- 一時金がもらえる医療保険の選び方が知りたい
- 医療保険の特徴や種類がわからない
- 医療保険を選ぶ際に注意するべき点を知りたい
保険選びには予算やライフスタイル、将来の見通しといったさまざまな要素が関わってくる。
とくに予算は人それぞれの生活環境や収入によって大きく異なり、保険選びに大いに影響を与える。
ここでは3年ごとに15万円の一時金がもらえる医療保険を例に、保険選びを探ってみよう。
また、医療保険を選ぶうえでのポイントについても解説するので、ぜひ本記事を参考に将来も安心した生活を送るための最適な保険選びの手がかりを見つけていこう。
医療保険の概要と種類
日本には、加入が義務付けられている公的医療保険制度と、任意で加入する民間の医療保険がある。
この記事では民間の保険会社が販売する医療保険について詳しく解説していく。
医療保険とは何か
民間の医療保険とは、各保険会社が取り扱っている保険商品だ。
入院や手術をしたときに、公的医療保険制度では足りない費用を補うことを目的としている。
公益財団法人生命保険文化センターの調査によると、入院したときの平均自己負担額は約2.1万円。
公的医療保険制度には適用されない差額ベッド代や食事代、日用品の購入など、実際に入院すると治療費以外にも費用がかかることがわかる。
これらの経済リスクの負担を軽減するのが医療保険の役割だ。
なお、医療保険の保障内容ついて、詳しくはこちらの記事でもまとめたので、気になる方はあわせて参考にしてほしい。
医療保険の種類
民間の医療保険の種類は下記のとおりに大きく4つにわけられる。
- 通常の医療保険
- 貯蓄型医療保険
- 持病がある方におすすめの医療保険
- 女性におすすめの保険
上記の解説をする前に、医療保険の型となる「定期型医療保険」と「終身型医療保険」をまず説明していこう。
定期型医療保険
契約時に定めた一定の期間に入院や手術をしたときに給付金を受け取れるのが定期型医療保険だ。
定期型医療保険のメリットは保険料が割安なことと、更新時に新しい保険への切り替えや見直しなどがしやすい点だ。
しかし更新するときは更新時の年齢と保険料率で再計算されるため、更新するたびに保険料は割高になるのが一般的だ。
極端にいえば、年齢を重ね「これから入院や手術をする確率が上がる」という年代になったときに、高額な保険料を払わざる得ない可能性も考えられる。
終身型医療保険
終身型医療保険とは名前のとおり、一生涯保障が続く保険である。
更新がないので保険料が上がらないのがメリットだ。
しかし裏を返せば更新がないので変わり続ける保険商品や医療情勢に対応できない可能性もでてくる。
若い年齢で加入しても、終身型医療保険は高齢になったときのリスクも踏まえて保険料が算出されているため、定期型医療保険に比べて保険料が割高なのもデメリットといえるだろう。
定期型医療保険と終身型医療保険。どちらもメリット・デメリットがあるのでよく検討すべきだ。
ここからは医療保険の種類を解説していく。
通常の医療保険
通常の医療保険はケガや病気で入院・手術をしたときに給付金が支払われる保険だ。
入院日額や対象になる入院日数・手術の範囲などは各保険会社によって異なる。
貯蓄型医療保険
医療保険は基本的に解約返戻金がない掛け捨てタイプのものが多いが、なかには貯蓄性がある医療保険もある。
「◯年ごとにお祝い金」「払込が終わったら満期金がある」という医療保険もあり、貯蓄性の保険を好む人に人気だ。
貯蓄型医療保険の最大のメリットは万一のときは医療保障が受けられ、満期日や定められた年数が経過したときには満期金・お祝い金がもらえる点である。
このような一時金つきの保険は人気があるが、医療と貯蓄性を兼ね備えているため、保険料が割高なのがデメリットといえるだろう。
また、早期で解約した場合は支払った総額より解約返戻金が下回る可能性があるので、解約するタイミングには注意が必要だ。
持病がある方におすすめの医療保険
医療保険に加入するときは健康状態を確認するための審査が行われるのが一般的だ。
現在の健康状態に問題がなくても、過去の入院歴や手術歴で審査に落ちてしまうケースもある。
持病がある方はなおさら加入できるか心配なところだ。しかし医療保険には持病がある方向けの医療保険もある。
「引受基準緩和型医療保険」と「無選択型医療保険」だ。
