カードローンは一括返済できるのだろうか?
一般的に、カードローンは分割返済やリボ払いなどの複数回返済で行われている。
返済期間は、「この期間で返済しなければならない」と決められたものではない。
借入希望額・金利・毎月の返済額をシミュレーションした場合の、あくまでも完済までに必要な期間の目安なのだ。
カードローンを途中で一括返済することで、返済期間を自分で調整できる。
この記事では、カードローンの一括返済のメリットやデメリットについて詳細に説明する。
一括返済する際の参考にして欲しい。
カードローンは一括返済できる?
一括返済とは、借入融資やローン総額を元本と利息をまとめて一度に完済する方法だ。結論からいうと、カードローンは一括返済できる。
ただし、一括返済の方法については各カードローン会社により異なる。また、一括返済にはメリットとデメリットがある。
具体的に言えば、日割計算の利息が減少するため返済総額が抑えられるメリットがある。
デメリットは、手間や手数料がかかったり、まとまったお金が必要になり家計に影響したりすることだ。
提供された契約書やカードローン会社公式Webサイトなどを確認し手順を踏めば、カードローンの一括返済は可能だ。
カードローンを一括返済するメリット
一括返済するメリットには、以下のようなものがある。
- 利息の軽減
- 返済期間の短縮
- 新規カードローンを利用しやすくなる
- 信用履歴の回復
これらの恩恵を受けるには、提供された契約書や条件を念入りに確認し一括返済が可能か否かを確認する必要がある。
それぞれのメリットについて、解説しよう。
利息を抑えられる
カードローンの返済は、基本的に毎月決められた日に決まった額を返済する。このことを約定返済という。
カードローンの利息は、借入期間に比例して増加する。返済途中で一括返済すると返済期間が短縮されるため、支払う利息を抑えられる。
つまり、通常行う約定返済よりも利息負担の軽減ができるのだ。
支払いの総額が安くなる
一括返済の最大のメリットは、支払の総額が安くなる点である。カードローンを利用する際に、借入額に加えて利息を支払う必要がある。
一般的な利息の計算方法は、以下の通りだ。
カードローンは毎月の借入残高に基づいて利息額を計算するため、残高が減ると毎月の利息も減少する。
例えば、100万円・金利15%を1年で返済する場合の利息は15万円である。
一方、同じ金額・金利を1ヶ月(30日)で返済する場合、利息は12,328円となる。
返済回数 | 利息 | 返済総額 |
---|---|---|
1ヶ月利用 | 12,328円 | 1,012,328円 |
1年(12ヶ月)利用 | 150,000円 | 1,150,000円 |
利息の差額は、150,000円-12,328円=137,672円となる。
つまり、借入日数が短くなれば利息額は減少するため、支払総額は安くなるのである。
枠に余裕ができカードローンを利用しやすくなる
カードローンは、利用者ごとに借入限度額が設定される。限度額まで借入している場合は、返済しなければ新たに借入をすることはできない。
一括返済で残債がゼロになれば、借入可能枠に余裕が生まれる。急な支出が発生した際にも、効率よくカードローンを利用できる。
信用情報に完済の履歴が残る
個人の融資履歴は、信用情報機関に登録される。カードローンを一括返済し借入残高がゼロになると、完済情報が信用情報機関に登録されるのだ。
完済情報は、信用情報によい影響を与えると考えられる。将来的に新規ローンの申込で審査が行われる際にも、完済情報が有利に働くだろう。
反対に、信用情報機関には延滞履歴などネガティブな情報も登録される。ネガティブな情報が多い場合は、カードローンの審査が難しくなる可能性がある。
カードローンを一括返済するデメリット
一括返済には、メリットだけでなくデメリットもある。
- 一度に大きな支払が必要
- 予算の制約
- 手数料やペナルティの発生
デメリットがあることを十分に理解し、一括返済する際の検討材料にすべきである。
手間がかかる
カードローンの返済は、毎月の一定額支払(約定返済)が基本となる。一括返済を行う際には、カードローン会社へ事前の残高確認・別途振込・手続が必要な場合がある。
事前手続をするには、専用ATMを利用したり、直接窓口に出向く必要があるなど手間がかかることがあるのだ。
一括返済の手続き方法を事前に確認しておけば、煩わしい手間を最小限に抑えることができる。
生活費が減る可能性がある
一括返済は、借入残額を一度に返済する必要がある。一度に多額の資金を必要とするため生活費が減ってしまう可能性がある。
無理に一括返済を行うと、一時的に家計の蓄えが減少してしまう。
また、現金に余裕のない場合の一括返済は生活費を圧迫する可能性があり、一括返済後に予期しない支出が発生した場合に対応が難しくなる。
生活費が十分でない状態での一括返済は、逆に新たな借入を引き起す要因になりかねないので注意が必要である。
カードローンを一括返済する返済方法は?
