- 独身でも個人年金保険に入るべきか知りたい
- どの個人年金保険商品に加入するべきなのかがわからない
- 個人年金保険の加入条件や手続き方法を知りたい
少子高齢化が進む日本では、今後の公的年金の支給が危ぶまれている。
その為、個人で積立を行うことができる個人年金保険の人気が高まってきているのだ。
この個人年金保険に、独身の方が入る必要はあるのだろうか。
本記事では、独身の方が個人年金保険に入る必要性を検討するとともに、どんな保険商品を選ぶべきなのか、および加入条件や手続き方法について解説する。
現在独身で個人年金保険の加入を検討している方には、ぜひ参考にしてもらいたい。
個人年金保険は独身に必要なのか
個人年金保険は老後資金不足などの解消に役立たせることができるが、独身の方は家族が少ない分支出額も少ないため、不要と考える人もいるだろう。
しかし実際個人年金保険は独身の方に必要という声も多い。
そこで、ここでは個人年金保険の必要性について解説する。
独身者のリスクから個人年金保険の必要性を考える
独身者の方は老後資金が不足するリスクが挙げられるため、貯蓄が必要となる。
総務省が発表した「2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果 結果の概要 」を確認すると、実際の社会保障給付(年金など)の平均収入は149,802円であるのに対し、支出額は162,603円と毎月マイナスになることがわかる。
さらに男性の平均寿命が81.47歳、女性が87.57歳であることから退職後に必要な貯蓄は以下の表の通りとなる。
男性 | 女性 | |
月不足金額 | 12,801円 | |
年不足金額 | 153,612円 | |
65歳から平均寿命までの年数 | 約17年 | 約23年 |
不足金額 | 2,611,404円 | 3,533,076円 |
さらに高齢者になった時の介護費用の平均は「生命保険文化センター 介護費用」によると、在宅で292.8万円、施設入所で738.1万円となっている。
そのためおおよそ600万円から1,100万円の貯蓄が必要となることがわかるだろう。
しかし独身の方は「自由に使えるお金」が多いため、貯蓄していない方も多く見受けられる。
結果、老後資金が不足し、安定した生活ができない可能性も高まるため、個人年金保険に加入し貯蓄しておく必要があるだろう。
個人年金保険を保険を見直すきっかけとして活用する
個人年金保険は現在加入している他の保険を見直すきっかけにもなる。
若いうちに加入した保険も、年齢を重ねると老後資金を考慮しなければいけず、不要な保険や一つにまとめた方が良い保険がある人もいるだろう。
例えば、複数社の生命保険に加入していたりする人も多い。
もちろん保険に加入しておけば万が一の備えとして役立つが、保険金を受け取る遺族がいない独身者の方は、一度見直すきっかけにもなる。
ライフステージをもとに個人年金保険の必要性を判断する
個人年金保険に加入するかは、ライフステージに合わせて必要性を判断しても良いだろう。
現在は独身であっても、将来的に家庭を持つ予定のある方もいる。
個人年金保険は60歳や65歳といった一定の年齢まで保険料を支払いという形で積み立て、その後は年金としてもらうことができ、老後夫婦でゆっくり過ごせる資金にすることも可能。
また独身の方であっても「趣味に使える時間が増えた」「旅行に行きたい」など自分のライフスタイルなどに合わせて保険に加入しておくのも一つの方法。
個人年金保険は加入が任意であるため、自分にとって必要であるかを判断してから加入しよう。
独身者はどんな個人年金保険を選ぶべきか
個人年金保険にはさまざまな種類があるため、自分に合った保険を見つけなければいけない。
ここでは個人年金保険の種類とメリット・デメリット、保険会社を選ぶ際のポイントについて紹介する。
「どんな人が年金保険に加入するのか」によって最適な商品は異なる。
属性別におすすめの個人年金保険についてまとめた以下の記事も参考にしていただくと、より理解を深めることができるはずだ。
個人年金保険のタイプと特徴
個人年金保険は「確定年金」と「終身保険」の2種類に分かれる。
- 確定年金・・・年金の受取期間(10年、15年など)が確定している個人年金のこと。年金を受け取っている間に契約者が亡くなっても遺族の方が残りの年金や一時金を受け取ることができる。そのため積み立てた保険料以上の年金を確実に受け取ることが可能。
- 終身年金・・・一生涯受け取ることができる年金のこと。被保険者の生死によって年金の受け取り期間・金額が変動する特徴がある。契約者が長生きするほどもらえる年金は多くなる特徴がある。
個人年金保険の独身者に適切なプランとは?
