少し前までは「国家公務員は残業も少なく、福利厚生も充実している。さらに給与待遇も良い」というイメージがあったかと思うが、ここ数十年の間で実態は大きく変わっている。
特に退職金(退職手当)は制度改正等により支給水準が見直されることがある。
その他にも公務員等の共済年金は2015年10月1日から厚生年金保険に統合され、厚生年金保険料率は2015年9月分から引き上げ(~8月分17.474%、9月分~17.828%)が行われた。
このように、安定のイメージがあった国家公務員も実態が変わりつつあるので、今後を見据えて今からでも老後の準備をしておくことを推奨する。
そこで、この記事では国家公務員の退職金を紹介しつつ、国家公務員の方はどのようにして老後に向けて資産を作るべきかご紹介する。
資産形成は早い段階から始めることでメリットが大きくなる。ぜひ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思う。
国家公務員の退職金はいくら?

実際に国家公務員の方がもらえる退職金の金額をご存知だろうか。
民間企業の退職金は法律で定められておらず、各企業が独自のルールで算出する。
企業によっては退職金がない会社もある。
一方で、国家公務員の方は「国家公務員退職手当法」という法律に基づいて退職手当(退職金)が計算される。
では、具体的な金額相場と計算方法を確認していこう。
国家公務員の退職金相場
| 区分 | 金額 |
|---|---|
| 定年退職者の 平均退職手当支給額 | 約2,147万円 |
| 全退職理由計の 平均退職手当支給額 | 約911万円 |
内閣官房内閣人事局が公表している「退職手当の支給状況」(令和5年度)によると、国家公務員退職手当法の適用を受けて令和5年度中に退職した常勤職員のうち、定年退職者の平均退職手当支給額は21,473千円(約2,147万円)だ。
全退職理由計(定年・自己都合等を含む)の平均退職手当支給額は9,109千円(約911万円)だ。
当然といえば当然だが、国家公務員として長く勤めた方ほど退職金の金額が多い傾向がある。
また、地方公務員の退職手当は、団体の区分などによって水準が異なる。
地方公務員でも職種などによって水準が異なる。
国家公務員の退職金の計算方法
国家公務員の退職手当(退職金)は「国家公務員退職手当法」に定められており、「基本額(退職日の俸給月額×退職理由別・勤続期間別支給率)+調整額」で計算されている。
例えば、在職38年、退職日の俸給月額が40万円、定年で退職した場合は、基本額は40万円×支給率(退職理由別・勤続期間別)となり、調整額は退職時の官職等に応じた額が加算される。
国家公務員の退職金は今後減額される?

国家公務員の給与等については、人事院が民間給与の調査結果等に基づき勧告を行う仕組みがある。
これは国家公務員と民間の給与水準を比較するためのもので、企業規模50人以上かつ事業所規模50人以上の事業所(令和7年調査では約11,900所)を対象に調査している。
制度改正等により、国家公務員の退職手当(退職金)の支給水準が見直される場合がある。
民間の給与や賞与の支給状況等を踏まえ、人事院勧告で期末・勤勉手当の支給月数が見直される年もある。
さらに、今後人口が減少し、経済成長が鈍化すると民間の給与水準も影響を受け、国家公務員の給与等や退職手当(退職金)の見直しが行われる可能性もある。
民間との格差等を踏まえ、給与等や退職手当(退職金)の見直しが行われる可能性がある。
退職金のこと、誰に相談する?
簡単な質問に回答するだけで、
あなたの条件に合う資産運用アドバイザーを紹介します
\ 簡単60秒!相談料は完全無料 /
退職金を元手に老後に向けた資産形成を始めよう

このように給与等や退職手当(退職金)の支給水準が見直される場合もあるため、老後に向けた準備を早期に行うことが重要だ。
また、iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の加入対象者に公務員も含まれる。
ゆとりある老後を送るためにも、退職金を始めとする資金を上手く活用して資産形成を進めていこう。
以下で紹介する2つの方法は、投資が初めての方でも比較的実施しやすい資産運用だ。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
公務員もiDeCoに加入できる。
iDeCoとは個人型確定拠出年金の略称で、優遇された税制で投資をしつつ将来の老後資金として活用できる制度だ。
会社員・公務員等のうち企業年金ありの場合は拠出限度額の上限が月額2.0万円となるが、早い段階で取り組むことで長期投資の恩恵を受けることができおすすめだ。
新NISA制度
NISAとは、英国のISA(Individual Savings Account)に倣って創設された「毎年一定金額の範囲内で購入した株式や投資信託などの金融商品から得られる利益が非課税になる」という制度だ。
資産運用では配当課税や譲渡益課税のように利益に対して約20%の税金がかかるが、新NISAであれば、非課税で運用できるため節税効果も高い。
NISA制度は、2024年1月より「一般NISA」および「つみたてNISA」は新制度に変更になり、より使いやすい制度に生まれ変わった。
新NISAでは、年間の非課税投資枠が最大360万円に拡大され、成長投資枠とつみたて投資枠が同時に利用できるようになった。生涯で非課税保有できる総額は1,800万円まで、非課税期間は無期限化された。
つみたて投資枠は、年間120万円まで投資でき、金融庁の基準をクリアした投資信託で、長期・積立・分散投資を実現できる。投資が初めての方でも続けやすい「投資初心者の方向け」と言える。
成長投資枠は年間240万円まで投資でき、個別株式や投資信託を購入できる。つみたて投資、一括投資のどちらでも利用できるので、資産運用に慣れてきたらチャレンジするという使い方も可能だ。
セカンドライフに向けた国家公務員の退職金運用は早めに始めよう
給与等や退職手当(退職金)の支給水準が見直される場合もある国家公務員こそ老後に向けた準備を早期に行うことが重要だ。
ただ、投資には勉強せずに投資を始めてしまうと、大きな損をしてしまう可能性もある。
自分のリスク許容度に応じた投資を始められるように、退職金受け取りが近づいているのであれば、老後の生活に関して考えておくと良いだろう。
とはいえ、自分だけでは不安、時間がない、調べてみても分からないという方もいると思う。
そんな時は、資産運用アドバイザーに相談をしてはいかがだろうか。
プロの視点から資産運用の疑問を解決し、納得した上で資産運用を行おう。
退職金や資産運用に関して、少しでも不安やお悩みがある方は、無料相談を申し込んでみてはいかがだろうか。
参考・出典
- 内閣官房内閣人事局『退職手当の支給状況(令和5年度)』(公表日/更新日:2024-12-25)
- 政府統計の総合窓口(e-Stat)『国家公務員退職手当実態調査(令和5年度)』(公表日/更新日:2024-12-25)
- 厚生労働省『厚生労働省関係の主な制度変更(平成27年10月)について』(公表日/更新日:2015-10-01)
- 人事院『令和7年職種別民間給与実態調査の実施』(公表日/更新日:2025-04-18)
- 厚生労働省『iDeCoの加入年齢の引上げについて』(公表日/更新日:2024-01-29)
- 金融庁金融研究センター『令和6年以降のNISA制度について』(公表日/更新日:2023-07-17)