一括返済を選択した場合、どのように返済すればよいだろうか?
一括返済の手続きは、単純に必要金額を振込むだけでよい場合と事前に手続きの確認が必要な場合がある。
主な一括返済方法は以下のとおりである。
- インターネット返済
- 店頭窓口返済
- ATM返済
- 口座振込
- インターネットバンキング返済
カードローン会社によって返済方法が違うため、利用できる返済方法をカードローン会社に確認するとよい。
ATMでの返済
一括返済はATMで可能だが、返済日により支払利息が違うため注意が必要だ。
事前にカードローン会社に支払総額を確認すると、スムーズに支払いができる。
セブン銀行ATM・ローソン銀行ATM・イーネットATMは、硬貨を使って支払うことができないため、超過返済の際に気をつけなければならない。
窓口での返済
カードローンを窓口で一括返済するには、利用しているカードローン会社の支店を訪れる必要がある。
返済時には、運転免許証やパスポートなどの身分証明書が、本人確認のため必要である。
返済予定日によって利息額が変動し支払総額も変化する。そのため、カードローン残額と一括返済に必要な金額の違いを事前に確認しておくと良い。
また、支払完了後に受領証明書や領収書が発行されるので、保管しておくべきである。
専用口座への振り込み
専用口座に振込むことで、一括返済を行うことも可能だ。
手続きの前にカードローン契約時に提供された契約書やカードローン会社公式Webサイトで、一括返済専用口座情報の確認が必要だ。
一部のカードローン会社は返済専用口座を提供していないため、返済の際には注意していただきたい。
事前に窓口やカードローンコールセンターなどで、返済金額を確認し送金する。送金後は振込確認を忘れずに行うべきである。
具体的な手続きや確認事項はカードローン会社により異なるので、提供された契約書などで事前に確認することが重要である。
口座からの振り替え
カードローンの一括返済を口座から振替するには、各カードローン会社により手続き方法が異なるため情報確認が必要である。
まず、カードローン契約時に提供された契約書やカードローン会社公式Webサイトなどで、一括返済専用口座情報を確認しなければならない。
これには振込先銀行・口座番号などが含まれる。次に、一括返済金額をカードローン会社に事前確認をする。
振替予定日で利息額が異なり、支払総額に差があるためである。一括返済金額を確認後、自分の銀行口座から振込先専用口座へ一括返済金額振替を行う。
振替完了後に、残債が0円になっていることを確認するとよい。
カードローンの返済方法について詳しくは知りたい方はこちら。
カードローン会社による返済方法の違い
カードローンを利用する際、カードローン会社によって返済方法が異なる。
- 口座振替
- ATM返済
- インターネットバンキング
- 銀行・コンビニ・窓口による返済
- 郵送
1つ目は、指定された口座から自動引落を行う口座振替で、一般的にカードローン会社は便利な口座振替を採用している
2つ目は、自社ATMや提携ATMを利用して返済する方法だ。ただ、提携ATMが異なる場合があるので注意しておこう。
3つ目は、カードローン会社公式Webサイトやモバイルアプリを使用する方法があり、インターネットバンキングでの返済が可能である。
しかし、インターネットバンキングでの返済は一部のカードローン会社しか利用できない欠点がある。
4つ目は、提携銀行・コンビニ・窓口による返済である。提携先以外の銀行ではできないため、事前に確認しておくと良い。
5つ目は、一部のカードローン会社で、郵送による返済が選択できる。ただし、手数料については確認が必要である。
返済方法の違いは、各カードローン会社のサービス提供の違いに起因する。契約書や公式情報を確認することが重要である。
カードローンを一括返済する流れ
一括返済する際の流れはどのようになっているのだろうか?一般的なカードローン一括返済の流れは、以下のようになる。
- 返済額や振込方法の事前確認
- 問合せ
- 本人確認
- 残債確認
- 支払
- 受領証明書発行
各カードローン会社により、異なる流れやルールを採用している。各カードローン会社で採用しているシステムも流れの違いに関係する。
