- 生命保険に若いころから加入する必要性がわからない
- 若いうちに加入するメリットと注意点を知りたい
- 若いうちから保険へ加入する際のポイントを知りたい
生命保険は、予期せぬリスクに備えるためのものです。
例えば、死亡時の家族への保障や、病気になった時の治療費など様々なシーンで活躍している。
しかし、比較的健康な若い世代の方は、加入する必要があるのか疑問に思う人も多いだろう。
若いうちから保険に入っておくべきという話もよく聞くが、実際のところはどうなのだろうか。
本記事では、生命保険の重要性や、早期加入がもたらす具体的なメリットなどについて詳しく解説する。
あなたのライフプランに合わせた保険選びの参考にしていただければ幸いだ。
若いうちに生命保険に加入するのはなぜか
「保険に加入した方がいいって聞くけど、どうしてなの?」と考える人も少なくない。
保険料分のお金を貯金・趣味・スキルアップのために使えることを考えると、保険の加入を後回しにしたくなる人も多いだろう。
ここでは、若いうちから生命保険に加入する理由を紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。
もしものシーンで、自分と家族を守る「生命保険」
生命保険と聞くと、具体的にどのような保険を指しているのかわからない人も多いだろう。
ここでは、生命保険がどのような保険を指すのか解説していく。
生命保険とは、加入している者同士が保険料を出し合うことで「もしものシーンで助け合えるシステム」になっている。
生命保険と聞くと、どのような保険を指しているのか下記の表を参考にしてほしい。
生命保険 | |||
---|---|---|---|
リスクに備える | 貯蓄性が高い | ||
①死亡保険 | ②医療保険・疾病保険 | ③介護保険 | ④生存保険 ※死亡保障付 |
①死亡保険
死亡保険とは、被保険者(保障を受けられる人)が、死亡・高度医療障害状態になった際に保険金を受け取れる保険のことを指す。
年齢・家族構成・保険に加入する目的によって異なるが、自分の葬儀費用・遺された家族のための生活費などに充てる・相続税対策として加入する人が多い。
- 定期死亡保険:10年間・65歳までなどのように保険期間が決まっている
- 終身死亡保険:年齢などの縛りがなく、一生涯保障される
- 定期保険特約付終身保険:一部期間のみ保険金を上乗せされられる
- 収入保障保険:保険金を年金のように分割で受け取る
②医療保険・疾病保険
医療保険・疾病保険とは、被保険者(保障を受けられる人)が病気やケガが原因で入院・手術を行った際に保険金を受け取れる保険のことを指す。
条件を満たすと通院でも保障を受けられるため、安心して治療を受けられる。
公的医療保険でカバーできない費用(先進医療での治療・差額ベッド代など)を、民間医療保険でカバーする人が多い傾向だ。
また、「特約」を付帯させることで手厚い保障内容に変えられるので、理想条件に近づけられる。
所得補償保険・就業不能保険は、万が一病気やケガで働けない場合、受け取れるはずだった給与をカバーする保険である。
家族がいる人や貯蓄が少ない人など、働けないシーンに備えられる保険だ。
- 定期医療保険:定期死亡保険同様、保険期間が決まっている
- 終身医療保険:終身死亡保険同様、一生涯保障される
- がん保険:がんを患った際に、一時金などを受け取れる
- 所得補償保険・就業不能保険:病気などが原因で収入が減ったときに備える
③介護保険
介護保険とは、被保険者が介護の必要な健康状態になった際に、保険金を受け取れる保険のことを指す。
保険金が支払われる健康状態は、要支援・要介護など、介護保険法で決められている区分か、保険会社が定めた条件かは保険商品によって異なる。
④生存保険(死亡保障付き)
生存保険(死亡保障付き)とは、保険期間中に死亡、もしくは満了時に生存していても保険金を受け取れる保険のことを指す。
多くの場合、目的のための資金準備に利用するケースが多く、貯蓄性の高い保険である。
- 学資保険:子どもの教育資金を準備できる
- 養老保険:老後資金のためなど、貯蓄を目的としている
- 個人年金保険:公的年金+個人年金保険で将来の生活に備える
若いうちに生命保険に加入すべき理由
「若いうちから生命保険に加入した方がいい」という話しを、聞いたことがある人も多いのではないだろうか。
「正直、毎月の保険料は趣味に使いたい」と思ってしまうと保険に加入するのを後回しにしたくなるだろう。
