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つみたて投資枠の利用に手数料はかかる?理解すべき新NISAの取引手数料

この記事で解決できるお悩み
  • 新NISAのつみたて投資枠を活用した運用で発生する手数料について知りたい
  • つみたて投資枠の具体的な投資商品が知りたい
  • つみたて投資枠で運用する商品の選び方が知りたい

資産運用にかかる手数料は、なるべく安くしたいと考えている方は多いのではないだろうか。

運用効率を高めるためには、手数料を安くするのが鉄則である。

ただ手数料の相場がわかっていない状態で、手数料の高さを判断することは難しいだろう。

そこで本記事ではつみたて投資枠の取引手数料の基本を紹介しよう。

またつみたて投資枠から資産を引き出す際の注意点やおすすめのファンドについても説明している。

新NISAを活用して資産形成に取り組みたい方は、ぜひ確認してほしい。

目次

新NISAつみたて投資枠の取引手数料の基本

最初につみたて投資枠で運用する際に発生する取引手数料について解説しよう。

どのタイミングで手数料が必要になるのかわかりやすいように、仕組みについても説明しているので参考にしてほしい。

つみたて投資枠の特徴と取引方法

2024年からスタートした新NISAのつみたて投資枠の特徴は以下の通りだ。

スクロールできます
つみたて投資枠
年間の非課税投資上限額120万円
非課税保有限度総額1,800万円
非課税保有期間無期限
投資対象金融庁の基準を満たした長期のつみたて・分散投資に適した投資信託
出典:金融庁「新しいNISA

旧制度のつみたてNISAと比較すると年間の非課税投資上限額・非課税保有限度総額の増額、非課税保有期間の無期限などの改訂が加えられている。

そのため、税制メリットが以前よりも大きく、より資産形成にとってインパクトのある制度になったと言えるだろう。

改訂が加えられた新NISAだが、投資対象が金融庁によって認められた投資信託に限定されている点は変更されていない。

投資信託とは複数銘柄によって構成されている詰め合わせパックのような金融商品で、1本購入するだけで投資先をある程度分散できるというメリットがある。

2024年2月24日時点で購入可能な投資信託の一例は以下の通りだ。

スクロールできます
投資信託銘柄名
(2024年2月24日時点)
インデックスファンドeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)

楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

SBI・バンガード・全世界株式インデックス・ファンド

SBI・iシェアーズ・日経225インデックス・ファンドなど227本
アクティブファンドたわらノーロード NYダウ

野村インデックスファンド

米国株式配当貴族

eMAXIS NYダウインデックス 

東京海上セレクション・バランス50

世界経済インデックスファンド

HSBCワールド・セレクションなど46本
ETF(上場投資信託)iFreeETF TOPIX(年1回決算型)

iFreeETF 日経225(年1 回決算型)

上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本 

iシェアーズ・コア S&P 500 ETF など8本
出典:金融庁「つみたて投資枠対象商品届出一覧」

インデックスファンドとは、アメリカのS&P500や日本の日経平均株価といった株価指数に連動した成果を目指す投資信託のことだ。

つみたて投資枠で購入できる銘柄数が最も多く、迷ったらこの中から選択すると良いだろう。

アクティブファンドは指数以上の成績を目指し、ファンドマネージャーが積極的に運用する投資信託のことだ。

インデックスファンドよりも手数料が高い傾向にあるが、歴史的に見るとリターンにおいて指数を上回っていない。

ETF(上場投資信託)とは、市場が開いているタイミングならいつでも購入できる投資信託のことだ。

一般的な投資信託は1日1回だけ発表される基準価額に基づいての購入になるが、ETFでは株式のように常に変動する価格で購入できる。

つみたて投資枠でこれらの銘柄を購入する場合、つみたて投資しか認められてない。

月100円〜10万円までを選択し、コツコツと購入し続けるわけだ。

月の最低金額は証券会社によって違うため、気になる方は必ずチェックしておこう。

100円からつみたて設定可能な証券会社は以下の通りだ。

スクロールできます
証券会社最低つみたて金額
楽天証券楽天キャッシュ(電子マネー)・楽天カードクレジット決済・証券口座の場合
 100円以上、1円単位
その他金融機関の場合】 
1,000円以上、1円単位
SBI証券100円以上、1円単位
松井証券100円以上、1円単位
マネックス証券100円以上、1円単位
出典:楽天証券株式会社「つみたて投資枠の積立設定はいくらからできますか?」
出典:株式会社SBI証券「100円からはじめられるNISA(つみたて投資枠)」
出典:松井証券株式会社「投資信託はいくらから購入できますか。」
出典:マネックス証券株式会社「100円からでも買えるってホント?」

