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第一生命のお宝保険について知りたい!効果的な活用方法も合わせて解説

この記事で解決できるお悩み
  • お宝保険の効果的な活用方法がわからない
  • 第一生命の商品の中で、お宝保険がどれになるのか知りたい
  • お宝保険を解約しないようにする方法があれば知りたい

「お宝保険」と聞いてどんなものを想像するだろうか。お宝保険とは、バブルなどの好景気時に契約された貯蓄型保険のことを指す。

景気が良いと保険商品を運用する利率が高まる。結果として保険で貯蓄できる金額も上昇するため、お得になるというわけだ。

代表的なお宝保険としては第一生命の個人年金保険「マイライン」が挙げられるが、他にはどんな商品があるのか、知りたい人も多いはずだ。

本記事ではそんなお宝保険について、保険商品の詳細や効果的な活用法を解説する。

お宝保険について知っておきたいという人は、ぜひ参考にしてほしい。

目次

第一生命のお宝保険を知る前に!お宝保険とは?

お宝保険の効果的な活用方法を解説 生命保険ナビ

「お宝保険」と聞いてピンとくる人もいれば、何のことか分からない人もいるだろう。

各種生命保険のなかには、予定利率と呼ばれる契約時に約束される運用利回りについて、現在では想定し難い利率の商品が存在するのだ。

このような予定利率が異様に上振れしている保険商品のことをお宝保険と呼び、該当する商品を契約している場合は契約し続けたほうが大きなメリットを享受できるのである。

ここでは、お宝保険に該当する保険の種類や見分け方などを詳しく解説しよう。

お宝保険は年率3.5%以上?

2023年11月時点において、一般的な死亡保険や個人年金保険における予定利率は0.25%ほどだ。

銀行の普通預金に預けても0.001%、定期預金の場合でも0.002%程度であるから、これらに比べて幾分マシであることは言うまでもない。

しかし、1985〜1990年頃にかけて、予定利率が5.5%ほどの保険商品が販売されており、1995年頃には3.75%まで低下、その後は断続的に下がって現在に至るのである。

そもそも、貯蓄型の保険商品の場合、払い込まれた保険料は保険会社が債権などに投資して運用している。

そのため、バブル期のように景気が異様に良い状況においては、相当なハイリターンを期待できたのである。

だが、バブルが弾けて以降、景気の低迷は現在に至るまで続いており、運用益を期待できる見込みも乏しいのが実情だ。

ただし、生命保険の予定利率は「契約時」に運用利回りを約束しているため、契約した当時の景気次第では高いリターンを期待できるのである。

お宝保険に該当する保険の種類

お宝保険が生まれた背景は上記のとおりだが、該当する保険商品の種類は以下が該当し得る。

  • 終身保険
  • 養老保険
  • 個人年金保険
  • 学資保険

共通する特徴が、積立型の保険商品であることだ。

言い換えると、バブル期に保険契約していたとしても、その商品が掛け捨て型の定期保険や医療保険などであれば、お宝保険には該当し得ない。

実はお宝保険に加入していたケースとしては、以下の場合が考えられるだろう。

  • バブル期に新卒で就職し、個人年金保険を勧められて加入した
  • バブル期に結婚して子供が産まれ、終身保険や養老保険に加入した
  • バブル期に生まれた子供の教育資金のために、学資保険に加入した