まずは、実際に20代~30代の人はどれくらいの確率で保険に加入しているのかを確認していこう。
【20代の生命保険加入率】
男性:46.4%
女性:58.6%
【30代の生命保険加入率】
男性:81.5%
女性:85.8%
このように、20代は約5割・30代になると約8割の人が保険に加入し、病気・ケガ・死亡などのリスクや目的を叶えるための資金準備に活用している。
では、「なぜ若いうちに生命保険に加入すべきなのか」について解説していこう。
- 若いうちに加入すると、比較的保険料が安い
- 貯蓄が少なくてもリスクに備えられる
- 生命保険料控除制度を利用できる
- 病気をしてしまうと選べる保険が少ない
- 病気になる確率などリスクは上がっていくため、早めに備えておくと安心
このように、生命保険に加入していることで得られる安心感だけではなく、税法上でのメリットがあるなどさまざまな理由があるのだ。
1~3については、下記「若いうちの生命保険加入がもたらす具体的なメリット」にて詳しく解説しているので、ぜひ確認してほしい。
生命保険に加入しなくてもいいケース
ケースによっては、生命保険という方法でリスクに備える必要がない人もいる。
例えば、病気やケガによる入院・手術が原因で、医療費の負担・収入減少などのリスクに耐えられるだけの十分な貯蓄がある人だ。
民間医療保険は、公的医療保険でカバーできない部分をカバーする目的がある。
しかし、公的医療保険でカバーできない部分を貯蓄でカバーできれば、保険に加入する必要はない。
そのため、その人の望む条件や、現在の所得・貯蓄額・家族構成などさまざまな視点から「自分には保険が必要か」ということを考えていくといい。
若いうちの生命保険加入がもたらす具体的なメリット
ここでは上記「若いうちに生命保険に加入すべき理由」で紹介した1~3の理由を、詳しく解説していくので参考にしてみてはいかがだろうか。
若いうちに生命保険に加入すると、保険料が安い傾向がある
一般的に、生命保険に加入する年齢が若ければ若いほど、毎月の保険料は安い傾向があるのだ。
そのため、終身型の保険に加入しようと検討している人は、早めに加入しておく方がいいだろう。
年齢が上がるにつれ、病気などのリスクは段々と上がっていく。
一度だけでも入院・手術などをしてしまうと、保険に加入しにくくなる可能性が上がるのだ。
健康状態が良好なうちに保険を選べば、数多くの種類から自分に最適な保険を見つけられるだろう。
貯蓄が少なくても、リスクに備えられる
貯蓄が少ない状況で、生命保険に加入していないともしものシーンで耐えられない可能性が否めない。
病気・ケガが原因で入院をし、自己負担限度額(所得などによって限度額は異なる)を超えた場合、差額を払い戻されるという公的医療保険に「高額療養費制度」という制度がある。だが、それでも数万円の自己負担額が必要になるのだ。
そのため、少しでも経済的負担を減らすためにも、若いうちに生命保険に加入しておくと安心できるだろう。
生命保険料控除制度を利用できる
生命保険料控除制度とは、1月1日~12月31日までに支払った生命保険の保険料を、所得から引くことができる(控除)制度のことを指す。
所得が減ることで、所得に対して支払う税金が減るため、節税効果を発揮できるのだ。
この制度は、2011年12月31日以前に契約した場合の「旧:生命保険料控除制度」と、2012年1月1日以降に契約した「新:生命保険料控除制度」がある。控除額が異なるため、下記の表を参考にしてほしい。
旧:生命保険料控除制度の限度額(2011年12月31日以前)
対象の税金 | 一般生命保険料控除 | 個人年金保険料控除 | 介護医療保険料控除 |
---|---|---|---|
所得税 | 50,000円 | 5,000円 | なし |
住民税 | 35,000円 | 35,000円 | なし |
新:生命保険料控除制度の限度額(2012年1月1日以降)
対象の税金 | 一般生命保険料控除 | 個人年金保険料控除 | 介護医療保険料控除 |
---|---|---|---|
所得税 | 40,000円 | 40,000円 | 40,000円 |
住民税 | 28,000円 | 28,000円 | 28,000円 |
このように、旧制度では介護医療保険料控除を受けられなかったが、新制度では受けられるように変わったのだ。
各保険がどのような保険を指しているのかを、下記で解説していくので確認していこう。
