IFAとは、金融機関から独立した立場で顧客の資産管理を行う人の総称である。
近年IFAの人気は高まっていて、証券会社や銀行、不動産など業界を問わず様々な人々が転職している。
IFAが取り扱うことのできる商品は、所属している金融商品仲介業者(以下、IFA法人)が提携している証券会社の商品のみとなる。
中でも最も多くのIFA法人と提携しているのが、東海東京証券だ。
2022年5月にエース証券と合併して規模を拡大した証券会社であり、富裕層に向けたサービスを展開していることでも知られる。
ただ、IFAとして東海東京証券を取り扱う上での強みがわからない、という人もいるだろう。
そこで本記事では、「IFAの目線から見た東海東京証券の強み」について解説を行う。
また、記事の最後には、IFAに転職する際の相談先についても解説を行う。
IFAへの転職に興味がある人は、ぜひ参考にしてほしい。
IFAの仕組み
まずは、IFAの仕組みについて理解しておこう。
IFAは独立系ファイナンシャルアドバイザーとも呼ばれ、金融機関から独立した立場で資産運用等のアドバイスを行う人を指す。
株式や債券、生命保険など多岐に渡る金融商品の提案を、顧客に寄り添って行うことが可能だ
IFAが業務を行うためには、特定のIFA法人で雇用契約または業務委託契約を行う必要がある。
2種類の契約の違いとしては、①報酬の支払われ方②働き方の自由度の2点が挙げられる。
雇用契約であれば、固定報酬+賞与がIFA法人から支払われる。
これは、通常の会社員と同様の形になる。一方、業務委託契約では完全歩合制が取り入れられている。
顧客がIFAと契約する際に支払った手数料に、法人ごとに決められたバック率を掛け合わせた金額がIFAの報酬となる。
安定しているが上限報酬も決まっている雇用契約と、不安定だが実力次第で上限なしに報酬が稼げる業務委託契約は対照的と言える。
また、業務委託契約は個人事業主として契約を取り交わすため、働き方を自由に設定できる。
顧客に寄り添う時間を増やすか、プライベートを重視するかなど自分に合わせて働くことが可能だ。
ただ、事務作業などの本業務以外のことも基本的には自分で処理しなければならないため、面倒に感じる人もいるだろう。
雇用契約であれば、IFA法人からのサポートを受けやすいが、働き方自体は金融機関に所属していた時とさほど変わらないことが多い。
どちらの雇用形態を選ぶかで働き方が大きく変わるため、事前に決めておく必要がある。
東海東京証券とIFAの関係性
IFAへの理解が深まったところで、続いて東海東京証券について解説を行う。
まず、東海東京証券とIFAの関係性について見ていこう。
前述したように、東海東京証券では富裕層向けのサービスが充実している。
特にメリットが大きいものとしてオルクドールと証券担保ローンの2種類が挙げられる。
これらのサービスは、IFAと顧客の双方に有利なものとなっている。
本章では、それぞれのサービスについて解説を行う。
オルクドール
オルクドールは、東海東京証券が手掛ける富裕層向けブランドの総称である。
ブランドの中でも、特に人気が高いのがオルクドール・サロンだ。
東京と名古屋の2箇所にあり、高級な料理やワインをリーズナブルに味わうことができる。
加えて、クラシックコンサートや少人数制セミナーなど「人の五感」をテーマにしたイベントをいくつも体験可能だ。
利用には一定以上の資産を預ける必要があるものの、本人だけでなく家族も利用できるため非常に人気があるサービスとなっている。
オルクドールがあることで、IFAから顧客に東海東京証券の商品を勧めやすくなっていると言えるだろう。
証券担保ローン
証券担保ローンとは、有価証券を担保にして融資が受けられるサービスのことだ。
経営者や企業役員などの富裕層が最も信頼する資産である自社株を利用できるサービスとして人気が高い。
サービスの特徴としては、以下の3点が挙げられる。
- 株主の権利行使
- 担保にしていても株主の権利は利用できる
- 迅速な振込
- 契約翌営業日には振込完了する
- 簡易な申し込み手続き
- 専用の申込書と数種類の必要書類で申込可能
サービスを利用することで、保有している有価証券を売却せずに資金を調達することができる。
さらに、入れ替え後の担保評価額が借入額を上回る場合に限り担保に入れる有価証券を入れ替えることもできる。
顧客の状況に合わせて利用できるため、非常に使い勝手が良い制度と言えるだろう。
IFA業界での東海東京証券の立ち位置
ここまでの説明で、東海東京証券が富裕層に向けて紹介するのに適した証券会社であることが理解できただろう。
では、IFA業界において、東海東京証券はどういったポジションにいる会社なのだろうか。
現役IFAへのアンケート結果をもとに、分析してみよう。
証券会社の提携IFA法人数から、証券会社の中での東海東京証券の立ち位置が見えてくる。
1位〜5位までのランキングは、以下のようになっている。
証券会社と提携しているIFA法人の数 | |
---|---|
1位 | 東海東京証券:216社 |
2位 | SBI証券:168社 |
3位 | 楽天証券:117社 |
4位 | PWM証券:112社 |
5位 | あかつき証券:108社 |
提携するIFA法人の数は、大手ネット証券であるSBI証券や楽天証券をおさえて1位となっている。
