- 学資保険がどんな保険なのか知りたい
- 学資保険を利用する際の注意点が知りたい
- 保険の相談をどこにすればいいのか知りたい
子どもの将来の教育資金を確保する方法の一つに「学資保険」がある。
学資保険は、一定の期間、一定の保険料を積み立てて、子どもが教育資金を必要とするタイミングに保険金等を受け取る保険である。
この記事では、学資保険を検討中の方に向け、この保険のメリットやデメリット、そして賢く活用するためのポイントを整理する。
さらに、学資保険を選ぶ際に利用できる相談先についても紹介する。
教育費の準備にお悩みの方はもちろん、保険の検討をすすめている方も、ぜひ最後までお読みいただき、参考にして欲しい。
相談する前に押さえておきたい学資保険の概要
まずは、学資保険がどんな保険なのかを整理しよう。
学資保険とは
学資保険は、子どもの教育資金を確保する目的で設計された貯蓄型の保険である。
毎月一定の保険料を保険会社に支払い、満期(通常は子どもが18歳になるタイミング)を迎えたときに、満期保険金を受け取る商品だ。
この保険には、契約者が死亡または高度障害状態になった場合に、以後の保険料の払込が免除されつつ、保険金が満額受け取れる「保険料払込免除」などの「保障」も含まれることが多い。
学資保険は、大きく分けて「貯蓄重視型」「保障重視型」の2つに分けられる。
学資保険「貯蓄重視型」
貯蓄重視型の学資保険は、払込保険料に対してどれだけ学資金を貯められるかという「貯蓄性」に主眼が置かれている。
このタイプは、返戻率が高い傾向があるが、一方で保障内容は限られることが多い。たとえば、子どもの医療保障や死亡保障は基本的には含まれない。
教育資金をより多く積み立てたいと考える人に適しており、選択の際の指標として「返戻率の高さ」が考慮されることが多い保険だ。
学資保険「保障重視型」
保障重視型の学資保険は、主に「保障」に焦点を当てて設計されている。
契約者が万一の事態に見舞われた場合の保障はもちろん、被保険者である子どもに対する死亡保障や医療保障など、多様なリスクに対応する。
保障が充実している分、返戻率は一般的に低い傾向にある。
学資保険の特徴
学資保険には、以下のような特徴がある。
計画的に教育資金が準備できる
学資保険に加入することで、将来の教育資金を計画的に積み立てることが可能になる。
保険料が定期的に積み立てられるため、貯蓄が習慣化し、教育資金を貯められるのだ。
万が一の場合の保障
多くの学資保険プランには、「保険料払込免除」が自動的に付帯している。
ただし、貯蓄重視型のプランにはこの機能が自動的につかないことがあり、その場合は特約として追加する必要がある。
所得控除の対象になる
学資保険で支払った保険料は、「一般生命保険料控除」の対象になる。
払い込んだ生命保険料に応じて、一定の金額が契約者(保険料負担者)のその年の所得から差し引かれる制度で、税率を掛ける前の所得が低くなることにより所得税、住民税の負担が軽減される。
年末調整や確定申告を行うことで、所得税や住民税の負担が軽減できる可能性がある。
預貯金より高い利回りを得られる可能性
学資保険は、一般的な預貯金よりも返戻率が高い場合が多く、貯蓄の効率が良いと言える。
一般的な預貯金の利率は約0.001%〜0.002%(2023年10月調べ)だが、学資保険の返戻率は100%を超えるものがほとんどである。
ただし、保険料の払込期間が短いと、返戻率は低くなる可能性がある。
そのため、契約後すぐに解約すると、払い込んだ保険料よりも少ない金額しか返ってこない「元本割れ」のリスクが高くなる。
学資保険の注意点
学資保険には注意点もあり、主に以下の4つに集約できる。
他の保険に比べて返戻率が低く、早期解約で元本割れリスクが高い
学資保険の返戻率は他の保険に比べると一般的に低く、高い利回りは期待できない。
返戻率とは、払い込んだ保険料の総額に対して、最終的に受け取れる学資金や満期保険金の総額の割合を示す指標である。
この数値が高いほど、保険商品の「貯蓄効果」が高いと言える。
返戻率が100%未満の「元本割れ」は、特に短期間での解約や特約の追加によって高まるリスクである。
インフレに弱い
「インフレ」とは、一般的に物価が上昇する経済状態である。