控除名 | 対象保険 |
---|---|
一般生命保険料控除 | 死亡や生存が理由で保険金が支払われる商品 例:死亡保険・収入保障保険・変額個人年金保険など |
個人年金保険料控除 | 老後資金を用意するための商品 「個人年金保険料税制適格特約」がついた保険のみが対象になる 例:個人年金 |
介護医療保険料控除 | 病気・ケガなどに備える商品(新制度のみ対象) 例:医療保険・がん保険・介護保険など |
若いうちから保険に入る際の注意点とその対策
将来のことを考え、「早いうちに生命保険に加入しておこう」と考えはじめても、注意しなければならないポイントを押さえなければ損をしてしまう可能性が高くなる。
そのためここでは、若いうちから保険に入る際の注意点と対策を解説していくので参考にしてほしい。
生命保険に加入目的はなにかハッキリさせる
「親に言われたから」「友達が生命保険に加入したから」という理由で、生命保険に加入するのはおすすめできない。
なぜなら、生命保険に加入する目的をハッキリさせていない上で加入すると、「必要以上の保障内容+高額な保険料」を選んでしまう可能性が高いためだ。
「もしものとき、保障は手厚いものがいいな」という理由から、手厚いサポートの保険・複数の特約を付帯させてしまうと、保険料はその分上がってしまうのだ。
そのため、「どうして保険に加入したいのかな?」と一度考えてみるといいだろう。
もし、「貯蓄が少ないから、公的医療保険でカバーできない部分を民間医療保険でカバーしたい」という目的があった場合、どのような費用が公的医療保険でカバーできないのかを調べてみよう。
そこから、貯蓄金額と合わせて「民間医療保険でいくら保障されれば大丈夫かな?」と考えることで、自分が求める保険金額を導き出せるので試してほしい。
保険料が高すぎる保険商品を選ばない
保険料が高すぎる保険商品は、手厚いサポートのものが多い。
しかし、他に加入している生命保険と保障内容が重複している・必要以上の保障内容などの可能性があるのだ。
元々持病があって保険料が高くなってしまう人・手厚いサポートを受けられる保険に加入したい人・保険料が高くても理想に1番近い保険がいい人など、その人の状況や目的によって保険料が高くても問題ないケースがある。
しかし、すべての人にとって「保険料が高すぎる保険=いい保険」とは言えないだろう。
保険料が高すぎることが原因で、生活が苦しくなってしまう・貯蓄ができない・スキルアップの講座を受けられないなどの状況になるケースもあるため、求めている保障を明確にしておくと理想的な保険に出会える。
保険に加入するタイミングを考える
保険に加入するタイミングは、ライフステージが変わったタイミングである。
例えば、就職したタイミング・結婚するタイミング・子どもを授かったタイミングなどである。
保険に加入するタイミングによって、適した保険は異なるため、そのタイミングで「必要な保険を選べるか」は非常に重要なため、いくつかの例を紹介していく。
【20代独身】
医療保険:貯蓄が少ない人が多いため、入院などのリスクに備える
就業不能保険:入院したケースなど、収入が減ったときのために加入
死亡保険:万が一死亡した際に、葬儀費用を準備しておく
【20代(女性)子どもを授かったタイミング】
医療保険:妊娠・出産に関わるリスクに備えられる保険を選ぶ
学資保険:子どもの学資資金を準備できる保険(一般的に出産予定日140日前から加入可能)
死亡保険:万が一死亡してしまった際に、葬儀代や遺された家族のための生活費などに充てるために加入
若いうちに安い保険料で保険に入って長期的な安心を手に入れよう
本記事では、生命保険の重要性や、早期加入がもたらす具体的なメリットなどについて詳しく解説した。
若いうちから生命保険に加入することで、安い保険料で長期的な安心を手に入れることが可能となる。
自分や家族の未来を守るために重要な行動とも言えるだろう。
また、加入時期によって保険料が変わるため、自分の生活スタイルや健康状態に合わせて保険を選ぶことが求められる。
生命保険を選ぶ際には、保険の内容や加入条件をしっかりと比較し、自分に最適なものを選ぶことが大切だ。
そうした選択をサポートするのが、保険のプロだ。
「生命保険ナビ」では、自身の状況に合った保険のプロを選んでくれるため、具体的なアドバイスを受けることができ、より適切な保険選びが可能となる。
あなたの大切な未来を、信頼のプロに相談してみてはいかがだろうか。