「6,000万円を保有しているが、どのようなポートフォリオを組んでいいかわからない」と悩んでしまう人も多いのではないだろうか。
「1つのカゴに卵は盛るな」という投資の格言のように、1つの商品だけに投資するのではなく様々な金融商品を組み合わせて自分の投資するポートフォリオを形成していく必要がある。
そこで今回は貯金6,000万円の運用方法やおすすめのポートフォリオについて、わかりやすく紹介していく。さらに投資初心者と投資経験者向けに分けてのポートフォリオ例と、作成時に気をつけるポイントを記載している。
ポートフォリオの作成につまずいている方は、ぜひ参考にしつつ自分のポートフォリオを組んでみていただきたい。
わたしのIFA おすすめ!
アドバイザーナビ社が運営する自分に合った資産運用の相談相手を無料で探せるマッチングサービス。日経新聞、東洋経済など有名メディアに度々取り上げられている。
6,000万円の貯金をいくらまで増やせる?
以下は利回りごとにどのくらい運用すれば、6,000万円をいくらまで増やせるのかを記載した表だ。
1% | 3% | 5% | |
---|---|---|---|
5年 | 6,306 | 6,955 | 7,657 |
10年 | 6,627 | 8,063 | 9,773 |
20年 | 7,321 | 10,836 | 15,919 |
ここで注目していただきたいのが、6,000万円あれば10年という運用期間の短さでもプラス1,000万円以上も増やせる水準にあるという点だ。
一般的に「資産運用はなるべく早めに始めるべき」といわれており、今から運用しても無駄になるのではないだろうか、と運用開始を躊躇してしまう人も少なくはないだろう。しかし表を確認する限り、その点は心配せずとも問題はない。
50代でも65歳の年金受給開始まで10年以上も時間が期間が空いており、貯蓄を増やす時間は十分にある。今からでも、老後資金の準備を進めてみてはいかがだろうか。
貯金が6,000万円ある人におすすめポートフォリオ
では6,000万円を保有している人におすすめのポートフォリオを、投資初心者と経験者向けに分けて紹介していく。
今回は、余剰資金が6,000万円あると仮定して全額投資する前提で記載している。もし「保有資産 ≠ 余剰資金」であった場合は、自分の生活防衛資金を確保した上で自分の余剰資金を当てはめてみて欲しい。
投資初心者向け
投資初心者向けは、なるべく投資しやすく守りの投資が出来るようなポートフォリオとなっている。
初心者向けポートフォリオ
- 預貯金(定期預金も含む)30%
- 投資信託 20%
- 米国債 25%
- ヘッジファンド25%
預貯金や定期預金で30%、つまり1,800万円で運用する。金利は0.02%から0.2%程度であるので、年0.1%と仮定して20年間運用した場合は1,836万円まで増加する。
投資信託20%で1,200万円運用する場合、利回りを3%の銘柄に投資すれば20年後には3,250万円まで増加する。投資信託の中でも日経平均株価などに連動するインデックス型を選ぶことで、手数料を下げつつ安定したパフォーマンスの銘柄へ投資できる。
米国債へは25%、1,500万円投資する。アメリカ経済が破綻しない限り、ほぼ元本保証されているという安定運用に向く商品だ。年利は変動するが大体2%として計算すれば、20年後には2,230万円まで増加する。
ヘッジファンドで25%、つまり1,500万円ほど運用してもらう。ヘッジファンドは下落相場時でも利益を目指すことに特化した投資信託だ。利回りは4%程度と仮定すれば、20年後には3,290万円程度まで増加できる。
つまり必ずしもこの通りになるわけではないが、20年後には1億606万円まで伸びる計算だ。もっとリスクを抑えたい場合は、増加率は減るが安定を優先して利回りを低く設定するのもおすすめする。
投資経験者向け
経験者向けは、利回りの高い金融商品を組み合わせてポートフォリオを作っている。
経験者向けポートフォリオ
- 預貯金(定期預金も)15%
- 投資信託(インデックス)10%
- 投資信託(アクティブ)15%
- 劣後債20%
- REIT15%
- ヘッジファンド 20%
- その他5%
預貯金は15%程度と、初心者よりも少なめに設定している。年0.1%で運用した場合、20年後には918万円まで増加する想定だ。
投資信託の低リスクタイプのインデックス型へ10%、利回りを狙う高リスクタイプのアクティブ型へ25%を投資する。利回りをインデックス型で年2%、アクティブ型で年5%と仮定し、20年後には890万円と2,387万円までそれぞれ増加する計算だ。
低リスク商品の債券の中でも返済が後回しにされる分、利回りが大きめに設定されている劣後債へ20%投資する。年2%と仮定すれば、20年後には1,780万円まで膨れ上がる。
他にはリターンを狙うため、通常よりも利回りが高めの不動産投資信託(REIT)へ15%投資し、年4%で運用すると20年後には1,970万円まで増加する予定だ。下落時にも耐えられるようヘッジファンドへ20%、年7%で運用してもらった場合は4,643万円になる。さらに株式などリターンが大きめの商品を、年5%を目指して運用し、20年後に795万円まで増加させる。
これらを全部合計すると、1億3,383万円まで伸ばせる計算だ。初心者向けよりリターンを狙うため、2倍以上も増加できている。ただし、この運用を行う場合は日本だけでなく国外の銘柄も組み合わせることで、国レベルでリスク分散できるため念頭に置いておくと良いだろう。
わたしのIFA おすすめ!
