- 生命保険に入っていない人の割合が知りたい
- 生命保険に加入しないデメリットを知りたい
- 生命保険に入るべき人の特徴を知りたい
生命保険はいざという時に、自分や家族の暮らしを保障してくれるもので、日本ではほとんどの人が生命保険へ加入している。
ただ、加入している人の中には、高い保険料を払って生命保険を続けるべきか悩んでいる人もいるだろう。
では実際に生命保険へ加入していない人の割合はどうなっているのだろうか。
加入しないことで起こるデメリットと共に割合を理解することで、自分が生命保険を続けるべきか判断する材料として欲しい。
本記事では、生命保険に未加入の人の割合と加入しないデメリット、そして生命保険に入るべき人の特徴について解説する。
生命保険に加入を悩んでいる、または辞めるべきか悩んでいる人は参考にして欲しい。
生命保険に入っていない人の割合
生命保険にどのくらい加入しているか、加入していない人の割合はどのくらいか気になるのではないだろうか。
ここでは、生命保険文化センターの調査結果をもとに、生命保険の未加入率を紹介する。
年齢別の生命保険に入っていない人の割合
生命保険文化センターの「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」では、生命保険に関するさまざまな実態調査が行われ、調査結果が集計されている。
調査結果には、年齢別の加入率が記載されており、そこから未加入率を算出した。
世帯主の年齢別未加入率と配偶者の年齢別未加入率は次のとおりだ。
【世帯主】年齢別の未加入率
29歳以下 | 36.5% | 60~64歳 | 10.7% |
30~34歳 | 12.2% | 65~69歳 | 9.2% |
35~39歳 | 16.7% | 70~74歳 | 17.6% |
40~44歳 | 11.4% | 75~79歳 | 20.9% |
45~49歳 | 10.4% | 80~84歳 | 31.9% |
50~54歳 | 9.7% | 85~89歳 | 43.4% |
55~59歳 | 8.2% | 90歳以上 | 69.6% |
【配偶者】年齢別の未加入率
29歳以下 | 37.0% | 60~64歳 | 14.5% |
30~34歳 | 27.8% | 65~69歳 | 15.3% |
35~39歳 | 19.6% | 70~74歳 | 21.4% |
40~44歳 | 17.8% | 75~79歳 | 27.2% |
45~49歳 | 15.9% | 80~84歳 | 37.5% |
50~54歳 | 14.5% | 85~89歳 | 57.6% |
55~59歳 | 12.5% | 90歳以上 | 60.0% |
世帯主と配偶者を比較すると、配偶者のほうが未加入率は高い。
ただ、いずれも年齢が上がるにつれて未加入率は下がり、65歳以降に未加入率は上がる。
この点は想定どおりの調査結果ではないだろうか。
性別の生命保険に入っていない人の割合
次に性別の未加入率を確認する。前述の調査の性別は、世帯主が男性89.8%、女性10.2%となっており、世帯主=男性、配偶者=女性と考えられなくもないが、正確ではない。
そこで、生命保険文化センターの別の調査である「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」の結果を紹介する。
男性 | 女性 | |
全体 | 21.0% | 17.8% |
20歳代 | 53.6% | 42.9% |
30歳代 | 18.5% | 17.2% |
40歳代 | 13.9% | 13.7% |
50歳代 | 13.1% | 12.2% |
60歳代 | 14.2% | 13.5% |
70歳代 | 27.5% | 21.2% |
この調査では、未加入率は女性より男性のほうが高い。
ただし、年齢が上がるにつれて未加入率は下がり、60歳代・70歳代になると未加入率は上がっていることがわかる。
生命保険に入っていない人の理由とは
生命保険に未加入の理由については、生命保険文化センターの「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」で調査されている。
経済的余裕がない | 38.9% |
現時点では生命保険の必要性をあまり感じない | 27.9% |
健康上の理由や年齢制限のため加入できない | 13.4% |
ほかの貯蓄方法のほうが有利 | 10.0% |
生命保険についてよくわからない | 7.1% |
厚生年金など国の社会保障を期待 | 5.4% |
将来への不安があまりない | 4.4% |
生命保険や営業職員が嫌い | 3.9% |
退職金や企業年金など会社の保障を期待 | 3.2% |
期間が長すぎる | 2.7% |
インフレに弱い | 1.2% |
その他 | 9.3% |
とくに理由はない | 15.4% |
不明 | 2.7% |
生命保険に加入しない理由として、「経済的余裕がない」「現時点では生命保険の必要性をあまり感じない」「健康上の理由や年齢制限のため加入できない」で全体の8割を占めている。
