なる。必ず加入前に確認しよう。
貯蓄型保険
貯蓄性の高い保険は上述した終身保険、養老保険の他に学資保険、個人年金保険がある。
終身保険と養老保険は死亡保障と同時に解約返戻金や満期金が受け取れるのが特徴だ。
学資保険は子どもの教育費に備える保険で、途中で契約者が死亡した場合は以後の支払いは免除されつつ学資金全額が支払われるのが大きな特徴である。
個人年金保険は老後に備える保険だ。払込が終わると契約時に定めた金額が年金方式で支払われる。
保険の基本の選び方
ここまで読んだ人はさまざまな保険があるということは理解できたはずだ。
「結局どのように保険を選べばいいの?」と疑問に思う方もいるだろう。
ここからは具体的に保険をどのように選んだらいいのかを解説していくので参考にしてほしい。
保険に入る目的を明確にする
まず、保険に入る目的を明確にすることが重要だ。
生命保険は死亡したときの保障や、ケガ、病気で入院・手術したときの保障、老後や子どもの教育費の保障など用途が多岐にわたる。
自分の家族構成や将来設計をしたうえで、自分にはどの保障が必要なのか、入る目的は何なのかを明確にする必要がある。
保障が必要な期間と金額を考える
次に、いつまでどのくらいの保障が必要なのかを考える。
例えば独身で、葬儀費用と身辺整理の保障だけでいいという場合は、保障金額を少なくして終身保険のような一生涯続く保険に入るという手もある。
子どもがいる場合は末子の年齢を基準にして保障期間と保障金額を決めるべきだ。
自分が死亡した後の遺族の支出から遺族の収入を差し引きし、足りない金額を保険で補う必要がある。
- 遺族の生活費
- 子どもの教育費
- 葬儀費用
- 住居費
- 遺族年金
- 死亡退職年金
- 遺族の収入
- 貯蓄
つまり、必要保障金額は現在の貯蓄や配偶者の勤務形態、子どもの人数や年齢によっても異なるのだ。
自分の現状を踏まえ、なおかつ将来設計をしっかり立てて加入する保険を選ぶ必要がある。
複数の会社と商品を比較する
保険に加入するときは、複数の会社や商品を比較することをおすすめする。
各保険会社で保障金が受け取れる対象範囲や条件、解約返戻率が異なるからだ。
保険は長期にわたり自分の人生と関わっていくものだ。保険料と保障内容を複数の会社で比べて慎重に検討すべきである。
何歳から?目的によって違う生命保険に加入するタイミング
年齢によって選ぶべき保険は異なる。
若年層は保険料が安価で将来設計を目的としたもの、中高年は家族の安全と老後の生活のため、高齢者は医療と介護への保障を重視するなど、ライフスタイルに合った保険選びが重要となる。
この記事を参考に、自分にとって最適な保険を見つけてほしい。
なお、保険選びに悩んだら、保険のプロに相談し、専門的な観点から保険選びをすることも積極的に検討すると良いだろう。
しかし、自分にあった保険のプロを選ぶことは容易ではない。
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