- 自分には生命保険の保険金がいくら必要なのかわからない
- 同年代や家族構成別の死亡保険金の目安を知りたい
- 自分に合った生命保険の選び方を知りたい
生命保険の死亡保険金は、もしものときに残された家族の生活を守るためのものだ。
しかし、「平均はいくらなのか」「自分はいくら準備すればよいのか」がわからず、加入や見直しを先送りしている人も多いだろう。
結論からいうと、死亡保険金は平均額だけで決めるものではない。必要な金額は、残された家族に必要な支出から、公的保障・貯蓄・配偶者の収入・既存の保険などを差し引いた「不足額」で決める。
必要な死亡保険金額 = 必要な支出 − 準備済みの資金・公的保障
必要な支出:葬儀・整理費用、遺族の生活費、教育費、住居費、借入返済など
準備済みの資金・公的保障:預貯金、遺族年金、配偶者の収入、死亡退職金、団体信用生命保険、既存の保険など
本記事では、生命保険の死亡保険金の平均額、必要保障額の計算方法、家族構成別の考え方、保険商品の選び方を整理する。
生命保険への加入を検討している人や、すでに加入している保険の保障額を見直したい人は、平均額ではなく「自分の不足額」を確認するところから始めよう。
生命保険の保険金はいくら必要?平均額は参考にとどめる

生命保険に加入する際、死亡保険金をいくらに設定するかによって、保険料の負担は変わる。
保障が少なすぎると、万が一のときに家族の生活費や教育費が不足する。一方で、保障を大きくしすぎると、毎月の保険料が家計を圧迫する。
まずは、同年代や同じライフステージの世帯がどの程度の死亡保障を準備しているのかを確認しよう。
ただし、平均額はあくまで参考情報だ。最終的には、自分の家族構成、貯蓄、公的年金、住居費、教育方針に合わせて必要額を計算する必要がある。
年代別の平均死亡保険金額
生命保険文化センターの2024年度調査では、全生保(民保、簡保、JA、県民共済・生協等を含む)の世帯普通死亡保険金額の平均は1,936万円とされている。
世帯主年齢別の平均額は以下の通りだ。
| 世帯主年齢 | 平均死亡保険金額 |
|---|---|
| 29歳以下 | 1,747万円 |
| 30〜34歳 | 2,526万円 |
| 35〜39歳 | 2,450万円 |
| 40〜44歳 | 2,475万円 |
| 45〜49歳 | 2,313万円 |
| 50〜54歳 | 2,504万円 |
| 55〜59歳 | 2,103万円 |
| 60〜64歳 | 1,910万円 |
| 65〜69歳 | 1,492万円 |
| 70〜74歳 | 1,114万円 |
| 75〜79歳 | 1,158万円 |
| 80〜84歳 | 922万円 |
| 85〜89歳 | 618万円 |
| 90歳以上 | 1,247万円 |
30代から50代前半では2,000万円台の死亡保険金を準備している世帯が多い。
これは、子どもの教育費や住宅ローン、家族の生活費など、死亡時に残された家族へ影響が出やすい時期と重なっているためだ。
一方で、子どもの独立や住宅ローン完済が進むと、必要保障額は下がりやすい。
同年代の平均額を参考にしつつ、「自分の家族にいくら不足するか」を計算することが重要である。
ライフステージ別の必要生活資金と準備済み死亡保険金額
死亡保険金額は、ライフステージによっても変わる。
生命保険文化センターの2024年度調査では、世帯主に万一のことがあった場合の必要生活資金と、準備済みの死亡保険金額も調査されている。
主なライフステージ別の結果は以下の通りだ。
| ライフステージ | 必要生活資金 総額 | 準備済みの 死亡保険金額 | 死亡保険金の 充足率 |
|---|---|---|---|
| 夫婦のみ(40歳未満) | 7,661万円 | 962万円 | 12.6% |
