アドバイザーナビ株式会社(本社:東京都中央区日本橋兜町8-1、代表取締役社長:平行秀)は、ユーザーの実体験を元にした資産運用や保険、FXなど、金融の様々なカテゴリーにおける情報を発信するサイトを運営しています。本記事では、2024年6月に行ったFXの体験談に関する調査結果をご紹介いたします。
調査会社:アドバイザーナビ株式会社
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2024年6月6日 〜 2024年6月20日
調査母集団:164人
アンケート回答者の詳細データ:末尾に記載
アンケートサマリー
- FXの取引経験は1年以上3年未満の投資家が33.5%で最多となった。5年以上のベテランも24.4%いることから、FX取引を始める新参者が増えている可能性が考えられる。
- FX取引で儲かっていると回答した投資家はわずか15.9%となった。8割以上の人が利益トントンか損失を出しており、FXで稼ぐためにはある程度の知識と経験が必要なことが伺える。
- FX取引で利益を出すまでにかかった時間は、3ヶ月以内が27.4%と最も多く、短期的に取引することで結果を出している人が多いことがわかる。
- FXで成功した人の体験談から、「取引タイミングの見極め」「自分の投資ルールで取引を続けることの重要性」が伺える。
- FXで大損した人の失敗談から、「感情に流されない冷静な損切り」「利益確定するタイミングの見極め」が大きな失敗を防止するのに有効とわかる。
- FX取引で自動売買を使った人は全体の14.6%と少ないが、継続的に売買することでリスクを抑えられるメリットもある。ただ、コストが嵩むといったデメリットもあるため、自分に合った投資法なのか見極めて利用することが求められる。
- FXで少額取引をした経験がある人は75.0%おり、損失を抑えながら投資経験を積めることから人気が高い。ただ、儲けや損失が少なさが取引の緊張感を無くすこともある。そのため、徐々に投資金額を増やしていくことも一つの手だといえる。
FX取引には高い透明性と信頼性や独自の仕組みが特徴であり、東京金融取引所が運営する「くりっく365」という公的なFX取引サービスがある。詳しく知りたい方は下記の記事も参考にするといいいだろう。
FXの経験に関するアンケート
まずは、FXの経験年数に関するアンケート結果から取り上げる。
FXの取引経験はどのくらいですか?
アンケートによれば、「1年以上3年未満」の人が33.5%で最も多く、「3年以上5年未満」が14.0%で一番少ない結果となった。
これにより、FX取引に少し慣れ始めた初心者と長年の経験を持つ投資家がそれぞれ一定の割合で存在していることがわかる。また、1年未満から3年未満の層が最も多いことから、FX取引を新たに始める者が近年増えている可能性を示唆している。
アンケート結果はFX取引をしているユーザーの経験レベルが多様であり、中でも数年間FX取引を続けている投資家が多いことを示している。
なお、FXの取引を始めるための口座開設の方法や注意点は以下の記事で確認しておこう。
FXの投資成績に関するアンケート
続いて、FXの通算成績・利益を出せるようになるまでの時間に関するアンケート結果を取り上げる。
現在のFXの投資成績を教えてください。
アンケートによれば、回答者164名の中で「儲かっている」と回答したのはわずか15.9%だったのに対し、「損している」と回答したのは33.5%、「トントンである」と回答したのは最も多い50.6%だ。
この結果から、多くの投資家が利益を出すことなく損益トントンもしくは損失を出している実態が浮かび上がる。そのため、FX取引は簡単に利益を出せるものではなく、成功を収めるにはある程度の知識や経験が必要になるという結論が出てくる。
投資家がFX市場で成功するためには、リスク管理をするために取引途中で戦略を見直すことが大切になるのだ。
FXを始めてから利益を出せるまでにはどのくらいの期間がかかりましたか?