今から約30年ほど前に「あまり分かっていないが保険に加入してそのままにしている」といった場合には、実はその保険がお宝保険に該当している場合もある。

上記のケースに該当しないか、一度考えてみよう。

お宝保険の見分け方

お宝保険の見分け方として考えられるのは、以下の3つで自身の保険をチェックしてみることだ。

  • 積立型の保険商品であるかどうか
  • 現在販売されている保険商品よりも予定利率が高いかどうか
  • 1990年前後に加入したかどうか

先ほどの繰り返しにはなるが、まずは積立型の保険商品であるか確認してみよう。

「終身保険」「養老保険」「個人年金保険」のどれかに該当すれば、お宝保険の可能性が残されている。

お宝保険に該当する商品は、2023年11月時点では販売されていない。

なぜなら、販売し続けるのは保険会社にとってマイナスでしかないからだ。

保険の種類は同じだが、形・保障内容を変えて現在販売されている同型の商品と比較して、予定利率が高い場合はお宝保険である可能性が高いだろう。

そして、加入した時期がバブル期前後の場合は、お宝保険であると言える。

該当した場合、契約を継続して高い利回りをキープしよう。

お宝保険を解約するデメリット

お宝保険は解約するとさまざまなデメリットがあるから注意が必要だ。

お宝保険を解約するデメリット
  • 利率が高い保険を手放すことになる
  • 一度解約すると入り直せない
  • 低リスクで一定程度のリターンを狙えなくなる

お宝保険は年率3%以上の利回りが約束されており、投資商品として見た時にかなり優秀なアセットと言える。

現在販売されている生命保険に加入しても予定利率は0.25%などで、大きな乖離があるのだ。

保険会社の営業担当としては、お宝保険に加入している人には現在販売されている保険への乗り換えを積極的に促すだろう。

お宝保険の加入者を一人でも減らして、会社の利益を少しでも残したいと考えるのが当然だ。

このような背景からもわかるように、お宝保険は解約すると入り直せない点には注意が必要である。

当時は販売していたものの、2023年11月現在では取り扱っていない商品であり、契約を継続しない限り恩恵を授かることはできないのだ。

そして、3%以上の運用利回りを確約している投資商品はほかを見渡しても見つからず、低リスクで資産を増やせる機会を失うのも大きなデメリットである。

お宝保険の保険金を受け取る際の税金と計算方法

お宝保険の保険金を受け取る際の注意点や考え方を解説しよう。

原則的には一般的な生命保険や個人年金保険と同じで、受け取り方は以下の2つから選ぶ。

  • 満期保険金を一括で受け取る「一時金」形式
  • 満期保険金を毎月分割して受け取る「年金」形式

保険金を一時金として受け取る場合は、「一時所得を得た」という扱いになる。

一方、年金として受け取る場合は、「雑所得」として扱う点は必ず覚えておこう。

そのうえで、それぞれにおいて税金の計算方法が異なり、保険金額はもちろん、自身の生活状況(厚生年金の加入状況)などによって節税効果の大きさに違いが出る点にも注意が必要だ。

