- 中学生が保険に入るべきかの判断基準が知りたい
- 中学生が入るのにおすすめの保険が知りたい
- 保険を選ぶ際の注意点が知りたい
中学生時代は成長期であり、さまざまな活動を通じて経験を積む重要な時期である。
しかし、スポーツや学校行事などの活動をしていると事故に遭うこともあるだろう。
その際に役立つのが保険である。
実際に子どもの保険加入を検討している人が多いのも事実だ。
公益財団法人生命保険文化センターの「2021年度生命保険に関する全国実態調査」によると、未婚で就学前・就学中の子どもで加入する意向のある保障内容として、以下の項目が挙げられた。
項目 | 割合 |
病気やケガの治療や入院にそなえるもの | 58.1% |
子どもの教育資金や結婚資金の準備に重点をおいたもの | 54.5% |
病気や災害、事故による万一の場合の保障に重点をおいたもの | 43.1% |
保障と貯蓄をかねたもの | 30.5% |
貯蓄に重点をおいたもの | 17.5% |
病気やケガのために長期間働くことができなくなったときの生活保障に重点をおいたもの | 10.6% |
本記事では、中学生が保険に入るべきかの判断基準や必要な保険の種類、保険を選ぶ際の注意点について解説する。
子どもが中学校に入る、もしくは入ってから保険を検討したいという方は、是非参考にしてほしい。
中学生の保険加入を検討する際のポイント
万が一の場合に役立つ保険だが、すべての中学生に必要というわけではない。
保険加入を検討する際は、以下の3つのポイントを踏まえて判断してほしい。
- 教育費を確保できるか
- ケガが多いか
- 保険料を抑えられる状態か
それぞれ説明しよう。
教育費を確保できるか
一つ目のポイントは「教育費を確保できるか」だ。
文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」や日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実態調査結果」によると、中学校入学から大学卒業までに1,000万円前後の教育費がかかるとされている。
国公立 | 私立 | |
中学校 | 53万8,799円 | 143万6,253円 |
高等学校 | 51万2,971円 | 105万4,444円 |
大学 | 約450万円 | 約800万円 |
日本政策金融公庫の「令和3年度教育費負担の実態調査結果」によると、子ども1人当たりの大学入学費用は約80万円だ。
私立大学の入学費用は理系で約90万円、文系で約82万円、国公立大学の入学費用は約67万円となっている。
また、1年間の大学在学費用は私立理系約183万円、私立文系約152万円、国公立大学約103万円だ。
入学費用と在学費用を合算すると、私立理系は約800万円、私立文系は約700万円、国公立大学は約450万円が4年間で必要になる。
さらに、自宅から大学が遠い場合は下宿し、家具や家電を購入するだろう。
アパートの敷金や家財道具の購入費などの自宅外通学を始めるための費用は、入学者1人当たり38万円かかるとされている。
そして、自宅外通学者への仕送り額は年間平均95万円であるため、下宿する場合は追加で約400万円の費用が発生する。(※)日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実態調査結果」
子どもが大学への進学を考えているのであれば、学費は早めに用意しておく必要がある。
中学生の段階では大学に進学する意思がなくても、途中で行きたくなるかもしれない。
余裕を持って大学に送り出せるように、教育費を確保する方法の一つである学資保険を活用しよう。
学資保険についての詳しい説明は次の章でおこなう。
ケガが多いか
二つ目のポイントは「ケガが多いか」だ。
中学校の部活動ではなく学校外のクラブチームに所属していると、練習や試合中にケガをすることがあるだろう。
ほかの選手と接触したり、ボールが当たったりして、骨折や打撲などをするケースもある。
ケガをするリスクが高いのであれば、保険に加入しておくべきだ。
毎回医療費を自己負担していると、家計にとって大きなダメージになるからだ。
