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養老保険の賢い活用法を解説!メリットを最大限に引き出す秘訣とは

この記事で解決できるお悩み
  • 養老保険の上手な活用法が知りたい
  • 養老保険の満期金の賢い使い道が知りたい
  • 養老保険を選ぶポイントが知りたい 

養老保険を上手に活用するには、押さえておくべきいくつかのポイントがある。

満期保険金・死亡保険・解約返戻金の3種類をいつ受け取るべきか・どれくらいの金額を保障してもらうかなど考えることは多い。

本記事では、養老保険を有効活用するために必要な知識を解説していく。

加入するメリットから最適な保険の選び方、実際の活用法まで説明するので、ぜひ参考にしてもらいたい。

目次

養老保険を活用するには基礎知識の理解から

養老保険を活用するには、まず基本情報を理解しておく必要がある。

正しい知識を身につけておけば、加入すべきかどうかの判断材料になるからだ。

ここでは、養老保険の概要や加入するメリット、加入のベストタイミングや保険料の目安となる金額を解説する。

養老保険の概要

養老保険は、簡単に言えば、貯金をしつつ万が一のリスクに備えることができるものだ。

2種類の機能を備えているという点は、他の保険にはない独自の特徴である。

養老保険の仕組みを図で表すと、以下のようになる。

出典:生命保険文化センター「養老保険」

ポイントとしては、①保険期間が決まっていること②もらえる保険金が3種類あることの2点になる。

保険期間とは、保障を受けられる期間のことを指す。

養老保険の場合、年齢ごとに決められる場合と年数で決められる場合の2パターンがある。

前者は60歳まで・70歳まで、後者は10年間・20年間といった具合だ。

決められた期間を迎えると、満期保険金が支払われ、保障が終了することになる。

加入しようとしているのがどちらのタイプなのか、事前に確認しておこう。

さらに重要なのが、養老保険の保険期間は更新して延長できない、という点である。

加入してから保険金を受け取るタイミングをズラしたい、と思ってもそれはできないのだ。

事前にいつ受け取りたいか、慎重に検討するようにしてほしい。

また、養老保険では満期保険金を含む3種類の保険金を受け取ることが可能だ。

それぞれの特徴を以下にまとめたので、確認してほしい。

満期保険金契約時に決められた保険金を、満期を迎えた際に受け取れる。
金利によっては支払った保険料の合計よりも受け取れる金額が少ない「元本割れ」になる場合があるため、注意が必要。
死亡保険金
(高度障害保険金)
被保険者が死亡、または高度障害(全盲になる・両手足を失うなど)になった場合に受け取れる。
金額は満期保険金と同額であり、万が一の事態があっても確実に資金を残すことが可能。
解約返戻金保険期間中に養老保険を解約した場合に、受け取れる。
基本的に上記2種類の保険金よりも少額になるが、外貨建て養老保険など一部高額な返戻金を期待できる場合もある。