| 夫婦のみ(40〜59歳) | 7,097万円 | 1,350万円 | 19.0% |
| 末子乳児 | 8,503万円 | 1,742万円 | 20.5% |
| 末子保育園児・幼稚園児 | 8,175万円 | 1,784万円 | 21.8% |
| 末子小・中学生 | 7,130万円 | 1,668万円 | 23.4% |
| 末子高校・短大・大学生 | 7,050万円 | 1,613万円 | 22.9% |
| 末子就学終了 | 5,824万円 | 1,009万円 | 17.3% |
| 高齢夫婦無職(60歳以上) | 3,612万円 | 551万円 | 15.3% |
必要生活資金の総額は大きいが、すべてを生命保険だけで準備する必要はない。
遺族年金、預貯金、配偶者の収入、死亡退職金、住宅ローンの団体信用生命保険などを差し引いた不足分を、生命保険で補うのが基本だ。
特に子どもが小さい世帯は、生活費と教育費が長期間残りやすいため、死亡保障の必要性が高くなりやすい。
保険料の負担は平均ではなく「続けられる金額」で決める
死亡保険金額とあわせて確認したいのが、保険料の負担だ。
2024年度調査では、世帯の年間払込保険料は全体平均35.3万円だった。
世帯主年齢別の平均額は以下の通りである。
| 世帯主年齢 | 年間払込保険料 |
|---|---|
| 29歳以下 | 32.2万円 |
| 30〜34歳 | 29.8万円 |
| 35〜39歳 | 31.2万円 |
| 40〜44歳 | 37.4万円 |
| 45〜49歳 | 36.8万円 |
| 50〜54歳 | 38.2万円 |
| 55〜59歳 | 40.7万円 |
| 60〜64歳 | 34.3万円 |
| 65〜69歳 | 35.4万円 |
| 70〜74歳 | 34.5万円 |
| 75〜79歳 | 30.8万円 |
| 80〜84歳 | 28.2万円 |
| 85〜89歳 | 25.3万円 |
| 90歳以上 | 32.6万円 |
平均保険料は参考になるが、「平均と同じ金額を払うべき」という意味ではない。
必要保障額が小さい人は、平均より保険料を抑えても問題ない。反対に、子どもが小さい、住宅ローンがある、配偶者の収入が少ないといった場合は、平均より手厚い保障が必要になることもある。
保険料は、長く払い続けられる範囲で設定しよう。必要以上に高額な保険に加入して途中で解約すると、保障が途切れるだけでなく、支払った保険料が無駄になりやすい。
自分に必要な生命保険の保険金はいくら?計算方法を確認

ここまで平均額を確認してきたが、実際に必要な死亡保険金額は人によって異なる。
自分に必要な保険金額を決めるには、万が一のときに発生する支出を洗い出し、そこから公的保障や準備済み資金を差し引く必要がある。
計算の流れは以下の通りだ。
葬儀・整理費用、遺族の生活費、子どもの教育費、住居費、ローンや借入、親の扶養費などを洗い出す。
預貯金、遺族基礎年金、遺族厚生年金、死亡退職金、勤務先の弔慰金、既存の生命保険、配偶者の収入、団体信用生命保険などを差し引く。
不足額が必要な死亡保険金額の目安になる。保障が必要な期間に合わせて、定期保険・収入保障保険・終身保険などを選ぶ。
独身の場合|葬儀・整理費用を中心に考える
独身の場合、両親やきょうだいを経済的に支えているケースを除けば、手厚い死亡保障の必要性は高くない。
主に考えるべき費用は、葬儀費用、遺品整理費用、未払いの医療費・税金・借入などだ。
鎌倉新書の2026年調査では、葬儀費用の総額平均は96.73万円とされている。葬儀形式別では、一般葬122.01万円、家族葬96.39万円、一日葬74.43万円、直葬・火葬式49.56万円である。
ただし、葬儀費用は地域、参列者数、宗教者への謝礼、お墓・納骨堂・仏壇の有無によって大きく変わる。
独身者であれば、まずは以下の費用を整理しよう。