アドバイザーナビ社が運営する自分に合った資産運用の相談相手を無料で探せるマッチングサービス。日経新聞、東洋経済など有名メディアに度々取り上げられている。
ポートフォリオ作成時のポイント3つ
ポートフォリオを作成する場合のポイントは以下の3つだ。
- リスク許容度を確認しておく
- アドバイザーへ意見を聞く
- 積立額を想定しておく
それぞれ紹介していく。
リスク許容度を確認しておく
投資を行う以上、リスクゼロでリターンを狙うことは難しい。どうしても損をする可能性があるので、自分がどれだけリスクを許容できるか事前にシュミレーションをしておくようにしよう。
「資産を減らすことにいくらまで耐えられるか」について金額やパーセンテージを算出しておくとポートフォリオを作成する際の基準にできる。現実に損失が発生しなくとも、最悪のケースを想定しておくことで、想定外の価格変動にも冷静に対処できるのでおすすめだ。
アドバイザーへ意見を聞く
6,000万円は老後2,000万円問題で話題となった金額の3倍もの金額であり、少なくはない金額だ。そのため、一度貯めた6,000万円を減らしたくないと考える人がほとんどであろう。そこで資産運用のプロへ相談を行うことで、減らさない守りの投資が狙えるポートフォリオを作成してもらえるのでおすすめだ。
専門家としては、IFAなどの資産運用に関するアドバイスができる専門家が望ましい。顧客の資産状況や希望などをヒアリングし、適切なポートフォリオの作成や運用商品の紹介なども行ってくれる。
銀行や証券会社に属する営業担当者と異なり、中立的な立場で顧客に関わっていけるので、顧客目線の提案がしやすいというのが魅力の専門家だ。アドバイザーへは初回相談無料のところが多いので、既に投資を始めている人も一度相談してみるのも良いだろう。
このような資産運用のプロにアドバイスをもらいたい方は、下記ボタンから無料相談してみよう。
積立額を想定しておく
6,000万円を投資に充てるといっても、急にまとまった資金が必要になるというケースもあるだろう。その際に金融商品を換金して資金を用意してしまうと、シミュレーション通りに資金が増えず、最終的な目標金額まで達しないケースも考えられるのだ。
そのためポートフォリオ作成段階では、以下のように逆算して設定しておくようにしよう。
ポートフォリオ作成方法
- 自分の目標金額・積立額・運用期間を設定する
- 年間の投資金額から、目指すべき利回りを逆算
- その利回りを達成できる商品を選ぶ
またそのまま一気に投資するよりも、1ヵ月・1年と積み立てて分散投資した方がドルコスト平均法というリスク分散の手法も使える。ドルコスト平均法とは簡単にいえば、安い時に多く、高い時に少なく購入することで取得単価を平均取得単価を下げる方法だ。
ドルコスト平均法の買い方
- 100円の時100%投資 → 購入単価100円
- 50円・100円の時にそれぞれ75%・25%投資 → 購入単価62.5円
このように売却時の利益を増やすことが可能となる。
目的や期間を明確にして運用する
運用前には、以下のように目的や期間を明確にしてから運用を始めることが大切だ。
- キリの良い1億まで、定年までに貯蓄を増やしたい
- あと10年で早期リタイアしたい
特に早期リタイアしたい場合、老後資金から逆算して自分の目標金額を設定すると分かりやすい。
もし6,000万円で早期リタイアをする場合の必要金額や利回りなどは、こちらの記事で解説している。早期リタイアに興味がある方は確認してみていただきたい。
しかし、具体的にどのような資産運用を行ったら良いか悩んでいる人も多いだろう。そのような方は、資産運用アドバイザーに相談をしてはいかがだろうか。プロの視点から資産運用の疑問を解決し、納得した上で資産運用を行おう。
現在、「わたしのIFA」では下記ボタンから申し込むと無料で資産運用の相談にのってくれる。
資産運用に関して、少しでも不安やお悩みがある方は、無料相談を申し込んでみてはいかがだろうか。