アンケートによれば、FX取引で「3ヶ月以内に利益を出せた」と答えたのが27.4%と最も多く、「半年以内」が25.0%、「1年以内」が20.1%と、多くの人が1年の間に儲けを出していることがわかった。一方、「3年以上」と回答した人も17.1%おり、利益が出るのに長期間かかるケースも少なくないことがわかる。
特に3ヶ月以内に利益を得ている投資家が多いことから、短期的な取引戦略が功を奏している可能性が考えられる。例えば、短期的に売買を繰り返すスキャルピングや、海外市場(特に米国)の為替を確認して適切なタイミングで取引することが肝となる。
ただ、3年以上という長い期間を経て利益を出している投資家も一定数いることから、FX取引では長期投資を前提とした戦略の立案も1つの運用手法となるはずだ。
まずはFXの代表的な投資手法とその特徴を理解し、自分に合ったやり方で利益を目指すと良いだろう。
FXの成功体験に関するアンケート
ここからは、FXの成功と失敗に関するアンケート結果を分析しよう。まずは、儲かった時の体験談やその後の取引への活かし方を取り上げる。
FXで儲かった経験はありますか?
アンケートによれば、「はい」と答えたのが58.5%、「いいえ」と答えたのが41.5%で儲かった経験をしている人の方が多い結果となった。
このデータは、多くの投資家が少なくとも一度はFX取引で利益を経験していることを示しているが、一方で約半数近くが利益を得られなかったことも浮かび上がる。FXは損失を出す可能性も高い取引手法であり、投資家が成功するためには適切な投資戦略とリスク管理が不可欠であるといえる。
自分に最適な投資計画を立てるには、FX取引を継続的に行い、足りない知識を補強しておくことが大切だ。
失敗は成功の元、という言葉があるように、FXに挑戦し続けることが投資を成功に導く第一歩となる。
FXで儲かった時の体験談を詳しく教えてください。
アンケートによれば、レバレッジを生かした「スキャルピング」や金利差を活かした「スイングトレード」など「自分に合った投資手法を見つけて実行する」ことで利益をあげた人が26.0%で最も多かった。また、米国を中心とした「海外市場の観察」で儲けを得た人も24.0%と割合が高くなっている。
この質問では、各投資家の多様な取引戦略や投資経験が語られており、FXで利益を出すにはいくつも注意すべき点があるといえる。特に、市場分析を詳細に行う、利益確定のタイミングを考えてリスク管理を徹底するといったことが成功への鍵となることが伺える。
これらの結果から、FXで稼ぐためには市場の流れを解析することが必要であり、高度な知識が求められるといえる。
市場の流れを読み解くためには、チャートの見方を理解しておくことも欠かせない。以下のコラムからチャートの分析方法を学び、FX取引に活かしてみてはいかがだろうか。
FXの成功体験をどのように取引へ活かしているか教えてください。
アンケートによれば、「取引タイミングの見極め」に活かしている投資家が40.8%と最も多く、次点で「自分に合った運用方法の発見」に繋げている投資家が27.1%で多かった。ただ、時の運で儲かってしまったので特に活かせる教訓がない、という投資家も一定数存在している。
成功した投資家は、過去の成功体験から得た教訓を活かして、取引タイミングを見極めてリスク管理を強化し、更なる利益に繋げていることがわかる。特に、自分の投資ルールを設けて方針がぶれないようにする・チャート分析をして適切な投資タイミングの見極めに繋げるといった回答をする投資家が多かった。
これらの回答は、一度の成功が次の成功に直結するわけではなく、絶えず学び、市場の流れを分析して掴むことの重要性を示している。FX市場で継続して成功を収めるには、経験から得た知識を如何に活用するかが鍵となるだろう。
FXの失敗談に関するアンケート
成功体験の後は、FXでの失敗談や得た教訓について取り上げよう。
FXで大損したことはありますか?
