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新NISAつみたて投資枠の「メリット」とは?賢い投資のススメ

この記事で解決できるお悩み
  • つみたて投資枠のメリットを理解したい
  • 成長投資枠との違いを理解したい
  • つみたて投資枠を活用した運用戦略を具体的に知りたい

新NISAの「つみたて投資枠」は、将来のために資産形成をしたい方にぴったりの投資枠である。

今回の記事では、「つみたて投資枠」について徹底解説し、効果的に運用する方法を解説していくので、今後のために役立ててほしい。

目次

新NISAつみたて投資枠のメリットとは?

新NISAの基本とつみたて投資枠の「メリット」について解説していくので、制度について理解を深めていこう。

新NISA制度の概要

NISA制度とは、最大1,800万円分が非課税になる「少額投資非課税制度」のことを指す。

2024年から新しくなったNISAのことを「新NISA」と呼び、2023年末までのNISAのことを「旧NISA」と呼んでいる。

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つみたて投資枠成長投資枠
対象年齢18歳
非課税保有期間無期限
非課税保有限度額1,800万(枠の再利用可能)
つみたて投資枠・成長投資枠併用可能
※成長投資枠は1,200万円まで
年間投資枠120万/年240万/年
対象金融商品投資信託
(長期・積立・分散投資)
上場株式・投資信託など
参照:金融庁「NISAとは? 」

「老後2,000万円問題」「収入源の確保」「現金をインフレから守る」など、さまざまなお金の問題を解決する方法でもあるので、注目を浴びている。

つみたて投資枠の特徴と「メリット」

つみたて投資枠は、新NISAで利用できる投資枠を指し、主に以下のような特徴と「メリット」がある。

つみたて投資枠のメリット
  • 両投資枠の併用が可能
  • 少額から資産運用をはじめられる
  • 投資初心者でもチャレンジしやすい
  • 最大1,800万円分が非課税
  • 年間120万円(月10万円)まで投資できる
  • リスクを軽減できる投資信託への投資が可能
  • 自動積み立てができるため、運用の手間がかからない
  • 非課税保有期間が無期限のため、投資信託と相性がいい など

投資信託は、数多くの投資家から集めた資産をまとめ、複数の金融商品を購入して運用していく方法だ。

購入する商品の選定や運用は、資産運用のプロが投資家の代わりに行うため、投資初心者でもチャレンジしやすい金融商品だ。

また、投資信託を購入する際に「自動積立設定」をするので、運用の手間がかからず、忙しい方でも運用を継続できるメリットがある。

証券会社によってはクレジットカードを利用できるケースもあるので、ポイントを貯めながら運用できるのも嬉しいポイントだ。

リスクを分散させながら運用できる投資信託は、少額から資産運用をはじめられるので、金銭的に余裕がない方やお試し感覚ではじめたい方でも気軽にチャレンジできる。

長期運用を前提とした「投資信託」は、新NISAと非常に相性がいいので活用することを推奨する。

長期的な資産形成への影響

長期的に資産形成を行うことでリスクを軽減させる効果を発揮し、「複利運用」のおかげで効率的に資産を増やせるのだ。

「複利運用」とは、リターンを分配金として受け取らずに元本に組み込んで運用を続けていくことを指す。

(例)100万円で運用→リターンが10万円→元本110万円として運用

複利運用であれば、段々とリターンがリターンを呼ぶ流れを作れるようになり、最終的に大きなリターンを得られる可能性が高いのだ。

そのため、つみたて投資枠は「老後資金の準備をしたい」などといった長期的な資産形成で資産を増やす投資目的に最適な投資枠だと言える。

運用期間が長ければ長いほど、リスクの分散と複利運用の恩恵を受けられるので、資産をすぐに引き出さないように気を付けなければならない。

成長投資枠と比較したつみたて投資枠のメリット

「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の相違点について解説し、個人に合った投資枠の見つけ方を紹介するので参考にしてほしい。

両投資枠の基本的な違いと特徴

新NISAを活用して資産形成を進めるためにも、両投資枠の基本的な相違点と特徴を把握していこう。

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成長投資枠つみたて投資枠
非課税保有限度額1,200万円1,800万円
年間投資枠240万円/年120万円/年
対象金融商品上場株式・投資信託投資信託

