- 50代女性に医療保険が必要なのかがわからない
- 女性特有のリスクや疾病について理解したい
- 50代からの将来設計に医療保険がどう関わるかを知りたい
50代はライフステージの変化が大きい年代だ。子育ては徐々に終わりを迎え、自身の定年が近づくことで将来について考える機会も増えるだろう。
また、体調面にも変化が出始めたことで、病気のリスクに備えて医療保険への加入を検討する女性も多くなる。
しかし、一般的に年齢が上がると保険料もアップするため、日々の生活を保険料で圧迫しないよう、医療保険に加入する必要性を慎重に判断したいという方もいるのではないだろうか。
そこで本記事では、未来を見据えた万が一のリスクへの備えとして、医療保険の必要性やそのメリットについて解説する。
50代の女性特有のリスクや疾患、それに対する保険のカバー範囲なども深掘りするので、ぜひ参考にして最適な保険を見つけてほしい。
50代女性にも医療保険は必要!必要性とメリットを解説
医療保険の必要性は、その方の家族構成やライフステージによっても異なる。
ここでは、まず医療保険の概要を確認したのち、50代女性が抱える健康リスクや備えるべき保障内容について解説していく。
50代に必要な医療保険とは何か、また加入するメリットはあるのか、考えていこう。
医療保険の概要
医療保険とは、病気やけがで入院したり、手術を受けたりしたときに給付金が受け取れる保険だ。
主に入院や手術を保障する「主契約」と、通院や女性特有の疾病に対する上乗せなど、さらに保障を充実させるための「特約」を組み合わせることで成り立っている。
医療保険は、どの保険会社であっても開発に力を入れている商品であるため、保障内容は商品によってさまざまであるだけでなく、複雑になりやすい。
医療保険に加入する際には、複数社の医療保険を比較し、検討することがおすすめだ。
50代女性が抱える健康リスクや備えるべき保障内容
50代女性が抱える健康リスクについて、「患者調査」の結果をもとに具体的に見ていこう。
50-54歳 | 55-59歳 | |
---|---|---|
精神及び行動の障害 | 167 | 218 |
新生物<腫瘍> | 62 | 79 |
神経系の疾患 | 38 | 49 |
循環器系の疾患 | 30 | 47 |
筋骨格系及び結合組織の疾患 | 21 | 40 |
上記は、50代女性10万人あたりの入院受療率の上位5つである。
最も入院している割合が高いのは、統合失調症やアルツハイマー型認知症などの「精神及び行動の障害」である。また、子宮筋腫などの良性腫瘍から乳がんなどの悪性腫瘍を含む「新生物<腫瘍>」が次に続く。
パーキンソン病などの「神経系の疾患」や高血圧性疾患をはじめとする「循環器系の疾患」、骨粗しょう症といった「筋骨格系及び結合組織の疾患」での入院割合も高い傾向にある。
これらの病気は入院が長期化しやすいため、治療費も高額になるケースが多い。
そのため、医療保険で備えておくべき保障内容は、主に以下の5つといえる。
保障内容 | |
---|---|
入院給付金 | ・入院給付金日額×入院日数が受け取れる |
入院一時金 | ・入院したときに一時金が受け取れる |
通院給付金 | ・退院後の通院に対して、通院給付金日額×通院日数が受け取れる |
生活習慣病一時金 | ・がんをはじめとする七大生活習慣病で入院や手術などをしたときに一時金が受け取れる |
女性医療給付金 | ・女性特有の病気で入院したときに、主契約に上乗せして給付金が受け取れる |
ここで挙げたものはあくまでも一例だ。保険会社によって用意している保障は異なる。
また、医療保険は主契約と特約の組み合わせであるため、自分に必要な保障だけを選んで準備することが可能だ。
上記を参考にしながら、より自分のライフステージ等にマッチするようにカスタマイズされた医療保険を選択しよう。
50代女性が医療保険に加入する必要性・メリット
50代女性が医療保険に加入する必要性は大きく2つある。
1つは、病気やけがをして入院するリスクが高くなる点だ。先述のとおり、50代は入院する確率が上昇する。
また、それらの治療が長期化することで、高額な治療費がかかることも少なくない。
治療の選択肢を狭めないためにも、医療保険に加入して保障を準備しておく必要がある。
もう1つは、高額療養費制度を利用しても一定程度の自己負担は必要となる点だ。
高額療養費制度とは、ひと月の間に医療機関の窓口で支払った金額が、年齢や年収に応じた自己負担上限額を超えた場合に、その超えた分を支給してもらえる制度のことをいう。
高額療養費制度を利用することによって、例え100万円の医療費がかかったとしても、年収が約370万円〜約770万円の方であれば、自己負担額は実質9万円程度に収められる。
しかし、高額療養費制度が利用できるのは健康保険が適用される部分に限られるため、入院中の差額ベッド代や食事代などの負担は別途必要だ。
入院が長引くことによって、これらの雑費もかさんでくる。
医療保険に加入することで、治療費や雑費の支払いによる家計の心配が軽減し、高額な治療であっても安心して受けられる点は大きなメリットといえる。
【50代女性向け】おすすめの医療保険を紹介!