NISA口座の開設先として人気のある楽天証券やSBI証券といったネット証券では、100円からつみたて設定が可能になっている。

つみたて投資枠を活用した資産形成のメリット

つみたて投資枠を活用した資産形成のメリットは以下の通りだ。

つみたて投資枠を活用した資産形成のメリット
  • 1,800万円までを非課税で運用できる
  • 優良な投資信託を選択しやすい
  • 先に資金を用意できる
  • クレジットカード買い付けでポイントが貯まる

株式や投資信託を運用して利益が発生した場合、本来なら約20%の税金を納める必要がある。

つまり、1万円の売却益を得た場合でも実際に手元に残るのは8,000円なのだ。

しかし税制メリットのあるつみたて投資枠の場合、1万円をそのまま受け取れるのだ。

また、投資可能な商品が限定されているため、投資初心者でも優良な投資信託を選択しやすい点も魅力的である。

投資家から人気の高い投資信託は以下の通りだ。

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)
  • SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

S&P500(アメリカ)やMSCIオールカントリーワールドインデックス(世界各国)といった指数に連動したインデックスファンドが人気である。

そして、つみたて設定をして先に購入金額が決まっている分、余剰資金を投資に回す運用スタイルよりも確実にお金を運用に回しやすい。

さらにつみたて購入をクレジットカードで行うと、証券会社によってはポイントを貯められる。

例えば楽天証券でNISA口座を開設して楽天カードでつみたて設定をすると、毎月0.5%分の楽天ポイントが付与される。

SBI証券では三井住友カードナンバーレスでつみたて設定をすると、0.5%分のVポイントが貯まる仕組みだ。

毎月4万円ずつつみたてるケースでは月200ポイントずつ貯まるため、1年間で2,400ポイント、30年間継続すると72,000ポイントになる。

このようにつみたて投資枠で運用を開始すると、多くのメリットを享受できる。

資産運用に取り組みたい方は、最初につみたて投資枠を活用するところから始めてほしい。

つみたて投資枠で手数料が発生するタイミングとその金額 

つみたて投資枠で購入する投資信託には、大きく分けて以下の3つの手数料がかかる可能性がある。

  • 販売手数料
  • 信託報酬
  • 信託財産留保額

販売手数料は、投資信託を購入する際に支払う手数料のことだ。購入する商品の金額に、販売会社が定めた手数料率をかけて計算される。

ただ金融庁から認められた投資信託は、販売手数料がかからないノーロード型と呼ばれるファンドのみである。

信託報酬とは、投資信託の銘柄管理や運用に対して支払う手数料のことだ。

信託報酬は日々かかるため、毎日発生していることになる。

信託報酬はどの金融機関で購入しても同じだ。また、信託報酬率は年率で公表されており、0.1%台よりも低い投資信託を選択すると良い。

手数料率0.05775%のeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)・手数料率0.09327%のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を保有している場合、資産額によって年間どのくらいの信託報酬がかかるのかシミュレーションしてみよう。

スクロールできます
運用総額eMAXIS Slim 全世界株式
(オール・カントリー)
手数料率0.05775%
eMAXIS Slim 米国株式
(S&P500)
手数料率0.09327%
50万円288.75円466.35円
100万円577.5円932.7円
500万円2887.5円4,663.5円
1,000万円5,775円9,327円
2,000万円11,550円18,654円

業績を確認しながら複数銘柄を選定する手間が省けると考えると、年間0.1%程度で複数銘柄に分散させてくれるのは非常にお得に感じるのではないだろうか。

信託財産留保額とは、投資信託を売却する際に発生する手数料だ。

信託財産留保額の金額は商品によって異なるが、つみたて投資枠で購入できる投資信託にはかからないものが多い。

つみたて投資枠で購入できるファンドは販売手数料は無料、信託財産留保額はかからない銘柄も多くあるため、基本的には信託報酬率が0.1%台よりも低いかどうかをチェックしてほしい。