一時金として受け取った場合の税金(課税対象)の計算は、以下の計算式で算出できる。

(受け取る保険金額 - 保険料合計 - 50万円(特別控除)) × 0.5(50%) = 課税対象

例えば、保険金額が500万円、支払った保険料の合計が300万円の場合、課税対象は以下の通り計算できる。

(500万円 – 300万 – 50万円) × 0.5 = 75万円

お宝保険を一時金として受け取った場合の課税対象は75万円と計算でき、他の所得と合算して、所定の所得税率を掛けて所得税が計算できるのだ。

一時金の場合、特別控除額として50万円があるため、受け取る保険金額と保険料総額の差額が50万円以下の場合は税金がかからないことがわかる。

次に、年金として受け取る場合の税金(課税対象)の計算は、以下の計算式で算出可能だ。

総収入金額 – 必要経費 = 課税対象

例えば、年間80万円を年金として受け取り、毎年の保険料が40万円であれば、課税対象は40万円になる。

ほかに収入がなければ、40万円に所得税率を掛けて所得税を計算できるが、他に収入があれば合算する点は一時金の場合と同じだ。

お宝保険の保険金を受け取る際の節税方法

お宝保険の保険金を受け取る場合、そもそも受け取り方によって税金の計算方法が異なり、年金として受け取る場合は毎年所得税がかかる。

そのため、一時金または年金として受け取った場合における所得税額をそれぞれシミュレーションしたうえで、割安な受け取り方を選ぶことが重要である。

場合によっては一時金として受け取ったほうが節税効果が高いケースもあるため、慎重に判断しよう。

前提として、保険料の負担者と保険金の受取人が一致しているかどうかも確認してほしい。

両者が一致している場合、受け取る保険金は所得税の計算対象になるだけだが、夫が契約した保険で保険金の受取人が妻のような場合、贈与税の対象になる。

一般的に贈与税は税率が高く、所得税よりも高い税負担を強いられることが多い。

お宝保険に加入している人は、契約状況を確認して、保険料の負担者と受取人が異なる場合は同一にするように変更したほうが節税効果を期待できるだろう。

第一生命のお宝保険を紹介

第一生命のお宝保険を紹介 生命保険ナビ

第一生命では、バブル期前後に「お宝保険」と呼ばれる保険商品をいくつか販売しており、なかでも以下で紹介する2つは代表的な保険である。

  • 【定期付き終身保険】パスポート21
  • 【個人年金保険】マイライン

これらは現在販売を中止しているため、新規で加入することはできない。

ただし、当時加入していた人は、現在も契約を継続できているだろう。

ここでは、これら2商品の詳細を解説する。どのような商品がお宝保険であるか、参考にしてみてほしい。

第一生命のお宝保険①【定期付き終身保険】パスポート21

『パスポート21』は、1984年から1999年頃まで販売されていた、当時の主力商品ともいえる保険商品だ。

定期付き終身保険とは、商品の軸・主契約は終身死亡保険で、特約として定期死亡保険をつけられるもので、複数の保険商品がセットになったイメージである。

現在においては、複数の保険をワンセットにした商品は保険料が割高になったり、使い勝手が悪かったりするため敬遠されることが多い。

しかし、パスポート21は終身保険の予定利率が極めて高く、5%以上の利回りが約束されているようだ。

ただし、特約部分の定期保険は一定期間ごとに更新する必要があり、保険料は上がるのが通常である。

この点、定期保険に関しては解約して、ほかの保険会社で定期保険に加入しても良いだろう。

ほかにも、保険料が高くて契約を継続させるのが難しい場合は、後述する貸付制度や払済保険にするなどの対策をするのがおすすめだ。

第一生命のお宝保険②【個人年金保険】マイライン

『マイライン』は、老後対策として用いられる個人年金保険の一種だ。

正確には予定利率変動型無配当個人年金保険と呼ばれ、払込期間と保障期間を5・10・15年から選んで契約できる保険である。

保険料の払込は契約時の1回のみで、第一生命が払い込まれた保険料を運用し、以下の期間ごとに予定利率が見直される方式をとっているのが特徴だ。

  • 契約後5年ごと
  • 年金支払開始時
  • 年金支払開始後5年ごと

また、マイラインは、年金支払開始日前に死亡した場合は責任準備金額を死亡給付金として支払い、不慮の事故で亡くなった場合は、災害死亡給付金として保険料の2倍が支払われる仕組みを採用している。

マイラインもバブル期前後に販売されていたため、当時に加入できていた場合は4〜5%ほどの利回りを期待できるお宝保険の一つなのだ。

お宝保険を解約せずに済む方法とは

お宝保険を解約せずに済む方法とは 生命保険ナビ

現在加入している保険がお宝保険であることが分かったとしても、状況によっては保険料の支払いが難しいケースもあるだろう。

一度解約すると再び契約することはできないため、できる限りそのまま残しておくことをおすすめしたい。

ここでは、お宝保険を解約せずに済む方法を3つ紹介しよう。

いずれも適正な手続きであるため、自身の状況に合わせて検討してみてほしい。

お宝保険の自動貸付制度や契約者貸付制度を利用する

生命保険料の支払いに関して、自動貸付制度や契約者貸付制度の利用を検討してみよう。

それぞれの概要は以下のとおりである。

  • 自動貸付制度
    • 保険料が支払われなかった際、保険会社が解約返戻金の中から一定の範囲内で保険料を自動的に貸し付ける方法(自動的に立て替えてくれる方法)
  • 契約者貸付制度
    • 解約返戻金を担保にして保険会社からお金を借りて、借用したお金から保険料を支払う方法(お宝保険でお金を借りる方法)