これらの保険金を用意するため、各種養老保険では通常の生命保険と比べて保険料が高額になる傾向にある。

加入する際には必ず複数種類を比べ、自分が払える金額のものを選ぶようにしてほしい。

養老保険を活用するメリット

養老保険を活用するメリットとしては、以下のようなものがある。

(途中解約しなければ)確実に決まった額の資金を用意できる

養老保険では、満期保険金と同額の死亡(高度障害)保険金を受け取ることが可能だ。

つまり、加入しておけば万が一の事態があったとしても、パートナーや子どもなど家族へ保険金を残せるのである。

自分が何の費用を残したいのか、いつ渡したいのかを明確にしておくことでより有効活用できるようになるはずだ。

生命保険料控除を利用できる

養老保険に支払った保険料は、年末調整や確定申告することで課税対象所得から控除してもらえる。

保険料を抑えながら養老保険を活用できるため、大きなメリットと言えるだろう。

生命保険料控除には旧制度と新制度があり、保険に加入した時期によって適用される方が変わる。

さらに、生命・介護医療・個人年金と保険の種類毎でそれぞれ控除を申告することが可能で、最大12万円まで控除を受けることが可能だ。

図に表すと、以下のようになる。

出典:国税庁「No.1140 生命保険料控除」

また、支払った保険料の金額によって控除額も変動するため、詳しい計算式を確認したい方は国税庁のホームページも参照してもらいたい。

利率次第では満期保険金や解約返戻金の額を増やすことができる

近年の日本では低利率が続いており、養老保険に適用される金利も例外ではない。

ただ、外貨建て養老保険など高利率が狙えるものも一部存在する。

為替変動によって損する可能性もあり、100%保険金を増やせるわけではないが、資産形成する中でより多くの資金を獲得したい人は検討してみても良いだろう。

 養老保険を活用するべきタイミングと保険料の目安

養老保険を有効活用するには、いつ入るべきなのだろうか。

また、保険料をいくらくらいに設定すると保障内容とバランスが取りやすいか、目安を知りたい人もいるだろう。

結論としては、20代〜30代で加入しておくことで保険料を抑えることができる。

そのため、なるべく早い段階で加入しておくことを推奨する。

具体的な商品を取り出して、考えてみよう。

日本生命の「ニッセイみらいのカタチ養老保険」へ下記条件で加入した場合の保険料についてまとめたので、確認してほしい。

契約例
  • 満期保険金額
    • 200万円
  • 保険期間
    • 〜65歳
  • 支払方法
    • 全期・月払い・口座引き落とし
男性女性
20代4,224円4,178円
30代5,332円5,280円
40代7,392円7,308円
50代1万2,246円1万2,098円
参考:日本生命「ニッセイ みらいのカタチ 養老保険」