そして、販売手数料・信託報酬・信託財産留保額の3つの手数料について、複数のファンドを比較してつみたて投資枠で運用する投資信託を選ぶようにすると良いだろう。

手数料に注意!新NISAつみたて投資枠から資産を引き出す際のポイント

つみたて投資枠で資産形成をスタートすると、資産を引き出すケースがあるだろう。

ここでは売却のタイミングについて解説する。売却以外の選択肢についても紹介しているので、ぜひ確認してほしい。

売却のタイミングを見極める必要性

いくら途中で資産額が増加していても暴落に見舞われると大幅に目減りするケースがあるため、投資の利益を決定するのは売却のタイミングである。

つみたて購入を開始したら、購入時よりも安い基準価額で売却しないようにしてほしい。

投資の鉄則である長期投資を行っていると、右肩上がりに成長してきた指数に合わせて利益を得られる。

もし短期で売買をしようとすると、上げ下げを繰り返す難しい相場に襲われて投資初心者は損をしてしまう可能性が高いだろう。

そこで精神的にも苦しくなり、保有し続けていれば利益が出ていたはずの投資信託を売却してしまうのだ。

一方で非課税保有期間に制限のあった旧NISAと違い、無期限の新NISAでは売却タイミングを逃してしまいやすい点に注意が必要だ。

そのまま保有し続けていることにより、亡くなる直前が一番資産が多いという状況になりかねない。

事前に決定した投資戦略のもと、定めた期間が来たら定めた金額や比率によって売却するようにしよう。

長期投資による複利効果

つみたて投資枠で確実に資産を増やしていきたいなら、投資期間を長く確保することをおすすめしている。

なぜなら、利息がさらなる利息を生む仕組みである複利効果を有効活用できるからだ。

例えば50万円を年利4%で運用する場合、1年目の利息は50万円に対して発生するため20,000円だ。

そして利息を投資に回すと翌年は52万円に対して利息が発生し、資産は20,800円増加する。

このように運用年数が長くなるにつれて利息が増えるため、投資期間はなるべく長く確保しておくべきなのだ。

より複利効果を想像しやすいように、運用年数によって得られる利益の違いを比較してみよう。

ここでは、投資元本100万円を年利4%で運用し続けるケースを取り上げる。

運用年数資産総額
1年目1,040,742円
5年目1,220,997円
10年目1,490,833円
20年目2,222,582円
30年目3,313,498円

最初の100万円から資金は一切追加していないが、100万円が30年後には300万円を超えている。

運用年数が長いほど複利を活用できる期間が伸びるため、より多くの利息を得られるのだ。

売却以外の選択肢

収入の減少や突発的な費用の発生によって、投資信託の売却を迫られるケースがあるかもしれない。

そのような場合でも一括売却はなるべく避けよう。

全ての資産を預貯金に変えることは、ほとんどリターンを期待できなくなることを指すからだ。

また一括で売却すると購入時の反対で、安値で売却してしまう恐れがある。

一部売却を行い、売却平均単価を引き下げられるようにしておこう。

なお、売却をしなくてもつみたて金額の減額だけで対応できる可能性がある。

家計的に苦しい場合は無理をせず、つみたて金額を減額しておこう。

ただつみたて設定は直前に変更しようとすると、翌月以降からしか適用されないケースがある。

証券会社や指定買付日などによってつみたて設定の変更期限が異なるため、変更したい場合はなるべく早めに対応しよう。

手数料も考慮した新NISAつみたて投資枠のおすすめ銘柄を紹介

ここではつみたて投資枠で購入可能な銘柄から、おすすめのインデックスファンドを解説しよう。

投資信託の選び方やポートフォリオの構築方法についても説明しているので、ぜひ確認してほしい。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスという先進国および新興国の大型株・中型株で構成された株価指数に連動するインデックスファンドだ。

世界各国市場の時価総額の約85%をカバーしているため、経済の中心であるアメリカの銘柄が非常に多い。

2024年2月24日時点で、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を構成する銘柄の一例は以下の通りだ。

  • マイクロソフト(MSFT)
  • アップル(AAPL)
  • エヌビディア(NVDA)
  • アマゾン・ドットコム(AMZN)
  • アルファベットA(GOOGL)
  • ブロードコム(AVGO)
  • テスラ(TSLA)
  • アルファベットC(GOOG)
  • イーライリリー(LLY)

先進国株式約85%、新興国株式約10%、国内株式約5%という配分になっており、ハイリスクハイリターンの株式を分散させてリスクを適切に管理できていることがわかるだろう。