- 葬儀費用
- 納骨・墓地・仏壇などの費用
- 遺品整理・住まいの原状回復費用
- 未払いの医療費・税金・借入
- 親やきょうだいを扶養している場合の生活費
これらを貯蓄で賄えるなら、死亡保険は不要または少額で足りる場合がある。
貯蓄が少なく、家族に葬儀・整理費用を負担させたくない場合は、100万〜300万円程度の死亡保障を検討するのも一つの方法だ。
配偶者がいる場合|生活費と住居費を確認する
配偶者がいる場合は、葬儀・整理費用に加えて、残された配偶者の生活費を考える必要がある。
特に、配偶者の収入が少ない場合や、家計の大部分を自分の収入で支えている場合は、必要保障額が大きくなりやすい。
一方で、配偶者が働いている場合や、預貯金が十分にある場合、必要な死亡保障は小さくなる。
配偶者がいる世帯では、以下を確認しよう。
| 確認項目 | 見方 |
|---|---|
| 毎月の生活費 | 食費、光熱費、通信費、保険料、車関連費などを把握する。 |
| 住居費 | 賃貸なら家賃が残る。住宅ローンは団体信用生命保険で完済されるか確認する。 |
| 配偶者の収入 | 現在の収入だけでなく、将来働けるか、就労予定があるかも確認する。 |
| 遺族年金 | 子の有無、厚生年金加入歴、配偶者の年齢で受給内容が変わる。 |
| 預貯金・退職金 | 生活防衛資金として使える額と、老後資金として残したい額を分ける。 |
遺族基礎年金は、子のある配偶者または子が対象となる。2026年度は、子のある配偶者の場合、年額847,300円に子の加算が付く。子の加算額は1人目・2人目が各243,800円、3人目以降が各81,300円だ。
会社員や公務員など厚生年金に加入している人が亡くなった場合は、一定の要件を満たす遺族に遺族厚生年金が支給されることがある。遺族厚生年金の額は、死亡者の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3を目安に計算される。
配偶者がいる場合は、生活費の総額をそのまま生命保険で準備するのではなく、遺族年金や配偶者の収入を差し引いて不足額を見積もろう。
子どもがいる場合|教育費と生活費の期間を見積もる
子どもがいる場合は、遺族の生活費に加えて教育費を準備する必要がある。
子どもの年齢が低いほど、生活費や教育費を支える期間が長くなるため、必要保障額は大きくなりやすい。
文部科学省の令和5年度子供の学習費調査では、幼稚園から高校までの1年間の学習費総額は以下の通りである。
| 学校種別 | 1年間の学習費総額 |
|---|---|
| 公立幼稚園 | 18万4,646円 |
| 私立幼稚園 | 34万7,338円 |
| 公立小学校 | 36万6,599円 |
| 私立小学校 | 174万1,516円 |
| 公立中学校 | 54万2,450円 |
| 私立中学校 | 156万359円 |
| 公立高等学校(全日制) | 59万6,954円 |
| 私立高等学校(全日制) | 117万9,261円 |
公立か私立かによって、教育費は大きく変わる。
たとえば、小学校から高校まですべて公立か、途中から私立かによって、必要な保障額は数百万円単位で変わることがある。
大学費用も確認しておきたい。
| 区分 | 入学料 | 授業料 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 国立大学(標準額) | 28万2,000円 | 年53万5,800円 | 標準額として使われる金額。学部・大学により異なる場合がある。 |
| 公立大学(平均) | 38万2,806円 | 年53万6,520円 | 地域内・地域外の区分で入学料が変わることがある。 |
| 私立大学(平均) | 24万365円 | 年96万8,069円 | 令和7年度の初年度納付金は平均150万7,647円。 |