50代女性におすすめの医療保険について、独身・既婚それぞれの方に向けた商品を紹介する。
加えて、医療保険に加入する際の注意点についても解説していく。
【独身の方向け】チューリッヒ生命「女性の終身医療保険 プレミアムZ Lady」
チューリッヒ生命が販売している「女性の終身医療保険 プレミアムZ Lady」の特徴は以下の3つだ。
- 女性特有の病気だけでなく、治療費が高額になりやすい病気に対する保障が手厚い
- 長期入院に備えられる特約がある
- 一定期間ごとに健康還付金が受け取れる
子宮内膜症や卵巣のう腫などの女性特有の病気だけでなく、全てのがんや心筋梗塞、脳卒中などの男女問わず罹患する可能性がある病気に対しても上乗せ保障があるのが最大の特徴だ。
特に、三大疾病といわれる「がん・心疾患・脳血管疾患」は治療が長引き、治療費も高額になるケースが多い。
そのような病気に対しても手厚く保障が準備できるのは安心だろう。
また、50代の女性が精神疾患で入院すると、入院日数が長期化するケースも少なくない。
その点、この商品であれば「ストレス性疾病延長入院特約」を付加することが可能だ。
この特約では、精神疾患や過敏性腸症などのストレスから起きる病気に対して、主契約の支払限度日数を超えて保障が受けられる。
1回の入院に対する支払限度日数は365日であり、例えば主契約の支払限度日数が60日だった場合は、この特約から305日分の給付金が受け取れることとなる。
さらに、「健康還付給付金特約」を付加することによって、3年もしくは5年の間に継続して10日以上の入院をしなかったときに給付金が受け取れる。
給付金額は、主契約の入院給付金日額×10倍だ。入院給付金日額が10,000円であれば、100,000円が受け取れる。
独身の方の場合、自身の収入のみで家計をやりくりしていることだろう。
そのため、自身が病気になって入院したり、働けなくなってしまったりすると、その後の生活に与える影響も大きい。
ただ、「女性の終身医療保険 プレミアムZ Lady」に加入することで、女性特有の病気やがん、ストレス性疾病に対して手厚く備えられるだけでなく、一定期間ごとに受取可能な健康還付給付金は、将来に向けた生活資金としても役立つ。
どの医療保険に加入しようか迷っている方は、この保険への加入も選択肢に入れると良いだろう。
【既婚の方向け】オリックス生命「女性向け医療保険 CURE Lady Next」
オリックス生命が販売している「女性向け医療保険 CURE Lady Next」の特徴としては、以下の3つが挙げられる。
- 女性特有の病気だけでなく、全てのがんに対する保障も準備できる
- 特則を付加することで、七大生活習慣病※による長期入院に備えられる
- 死亡保障が付加可能
※がん・心疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧性疾患・肝硬変・慢性腎臓病
「女性向け医療保険 CURE Lady Next」の最大の特徴は、女性特有の病気に加えて、全てのがんに対して手厚い保障が準備できる点である。
それだけでなく、「七大生活習慣病入院給付特則」を付加することによって、長引く入院に対しても備えられる。
この特則は、「三大疾病無制限型」と「七大疾病無制限型」から選択可能だ。
「三大疾病無制限型」を付加すると、以下4つの病気で入院した場合は主契約の入院限度日数(60日)にプラスして60日、合計120日の保障が受けられることとなる。
- 糖尿病
- 高血圧性疾患
- 肝硬変
- 慢性腎臓病
「七大疾病無制限型」を付加したときは、七大疾病全ての入院が無制限で保障されるのだ。
ただ、保障範囲が広い分、「七大疾病無制限型」の方が保険料が高くなる点には注意してほしい。
さらに、死亡を保障する「終身保険特約」が付加できるため、まだ子どもが独立していない方にとっても、万が一のための保障が準備できるのは安心だろう。
既婚の方は、配偶者の収入によって治療費の補填ができることも考えられる。
ただ、貯蓄が少ない場合などは、さらに保障を充実させるための特約を付加することも検討しよう。
このように、「いつ医療保険に入るか」によって最適な保険商品は変わる。
年代別におすすめの医療保険についてまとめた記事もあるので、比較していただくと、より50代の加入者が重視するべきポイントが理解できるはずだ。
医療保険に加入する際の注意点
医療保険に加入する際に注意すべきポイントは以下の3点だ。
- 健康状態によっては加入できない可能性がある
- 見直しをすると保険料が上がる
- 主契約を解約した場合は特約も消滅してしまう