いずれの場合も形は変われど保険会社からお金を借りることになるため、利息が発生する点には注意が必要だ。

自動貸付制度の実態としては、解約返戻金(将来的な保険金)の切り崩しにしか過ぎないうえ、利息も発生するため将来的な受取額は減少してしまう。

契約者貸付の場合、借り入れできる金額に差はあるが、返戻金の80%前後の範囲が一般的だ。

保険期間内であればいつでも返済可能で、保険金などを受け取る際、返済が完了していない場合は保険金から未返済分を差し引かれて支払われることになる。

どちらの制度も一時的な対処法という意味合いが強いため、次に紹介する払済保険にする、もしくは一部のみ解約を検討したほうが良いだろう。

お宝保険を払済保険にして保険料総額を抑える

払済保険とは、保険料の支払いをストップして、保険の契約自体は継続させる方法のことだ。

払済保険にすることで、当初の保障額からストップした時点の払込保険料に基づく解約返戻金額に引き下げる形で保険を継続させる仕組みである。

要するに、払い込んだ保険料をもとに保障内容をコンパクトに構築し直すイメージだ。

払済保険に変更することでその後の保険料の負担はなくなるが、保険の契約は継続しているため、予定利率のまま運用できるメリットがある。

ただし、一度払済保険に変更すると元に戻せないため、慎重な検討が必要だ。

保障が小さくなる以外にも、特約部分が消滅したり、保険料を10年以上払い込んでいることが変更の条件になったりする場合もあるため、詳細は保険会社に確認しよう。

お宝保険の一部のみを解約する

お宝保険の一部のみを解約する手段も検討できる。

「減額」と呼ばれる手法で、要するに保障内容を削って保険料を抑えるというスタンスだ。保険金額は減ってしまうが、その分月々の保険料をコンパクトにできる。

当然、お宝保険の契約自体は継続できるため、予定利率は契約時のままだ。

ただし、一部解約することで保障額は減るため、「本来必要な保障が用意できなくなる」といった事態に陥らないように注意しよう。

保険の本来的な目的は、不測の事態に備え、もしもの時の安心感を得るためだ。

お宝保険が資産運用を目的としているなら契約を継続させる方法を検討すべきだが、将来の保障として必要な場合は、別途保険を契約したほうがよいだろう。

保険の適切な加入方法や備え方に自信がない場合は、保険のプロからアドバイスをもらうことをおすすめしたい。

お宝保険の取り扱いや保険金の受け取り方も複雑なため、せっかくの高利回りが税金の支払いに充てられてしまうのも避けたいだろう。

ライフプランをもとに適切な保険に加入できれば、より安心して毎日を過ごせるはずだ。

第一生命の「お宝保険」は解約せずに適切に管理しよう

まとめ 生命保険ナビ

本記事では、「お宝保険」について、保険商品の詳細や効果的な活用法を解説した。

お宝保険は、利率が高い好景気の時代に販売された貯蓄型保険のことを指す。保険の利率は加入時に決まる。

そのため、低金利の現代では新たに「お宝保険」にあたる商品を契約することは難しく、途中解約すると損する可能性が高い。

解約を防ぐには、自動貸付制度で資金を調達したり、払済保険にすることで保険料総額を減らすのが有効だろう。

今お宝保険に加入していて、どのように管理していくべきか悩んでいるという人は、保険のプロに相談することをおすすめする。

一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、効果的にお宝保険を活用することができるはずだ。

また、保険のプロは数多く存在し、その中から自分にとって最適な担当を見つけるのは難しいだろう。

そんな時はマッチングサイト「生命保険ナビ」を使えば、自身の条件に合った保険のプロを簡単に見つけることができる。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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