「経済的余裕がない」を理由に挙げた割合は、2009年から5回とも1位であり、加入したくても加入できない実情がうかがえる。
生命保険に入っていないデメリット
生命保険は、万一のときに保険金を受け取れる商品である。
発生する確率が低くても、発生した場合のリスクが大きいと予測できる場合には保険でカバーする。
ここでは生命保険に加入しないデメリットをまとめる。
家族に日々の生活を過ごす保険金が用意できない
低解約返戻金型終身保険や収入保障保険のような死亡保険に加入していれば、万一のときに家族に生活資金などを遺すことができる。
死亡保険に未加入だと、万一のときに遺された家族が生活できなくなる可能性がある。
公的年金の遺族年金はあるが、十分とは限らず、遺族基礎年金については給付条件がある。
特に自営業者の場合、遺族厚生年金を受け取れないため、万一のときのリスクは大きい。
葬儀費用の準備に困る
家族のひとりに万一のことがあった場合、金銭的負担を軽減できると少なからず不安を解消できる。
金銭的負担には、前述した生活費のほかに、葬儀費用もある。
葬儀費用は葬儀の形式や地域によって変わるが、少なくとも100万円前後は必要となるだろう。
最低でも100〜300万円の終身保険や低解約返戻金型終身保険に加入していれば、葬儀費用を捻出できる。貯蓄がない場合には保険でカバーするとよい。
子どもの教育費用の準備ができない
子どもが小さいときに万一が起こると、子どもの教育資金を準備できなくなる可能性がある。
一般的に、教育資金として1,000万円はかかるといわれており、特に大学・短大・専門学校入学時にまとまった資金が必要となる。
教育資金の準備として、学資保険や低解約返戻金型終身保険の加入が考えられる。
学資保険は、教育資金の準備だけでなく、契約者(親)が万一のときには保険料が免除されるうえ、保険金も支払われる。
また低解約返戻金型終身保険も解約することで受け取れる解約返戻金を教育資金として使え、万一のときには死亡保険金が支払われる。
保険に加入していなければ、このような保障を受けられず、リスクに対応しにくい。
生命保険に入るべき人の特徴
生命保険には役割が異なるさまざまな種類があり、人によっては生命保険を活用したほうがよい人がいる。
ここではどのような人が生命保険に入るべきか、その人の特徴を紹介する。
万が一の時に家族に対して保障をしたい人
貯蓄が十分ではなく、万が一のときに家族が生活に困窮する可能性を想定でき、家族に対して保障をしておきたいと考える人は生命保険に加入したほうがよい。
近年は夫婦共働き世帯も多く、家族の在り方は多様化している。
保険に加入する場合、自分や家族に合った保険設計をする必要がある。
老後にかかる費用を備えておきたい人
万一のリスクのほかにも長生きリスクがある。
平均寿命が延びていることから、長い人生を生きるための資金が必要となる。
老後の資金への備えをしておきたい人には保険が向いている。
老後の生活資金に備える保険とし低解約返戻金型終身保険や個人年金保険がある。
低解約返戻金型終身保険は、一定以上の保険期間があれば、保険料払込期間満了後には解約返戻金の額が払込保険料総額を超える。
保険期間中は万一のときの保障、何もなければ老後の費用準備となる。
また個人年金保険は、公的年金の上乗せ私的年金として活用できる。
長期間払い続けることで、毎回支払う保険料の額をおさえられ、払込保険料総額以上の年金を受け取れる。
最低限、返戻率が100%を超えているかどうかを確認しなければならない。
公的保障だけでは保障が足りない可能性がある人
日本の社会保障制度は優れていると言われることがあるが、それでも100%保障されるわけではない。
遺族年金や健康保険、公的年金など生活に必要な保障は充実しているが、貯蓄や保険でカバーしなければならない部分もある。
遺族年金が不足していれば低解約返戻金型終身保険や収入保障保険。
健康保険だけでは心配なら医療保険やがん保険、公的年金が不足していれば低解約返戻金型終身保険や個人年金保険のように、貯蓄以外では保険との組み合わせで準備可能だ。
生命保険に入っていない人も保険への加入を検討しよう
本記事では、生命保険に未加入の人の割合と加入しないデメリット、そして保険に入るべき人の特徴について解説した。
生命保険に加入しない人の割合は少数だが存在する。その理由の多くは経済的な余裕がないから加入しないというものだ。
しかし、将来経済的な不安があり、家族の生活費用を残せないと感じている人こそ生命保険を活用するべきではないか。
生命保険によって家族への経済的な保障ができるからである。
ただ、生命保険に加入する目的については、万一の際の保障や老後費用の貯蓄など個人の事情によって異なる。
そのため、本記事を理解しただけでは、どの保険を利用するべきかわからないという人は保険のプロに相談することも一つの手になる。
それぞれの家族に合ったアドバイスをもらうことで、どの生命保険を利用すべきかを的確に判断することができるはずだ。
ただ、保険のプロは数多く存在し、家族にとって最適な担当なのかをすぐに見定めることもまた難しい。
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