健康リスクが高くなる50代は、保険に加入できない可能性がある点に注意しなければならない。
「高血圧の薬を飲み始めた」「最近健康診断で糖尿の指摘をされた」などという方が医療保険に加入しようとした場合、通常の医療保険への加入を断られてしまったり、加入できたとしても「保険料の割増」や「特定疾病・部位不担保」などの条件が付くケースもある。
その場合は、持病がある方向けの「引受基準緩和型保険」や「無選択保険」への加入も選択肢に入れることがおすすめだ。
また、一般的に保険は年齢が上がるにつれて保険料もアップする。
そのため、昔に入った医療保険を50代になって見直す場合、大幅に保険料がアップしてしまう可能性がある点には注意が必要だ。
保障内容や保険料を踏まえ、見直す必要があるのかを考えることも大切である。
さらに、医療保険は主契約と特約を組み合わせて成り立つものだが、特約は主契約を解約すると消滅してしまう。
「特約は残したかったのに、主契約を解約したことで全ての保障がなくなってしまった」とならないように気をつけよう。
50代女性に最適な保険を見つけるには
50代女性に最適な保険を見つけるには、以下の3点を意識する必要がある。
- ライフステージを考える
- 自身の健康状態を考慮する
- 適正な保険料で加入する
それぞれ解説していく。
ライフステージを考える
50代の方の中には、すでに子どもが独立しているケースもあるだろう。
子どもが独立するまでは、自身が病気で長期の入院が必要となったり、働けなくなって家計に影響を与えてしまったりする可能性を考えて、手厚い保障を準備していたかもしれない。
しかし、日本においては「公的医療保険制度」が充実している。
子どもが独立しているのであれば、保障額は大きすぎないか確認することが大切だ。
また、人はいつ病気やけがをするかわからないため、いつ何が起きても大丈夫なように終身タイプの保障を準備しておくことをおすすめする。
自身の健康状態を考慮する
医療保険を選ぶ際には、自身の健康状態を考慮することも重要である。
将来病気になるリスクが高いと感じている方は、早めの加入を検討しよう。
ただ、現在加入している医療保険を解約して新たな医療保険に加入することを検討しているのであれば、新たな医療保険へ加入できてから解約することをおすすめする。
なぜなら、現在の健康状態によっては新たな医療保険に加入できない可能性も考えられるからだ。
新たな医療保険へ加入する前に解約してしまった場合、最悪保障がない「無保険状態」となってしまう。
そのため、医療保険に加入する際には自身の健康状態を考慮し、最適な保険を選択しよう。
適正な保険料で加入する
保険料は、加入すると継続的に支払う必要がある。保険料が払えず解約してしまうとその後の保障がなくなるため、必要なときに保障が受けられなくなってしまう。
無理なく払い続けられる保険料を設定しよう。
また、持病のある方が通常の医療保険に加入しようとすると条件が付くケースがあると述べたが、条件次第では、持病がある方向けの医療保険に加入した方が良い場合もある。
なぜなら、保険料が割高に設定されている持病がある方向けの保険よりも、条件のついた通常の医療保険の方が保険料が高くなる可能性があるからだ。
類似した保障内容であっても、保険料設定は商品によって異なる。医療保険を選ぶ際には、複数社の商品を比較し、家計に大きな負担とならない保険料で加入しよう。
まとめ
本記事では、50代女性が医療保険に加入する必要性とメリットを紹介した。
一口に医療保険といっても、数多くの商品やプランが存在する。
その中で、50代の女性特有の健康状況やライフスタイルに合わせて、自分が求める保障内容と保険料のバランスを見極めることが求められるのだ。
今回紹介した商品の特徴や保険選びのポイントを参考に、自分にとって最適な医療保険を見つけてほしい。
そして何より重要なことは、医療保険の特徴を理解し、自分自身の生活環境や経済状況、健康状態を踏まえて医療保険の必要性を判断することだ。
もし、商品の選択や医療保険の必要性に少しでも不安を抱えているのであれば、保険のプロに相談することも積極的に検討しよう。
一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、保険の必要性やあなたに合った医療保険を見つけられるはずだ。
また、保険のプロは数多く存在するため、その中から自分にとって最適な担当者を見つけるのは難しい。
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