IFAは、金融機関から独立した立場で顧客に対して金融商品のアドバイスを行う職業である。
近年IFAは人気を高めており、証券会社や保険代理店、税理士など業界を問わず様々な人々が転職している。
IFAが紹介できる商品は、所属している金融商品仲介業者(以下、IFA法人)と提携している証券会社のものになる。
中でも数多くのIFA法人が提携先としているのがSBI証券だ。
元々ネット証券の大手であったが、2023年9月から始まった「ゼロ革命」の実施でますます人気を高めている。
ただ、IFAとしてSBI証券を取り扱う上でどういった点が強みになるのか、わからないという人もいるだろう。
そこで本記事では、「IFAの目線から見たSBI証券の強み」について解説を行う。
また、記事の最後には、IFAに転職する際の相談先についても解説を行う。
IFAへの転職に興味がある人は、ぜひ参考にしてほしい。
IFAの仕組み
SBI証券の解説を始める前に、まずはIFAの仕組みについて理解しておこう。
IFAは独立系ファイナンシャルアドバイザーとも呼ばれ、金融機関から独立した立場で資産運用等の支援を行う。
最も大きな特徴は、顧客の希望や将来設計に合わせた金融商品の提案が可能な点だ。
IFAは金融機関に所属していないため、会社の利益や自分の成績のために特定の商品を無理矢理勧める必要がない。
そのため、個人投資家など資産形成を行いたい層からの信頼が高く、成り手も増えてきているのだ。
また、IFAは働き方を自分のペースで決められることも大きなメリットとなっている。
IFAの雇用形態には、「正社員型」と「業務委託型」の2種類がある。
正社員型の場合は通常の会社員と同じくIFA法人の社員として働くため、金融機関に所属していた時と比べても働き方がそこまで変わらないことも多い。
一方、業務委託型の場合、業務委託契約をIFA法人と締結した上で、個人事業主として働く。
報酬は完全歩合制となっていて、実力が収入に反映されやすく、うまくいけば収入を大幅に増やすこともできる。
さらに、顧客への面談などの業務時間は自分で決められる。
自由に働くことができるため、生活への満足度をより高めることもできるのだ。
SBI証券とIFAの関係性
IFAについて理解できたところで、続いてSBI証券について解説していこう。
まず、SBI証券とIFAはどういった関係性にあるのだろうか。
SBI証券では、IFAを今後の日本の投資活動に関するキーマンと見ている。
そのため、IFAが働きやすい環境づくりに力を入れ、IFAを積極的に支援しているのだ。
例えば、専用のサポートチームが各主要都市に配置され、IFA活動の全面的な支援を行っている。
また、IFA専用コールセンターやWEBサービスなども用意され、SBI証券の最新情報を迅速に共有できる環境が整備されている。
上記のような手厚い支援もあり、証券会社の中でもSBI証券は最もIFAから利用されている会社となっている。
現役IFA218名を対象としたアンケートでは、所属IFA法人が取り扱う証券会社の割合について、以下のような結果が出ている。
提携証券会社と具体的な割合 | |
---|---|
1位 | SBI証券、74% |
2位 | あかつき証券、64% |
3位 | 楽天証券、61% |
4位 | 東京東海証券、41% |
唯一の70%台となっており、IFAからの厚い信頼を勝ち取っていることがわかる。
IFAが業務を行う上で、SBI証券は欠かせない証券会社となっているのである。
IFA業界でのSBI証券の立ち位置
IFA業界において、SBI証券はどういったポジションにいる会社なのだろうか。
現役IFAへのアンケート結果をもとに、分析してみよう。
IFAの預かり資産と担当口座数から、証券会社の中でのSBI証券の立ち位置が見えてくる。1位〜3位までは、それぞれ以下のようになっている。
証券会社別にみたIFAの預かり資産額 | |
---|---|
1位 | SBI証券、2兆683億円 |
2位 | 楽天証券、1兆50億円 |
3位 | 東海東京証券、2,654億円 |
証券会社別にみたIFAの担当口座数 | |
---|---|
1位 | SBI証券、14万6,349口 |
2位 | 楽天証券、9万5,706口 |
3位 | 東京東海証券、3万7,893口 |
どちらも、2位の楽天証券と比較して圧倒的に利用されていることが分かる。
預かり資産や担当口座数が多いということは、それだけ顧客の規模も大きいということだ。
IFA業界において、SBI証券がダントツのシェアを誇っていると言えるだろう。
現役IFAへのアンケートから見る、SBI証券の強み
前章までの説明で、SBI証券が多くのIFAから人気を集めていることが理解できたと思う。
では、IFAがSBI証券を利用する際に便利だと思うポイントは、どこにあるのだろうか。
本章では、アンケート結果を元に、IFAにSBI証券が選ばれている理由を2つ解説する。
