- FX口座の開設手続きについて知りたい
- FX口座の開設に必要な書類がわからない
- FX口座の開設にどのくらい時間がかかるのか知りたい
FXは株式投資と並んで個人投資家の資産運用の手段として根強い人気がある。
資産運用をする人が増える中、FXに挑戦してみたいという方も多いのではないだろうか。
多くのネット証券ではFXのサービスを展開しているため、すでにネット証券に口座を持っている場合はお持ちの口座からウェブ上で簡単にFX専用口座も開けるだろう。
ただFXを始めるならFX専業、またはFXを主軸とした業者に口座を開くのもおすすめだ。
スプレッド縮小やスワップポイントに力を入れていたり、お得なキャッシュバックキャンペーンなどを積極的に開催していたりするところも多い。
本記事では、主要なFX会社の例を交えながら、FX口座の開設方法から必要書類、かかる時間、そして開設後のステップまで、初心者の方にもわかりやすく解説する。
これからFXを始めようと考えている方は、ぜひ参考にしてほしい。
FX口座の開設方法①基本的な手続きの流れ
FX口座の開設は、一般的に以下の3つのステップで進められる。
- オンライン申込
- 本人確認書類の提出
- 審査と承認
各ステップについて、詳しく見ていこう。
オンライン申込み
FX口座の開設は、多くの場合オンラインで完結する。
主要なFX会社では、公式ウェブサイト上に口座開設専用のページが用意されており、そこから簡単に申し込みを行うことができる。
例えば、多くのFX会社では、公式サイトのトップページに口座開設のボタンが配置されている。
このボタンをクリックすると、口座開設フォームに遷移し、必要事項を入力していく形式になっている。
GMO外貨のように、スマートフォンからの申し込みに特化したインターフェースを提供しており、モバイルユーザーにとって申込みやすいシステムを導入しているところもある。
オンライン申込の際に入力する主な情報は以下の通りだ。
- 氏名(フリガナ含む)
- 生年月日
- 性別
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 職業
- 年収・金融資産
- 取引経験
これらの情報は、本人確認と適合性の原則に基づく審査のために使用される。
特に、年収や金融資産、取引経験については、FX取引のリスクに見合った資産状況であるかを判断するための重要な情報となる。
年収や金融資産の額によって取引可能な証拠金額が変動する。そのため、正確な情報を入力することが重要だ。
本人確認書類の提出
オンライン申込が完了したら、次は本人確認書類の提出だ。金融商品取引法で定められた義務であり、マネーロンダリングや不正取引の防止を目的としている。
そのため日本のFX会社で口座を開設する際には例外なく必要だ。
本人確認書類の提出方法は、FX会社によって異なるが、主に以下の3つの方法がある。
- オンラインでアップロード
- 申込フォームから直接画像をアップロード
- メール添付
- 指定のメールアドレスに画像を添付して送信
- 郵送
- 書類のコピーを指定の住所に郵送
モバイルに慣れている人ならスマートフォンで撮影した本人確認書類の画像をオンラインでアップロードする方法を選ぶと良いだろう。
口座開設までの時間を短縮できるメリットがある。
スマートフォン以外だと郵送で本人確認書類を提出する方法が代表的だ。
郵送での提出は、スマートフォンやデジタルカメラを持っていない場合や、高画質な書類のコピーを提出したい場合に便利だ。
審査と承認
本人確認書類の提出が完了すると、FX会社による審査が行われる。
審査では、提出された情報と書類の整合性や、取引適合性などが確認される。
審査にかかる時間は会社によって異なるが、FX会社によっては、申込み日から即日取引できるところもある。
例えばGMO外貨では「最短30分で取引開始」と公式サイトに記されている。
スマートフォンを使った本人認証手続きは審査から取引開始までの時間を短縮しやすいようだ。
審査が通過すると、登録したメールアドレスに承認通知が送られてくる。この承認通知には、通常以下の情報が含まれている。
- 口座番号
- ログインID
- 初期パスワード
- 取引ツールのダウンロード方法や使い方など
- 入金方法の案内
これらの情報を受け取ったら、FX口座の開設は完了だ。次のステップとして、入金を行い、実際の取引を開始することができる。
ここで注意すべき点は、初期パスワードの変更だ。セキュリティ確保のため、最初のログイン時に必ずパスワードを変更するようにしよう。