引受基準緩和型医療保険とは医療保険に加入するときの告知しなければいけない項目が、通常の医療保険よりも少ないのが特徴だ。
各保険会社が定めている項目に該当しなければ加入できるので、健康状態に不安な人も審査に通りやすくなっている。
ただし、入院歴や持病のある人は、健康な人と比べて給付金を使用する可能性が高いので保険料は割高だ。
無選択型医療保険
無選択型医療保険は、告知する必要がないので誰でも入れる保険である。
しかし保険料が割高で保障額も限定されており、あまりおすすめはできない。
持病があり加入できるかわからない人も、初めから無選択型医療保険に申し込むのではなく、まずは引受基準緩和型医療保険の加入を検討すべきだ。
無選択型医療保険はどこにも加入できなかったときの最終手段として捉えよう。
女性向けの医療保険
女性向けの医療保険も各保険会社から多数販売されている。
乳がんや子宮筋腫などの、女性特有の病気で入院・手術をしたときに通常よりも手厚い保障が受けられる特徴がある。
女性特有の代表的な病気といえば乳がんが挙げられるだろう。
公益財団法人日本対がん協会によると、2019年に新たにがんと診断された罹患数は99万9,075人に及ぶ。
そのうち乳がんと診断された人数は9万7,142人だ。現在は健康診断などで早期発見で治療できるケースも増えてきているとはいえ、入院が長期化すれば入院費や治療費が高額になることが予想される。
女性特有の病気の経済リスクを軽減させるために女性向けの医療保険で備える人は増えている。
3年ごとに15万円の一時金を受け取れる医療保険
基本的に医療保険はケガや病気で入院・手術をしたときの経済リスクを軽減するための保険である。
しかし上記で少し触れたが、なかには貯蓄型医療保険と呼ばれ、満期金やお祝い金が受け取れる医療保険もある。
ここからは3年ごとに15万円の一時金を受け取れる医療保険について解説していく。
医療保険の特約
まず医療保険の特約について解説しよう。医療保険は軸となる「主契約」と自分の意志でつけられる「特約」で成り立っている。
一般的に入院給付金や手術給付金が主契約となっており、足りない保障やつけたい保障を「特約」で追加するイメージだ。
各保険会社で用意している特約は違うが、代表的な特約は下記のとおりである。
- がん特約
- 先進医療特約
- 女性疾病特約
- 入院一時金特約
- 保険料払込免除特約
順番に解説していく。
がん特約
がん特約とは、がんと診断され、がんによる治療のために入院・手術したときに通常よりも手厚い保障が受けられる特約だ。
例えば、がんで入院した場合は入院給付金が2倍になる・入院日数が無制限になる・一時金が受け取れるなど、各保険会社により詳細は異なるが、がんに対する保障が手厚くなるのが特徴だ。
がん保険にすでに加入している場合は重複してしまうため、付加しなくても問題ないだろう。
先進医療特約
厚生労働省が定めている先進医療の治療を受けたときに、給付金を受け取れるのが先進医療特約だ。
例えば、がん治療の陽子線治療や重粒子線治療などが有名である。
2023年8月からは不妊治療でも先進医療治療として告示された治療が複数ある。
先進医療の技術料はいずれも高額で全額が自己負担となる。
先進医療を受けた技術料と同額の給付金が受け取れるのが先進医療特約だ。
現段階では先進医療治療を受けられる病院は限られており、実際に治療を受ける人も多くないのが現状だ。
しかし医学の進歩を考えると、これからも先進医療の対象になる治療法は増えていくと予想される。
万一のときに金銭面を気にせずに治療が選択できるので、先進医療特約はつけておくことをおすすめする。
女性疾病特約
乳がんや子宮がん、子宮筋腫などの女性特有の病気で入院・手術をしたときに、通常の給付金よりも手厚い保障が受けられるのが女性疾病特約だ。
女性特有の病気で入院費や治療費がかさむ場合や、仕事に行けなくなり収入が減少したときに手厚い保障が受けられるのは安心だ。
また、これから出産する予定がある人は、帝王切開や吸引分娩などの異常分娩にも適用されるので注目してほしい。
入院一時金特約
ケガや病気で入院したときに一時金が受け取れる特約だ。
通常は入院日数分の給付金のみの受け取りだが、入院一時金特約をつけることでまとまった給付金の受け取りが可能である。