この状態が続くと、同じ量の商品やサービスを獲得するために必要な金額が上昇する。
一般的に学資保険は、契約時に決定された保障金額は変わらない。
契約時に受け取れる金額が確定されるのは良い点でもあるが、インフレが進行した場合は、保障金額の購買力が相対的に減少するリスクを孕んでいる。
つまり、教育に必要な金額がインフレによって上昇しても、支払われる保険料等は固定されているため、そのギャップで「損をした」ように感じられるのだ。
途中でのお金の引き出しが難しい
学資保険は、一度保険料を払い込むと、解約しない限り資金を途中で引き出すことはできない。
急に大きな出費が必要になった場合、この制限がネックになる可能性がある。
保険会社が倒産による影響がある
学資保険を提供する保険会社が倒産した場合、支払った全てが失われるわけではないが、保険金の額は減少する可能性が高くなる。
これらのメリット・デメリットを踏まえ、学資保険の必要性を総合的に判断することが重要となる。
相談する前に押さえておきたい学資保険を選ぶ際の注意点
保険の性質上、学資保険を乗り換えたり、途中解約をすると損失が発生する可能性が高い。
また、そもそも一度解約してしまうと新たに契約することが難しいケースが多い。
そのため、学資保険を選ぶ際には、自分にあったプランかどうかを慎重に判断する必要がある。
以下にその主要な注意点を整理する。
家庭のライフプランに合った学資保険かどうか
学資保険を選ぶ際、保険料や返戻率に注目がいきがちだが、それだけでは不十分である。
選ぶ保険がご家庭の「ライフプラン」に合致しているかどうかは特に重要だ。
学資保険は長期間にわたる契約だ。
そのため、家庭の将来の計画や目標を振り返り、それぞれのご家庭に最適な商品を選ぶ必要がある。
さらに、「学資保険に求めるものは何か」という点、すなわち「学資保険を契約する目的」に合致していることも重要である。
たとえば、より多くの学資金を貯めたいのであれば、「貯蓄型」を選択すべきだし、万一への備えを厚くしたいなら「保障型」を選んだほうが良い。
加えて、既に他の生命保険に加入している場合、検討中の学資保険の保障内容が既存の保険と重複していないか確認することも大切だ。
学資保険の返戻率が十分か、高くする方法はあるか
学資保険は一般的に、返戻率がそれほど高くない保険商品である。
よって、保険商品の検討にあたっては、ご家庭が求める返戻率が確保できるかどうかをしっかり確認しなければならない。
さまざまな保険会社の学資保険商品を比較することに加え、保険会社の担当者などに、検討中の保険商品で「返戻率を高くできる方法」があるのかどうかを確認すると良い。
返戻率を高くするための一般的な方法には、「早い時期に加入する」「保険料の払込完了から保険金受取までの期間(据置期間)を長くする」「保険料をまとめて払う」などがある。
保険会社の担当者に確認する際には、契約者および被保険者であるお子さんの年齢などの条件でも、これらの「返戻率を高くできる方法」を選択可能かどうかも確認しておきたい。
学資保険の「保険料」と「受取時期」はご家庭に合っているか
学資保険を選ぶ際の重要な要素として、「支払保険料」と「受取時期」の設定がある。
これらは家庭の経済状況や、将来の計画に密接に関わるため、慎重な選択が必要だ。
保険料の設定
学資保険の保険料は、長ければ18年ほどの長きにわたって支払うものだ。
また、デメリットの項でみたとおり、学資保険は契約から短い期間で解約すると元本割れリスクが高い商品である。
よって、長期的に無理なく支払える保険料を設定し、満期まで維持しておくことが非常に大事である。
家庭の現状と将来を見据え、家計に過度な負担をかけずに続けられる額を選ぶことが重要である。
受取時期および受け取り方法の選択
返戻率を高くするうえでは、できるだけ遅い時期にまとめて受給する方が良い。
しかし、大学入学より前の節目において、「祝い金」の形で受け取る方がご家庭の事情に合っている場合は、そうした方法を選択した方が良いだろう。
学資保険の相談はどこにすればいいのか
これまでに見てきたとおり、学資保険には多くのメリットとデメリットがあり、選ぶべきポイントも多い。
そのため、ご家庭に最適な選択をするのは決して容易ではない。
ここからは、保険の選定や見直しに関する相談先について整理していく。