このように、年齢と共に保険料も急上昇していくことが分かる。

特に50代から加入した場合、保険料は40代と比較して1.5倍以上になってしまう。

もし入るのであれば、上がり幅が少ない30代までに加入しておこう。

養老保険を賢く活用するための選び方  

養老保険を有効活用するためには、自分に合ったプランを選ぶことが欠かせない。そして、以下の3点から判断すると選びやすくなる。

  • 保険料の支払方法
  • 保険料を支払う通貨の種類
  • 解約返戻金の利率

それぞれどんな点に注目すべきなのか、解説しよう。

払込期間で養老保険を選ぶ

養老保険の保険料を払う際、払込期間をどのように設定するかは重要なポイントになる。

選択した方法次第で、支払う保険料の総額や保険料控除の適用可否が決まってくるからだ。

保険料の払込期間は、大きく分けて分割払いと一括払いの2種類に分かれる。

その内、分割払いは月払い・半年払い・年払いの3パターンから、一括払いは一時払いと全期前納払いの2パターンから選ぶ形だ。

両者の違いは、決められた保険料を分けて払うか・まとめて払うかの違いになり、最終的に支払う金額は一括払いの方が安くなる。

ただ、一度に全ての保険料を払うため、最初に用意すべき金額は高額になる。

これらの特徴から、資金さえ準備できれば一括払いの方がメリットは大きいと言える。

一時払いは、契約時に保険料を全額支払う方法である。

一方、全期前納払いでは契約時に保険料を全額支払うのは共通しているが、支払った保険料は保険会社に預けておく。

保険会社は保険期間終了まで、預かった保険料を月払いや年払いで充当する方法なのだ。

全期前納払いは、一括払いと比較して支払う金額が多くなる。

最終的な支払金額は、一時払い<全期前納払い<分割払いの順になるのだ。この方法のメリットは、分割払いと同様に毎年生命保険料控除が適用できることにある。

一時払いは1回で支払いが完了するため、翌年以降は生命保険料控除を利用することができない。

一方、分割払いや全期前納払いであれば、毎年支払った金額をもとに控除を受けることができる。

このように、保険料の払込期間次第で自分が支払う保険料は大きく変化する。

最終的にどの方法を選ぶと保険料を抑えられるのか、事前にシミュレーションしておこう。

どの通貨で支払うかで養老保険を選べる

養老保険には、外貨建て養老保険というものがある。

これは、ドルやユーロなど円以外の外貨で保険料を支払うことが可能なものであり、保険金も外貨で受け取ることができる。

外貨建て養老保険のメリットは、①円以外の資産への投資によるリスク軽減②円建てと比べて高利率のため資産を増やしやすいという2点である。

また、2024年3月現在、外貨建て養老保険の利率は高水準になっている。

大樹生命の外貨建て養老保険「ドリームロード」の年間予定利率は、以下のようになっている。(2024年3月18日現在)

保険期間豪ドル米ドル
5年3.7%4.1%
10年4.05%4.1%
15年4.25%4.2%
参考:大樹生命「無配当一時払外貨建生存給付金付特殊養老保険(Ⅱ型)」