また、2段階認証が利用可能な場合は、積極的に設定することをおすすめする。
FX口座の開設方法②必要書類と注意点
FX口座を開設する際には、いくつかの重要な書類が必要になる。
ここでは、必要書類とその提出に関する注意点を解説する。
- 本人確認書類
- マイナンバー
- その他必要書類
この3つに分けて確認していこう。
本人確認書類
本人確認書類は、あなたが本当にあなた自身であるかを証明するために必要だ。
一般的に受け付けられる本人確認書類には主に以下のようなものがある。
- マイナンバーカード
- 運転免許証
- パスポート
- 各種健康保険証/共済組合員証
- 住民基本台帳カード(顔写真付きのもの)
- 住民票の写し
- 印鑑登録証明書
- 在留カード(日本国籍以外の方の場合)
- 特別永住者証明書(日本国籍以外の方の場合)
これらの書類は、以下の点に注意して提出する必要がある。
- 有効期限内のものを使用すること
- 顔写真、氏名、住所、生年月日が明確に読み取れること
- FX会社の指定に沿った形で撮影(例えばカラー、四隅まで全体が写っているかなど)
書類によっては表面だけでなく裏面も提出する必要があったり、郵送でのみ認められる書類があったりする。
FX会社によって指示があるはずなので注意事項は見逃さないようにしよう。
マイナンバー
2016年1月より、金融機関での口座開設時にマイナンバーの提示が義務付けられた。
FX口座の開設においても例外ではない。マイナンバーの提示方法には主に以下の3つがある。
- マイナンバーカードの裏面
- 通知カード
- マイナンバー記載の住民票
いずれにせよマイナンバーの提示は必要なので口座開設の前に、マイナンバー関連の個人情報は整理してすぐに用意できるようにしておくと良いだろう。
その他必要書類
基本的に本人確認書類とマイナンバーを用意でき、審査に通れば口座開設と取引は可能だ。
ただ、FX会社によっては他にも書類が必要になるケースがある。
例えば、みんなのFXでは満18歳以上20歳未満の人が口座開設をするときに、「満20歳未満の取引者における取引同意書」と「代理人の本人確認書類」が別途、必要になる。
一方、SBI FXトレードの場合は健康保険証(現住所)があれば18歳以上20歳未満でも口座開設ができる。
本記事では個人の方向けに解説しているが法人口座を開設する場合は、登記簿謄本や履歴事項全部証明書など用意するべき必要書類がまた変わってくる。
FX口座の開設方法③かかる時間と審査のポイント
FX口座の開設にかかる時間や審査のポイントを理解することは、スムーズな口座開設プロセスを進める上で重要だ。
ここでは、オンライン申込みから審査までの流れを改めておさらいし、口座開設完了までの総期間、審査のポイント、そして審査に落ちた場合の対処法について詳しく解説する。
口座開設にかかる時間
近年はスマートフォンの普及で本人確認が容易になった。
そのため、スマートフォンを利用して口座開設をする場合、書類などに不備がなければ最短で30分〜当日中には口座開設が完了するFX会社が主流だ。
そのため早く取引を始めたい、郵送でなければ必要な本人確認書類を用意できない等の理由がない限りはスマートフォンを利用した口座開設がおすすめだ。
郵送での口座開設の場合は、郵便物の配達にかかる日数と審査にかかる時間、口座開設通知書などが住所に届く日数次第だが数日〜1週間程度かかると考えておけば良いだろう。
審査のポイント
FX会社による審査では、おおむね以下のポイントが確認される。
これらのポイントは、金融商品取引法に基づく適合性の原則に則ったものだ。
FX会社によっては具体的な審査基準が明確に示されていないところも多い。
金融資産に関してはFX会社次第で違いもあるだろう。
提出された書類と申込情報の一致
成人年齢に達しているかどうか
日本国内に居住していることの確認
安定した収入源があるかどうか
リスクに見合った資産を保有しているか
金融商品取引の経験の有無と程度
投機目的なのか、資産運用目的なのかなど
FX会社の中にはGMOクリック証券のように審査基準として明確に「100万円以上の金融資産を持っていること」と金融資産の具体的な額を明示しているところもある。
GMOクリック証券に関しては口座開設の申込受付基準がかなり明確に書かれているため分かりやすい。
FX会社によって金融資産をはじめとした細かい審査の条件に関しては違いがあるため、あるFX会社では審査に落ちても別のFX会社では審査に通ることもある。
審査に落ちたら?