保険料払込免除特約
保険料払込免除特約とは、3大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)になった際に以後の払い込みが免除される特約だ。
保険料の払い込みを辞めても保障が持続することが特徴である。
3年ごとに15万円の一時金を受け取れる医療保険
入院の有無、回数にかかわらず3年ごとに15万円の一時金を受け取れる医療保険がある。
契約期間が15年なら合計で75万円を受け取れる計算だ。万一のときの保障と貯蓄を兼ね備えているのが嬉しい特徴である。
しかし、受け取れる条件は各保険会社により異なるので事前に確認しよう。
一時金が受け取れる医療保険のメリット・デメリット
保障と貯蓄性がある医療保険は魅力的だが、どのようなメリット・デメリットがあるのか解説していく。
メリット
1つ目のメリットは、3年ごとに受け取れる一時金を自由に使えるところだろう。
一時金はそのまま据え置くこともできるし、生活費やレジャー費、教育費など自由に使えるのが嬉しいポイントである。
2つ目のメリットは、保障を持ち続けながら確実に貯蓄ができる点だ。
手元にあると使ってしまう人や貯金が苦手な人にとっては保険料として強制的に引き落とされるところが魅力でもある。
デメリット
デメリットとしては、やはり通常の医療保険と比べて割高になる点だ。
保険料のなかに一時金の料金が上乗せされている。加入後に収入状況の変化やライフスタイルの変化で保険料の支払いが家計を圧迫することも考えられる。
長期的に払い続けられる料金で契約することが重要だ。契約時に確認しておくべきなのは、一時金を受け取れる条件だ。
例えば「1度も給付金を使用しなかった場合」という条件がついていたらよく検討してほしい。
給付金を受け取って一時金が受け取れなくなったら、割高な保険料を支払った意味がなくなるからだ。
加入するときは、長期的な支払いが可能な保険料か、受け取るのにどのような条件があるか、などをよく確認し検討すべきである。
医療保険選びのポイント
医療保険を選ぶときのポイントを解説していく。参考にしてぜひ自分に合う保険選びを成功させてほしい。
無理な保険料設定を避ける
自分の理想どおりの保障を選んだときに保険料が高くなり加入すべきか悩むこともあるだろう。
たしかに、手厚い保障に加入できるに越したことはない。しかし保険は長期的に払っていくものだ。
この先自分のライフスタイルに変化が起きたときに問題なく支払える料金設定にすることが大事である。
自身の健康状態を考慮する
医療保険は自身の健康状態によって加入が難しいケースもある。
契約時には健康状態の告知や健康診断書の提出などが必要だからだ。
普段の生活に支障はなくても、血圧や血糖値などの数値によっては審査に落ちる可能性もある。
1度でも病気と診断されたり、入院歴や手術歴が残ると保険会社によっては契約できないことも考えられる。
医療保険への加入は健康状態が良いうちに検討するのがおすすめだ。
定期的に加入保険を見直す
加入してからも定期的な保険の見直しは大事だ。年齢を重ねるごとに健康状態が悪くなる確率は上がる。
保障の薄い医療保険に入ったまま病気になってしまったら、満足な給付金が受け取れずに、新たに保険に加入できないということも考えられる。
また、独身のときに契約した医療保険に入ったままの人は要注意だ。
配偶者や子どもができたら保険の見直しは必須である。
自分が入院をしたり、収入が減ったりしても家族が安心して暮らせるように保険を定期的に見直すことが大事だ。
まとめ
保険選びは必要なリスクをカバーするだけでなく、予算やライフスタイル、将来設計に合致したものを選ぶことが大切になる。
今回、3年ごとに15万円の入院一時金がもらえる医療保険を例に、医療保険について詳しく解説した。
しかし、数多くの保険商品から自分にぴったりのものを見つけるのは容易なことではないだろう。
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ぜひ上手に活用して、保険のプロと一緒にあなたのニーズや予算に見合った保険商品を見つけてほしい。
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