子どもの教育費を見積もるときは、以下の順番で考えると整理しやすい。
- 子どもの人数と現在の年齢を確認する
- 幼稚園から高校まで公立・私立のどちらを想定するか決める
- 大学進学の有無、国公立・私立、自宅通学・下宿を想定する
- 児童手当、奨学金、高等教育修学支援制度、祖父母からの援助などを差し引く
- 不足分を死亡保険金で補う
教育費は進路によって大きく変わるため、最初から正確に決める必要はない。
ただし、子どもが小さい時期は必要保障額が大きくなりやすいため、子どもの独立までの期間を定期保険や収入保障保険でカバーする設計が検討しやすい。
住宅ローンや賃貸住宅の住居費も確認する
死亡保険金額を考えるときは、住居費も重要だ。
住宅ローンを組んでいる場合、団体信用生命保険に加入していれば、契約者が亡くなったときに住宅ローン残債が完済されることが多い。
その場合、残された家族の住居費負担は大きく下がるため、死亡保険金額を抑えられる可能性がある。
一方、賃貸住宅の場合は、死亡後も家族が住み続ける限り家賃が発生する。
賃貸世帯では、家賃を何年分カバーするかを考え、必要保障額に含めよう。
住宅ローンがある場合でも、団体信用生命保険の保障内容は必ず確認しておきたい。がん・三大疾病・就業不能などの特約が付いているか、夫婦連生型か、ペアローンの場合はどちらの債務が残るかで、必要な生命保険は変わる。
必要保障額を計算するときに差し引くもの
死亡保険金額を大きくしすぎないためには、必要な支出だけでなく、差し引けるお金も確認することが重要だ。
| 差し引けるもの | 確認する内容 |
|---|---|
| 預貯金・投資資産 | すぐに使える資金と、老後資金として残したい資金を分ける。 |
| 遺族基礎年金 | 子のある配偶者または子が対象。子の人数で加算額が変わる。 |
| 遺族厚生年金 | 会社員・公務員など厚生年金加入者の遺族が対象になる場合がある。 |
| 配偶者の収入 | 現在の収入、就労継続の可能性、育児・介護による制約を確認する。 |
| 死亡退職金・弔慰金 | 勤務先の規程や福利厚生を確認する。 |
| 団体信用生命保険 | 住宅ローン残債がなくなるか、ペアローンの場合はどこまで対象か確認する。 |
| 既存の生命保険 | 死亡保険金、収入保障保険、勤務先の団体保険、共済などを確認する。 |
必要な支出をすべて生命保険でまかなうと、保険料が高くなりやすい。
すでに準備できている資金を差し引き、足りない分だけを保険で補う設計にすれば、過不足を抑えやすくなる。
保険金がいくら必要かを押さえたら!自分に適した生命保険の選び方

必要な死亡保険金額を計算したら、次に保険の種類を選ぶ。
生命保険は、商品によって保険期間、保険料、受け取り方、貯蓄性が異なる。
「何となく安心だから終身保険」「保険料が安いから定期保険」と選ぶのではなく、必要保障額と必要な期間に合わせて選ぶことが大切だ。
保障期間で保険の種類を選ぶ
死亡保障を準備する主な保険には、定期保険、収入保障保険、終身保険などがある。
| 保険の種類 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 定期保険 | 子どもが独立するまで、住宅ローン返済中など、一定期間だけ大きな保障が必要な場合。 | 満期後は保障がなくなる。更新型は更新時に保険料が上がりやすい。 |
| 収入保障保険 | 残された家族の生活費を毎月の年金形式で準備したい場合。 | 時間の経過とともに受取総額が減る。教育費など一時的な大口支出は別に考える。 |
| 終身保険 | 葬儀費用、相続資金、死後整理費用など、一生涯必要な保障を準備したい場合。 | 定期保険より保険料が高くなりやすい。途中解約時の返戻金は契約条件により異なる。 |