商品ラインナップ
まず挙げられるのが、豊富な商品ラインナップだ。
SBI証券では日本株や外国株以外にも、投資信託や外国債券など幅広い商品が提供されている。
アンケートでも「金融商品の取り扱い状況」に対する各証券会社への満足度割合について、以下のような結果が出ている。
「非常に良い」「良い」と答えたIFAの割合 | |
---|---|
1位 | 楽天証券、79% |
2位 | SBI証券、77% |
3位 | PWM証券、50% |
楽天証券にわずかに届いていないが、取り扱い商品が豊富なことに多くのIFAが満足していることが分かる。
提供している商品の中でも、PO・IPOの取り扱い銘柄数は業界トップクラスであり、IFAからの利用率も高い。
アンケートを参照すると、SBI証券のPO・IPOを利用しているIFAは57%であった。
他証券のIFA利用率が10%未満となっていることを考えれば、驚異的な支持率となっている。
コンプライアンス
コンプライアンスに関するサポート体制がしっかりしており、安心して業務に取り組めるのもSBI証券の人気の秘訣となる。
アンケートの「コンプライアンス」に対する満足度割合は、以下のようになっている。
「非常に良い」「良い」と答えたIFAの割合 | |
---|---|
1位 | PWM証券、71% |
2位 | 楽天証券、69% |
3位 | SBI証券、54% |
1位のPWM証券や2位の楽天証券と比較して、SBI証券の満足度は少し低く見えるかもしれない。
これには「どちらとも言えない」人の比率が関係している。PWM証券の29%と楽天証券の23%に対して、SBI証券は40%となっている。
ただ、前述したようにSBI証券は「IFAが今後の日本の投資活動に欠かせない存在である」と捉えている。
そのため、IFAが安全に働ける環境を整えるよう、今後もコンプライアンス支援に力を入れていくことは間違いないだろう。
具体的なコンプライアンスのサポート体制として、コンプライアンス研修の受講が可能なことが挙げられる。
SBI証券ではIFAになろうとした際に、契約前・契約時・業務開始時の3場面でそれぞれ支援が受けられる。
例えば、契約時を想定したコンプライアンス研修では、営業を開始するに際して必要なコンプライアンスの知識を補強することが可能である。
SBI証券を利用することで、安心して業務へ取り組むことができる。IFAからの人気を集めている一因と言えるだろう。
また、IFA法人と連携している証券会社について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にして欲しい。
SBI証券と提携するIFA法人へ転職するための相談先
SBI証券を利用できれば、顧客への提案内容の幅を広げられ、より魅力的な提案をすることが可能になる。
では、SBI証券と提携するIFA法人に転職するにはどうすれば良いのだろうか。
最後の章では、IFAに転職するための具体的な相談先を2つ紹介する。
SBI証券
SBI証券では、定期的に公開座談会や説明会が実施されている。IFAの情報を入手することができるため、転職を希望する方は積極的に参加することをおすすめする。
座談会は対面とオンラインの両方で開催されているため、時間や場所を気にせずに参加できる。
転職で忙しい合間でも利用しやすいのは、大きなメリットと言えるだろう。
また、SBI証券以外の証券会社でもIFAへの転職希望者に向けた業務内容・転職フローの説明会が開催されている。
開催時期は決まっていないため、興味がある人は各証券会社の公式サイトを定期的に確認しておくと良いだろう。
転職エージェント
ここ数年でIFAの数は一段と増加傾向にあるが、それでもIFAが転職先として注目を集めてからはまだ日が浅い。
そのため、転職に必要な情報がネット上にも少なく、自分一人で十分な判断材料を集めるのは難しいと言える。
また、各IFA法人のHPを見てみると、雇用形態や業務の中立性など、IFAになる上での基本情報しか掲載されていないところも多い。
「IFAになる上でトラブルが起きないか不安だ」、「自分がIFAになる上で何を重視すべきなのかがわからない」等の悩みを抱える人も多いはずだ。
IFAへの転職に不安や悩みがある場合は、IFA特化型の転職エージェント「アドバイザーナビ」への相談を検討してほしい。
アドバイザーナビは、大手・中堅証券会社のリテールや外資系プライベートバンカーを含む100名以上の方のIFA転職支援実績を誇っている。
これまで培ってきた転職支援ノウハウを活かし、IFAに転職するという夢を全面的にバックアップすることをお約束する。
また、転職エージェントメンバーは野村證券など大手証券出身者であり、実務面への理解も深い。
無料で面談ができるので、お気軽に相談してみてほしい。
面談のお申し込みは下記フォームから。
IFAになりたいというあなたの希望を叶える支援ができれば幸いだ。