これには、大手証券会社であったエース証券を買収したことが関係している。
エース証券は、西日本を中心に営業していた対面型の証券会社で、2022年5月に東海東京証券に吸収された。
東日本中心で営業していた東海東京証券に西日本の中心のエース証券が組み込まれ、提携するIFA法人の数が一気に増えたのだ。
同証券はIFAにとって馴染み深い証券会社と言えるだろう。
現役IFAへのアンケートから見る、東海東京証券の強み
前述の通り、東海東京証券は多くのIFA法人と提携している。
では、IFAが東海東京証券を利用する際に便利だと思うポイントはどこにあるのだろうか。
本章では、アンケート結果を元に、東海東京証券がIFA に選ばれている理由を2つ解説する。
利用シェア
まず挙げられるのが、利用シェアの割合が他証券と比べて比較的高い点にある。
アンケートでは、「IFAの証券会社利用シェア」の割合は、以下のような結果となった。
IFAの証券会社利用シェア | |
---|---|
1位 | SBI証券:74% |
2位 | あかつき証券:64% |
3位 | 楽天証券:61% |
4位 | 東海東京証券:41% |
5位 | PWM証券:7% |
SBI・あかつき・楽天の3証券が高くなっており、やや離れて4位に東海東京証券が位置している。
ただ、5位のPWM証券が7%であることを考えれば、IFAが利用するのは上位4つの証券にほぼ限定されていると言える。
前述した通り、東海東京証券では富裕層に向けた独自の商品を提供している。
他の証券では利用できない特典やサービスがあることで、IFAから一定の支持を得ていると考えられる。
預かり資産と担当口座数
預かり資産と担当口座数の多さも、東海東京証券に人気があることを表している。
アンケートの「IFAの預かり資産」と「IFAの担当口座数」は、以下のようになっている。
証券会社別にみたIFAの預かり資産額 | |
---|---|
1位 | SBI証券:2兆683億円 |
2位 | 楽天証券:1兆50億円 |
3位 | 東海東京証券:2,654億円 |
証券会社別にみたIFAの担当口座数 | |
---|---|
1位 | SBI証券:14万6,349口 |
2位 | 楽天証券:9万5,706口 |
3位 | 東海東京証券:3万7,893口 |
1位と2位のSBI証券・楽天証券とは差があるものの、預かり資産は全体の約7%・担当口座数は全体の11%を占めている。
東海東京証券は、大手証券会社としてIFA業界で一定の人気を得ているのだ。
また、IFA法人と連携している証券会社について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にして欲しい。
東海東京証券と提携するIFA法人へ転職するための相談先
東海東京証券は、特に富裕層に対するサービスが充実しており、提携先となっていれば提案の幅は一気に広がるだろう。
では、東海東京証券と提携するIFA法人に転職するにはどうすれば良いのだろうか。
最後の章では、IFAに転職するための具体的な相談先を2つ紹介する。
東海東京証券
東海東京証券では、IFAや転職希望者に向けたセミナーや勉強会が定期的に実施されている。
証券会社の公式サイトには、オンラインセミナーやIFAを対象とした勉強会情報が公開されている。
また、外務員試験の対策研修や業務に関するオペレーション研修など、IFAへ興味がある人を対象にした研修制度も充実している。
問い合わせ先として、電話(03-3553-8142)やメール(ifafrontier@tokaitokyo.co.jp)そしてお問い合わせフォームが示されている。ここまでの記事を読んで興味が湧いた、という人は連絡してみることをお勧めする。
なお、他証券でも東海東京証券と同様にIFA転職希望者への説明会や座談会が開催されている。
各証券会社の座談会に参加してIFAから直接話を聞くことができれば、比較検討の材料にできる。
より自分に合った転職先を見つけるためにも、複数の証券会社から情報を収集しておくことをおすすめする。
転職エージェント
ここ数年でIFAの数は急速に増加しているが、それでもIFAが転職先として注目され始めてからはまだ日が浅い。
そのため、必要な情報がネット上にも少なく、自分だけで十分な判断材料を集めるのは難しいだろう。
また、各IFA法人のHPを見てみると、業務内容や会社方針などの基本情報しか掲載されていないところも多い。
「IFAになる上で重視すべきスキルや経験が知りたい」、「雇用契約と業務委託契約のどちらを選べば良いか迷っている」等の悩みを抱える人も多いはずだ。
IFAへの転職に不安や悩みがある場合は、IFA特化型の転職エージェント「アドバイザーナビ」への相談を検討してほしい。
アドバイザーナビは、大手・中堅証券会社のリテールや外資系プライベートバンカーを含む100名以上の方のIFA転職支援実績を誇っている。
これまで培ってきた転職支援ノウハウを活かし、IFAに転職するという夢を全面的にバックアップすることをお約束する。
また、転職エージェントメンバーは野村證券など大手証券出身者であり、実務面への理解も深い。
無料で面談ができるので、お気軽に相談してみてほしい。
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