学資保険相談の3つの選択肢: 保険会社、保険のショップ、オンラインサイト
保険の相談先には、大きくわけて以下のような3つの選択肢がある。
保険会社(代理店) | 保険ショップ/保険窓口 | オンラインサイト | |
取扱保険 | 自社保険のみ | 複数の保険会社の商品 | 複数の保険会社の商品 |
相談できる内容 | 保険の相談 (新規・見直し) | 保険の相談 (新規・見直し) | サービスにより異なる |
相談場所 | 店舗、訪問、電話、 | 店舗中心 | オンラインサイト |
保険会社および保険代理店は、自社の保険商品のみを取り扱う。
したがって、特定の保険会社や商品が既に決まっている、または特定商品の詳細情報やシミュレーションを求める場合には、保険会社等を利用すると良い。
保険ショップ/窓口は、一般に複数の保険会社の商品を取り扱う。
異なる保険会社の保険商品を比較したい場合、または既に加入している商品を客観的に見直したい場合に有用だ。
オンラインサイトで提供されるサービスは、サイトの運営主体によって異なる。
たとえば保険会社や保険ショップのオンライン版であれば、店舗と同様のサービスが提供されるだろう。
家計管理ソフトや会計ソフトの提供会社なら、より広い視野のアドバイスを受けられる。
オンラインサービスの利点は、時間や場所に制限がない点だ。相談相手と物理的に離れていても、短い時間であっても、相談できる。
加えて、昨今のオンラインサービスでは、顧客の理解を助ける目的で、資料やツールを充実させていることも魅力だ。
複数の相談先を持ち、より確かな学資保険選びを
最適な保険選びのためには、たとえ特定の保険会社の商品に目星をつけている段階であっても、相談先を複数持つことが大切だ。
これにより、ご家庭のライフプランや保険商品について、客観的な視点でのアドバイスを受けることができ、受けたアドバイスを比較することも可能となる。
相談先を選ぶ際には、「十分な知識がある」「信頼できる」といった要素に加え、「相性が良い」「話しやすい」という点も考慮すべきである。
生命保険や金融商品は、一度の商品購入で終わるものではない。
長期的に続くものだから、長く付き合えて、悩みや不安を共有できる相手であることが大切だ。
近年、オンラインで保険相談ができるサービスは増加している。
次の項では、これらのサービスの中から良い相談相手を見つけるための『生命保険ナビ』というマッチングサービスについて紹介する。
『生命保険ナビ』で自分に適した学資保険のプロを見つけよう
もしあなたが以下のようなニーズにお持ちなら、『生命保険ナビ』を使って、保険のプロに相談することをおすすめする。
- 学資金準備の方法を幅広く知りたい
- 学資金準備を含めた全体的な資金計画をつくりたい
- 家計の現況に合った学資保険商品を見つけたい
- 生命保険について基本から詳しく解説して欲しい
- 学資金準備を含む資産形成について定期的に相談したい
- 相談内容、場所、時間に柔軟に対応して欲しい
保険のプロなら、「具体的に何を相談したらよいかわからない」ところから、「保険商品を選んだが、本当にこれが良いかわからない」という段階まで、幅広くアドバイスできる。
サービス上には登録する専門家たちの経歴や実績が掲載されているため、ご自身で複数の候補者を比較検討することもできる。
ご希望の条件を入力していただければ、あなたに合う担当者の候補を自動的に提案するサービスもある。
最適な学資保険を選択するには保険のプロに相談しよう
この記事では、学資保険の特徴や利用時の注意点について整理した。
さらに、学資保険を含めた生命保険選びや見直しの相談先についても解説した。
教育資金の準備は、多くの保護者にとって重要な課題である。
学資保険には特約を含めて多くの選択肢があり、他の生命保険商品も考慮に入れるならば、選択肢はさらに広がっていく。
どの学資保険をどのように組み込むかは、非常に複雑な問題だ。
このような難問に取り組む際、大きな助けとなるのが「保険のプロ」の存在である。
あなたのぴったりな「保険のプロ」を見つけたいなら、マッチングサイト『生命保険ナビ』の活用をおすすめする。
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