審査に落ちるケースとしては、以下のような状況が考えられる。
- 提出した情報に不備や矛盾がある
- 年齢が条件を満たしていない
- 安定した収入源がない
- 金融資産が不足している
- 取引経験が不足している
- 反社会的勢力との関係が疑われている
審査に落ちた場合は、提出した情報を本当に正しく伝えられたかどうか、FXを始める際に最低限の金融資産を持っていたかどうか、FX会社の各種書面に同意できているかどうかなどを振り返ってみてほしい。
その上で問題がなさそうなら期間を開けて再び口座開設の申請をしてみると良いだろう。
例えば金融資産が足りないと考えられるなら貯金して申告する資産額を増やすなどすると審査に通るかもしれない。
こだわりがなければ、審査に落ちたFX会社とは別のFX会社に口座開設の申込みをしてみるのもよいだろう。
FX口座開設後のステップ
FX口座の開設が完了したら、次は実際の取引に向けた準備を進めよう。
ここでは、FX口座開設後の主要な以下の3ステップについて詳しく解説する。
- 初回入金
- 取引ツールのインストール
- デモ取引の活用
初回入金
口座開設が完了したら、まず初回入金を行う。入金方法は各FX会社によって異なるが、一般的に以下のような方法がある。
- 振込入金(銀行窓口やATMから振込み)
- クイック入金/ダイレクト入金(ネットバンキング)
FX会社では、ATMや銀行窓口から振込手続きをする入金方法とネットバンキングを使った入金方法の2つが用意されているのが主流だ。
ネットバンキングを使う方が、入金が即時反映されたり送金手数料を節約できたりするメリットがある。
ただしFX会社によってはインターネットバンキングで直接、入金できる提携金融機関の数が限られていることもある。
振込入金の場合は金融機関を問わずに振込できるため、都合の良い入金方法を利用してほしい。
取引ツールのインストール
多くのFX会社では、専用の取引ツールを提供している。これらのツールは、リアルタイムの為替レート表示、チャート分析、注文発注などの機能を備えており、効率的な取引ができる。
主な取引ツールには以下のようなものがある。
- ウェブブラウザ版
- インストール不要で、ウェブブラウザから直接取引できるタイプ
- デスクトップアプリ版
- パソコンにインストールして使用するタイプ
- スマートフォンアプリ版
- スマートフォンにインストールして使用するタイプ
一般的にはウェブブラウザ版は導入が簡単で、基本的な機能がそろっている。デ
スクトップアプリ版は多機能でカスタマイズなどこだわった設定ができる。
スマートフォンアプリ版に関しては場所を選ばずスマホから注文しやすいインターフェースとなっている。
デモ取引の活用
多くのFX会社では、実際の資金を使わずに取引の練習ができる「デモ取引」機能を提供している。
デモ取引は、リスクなしで取引の流れや取引ツールの操作を学べるため初心者は試してみると良いだろう。
デモ取引のメリットは以下の3つだ。
- リスクなしで取引の流れを学べる
- 取引ツールの操作に慣れることができる
- 様々な取引手法を試すことができる
特に短期のトレーディングをする場合、練習なしに勝手が分からないまま始めてしまうと早々に大切な資金を失ってしまう恐れがある。
デモ取引は、FX取引の基本を学ぶ上で非常に有効なツールだ。
しかし、デモ取引だけでは得られない経験もある。例えば、実際の資金を使った際の心理的プレッシャーなどは、デモ取引では体験できない。
デモ取引で十分な練習を積んだ後は、実際の取引に移行し、少額から徐々に取引量を増やしていくことをおすすめする。
FXの口座を開設して投資をはじめよう!
口座の開設は、FXを始めるための第一歩だ。スマートフォン、マイナンバーカード、運転免許証などの顔写真付きの身分証明書が手元にあれば多くのFX会社では即日口座開設・取引できるところも多い。
特にこだわりがなければスマートフォンを使って即日口座開設できる方法を試してみるのがおすすめだ。
もし、スマートフォンによる口座開設で使える身分証明書が用意できない等の理由があれば、少し時間はかかるが郵送による口座開設をすると良いだろう。
FXは思い立ったら即日、取引もできる。しかし、FXは高いリターンも狙えるがリスクも伴う。
特に証拠金取引を初めて経験する人の場合、レバレッジやマージンコール、強制ロスカットなどの理解がないまま取引をすると思わぬ損失を被る恐れがある。
そのため、最初はデモ取引、次に少額取引と口座開設後は段階を踏んでFXに慣れていってほしい。