ただ、学校内で発生した事故によるケガについては、独立行政法人日本スポーツ振興センターの災害共済給付の対象範囲内である。
負傷の原因である事由が学校の管理下で生じたもので、療養に要する費用の額が5,000円以上であれば、4割が給付金として支給される。
つまり、ケガをして10,000円分の医療費が発生した場合、給付金として4,000円を受けとれるのだ。
10,000円は健康保険適用前の状態であるため、実際に負担する3,000円とお見舞い金として1割分の1,000円を加えた金額を受けとれる。
ここでいう「医療費」が自己負担分の金額ではない点に注意が必要だ。日本スポーツ振興センターは、民間保険との併用を認めている。
ただ、民間保険は企業や商品によって併用を制限しているケースがあるため、加入前にチェックが必要だ。
中学校以外でもケガをするリスクが高いのであれば、保険に加入しておくべきだろう。
保険料を抑えられる状態か
三つ目のポイントは「保険料を抑えられる状態か」だ。
保険は年齢が低く健康状態が良い人ほど、保険料を安く抑えられることが多い。
特に、解約するまで加入時の条件で保険料が設定される終身保険では、保険料が安い時期に加入した方がトータルで支払う金額が少ないケースもあるほどだ。
今後の生活に備えて、中学生のうちから保険に入っておくのも選択肢の一つだろう。
中学生に必要な保険の種類
3つのポイントを踏まえた結果、保険が必要だという判断になった人もいるだろう。
ただ、保険なら何でも良いわけではない。
それぞれにあった保険を選ばないと、万が一の場合に保障を受けられないからだ。
中学生の保険を選ぶ際、以下の3つが選択肢になるだろう。
- 学資保険
- 生命保険
- 医療保険
それぞれの保険について詳しく解説しよう。
学資保険
学資保険は、子どもの教育資金を貯めるための保険だ。
掛け捨てタイプとは違う貯蓄型であるため、子どもの入学や進学に合わせて満期保険金として教育資金を受け取れる。
払い込んだ金額は運用されているため、満期まで保有すると払い込んだ金額以上の保険金を受け取れるケースが多い。
また、契約者である親に万が一の事態が発生した場合は、以降の保険料は払込が免除される。
その場合でも、予め定められた金額を予め定められた時期に受け取ることができる仕組みだ。
子どものケガや病気に備える医療保障や両親が亡くなった際に年金を受け取れる保障がセットになった学資保険もある。
保障が手厚くなる分、支払う保険料は高くなるが、教育資金を貯めながら子どものケガや病気に備えたい人にはおすすめだ。
そして、学資保険には、預貯金よりも教育資金を貯めやすいメリットもある。途中で解約すると、解約時に払われる解約返戻金が払い込んだ保険料よりも少なくなるからだ。
学資保険の払い込んだ保険料は、ないものとして考えておくと良いだろう。ただし、中学生が加入できる学資保険は限定されている点に注意が必要だ。
生命保険
学資保険の選択肢が少ないため、同じく貯蓄型の終身保険も中学生に適した保険として選ばれている。
生命保険は被保険者が亡くなったり、高度障害になったりした際に、死亡保険金が支払われる保険だ。
一般的には、世帯の家計を支える大黒柱が被保険者になることが多い。
そのため、収入がなく、病気のリスクが小さい中学生に生命保険は必要なのかと考える人もいるだろう。
結論、中学生にも加入の余地はある。病気やケガに備える保障がセットになっている商品もあるからだ。
万が一のケースに備えつつ病気やケガの保障までしてもらいたい場合は、生命保険も選択肢になり得るだろう。
医療保険
医療保険とは、保険加入者が病気やケガによる医療治療を受ける際の費用を一部または全額保障してもらえる保険だ。
具体的には、入院や手術、診療費、薬代など、医療に関わるさまざまな費用をカバーしている商品が多い。
ただ、多くの自治体で子ども医療費助成制度を活用できる。
健康保険証を使って医療機関を受診した際、医療費の一部または全部を県や市などの自治体が保障してくれるのだ。
そのため、中学生には医療保険が不要だと考える人もいるだろう。
ただ、自治体ごとに違いがあるものの、入院時の差額ベッド代や入院時の食事代の自己負担額、先進医療の技術料などは保障の対象外であるケースが多い。