具体的な流れは、ローン契約時に提供された契約書やカードローン会社公式Webサイトで手続き方法を十分確認すべきである。
借入の残高を確認する
カードローン一括返済の第一歩は、借入残高を確認することである。特に借入元本・現在の返済額・借入残額・返済予定日の利息確認が必要だ。
これらが不正確であると、支払不足で完済にならず再度支払が必要になる場合もある。また、完済したと勘違いして滞納につながることにも気をつけるべきだ。
これらのトラブルを回避するために、借入残高や返済後残高に不安のある場合はしっかりと確かめることが重要だ。
一括返済日の決定
カードローンの一括返済日の決定は、通常一般消費者とカードローン会社との合意に基づく。
カードローン契約締結時に、一般消費者とカードローン会社は返済スケジュールについて合意している。
一括返済希望について、具体的な返済日が契約書に記載されることもある。
一般消費者が特定の一括返済希望日を望む場合は、返済希望日をカードローン会社へ伝えることができ、返済総額の確認を行う。
一括返済日の具体的な決定要因や方法は、各カードローン会社の方針や契約条件により異なる。
したがって、返済希望日が受け入れられるかは、各カードローン会社の方針や契約条件に従うべきである。
カードローン会社の提供する情報を確認し、カードローン会社と返済日決定に合わせるとよい。
利息も含めた完済に必要な金額を確認
完済に必要な金額を確認する際には、利息を含む総額を計算する必要がある。カードローン利息は、日割りで計算される。
具体的な利息の計算式は、利息=借入金額×金利×利用日数÷365日である。
支払予定日までの支払金額を計算していても、支払日が変更された場合は利息額も変動するため再計算が必要になる。
したがって、利息額については、実際の支払日までの金額を計算しておくことが重要である。
残債と計算された利息を合算し、一括返済に必要な支払総額を計算する。
カードローン会社への問合せやカードローン会社公式Webサイトにある返済シミュレーター利用で、利息を含めた完済に必要な金額を確認できる。
返済方法を決める
支払総額が確認できた後は、返済方法を決めなければならない。
一括返済方法は各カードローン会社により異なるが、選択肢は以下のようなものがある。
- ATM
- 銀行振込
- インターネットバンキング
- 窓口支払
返済方法によっては手数料が発生することがあるので、手数料が最小限になる返済方法を選択するとよいだろう。
入金をする
カードローン一括返済金額を確認し返済方法が決まれば、いよいよ入金となる。一部ATMでの入金は硬貨取扱がなく、お釣りが発生しない場合もあるため注意が必要である。
利息は日割りで計算されるので、1,000円未満の端数が出ることが一般的である。したがって、硬貨で入金できない場合は超過返済となったり、無利息残高となったりする。
超過返済分に関しては金融機関より返金され、無利息残高に関しては利息・手数料が付かず支払期限もないことに留意してほしい。
一括返済した場合と毎月返済した場合の利息の差はどのくらい?
一括返済した場合と毎月返済した場合では、利息の差はどれくらいあるのだろうか?一括返済時の利息計算例を挙げてみる。
借入金を50万円・金利を15%とし、利用日数1ヶ月(30日)で一括返済した場合と1年払の場合で比較してみよう。
一括返済時の利息は、以下の計算式で求められる。
30日利用した場合の利息は、500,000円×15%×30日÷365日=6,164円であり、約定返済で1年払った場合の利息は、500,000円×15%=75,000円である。
返済回数 | 利息 | 返済総額 |
---|---|---|
1ヶ月利用 | 6,164円 | 506,164円 |
1年(12ヶ月)利用 | 75,000円 | 575,000円 |
したがって、利息の差額は75,000円-6,164円=68,836円となる。
一括返済した場合と約定返済した場合では、借入金額が大きくなれば利息の差も大きくなるのである。
完済したらカードローンは自動的に解約される?