「非課税保有限度額」「年間投資枠」「対象金融商品」に相違点があり、リスク許容度や運用目的に合わせて投資枠を使い分けていくのがおすすめだ。

投資戦略における適切な選択肢とその判断基準

「どの投資枠を活用すればいいのかな?」と悩んでいる方に向けて、最適な投資枠の判断基準の参考例を紹介する。

成長投資枠がおすすめ
  1. 応援したい企業がある
  2. 株主優待を受けながら運用を楽しみたい
  3. 短期間でリターンを得たい
  4. 物事を冷静に判断できる性格
  5. リスク許容度が高い
  6. まとまった資金を運用したい
  7. リスクが高くても大きなリターンを目指したい など
つみたて投資枠がおすすめ
  1. 投資初心者
  2. リスクを分散させたい
  3. 時間をかけて資産形成したい
  4. 資産運用に充てる時間の余裕がない
  5. 少額から投資をはじめたい
  6. 1度不安になると考えが止まらなくなる性格
  7. リターンよりも安全性を重視して運用したい など

メリットを最大化する2つの投資枠の併用

新NISAは「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の同時利用ができるので、両投資枠を活用すればより効率的に運用できるのだ。では、併用する場合の投資戦略について考えていこう。

①投資信託を拡大させる

成長投資枠とつみたて投資枠を併用すれば、年間投資枠は360万円になるので、投資信託を月10万円以上購入したい方は併用するのがおすすめだ。

時間を味方につけてリターンを目指していく投資信託は、なるべく早く運用をはじめ、非課税保有限度額を埋めるように意識するとより効果を感じられる。

そのため、「独身のうちに少しでも多く枠を埋めておきたい」「子どもが小さいうちに資産形成の基盤を整えておきたい」などの目的に合わせて、2つの投資枠をうまく活用しよう。

②投資信託×株式

成長投資枠では株式を購入できるので、株式ならではの楽しみ方ができるのだ。

例えば、配当金を受け取って収入源を作る、株主優待を利用することが挙げられる。

株式を選ぶ際に「高配当株」などが注目されるが、愛用商品の企業・好きな飲食店・趣味で活用できる株主優待などを選ぶのもいいだろう。

株主優待を活用すればお得にショッピングや飲食ができるので、資産形成をしながら生活に嬉しい変化を起こせる。

新NISAつみたて投資枠のメリットを高める効果的な運用戦略

つみたて投資枠を効果的に活用するための運用戦略について解説していくので、将来の生活を豊かにするために役立ててほしい。

長期的視点での投資計画と積立投資の実践

資産運用をはじめる前に、今後の軸となる投資計画をしっかりと考えておく必要があるのだ。

投資計画を考えなければ「もっとリターンがほしい」という気持ちに負け、ハイリスク投資を選んでしまうなど、損失する可能性を高めてしまう。

そのため、投資目的・運用期間・リスク許容度などのさまざまな条件を組み合わせ、投資計画を練っていくといい。

また、リスクを分散させるためにも「積立投資」は欠かせないポイントだ。

積立投資は、定期的に一定額分の金融商品を購入する方法を指す。

積立投資をすることで「ドルコスト平均法」の恩恵を受けられ、購入単価が平準化されるので、メリットを最大限活用した運用ができる。

適切な商品選択によるポートフォリオ構築とリスク管理

年収・保有資産・家族構成・投資目的などのポイントは、個人によってさまざまなので、最適な金融商品を選ばなければならない。

自分に合った金融商品を選ぶためには「リスク許容度」を把握し、リスク許容度に合った商品を選ぶ必要がある。

リスク許容度は、投資で損失が発生した場合の耐えられるラインのことを指し、以下のようなポイントから判断できる。

  • 年収
  • 年齢
  • 運用期間
  • 保有資産(貯蓄など)
  • 家族構成(子どもの有無など) など

リスク許容度が分かれば、リスクレベルに合わせた金融商品を選び運用すると、万が一の問題が発生しても生活に支障をきたさないようにできる。

リスク許容度に合わせて、リターンを優先する商品やリスクが小さい商品でポートフォリオを調整していくと、自分に合った運用方法を見つけられるのだ。

※ポートフォリオ:資産の組み合わせのこと

ポートフォリオの見直しとリバランス

上記で組んだポートフォリオは運用を続ければ続けるほど、バランスが崩れてしまい、リスクが高い/リターンが得にくいポートフォリオに変わってしまう。

そのため、「年に1度はポートフォリオを確認する」などのルールを決め、ポートフォリオの見直しとリバランスを行い、資産運用で理想的な成果を手に入れよう。

新NISAつみたて投資枠のメリットを活かしたいなら誰に相談するべき?