アンケートによれば、回答者164名の中で大損した経験があると答えた投資家は28.7%であり、経験がないと答えた投資家の71.3%を大きく下回る結果となった。
FX取引では投資経験の浅い人も多いが、5年以上のベテラン投資家も一定数存在する。そのため、市場の不確実性や損失リスクの高さを理解して慎重に取引している人が多いと考えられる。大損する原因としては、市場の暴落、無茶なレバレッジ、損切りタイミングの誤りなどが挙げられる。
これらの結果から、FX取引においては、継続的に市場分析を行なって厳格にリスク管理を行うことが必須といえる。特に投資初心者は、慎重に投資判断を行うことが必要だ。
FXで大損した時の失敗談について詳しく教えてください。
アンケートによれば、FXで大きなマイナスを出した体験談としては、「損切りのタイミングを誤った」が最も多く29.8%であった。次いで「利益確定のタイミングを逃した」のが27.7%、「ロスカットを何度も経験した」ことが17.0%となった。
中でも、予期せぬ市場の動きに対応できず、適切なタイミングで損切りできなかったことを取り上げている人が多かった。また、世界情勢の変動で大きな損失が出た人や注文方法のミスで100万円以上の損失を出してしまった人もいた。
これらの体験談から、投資家は損失を未然に防ぐための教訓を学ぶことができる。冷静に取引を行い、適切な売買タイミングを見極めることが特に重要だ。
FXで大損した時に学んだ教訓について詳しく教えてください。
アンケートによれば、FX取引における失敗から学んだ教訓は「冷静に判断すること」が43.5%で最も多い結果となった。次点で、「自分の投資ルールを決めること」「損切りと利確のタイミングを逃さないこと」が同率で28.3%であった。
特にレバレッジをかけて取引をする際は、一瞬目を離しただけで巨額の損失が発生するリスクがある。とにかく集中して、冷静に取引していくことが何より重要だ。また、感情に流されずに計画を立てて行動することの大切さや、自身の取引ルールを徹底することが如何に重要かが強調されている。
これらの教訓は、将来同じ過ちを繰り返さないために必要なこととなり、FX投資を成功に導くために意識すべきことである。これにより、投資家はより慎重かつ戦略的に取引へと臨むことができる。
FXの自動売買・少額取引に関するアンケート
最後に、FXの自動売買や少額取引について取り上げる。
FXの自動売買をしたことがありますか?
アンケートによれば、自動売買を経験したことがあると答えたのは14.6%にとどまり、大多数の85.4%が自動売買の経験がないと回答している。
このデータは、FX取引において従来の手動取引が主流であり、自動売買が投資家に広まっていないことを示している。FXは投資タイミングの見極めが他の投資手法より重要視され、自動化への抵抗感を持つ人も多いことから、上記のような結果となっていると推定される。
なお、FXで自動売買を利用した投資家の意見は賛否両論となっている。賛成派の意見としては、「システムが便利である」「効率的に取引を進められる」「継続的に売買することでリスク管理ができる」というものがあった。
一方で、反対派の意見としては「コストが嵩む」「自分のタイミングで取引できずにストレスが溜まる」「利益が思ったより得られない」というものがあった。
これらの結果から、FXで自動売買を利用する際は自分の投資ルールに合っているかどうか、で判断することが推奨される。
代表的なFXの自動売買ツールにアイネット証券が提供する「ループイフダン」がある。以下の記事でその効果的な活用法について詳細にまとめたので、ぜひ参考にしてもらいたい。
少額でFX取引に取り組んだことはありますか?
アンケートによれば、75.0%の投資家がFXで少額取引の経験があると回答しており、25.0%が経験なしと答えている。
これらの結果から、多くの投資家がFX取引を始める際は損失のリスクを抑えることを意識しているのがわかる。
少額取引はFX投資の経験を積む有効な手段とされており、特に初期の取引段階において重要な役割を果たしている。実際に多くの投資家が少額取引によって市場の動きを学び、経験を積んで取引がしやすくなったとアンケートで報告している。
ただ、損失も限定的なことからかえって緊張感がなくなり、結果的に学ぶものが少なかったという投資家も一定数いた。これらの結果から、少額取引が向いているかどうかは投資家の考え方次第であることがわかる。
FX投資の感覚を掴み、徐々に取引額を増やして将来の大きな利益に繋げることが少額取引の正しい使い方といえるだろう。
今回のアンケートを通じて
今回のアンケートを通じて、FX取引を行う投資家の多様な経験が見えてきた。
FX取引を行っている投資家には初心者からベテランまで幅広い層が存在し、その中で儲けを得ているのはごく僅かである。FXで利益を出すには、知識や経験に基づいて短期売買戦略を行うことが効果的だ。
FXの成功体験からは自分の投資ルールを定めて市場の流れを解析する重要性が学べる。また、FXで大損した体験の話から、大きな損失を出さないためには、常に冷静な判断で取引を行うことが大切であることがわかった。
そして、自動取引や少額取引を上手に活用すれば、経験を積みながら利益を積み上げられる可能性も出てくる。
これらの知見は、将来FX取引の戦略を立てる際に大いに役立つはずだ。