完済するとカードローンはどうなるか、ご存じだろうか。完済とは、カードローンの借入金を全て返済した状態である。
完済により借入残高がなくなるため、再度借入が可能となる。しかし、「借入全額返済によりカードローンの契約も終了する」と思う人もいるだろう。
カードローンの全額返済が行われても、契約は自動的に終了しない。カードローン有効期限の有無は、発行するカード会社や契約によって異なる。
有効期限付カードについては、有効期限をむかえても自動的に解約にはならないのだ。
有効期限になると金融機関・貸金業者は、カードローンの利用状況や返済履歴などを審査する。
問題がなければカードは自動更新されるため、改めて審査書類は求められない。一方、解約とはカードローン自体の契約を解除することである。
契約が終了すると借入枠はなくなるため、カードローンを利用した借入はできない。
必ずしも完済=解約とはならないので、事前にカードローン会社公式Webサイトや窓口などで確認してほしい。
カードローンの一括返済の注意点
カードローンを一括返済するメリットも多いが、注意点についても考慮しなければならない。
ATMでの返済をする際には注意が必要になる。ATMは1,000円単位の返済なので、超過返済や無利息残高状態になる。1円単位で返済できる方法を選択すべきである。
一括返済をすると利息が少なくなるため、必要金額を間違えないよう事前に金融機関に確認する必要がある。
カードローンを一括返済してもカードローンの解約にはならない。したがって、借入残高がなくなるだけである。
カードローンを一括返済する際には、上記ポイントに留意していただきたい。
超過返済に注意する
一括返済で注意しなければいけないことは、超過返済になることである。カードローンの返済には利息が発生するため、必然的に端数が生じる。
また、ATM利用の返済は手数料が必要になる。一部金融機関・セブン銀行ATM・ローソン銀行ATM・イーネットATMでは、硬貨取扱がないため端数入金ができない。
したがって、1,000円未満の端数が発生した場合には、超過返済に注意しよう。
完済したことで新たな借入を作らないように注意する
カードローンを完済すると、借入残高が0円になるため利用可能金額に枠が生まれる。
信用情報機関に完済が登録されると、その完済情報は金融機関・貸金業者に返済能力の判断材料とされる。
審査後に、金融機関・貸金業者は顧客に利用限度額引き上げを提案するのだ。
家計に余裕があり大きな支出予定がなければ、利用限度額が引き上げられても新たな借入はしないように注意が必要である。
カードローンを一括返済したいなら
カードローンを一括返済するには、以下のポイントに留意して行うべきである。
- 契約書や条件の確認
- 返済総額の確認
- 返済方法の確認
- 手数料やペナルティの確認
1つ目は、一括返済に関する詳細な情報を提供された契約書などで確認し、手数料や返済方法も理解する。
2つ目は、返済予定日までの利息を含む返済総額を事前に確認し、正確な支払額を把握すべきである。
3つ目は、金融機関により返済方法が異なるので、具体的な返済方法を確認する。
4つ目は、手数料やペナルティは提供された契約書や条件で確認し、理解することが重要である。
これらのポイントを抑えることで、スムーズにカードローンの一括返済ができる。
一括返済を選択する際には、必ず総返済額や返済方法を事前に確認すべきである。
しっかりと準備し計画を立てて行動すれば、カードローンの一括返済を有効に活用できるだろう。
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | みずほ銀行カードローン | 三井住友銀行カードローン | SMBCモビット | アイフル | 楽天銀行スーパーローン | プロミス | プロミスレディース | アコム | オリックス銀行カードローン | 横浜銀行カードローン | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(実質年率) | 金利年1.4%~年14.6% | 年2.0%~年14.0% | 年1.5%~年14.5% | 年3.0%~年18.0% | 年3.0%~年18.0% | 年1.9%~14.5% | 年4.5%~年17.8% | 年4.5%~年17.8% | 年3.0%~年18.0% | 年1.7%~年14.8% | 年1.5%~年14.6% |
借入限度額 | 10万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 1万円〜800万円 | 1万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 1万円〜500万円 | 1万円~500万円 | 1万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 10万円~1,000万円 |
無利息期間 | ー | ー | ー | ー | 最大30日間 | ー | 最大30日間 | 最大30日間 | 最大30日間 | 最大30日間 | なし |
審査時間 | 最短即日 | 最短当日 | 最短当日 ※1 | 最短30分 | 最短20分 ※申込状況によっては希望に添いかねます | 最短当日 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短20分 ※申込時間や審査により ご希望に沿えない場合がございます。 | 1週間程度 | 最短即日 |
融資速度 | 最短翌日 | 最短当日 | 最短当日 ※1 | 最短即日 | 最短20分 ※申込状況によっては希望に添いかねます | 最短翌日 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短20分 ※申込時間や審査により ご希望に沿えない場合がございます。 | 1週間程度 | 最短即日 |
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