アメリカを筆頭とする先進国株式を中心としてポートフォリオを作成しながら、新興国や日本の株式も購入しておきたいという方には、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が合っている。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、S&P500という米国株式500銘柄によって構成された指数に連動するインデックスファンドだ。

アメリカの大型銘柄のみで構成されているため、アメリカの成長に合わせて大きなリターンを期待できる。

2024年2月24日時点で、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を構成する銘柄の一例は以下の通りだ。

  • マイクロソフト(MSFT)
  • アップル(AAPL)
  • エヌビディア(NVDA)
  • アマゾン・ドットコム(AMZN)
  • アルファベットA(GOOGL)
  • ブロードコム(AVGO)
  • テスラ(TSLA)
  • アルファベットC(GOOG)
  • バークシャー ハサウェイ B(BRKB)

500銘柄を購入してリスク管理を行いながら、経済大国のアメリカに投資することで高いリターンを狙える。

ヨーロッパや日本、新興国の株式を購入せず、アメリカの大型株のみでポートフォリオを構成したい方には、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)がおすすめだ。

賢い投資信託の選び方とポートフォリオの構築法

賢く投資信託を選びたい場合、インデックスファンドの以下の項目をチェックしてほしい。

  • 連動する指数
  • 信託報酬率
  • 純資産総額

インデックスファンドでは、連動する指数によってリターンに大きな差が生まれる可能性がある。

そのため、どのような指数に連動しているかについて必ずチェックしておくべきだ。

おすすめの指数は以下の通りだ。

  • S&P500(アメリカの主要500銘柄)
  • 米国全体の株式市場をカバーする指数
  • MSCIオールカントリーワールドインデックス(先進国と新興国の大型銘柄と中型銘柄)

また、手数料の金額を左右する信託報酬率もチェックし、0.1%程度に収まっている銘柄を選択してほしい。

これらの項目をチェックして銘柄が絞れたら、ファンドの大きさを示す純資産総額を確認しよう。

先ほど紹介したおすすめ投資信託のそれぞれの項目は以下の通りだ。

スクロールできます
投資信託連動する指数信託報酬率純資産総額
eMAXIS Slim 全世界株式
(オール・カントリー)
MSCIオールカントリー
ワールドインデックス
0.05775%25,279.27億円
eMAXIS Slim 米国株式
(S&P500)
S&P5000.09372%36,853.80億円

どちらも優秀な指数に連動しており、信託報酬率が安くてコストパフォーマンスの高いインデックスファンドだ。

ポートフォリオを構築する際は、どちらかのインデックスファンドを購入するだけでリスク資産は分散できる。

リスクを管理したい場合は、預貯金とのバランスで調整しよう。

失っても許容できるお金から運用を開始し、継続していくうちに預貯金の比率が年齢と同程度を目指していくと良い。

運用益が出ているとそれ以上の利益を目指してバランスを崩す方がいるが、暴落時に耐えきれなくて大きく損をするかもしれない。

資産運用は必ずリスク許容度の範囲内で行うようにしよう。

手数料を考慮した新NISAのつみたて投資枠での運用相談は誰に相するべき?

ここでは、 新NISAで始める投資の相談先としておすすめの存在を紹介しよう。

新NISAの活用における投資アドバイザーの重要性

新NISAで資産形成を始めると、運用戦略の立案やインデックスファンドの選定、運用開始後のリバランスなど、さまざまなシチュエーションで決断が必要になる。

その際に疑問点や不明点を抱えたままでいると、資産が目減りする可能性が高い選択をしてしまう恐れがある。

本来なら高いリターンを期待できる好景気の時でも満足のいくリターンを得られない可能性があるため、特に以下のような失敗には注意してほしい。

  • 取引手数料が高い証券会社でNISA口座を開設する
  • 信託報酬率が高い投資信託を選択する
  • リスクを背負い過ぎて暴落に耐えられない
  • 短期売買を繰り返して資産が減少する