基本的に円建て保険の利率が1%にも満たないものがほとんどだと考えれば、かなりの高水準であると言えるだろう。

保険金を大きく増やしたいと考えている場合は、外貨建て保険への加入も検討してみよう。

解約返戻金の金額で養老保険を選ぶ

途中解約した場合の解約返戻金額がどれくらいになるのか、という点も確認したいポイントとなる。

養老保険は特性上保険料が高額になりやすく、途中解約になる可能性も十分にある。

そのため、解約返戻金の金額推移について、事前に確認しておいた方がいい。

いつまで待てば解約返戻金が増えるのか、知っておくことで損を抑えられるのだ。

また、解約返戻金は、満期保険金・死亡保険金よりも少額になることがほとんどだ。

ただ、外貨建て養老保険のように円安になっている時を狙って解約した方が、満期保険金を受け取るよりも得する場合もある。

自分が加入している養老保険の解約返戻率がどれくらいなのか、担当者へ確認しておくことを忘れないでほしい。

養老保険活用の実践例

  • 死亡保障としての活用
  • 貯蓄・投資としての活用
  • 法人が養老保険に加入するケース

ここまでの説明で、自分に適した養老保険を選ぶポイントが理解できたと思う。

最後の段落では、実際に養老保険へ加入してどのように活用すべきなのかを3パターンに分けてシミュレーションする。

養老保険の活用法①死亡保障としての活用

まず活用法として考えられるのは、死亡保障を備えるために加入するケースだ。

死亡保障をメインにする場合、自分の家族にどれくらいの生活費を残すべきなのか考える必要がある。

例えば、30歳男性で年収が500万円あり、妻と子どもがいたと仮定しよう。

この時、明治安田生命の「養老保険」へ30年満期で年収と同額の500万円の満期保険金を設定して加入すると、月額保険料は15,810円だ。

仮に50歳で亡くなってしまった場合、そこまでに支払う保険料は379万4,400円になり、死亡保険金との差額は120万5,600円だ。

この金額を十分と捉えるか少ないと捉えるかは家族の経済状況次第だが、遺族年金や妻の年金・退職金と組み合わせることで生活保障につながる可能性もある。

加入する前に月の生活費を計算しておき、保険料とのバランスを考えながら適切な保険金額を設定することが重要なのだ。

養老保険の活用法②貯蓄・資産としての活用

養老保険は、基本的には貯蓄保険として使うのが一般的である。

さらに、外貨建て養老保険であれば、資産運用の方法の一つとして利用することも可能だ。

保険金の使用用途の一つとして、子どもの教育資金が考えられる。

養老保険の貯蓄期間を考えると、大学の入学資金や授業料の準備として活用することも十分に考えられる。

文部科学省の調査によれば、私立大学の入学金平均額は24万806円であり、授業料や施設整備費など1年間にかかる費用の平均額は123万6,534円だった。

仮に4年間通うとすると、494万6,136円になる。入学金と合わせると500万円を超えるため、養老保険だけで用意するのは難しいかもしれない。

ただ、100万〜200万円に満期保険金を設定して入学金や教科書代を補うのであれば、十分現実的な目標になるのではないか。

また、外貨建て養老保険であれば解約のタイミング次第でリターンを得ることも可能だ。

例えば、40歳男性が明治安田生命の「米ドル建一時払養老保険」へ保険料300万円・満期10年で加入したとしよう。

2024年3月18日時点で、1ドル=149.57円であり、予定利率は4.4%になっていて基本の保険金額は2万58ドル・10年後は2万8,963.75ドルを受け取ることができる。

基本的に解約返戻金は満期保険金の額を上回ることはないが、もし2年後に1ドル=159.57円になって解約した場合、保険料を超える319万626円を受け取ることができる。

上記のように、解約タイミングを見定める必要はあるものの、元手の保険料さえ用意できれば大きくリターンを得られる可能性はある。

資産運用に興味がある人は、外貨建て養老保険も選択肢の一つにいれても良いだろう。

養老保険の活用法③法人の有効活用法

保険に加入できるのは、何も個人だけに留まらない。

法人が養老保険に加入することもできるのだ。

ジブラルタ生命では、企業の福利厚生プランの一つとして養老保険を用意している。

法人が保険料を支払う契約者、役員や従業員が被保険者となって、万が一の事態にその家族へ死亡保険金が支払われる。

無事満期を迎え、定年退職した場合は生存退職金として満期保険金が支払われる仕組みだ。

保険料は必要になるが退職金が用意できるため、会社として入ることを検討すべき場合もあるだろう。

ただ、法人として養老保険に入る際の注意点が一つある。

それは、養老保険に節税効果はない、ということだ。

2019年以前では、法人の養老保険の保険料全額〜3分の1までを損金参入できるルールがあり、経費として取り扱うことで節税を計る場合も多かった。

ただ、行きすぎた保険の使い方をする企業も多く、2019年7月以降はルールが改定され、節税のために養老保険を使うことは困難になったのである。

改定された保険料の損金参入ルールについて以下にまとめたので、確認してほしい。

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解約返戻率保険料を損金にできる割合
50%を下回る場合100%
50%超〜70%以下の場合保険期間の前半(40%):60%、残りの40%は後程資産計上
保険期間の中盤(60%〜75%):100%
保険期間の後半(75%〜100%):100%+資産計上した40%を取り崩して算入
70%超〜85%以下の場合保険期間の前半(40%):40%、残りの60%は後程資産計上
保険期間の中盤(60%〜75%):100%
保険期間の後半(75%〜100%):100%+資産計上した60%を取り崩して算入
85%を超える場合保険期間の当初10年:最高解約返戻率×10%、残りの90%は後程資産計上
11年目〜最高解約返戻率を迎える年:最高解約返戻率×30%、残りの70%は後程資産計上
最高解約返戻率の年〜返戻金の額が最大になる年:100%〜最終年:100%+資産計上された保険料を取り崩して算入

基本的に保険料が高額の場合は、算入できないものとして考えるべきである。

もし法人として加入する場合は、あくまでも福利厚生のためにしか活用できないということを覚えておこう。

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養老保険の活用法を理解して上手に保険を選ぼう

本記事では、養老保険を上手に活用するための基礎知識や選ぶポイントを解説し、最後に実際の活用場面のシミュレーションを行った。

養老保険は、保険金を貯蓄しながら死亡保障を備えられるものである。

保険料払込期間や解約返戻金の額を確認しておくことで、損するリスクを抑えながら活用することができる。

実際の活用場面も取り上げたので、自分が何の目的で養老保険へ加入したいのか、改めて考えてみてほしい。

養老保険の活用に少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談することをおすすめする。

専門的なアドバイスを受けることで自分に必要な保険を見つけることができるだろう。

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2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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