新NISAについて解説したが、「1人で運用することに不安がある…」という方も多いだろう。

ここでは、新NISAではじめる投資について相談できる専門家を紹介するので、ぜひ活用してほしい。

新NISAの活用における専門家の重要性

新NISAを活用するにあたって、資産運用の専門家のサポートを受けられる環境を整えておくことが、豊かな運用結果を手に入れられるポイントになる。

なぜなら、新NISAをフル活用するには、制度内容や投資について理解していく必要があるためだ。

新NISAを含む資産運用は複雑な分野のため、投資初心者からすればハードルが高く感じてしまうだろう。

しかし、「分からないまま」にした状態で運用すると、元本割れする可能性を高めてしまうのでおすすめできない。

資産運用の専門家に相談すると、「わたしに合う金融商品が知りたい」「保有資産の価格が下がって不安で仕方ない」などの悩みに寄り添えるので、安心して運用できる。

では、どのような場所で新NISAについて相談できるのだろうか。

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新NISAの相談先特徴
金融機関
(ネット証券会社を除く)
銀行や証券会社で相談ができ、対面での取引も可能

取引シーンが、対面・電話・インターネットによって手数料が異なる

運営方針に従わなければならないため、ノルマに反映される商品を提案されるケースもゼロではない
FP
(ファイナンシャルプランナー)
ライフプランニングが得意なので、これからの将来と向き合いたい方におすすめ

金融商品取引業者の登録をしていないFPは、一般的な説明しかできない

相談する場合、手数料が発生する
IFA
(独立系ファイナンシャルアドバイザー)
金融商品の提案から売買まで、幅広くサポートできる専門家

基本的に無料で相談できるが、取引時に手数料が発生する

一部のIFAは、相談時に手数料が発生する可能性がある

新NSIAについて相談したい場合、上記で紹介している専門家の中から自分に合った専門家を選ぶといいだろう。

専門家によって得意分野や手数料などが異なるため、事前に公式サイトなどから確認しておくことを推奨する。

IFAの役割と利用するメリット

上記で新NSIAの相談先について解説したが、「本格的なアドバイスがほしい」「全面サポートを受けたい」と考えている方におすすめなのは「IFA」である。

なぜなら、IFAは資産運用に特化したお金の専門家であり、金融機関から独立しているので中立的な立場からアドバイスなどが可能になるためだ。

ノルマや転勤制度もないので、相談者の投資目的が達成できるよう長期的なサポートもできるので、安心して運用を続けられる。

また、資産運用以外にも贈与・相続・不動産などの相談もできるIFAもいるので、事前にサポート範囲や保有資格を確認しておくといいだろう。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の利用

最短60秒で理想的なIFAを見つけられるサービスを提供しているのが、「資産運用ナビ」である。

「資産運用ナビ」の公式サイトから、無料相談に関する簡単な情報を入力するだけで、条件に合ったIFAを提案してくれるのだ。

そのため、仕事や家事などで忙しい方でもすぐにIFAとマッチングでき、将来のために資産形成をはじめられる。

つみたて投資枠を活用する場合は「時間」を味方につけて運用するため、なるべく早く運用をはじめたい方におすすめできる検索方法だ。

また、「資産運用ナビ」には専門知識と経験が豊富なIFAが揃っているため、まとまった資産の運用・投資初心者の方向けのサポート・長期的なサポートも可能である。

新NISAつみたて投資枠のメリットは長期的な資産形成との親和性

つみたて投資枠は、その特性から主に長期的な資産形成における活用にメリットがある。

つみたて投資枠と成長投資枠は、「非課税保有限度額」「年間投資枠」「対象金融商品」に違いがあるので、自分に合った投資枠の利用が重要だ。

メリットを活かすためには、投資計画・ポートフォリオ作成・リスク管理が重要になるので、条件に合わせて資産運用をはじめよう。

新NISAに関して分からないポイントがあれば、資産運用の専門家からアドバイスをもらうことを推奨する。

IFAは、相談者がよりよい選択や運用ができるためのアドバイス・サポートができるので、「資産運用ナビ」からIFAを探してみてはいかがだろうか。

新NISAのつみたて投資枠のメリットに関するQ&A

新NISAのつみたて投資枠の特徴は何ですか?