ケガにともなうほかの費用も保障してもらいたい場合は、保障内容が手厚い医療保険に加入するのも一つの選択肢だろう。
保険選びの注意点
どの保険にするか決めたら、申し込む前に注意点を確認しておいてほしい。
注意点を把握できていないと、必要な時に保障を受けられなかったり、そもそも保険に加入できなかったりする恐れがあるからだ。
保険を選ぶ際は、以下の3つのポイントに注意しよう。
- 保険の加入年齢
- 保障範囲と保険金額
- 保険会社の信頼性とプランの詳細
それぞれ詳しく説明しよう。
保険の加入年齢に注意
まずは保険の加入年齢に注意しよう。保険に加入できる年齢は商品によって大きく異なるからだ。
成人した18歳からの加入を前提としている保険も多く、中学生は対象外になっているかもしれない。
特に生命保険では、18歳以上が対象となっている商品が多い。
一方で学資保険は対象年齢が低いのが特徴だ。子どもの教育費を貯めるという性質があるため、0歳から加入できる。
ただ、加入できるのが6歳までに限定されている商品も多い。学資保険に加入する際は、中学生でも加入できる商品を探す必要があるのだ。
保障範囲と保険金額を確認
続いて保障範囲と保険金額を確認しよう。
どんな場面に適用されるか把握していないと、保険を有効に活用できない可能性があるからだ。加入する前に必ず保障範囲を確認しておこう。
また、保険金額の確認も欠かせない。子どもがケガをした際に十分な保障を受けられる商品なのかどうかを事前にチェックしておこう。
一般的には保障範囲が広くなったり、保障内容が手厚くなったりすると保険金額は高くなる。手厚い保証を求めすぎると家計が苦しくなってしまうかもしれない。
それぞれの家計状況に合わせた保険を選ぶようにしよう。
保険会社の信頼性とプランの詳細を確認
最後に保険会社の信頼性とプランの詳細を確認しよう。保険会社は企業である以上、倒産するリスクがある。
日産生命や大正生命、大和生命など、戦後8社が破綻している。
もし、加入していた保険商品を扱っていた保険会社が破綻してしまうと資産が減少してしまう。
生命保険契約者保護機構により、責任準備金等の9割までしか補償されないからだ。
家計を守るために、本当に資産を任せることができる会社なのか必ず確認しておこう。
また、プランの詳細の確認も欠かせない。詳しい内容まで把握していないと、万が一の場合に保険を適用できない可能性があるからだ。
ここまで保険選びの注意点について紹介してきたが、難しいと思った人も多いだろう。
保険会社ごとに多くの商品を比較したり、保険会社の信頼性を確認したり、家計に合った商品を選んだりするには、豊富な知識と膨大な時間が必要になるからだ。
もし、保険選びに困っているのであれば、保険に詳しいプロフェッショナルに依頼してほしい。
それぞれの保険会社の商品や保障内容に詳しいため、顧客からヒアリングした内容を参考に、一人一人に合ったアドバイスを提供してくれる。
ただ、保険のプロは多く存在しており、相性が悪いと最適な商品を紹介してもらえない恐れがある。
個人で自分に合ったプロフェッショナルを探すのは難しいだろう。
そんな方におすすめなのが、顧客と保険のプロを結ぶマッチングサービスである「生命保険ナビ」だ。
希望する状況に合う保険のプロを簡単に見つけることができるだろう。
まとめ
本記事では中学生が保険に入るべきかの判断基準と入るべき保険の種類、選ぶ際の注意点を解説した。
保険は大切な子供の安全を守る強力なパートナーとなりうる。
しかし、中学生に必要な保険を家族だけで選ぶのは大変だ。保険会社ごとに多くの商品を比較するには、豊富な知識と膨大な時間が必要になるからだ。
そんな時は保険のプロに相談することも検討しよう。一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、的確に必要な保険を選択することができる。
また、アフターフォローも充実しているため、ライフスタイルの変化に合わせて適切な商品を紹介してもらえるメリットもある。
ただ、保険のプロは数多く存在し、自分にとって最適な担当なのかを見極めることは難しい。
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