大事な局面での選択に失敗することにより、努力して貯めた元本を失って投資を継続できなくなるかもしれない。

判断が必要なケースで落ち着いて対応できるようになりたい方には、資産運用のプロフェッショナルへの相談がおすすめだ。

IFAの役割とメリット

初心者が相談すべき専門家で特におすすめなのが、独立系ファイナンシャルアドバイザーと翻訳されるIFAだ。

銀行や証券会社のような金融機関からは独立しており、中立的な立場から投資信託の選定やポートフォリオ構築に関してアドバイスを提供してくれる。

そんなIFAに相談するメリットは以下の通りだ。

IFAに相談するメリット
  • 手数料が高い投資信託を紹介されない
  • 長期的な視点から資産形成をサポートしてくれる

厳しいノルマを課されているケースが多い金融機関の担当者とは違って、IFAはあなたにとって利益のある優良な投資信託を紹介してくれる。

そのため、構成銘柄がほとんど同じ投資信託に不要な手数料を支払って、遠回りする事態を防げるのだ。

また、基本的に転勤することがなく、相談開始から長い期間にわたって関係性を築けるのも大きなメリットである。

3年程度で担当者が変わる金融機関では、運用目的やライフスタイルなどの情報を再び伝えなければならない。

しかしIFAではその心配が不要で、相談回数を重ねるごとにあなたへの理解が深まってより密度の濃い時間を過ごせるようになるのだ。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の利用方法とその利点

相性の良いIFAを探している方におすすめなのが、投資家とIFAを結びつけるサービスである「資産運用ナビ」だ。

事前に入力した運用目的やライフプラン、資産状況とマッチしたIFAが紹介されるため、ミスマッチが発生しにくい。

「資産運用ナビ」では、資産運用に関する疑問に回答する無料相談を実施している。

スタート時の失敗を避けたい方は、ぜひ活用してみてはどうだろうか。

新NISAつみたて投資枠での運用は手数料も考慮しよう

つみたて投資枠の基本的な仕組みは以下の通りだ。

スクロールできます
つみたて投資枠
年間の非課税投資上限額120万円
非課税保有限度総額1,800万円
非課税保有期間無期限
投資対象金融庁の基準を満たした長期のつみたて・分散投資に適した投資信託
出典:金融庁「新しいNISA

つみたてNISAと比較すると、年間の非課税投資上限額・非課税保有限度総額の増額、非課税保有期間の無期限など、大幅に改良されている。

そんなつみたて投資枠を活用する際、発生する手数料はファンドの管理に関わる信託報酬だ。

1日1回基準価額が決定するタイミングで、信託報酬が必要になる仕組みである。

ファンドによって信託報酬の年率は異なるが、商品を選定する際は0.1%以下を基準に選ぼう。

資産額に応じて変動する信託報酬のシミュレーション結果は以下の通りだ。

スクロールできます
運用総額eMAXIS Slim 全世界株式
(オール・カントリー)
手数料率0.05775%
eMAXIS Slim 米国株式
(S&P500)
手数料率0.09327%
50万円288.75円466.35円
100万円577.5円932.7円
500万円2887.5円4,663.5円
1,000万円5,775円9,327円
2,000万円11,550円18,654円

つみたて投資枠では指数に連動するインデックスファンド、指数以上の成果を目指すアクティブファンド、株式のように取引できるETF(上場投資信託)の3種類の商品が投資対象になっている。

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投資信託銘柄名
(2024年2月24日時点)
インデックスファンドeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)

楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

SBI・バンガード・全世界株式インデックス・ファンド

SBI・iシェアーズ・日経225インデックス・ファンドなど227本
アクティブファンドたわらノーロード NYダウ

野村インデックスファンド

米国株式配当貴族

eMAXIS NYダウインデックス 

東京海上セレクション・バランス50

世界経済インデックスファンド

HSBCワールド・セレクションなど46本
ETF(上場投資信託)iFreeETF TOPIX(年1回決算型)

iFreeETF 日経225(年1 回決算型)

上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本 

iシェアーズ・コア S&P 500 ETF など8本
出典:金融庁「つみたて投資枠対象商品届出一覧」

投資初心者にはインデックスファンドを推奨している。

その中でも特におすすめなのは、以下の3つの銘柄だ。

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)

おすすめ銘柄を紹介してはいるが、投資の最適解は人によって異なる。

そのため、新NISAを活用した資産運用に関する疑問や不安があれば、専門家からアドバイスを受けることを推奨している。

特にIFAは、中立的な立場からあなたに最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれる貴重な存在だ。

新NISAで良いスタートを切りたい方は、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用し、あなたに合ったIFAを見つけてみてはどうだろうか。

新NISA、つみたて投資枠、手数料に関するQ&A

つみたて投資枠を活用した投資に手数料はいくらかかりますか?