新NISAのつみたて投資枠の特徴は、以下の通りである。

  • 成長投資枠との併用が可能
  • 少額から資産運用をはじめられる
  • 投資初心者でもチャレンジしやすい
  • 最大1,800万円が非課税
  • 年間120万円(月10万円)まで投資できる
  • リスクを軽減できる投資信託への投資が可能 など

上記「新NISAの基本とつみたて投資枠のメリット」では、詳細を解説しているので参考にしてほしい。

つみたて投資枠で積立投資した場合に見込まれるリターンは?

投資信託で人気の「eMAXISSlim米国株式(S&P500)」でシミュレーションを行うと、以下の通りになる。

条件
  • 積立期間
    • 20年
  • 投資額(毎月)
    • 3万円
  • 利率
    • 過去5年間の平均的な利回り(18.86%で計算)

【運用結果】最終運用結果:7,808万円

eMAXISSlim米国株式(S&P500)はここ数年かなり良いパフォーマンスを出しているが、あくまで過去の数字である。

今後もこのパフォーマンスが続くとは限らないのでリスク管理はしっかりしよう。

新NISAの成長投資枠とつみたて投資枠はどう違うのですか?

新NISAの成長投資枠とつみたて投資枠は、主に以下の3つである。

  • 非課税保有限度額
  • 年間投資枠
  • 対象金融商品

上記「新NISAの成長投資枠とつみたて投資枠の違い」では両投資枠の違いについて説明しているので、今後のために役立ててほしい。

つみたて投資枠のメリットを活かせる投資信託の特徴とはどのようなものですか?

信託報酬などの運用コストが安いことだ。

新NISAのつみたて投資枠は、長期投資を行ううえでメリットが大きい制度である。

しかし長期間にわたって積立投資を行う際には、投資信託の運用コストが高ければ、そのコストが投資効率を妨げる原因にもなる。

運用コストは、資産に損失があったときでも、投資信託を所有している限り発生する。

つみたて投資枠での長期投資によって、得られるメリットを最大化するためには、運用コストが安い投資信託を選ぼう。

新NISAのつみたて投資枠を利用する際、手数料はいつ・どのくらいかかりますか?また、他の投資手法と比べてどうですか?

本来、投資信託やETFに投資する場合には、購入時・運用時・売却時にコストがそれぞれかかる。

しかし、つみたて投資枠で投資できる投資信託には、購入時のコストは発生しない。

さらに金融商品や証券会社によって、売却時のコストが発生しない投資信託やETF、購入時のコストも発生しないETFもある。

つみたて投資枠の対象である金融商品は、運用時のコストが必ず生じるが、基準価額を算出する際に差し引かれている。

このため運用時のコストを払っているという認識は、感じにくいだろう。

一方でiDeCo(個人型確定拠出年金)での運用と比較すると、信託報酬などの運用コスト以外に、以下の費用が発生する。

  • 加入時手数料
  • 口座管理手数料
  • 給付事務手数料、など

つみたて投資枠のメリットを最大限に生かした資産形成の具体例を知りたいです。

長期・分散・積立投資を行えば、つみたて投資枠のメリットを最大限に活かせる。

長期投資を行えば、本文で述べた複利運用により得られる恩恵も大きくなる。

また長期にわたる投資期間内で損失があったとしても、分散投資を行っていれば、損失は部分的に抑えられる。

さらに他の投資先が、その損失を補ってくれる場合もある。

積立投資では、毎回の投資金額は投資資金の一部であるため、投資した直後に市況が急落しても損失は一部に限られる。

また市況が低迷しているときにも積立投資は続いているため、市況回復時には、それらが利益を生む。

以上のように長期・分散・積立投資により得られた利益が、つみたて投資枠では、非課税となる。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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