独身者の方は「確定年金」と「終身年金」のどちらに加入したらよいのだろうか悩むところだろう。
そのためそれぞれ比較しやすいように、ここでは双方のメリット・デメリットを紹介する。
確定年金 | 終身年金 | |
メリット | 年金の支給額と支給時期が決まっている 積み立てた保険料以上の年金を受け取れる 被保険者の生死にかかわらず年金を受け取れる | 一生涯年金を受け取れるため長生きするとお得になる 年金支給を受けた直後に契約者が亡くなっても遺族に年金が支払われる |
デメリット | 年金の支払期間が過ぎると年金がなくなる 利率低下によって積み立てた保険料より大きく増えない | 早期に死亡すると受け取る年金額は、積み立てた保険料より少なくなる可能性も高い 確定年金と同じ年金額だと、支払う保険料が高くなる |
独身者の方は遺族の方がいない可能性も高いため、自身が生存している間に支給される年金を優先した方が良いだろう。
一般的には終身年金より確定年金の方が月々に支払う保険料が安くなるが、昨今の利率低下によって確定年金で積み立てた年金額は大きく増えない傾向にある。
そのため、月々の支払額を抑えたい方は「確定年金」、将来もらえる年金額を多くしたい人は「終身保険」を検討してみてよいだろう。
独身者は信頼性と顧客満足度が高い保険会社を選ぼう
個人年金保険は保険会社によって返戻率や保険料が異なるが、そもそも信頼性が高く顧客満足度の高い会社を選ぶことが大切である。
保険会社によって運用能力が異なるため注意しなければいけない。
保険会社を選ぶ際は以下の3点を確認してみよう。
- 一般社団法人生命保険協会が発表している「生命保険各社の苦情受付情報・保険金等お支払情報について | 会員会社の情報」などで、苦情件数を確認する。
1位カーディフ生命・・・0.000067%
2位クレディ・アグリコル生命 ・・・0.000304%
3位三井住友海上あいおい生命・・・0.000575%
- 支払余力であるソルベンシーマージンを確認する。(200%以上で健全と言われている)
1位はなさく生命 13,742%
2位ネオファースト生命 4,400%
3位みどり生命 3,141%
- 信用格付けで保険会社を調べる。(信用格付けを行っている主な会社:S&P Global Ratings ・ムーディーズ・ジャパン・日本格付研究所 – JCR」
- メットライフ生命
- アクサ生命
- アフラック生命
- ジブラルタ生命
- 住友生命
- ソニー生命
- SOMPOひまわり生命
- 第一生命
- 東京海上日動あんしん生命
- 日本生命
- プルデンシャル生命
- マニュライフ生命
- 明治安田生命
苦情件数が多い会社は、後々トラブルにもなりかねないため、苦情が少ない会社を選ぶようにしよう。
また支払い能力が低い会社の個人年金保険に加入すると、保険金が支払われないなどの可能性も高まる。
そのため信用格付けで加入する会社の格付けをチェックするようにしてほしい。
独身者が知っておくべき個人年金保険の加入条件と申し込み手続き
ここでは個人年金保険の加入時に必要な書類と条件、申し込み方法について紹介する。
個人年金保険に申し込む際に必要なもの
個人年金保険に加入する際に必要な書類は「担当者申し込み」と「オンライン申し込み」によって以下の表の通り必要書類が異なる。
担当者申し込み | オンライン申し込み |
・本人確認書類(健康保険被保険者証、マイナンバーカード、運転免許証、パスポート等) ・クレジットカード、もしくは、口座引き落としのための銀行届出印等 ・契約書に押すための印鑑 | ・本人確認書類(健康保険被保険者証、マイナンバーカード、運転免許証、パスポート等) ・クレジットカード、もしくは、口座引き落としのための銀行届出印等 ・ネット利用ができるスマホ、タブレット、PC等 |
もちろん必要書類は保険会社によって若干異なる場合もあるが、基本的には本人確認書類とクレジットカードやキャッシュカードなどが必要となる。
オンライン申込はスマホなどで申し込みすることが可能であるが、担当者に申し込みした方が保険内容を詳しく聞くことができる。
始めて保険に加入するという方は、オンライン申込ではなく担当者から申し込みすることをおすすめする。
個人年金保険に加入できる条件とは
個人年金保険は一般的に20歳から加入できるように設定している保険会社が多い。
中には18歳から加入できる会社も存在する。個人年金保険は自身の貯蓄代わりに加入することが多いが、積み立て能力がないと意味のない保険となってしまうため、20歳以上の方という条件を設定していることが一般的だ。
一方、年齢の上限を70歳や75歳と定めていることも多い。
その他には特に加入条件などは定められていないが、保険会社によって異なるため確認しておこう。
個人年金保険の申込みから契約までの流れと注意点
ここでは個人年金保険の申し込みから契約までの流れと注意点を紹介する。
全体的な流れは以下の通りだ。
- 加入する保険会社を決める
- 保険の内容を担当者から確認する
- 担当者またはオンラインで申し込み
- 確定年金か終身年金かを決める
- 支払方法を決める(月払い・半年払い・年払いなど)
- 払込年数を決める
- 加入完了
個人年金保険に加入すること自体は特別な手続きをすることもないが、しっかり保険会社の担当者に保険商品の内容を確認しておこう。
また支払いに対して無理のない積立金にするためにも、支払額や支払期間についても確認しておくことが大切だ。
万が一途中で支払えなくなったりすると、解約にもつながりかねない。
そのため親身になって相談に乗ってくれる保険担当者を見つけなければいけない。
しかし保険会社は多く、誰に相談すべきか分からない方も多いだろう。
その場合は「生命保険ナビ」の利用を検討してみてほしい。
生命保険ナビでは、全国にいる保険のプロから自分に合う担当者を見つけることができるサイトだ。
どうしても保険会社に相談すると、その会社の保険に加入しなければいけないと捉える人もいるだろう。
しかし生命保険ナビを使えば、各社の保険内容を理解できるため比較検討しやすい特徴がある。
相談料も無料となっているため、ぜひ活用をしてみてはいかがだろうか。
独身者は個人年金保険の必要性や活用法を理解しよう
本記事では、独身の方が個人年金保険に入る必要性を検討するとともに、どんな保険商品を選ぶべきなのか、および加入条件や手続き方法について解説した。
独身者が充実した未来をつかむためには、個人年金保険の活用が重要となる。
一方、プラン選びの際には、自身のライフプランや経済状況に応じた最適な選択をするようにしたい。
もし保険の比較や自身にとって適切な保険の選択にまよったら、保険のプロに相談することも検討してみよう。
一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、あなたに必要な保険を的確に判断することができるはずだ。
また、全国の保険のプロから自分に合った担当者を探す際には「生命保険ナビ」の活用をおすすめする。
「生命保険ナビ」は、自身の条件に合った保険のプロを簡単に見つけることができるマッチングサービスである。
気になった担当者とは無料相談もできるので、是非活用してほしい。