販売手数料は無料であり、信託財産留保額はかからない投資信託が多いが、信託報酬は資産の保有額に応じて引かれる仕組みになっている。

信託報酬率や保有資産額によって手数料は異なるが、人気銘柄で必要になる手数料は以下の通りだ。

スクロールできます
運用総額eMAXIS Slim 全世界株式
(オール・カントリー)
手数料率0.05775%
eMAXIS Slim 米国株式
(S&P500)
手数料率0.09327%
50万円288.75円466.35円
100万円577.5円932.7円
500万円2887.5円4,663.5円
1,000万円5,775円9,327円
2,000万円11,550円18,654円

手数料がかからない投資手法はありますか?

手数料は販売会社や運用会社といった資産運用に携わる会社の利益となるため、手数料を支払わずにできる投資は基本的にないだろう。

ただなるべく手数料は抑えるべきなので、つみたて投資枠でインデックスファンドを選択する際は、信託報酬率0.1%程度を目安に探すと良い。

新NISAの手数料を最小限に抑える具体的な方法は何ですか?また、つみたて投資枠で利用可能な投資信託の中で、信託報酬が特に低いおすすめ銘柄を教えてください。

販売手数料と信託財産留保額が不要かつ信託報酬率が0.1%程度の投資信託を選択することによって、新NISAの手数料を最小限に抑えられる。

数多くのファンドから選びたいなら楽天証券やSBI証券で口座を開設すべきだ。

なお、つみたて投資枠で購入できる投資信託で信託報酬が特に低いのは0.5775%のeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、0.09372%のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、0.0938%のSBI・V・S&P500インデックス・ファンドだ。

つみたて投資枠でETFを購入する際、手数料はかかりますか?

つみたて投資枠では、全部で8種類のETFを購入可能だ。ETFは投資信託の一種なので、購入すると信託報酬がかかる。それぞれの購入時手数料と信託報酬を表にまとめているので、ぜひ確認してほしい。

スクロールできます
商品名購入時手数料信託報酬
iFreeETF TOPIX(年1回決算型)無料0.066%
iFreeETF 日経225(年1 回決算型)無料0.132%
iFreeETF JPX 日経400無料0.198%
上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本無料0.264%
上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI)無料0.264%
iシェアーズ・コア S&P 500 ETF無料0.66%
上場インデックスファンド米国株式(S&P500) 無料0.165%
上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)無料0.264%

金融庁から認可された優良な商品なので、購入時手数料はすべて無料である。ただし、どれも信託報酬がかかることを把握しておいてほしい。

一括投資と積立投資、手数料をより抑えられるのはどちらですか?

投資信託の信託報酬は純資産額に対してかかるため、最初から多くの資金を運用する一括投資の方が手数料自体は高くなる。

つまり、同じ商品を購入した場合でも初期はつみたて投資の方が手数料の総額は小さい。

ただ、その分得られるリターンも大きくなりやすいため、手数料面で一括投資とつみたて投資を比較してもあまり意味がないだろう。

万円だと30年目には2,000万円を突破している。目標リターンと拠出できる金額と相談しながら、必要な年数を確認してほしい。

新NISAのつみたて投資枠を使った投資で、具体的にどのくらいの期間でどれだけのリターンを期待できますか?

つみたて投資枠で購入できる投資信託は、年利3%〜7%が相場である。

ここでは年利5%だと仮定して、つみたて金額ごとにリターンをシミュレーションしてみよう。

スクロールできます
月1万円月3万円月5万円月10万円
1年目122,789円368,366円613,943円1,227,886円
5年目680,061円2,040,182円3,400,304円6,800,608円
10年目1,552,823円4,658,468円7,764,114円15,528,228円
20年目4,110,337円12,331,010円20,551,683円41,103,367円
30年目8,322,586円24,967,759円41,612,932円83,225,864円

月に1万円ずつつみたてを継続すると30年目には、約800万円に到達する計算だ。

月3万円だと30年目には2,000万円を突破している。

目標リターンと拠出できる金額と相談しながら、必要な年数を確認してほしい。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

・本サイト「資産運用ナビ」はアドバイザーナビ株式会社が運営しております。
・本サイトに掲載される情報に関しては、最大限の注意を払っておりますが、金利、手数料、その他商品情報の完全な正確性や信頼性を保証するものではありません。
・本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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