| 養老保険・個人年金保険など | 死亡保障と貯蓄を兼ねたい場合。 | 保障目的と貯蓄目的を混ぜると、保険料が高くなりやすい。資産形成は他の手段とも比較する。 |
子どもが小さい世帯や住宅ローン返済中の世帯は、一定期間だけ大きな死亡保障が必要になりやすい。
この場合は、定期保険や収入保障保険で必要な期間だけ保障を持つと、保険料を抑えやすい。
一方、独身者の葬儀費用や高齢期の死亡整理資金など、一生涯必要な小口保障には、終身保険が選択肢になる。
ライフプランから必要な期間を決める
生命保険は、いつまで保障が必要かを決めることが重要だ。
たとえば、子どもがいる場合は、子どもが独立するまでの期間に大きな保障が必要になりやすい。
子どもが大学を卒業する時期、住宅ローンの完済時期、配偶者が働ける時期などを考え、保障期間を設定しよう。
必要な保障期間の目安は以下の通りだ。
| 目的 | 保障期間の考え方 |
|---|---|
| 子どもの生活費・教育費 | 末子が独立する年齢まで。 |
| 住宅ローン返済中の家計保障 | 住宅ローン完済まで。ただし団信でローンが消える場合は保障額を調整する。 |
| 配偶者の生活費 | 配偶者が働けるまで、または年金受給まで。 |
| 葬儀・整理費用 | 一生涯必要なため、終身保障も検討する。 |
必要な保障期間を長くしすぎると、保険料が高くなりやすい。
子どもの独立や住宅ローン完済など、保障が小さくなるタイミングを決めておくと、保険料を抑えやすい。
保険商品を比較するときの確認ポイント
保険商品を選ぶ際は、複数の保険会社・商品を比較することが大切だ。
同じ死亡保険金額でも、保険期間、保険料、健康状態による引受条件、解約返戻金の有無などが異なる。
比較時は、以下を確認しよう。
- 死亡保険金額
- 保険期間(10年、20年、60歳まで、終身など)
- 保険料と払込期間
- 更新型か、契約期間中の保険料が固定されるか
- 健康状態や職業による引受条件
- 解約返戻金の有無
- リビング・ニーズ特約など、死亡前に使える特約の有無
特に更新型の定期保険は、更新時に保険料が上がることがある。
40代で安く加入できても、50代・60代で更新したときに保険料が大きく上がる可能性があるため、更新後の保険料も確認しておきたい。
保険料の安さだけで選ばず、必要な保障期間と支払える保険料のバランスを見よう。
無理のない範囲で保険料を決める
万が一のリスクに備えるため、手厚い保障を準備することは大切だ。
しかし、保険料が高すぎると、家計を圧迫して途中で解約する原因になる。
生命保険は、長期間にわたって保険料を支払うことが多い。現在は問題なく払えても、10年後・20年後に教育費や住宅ローン、老後資金の準備と重なり、負担が重くなることがある。
保険料の予算は、以下の順番で決めるとよい。
- 毎月の固定費と生活費を確認する
- 貯蓄・投資に回したい金額を先に決める
- 残りの中から保険料に使える上限を決める
- 上限内で死亡保険金額・保険期間を調整する
必要保障額が大きい場合でも、すべてを終身保険で準備すると保険料が高くなりやすい。
子どもが独立するまでの大きな保障は定期保険や収入保障保険で準備し、葬儀費用など一生涯必要な保障は終身保険で少額準備するなど、目的ごとに使い分けると現実的だ。
死亡保険金の相続税非課税枠も確認する
死亡保険金は、相続税の対象になる場合がある。
ただし、相続人が受け取る死亡保険金には、一定の非課税枠がある。
死亡保険金の非課税限度額 = 500万円 × 法定相続人の数
たとえば、法定相続人が配偶者と子ども2人の合計3人であれば、非課税限度額は1,500万円となる。
ただし、相続税の計算は、保険契約者、被保険者、受取人の関係や他の財産の状況によって変わる。
相続税対策として生命保険を活用する場合は、税理士などの専門家にも確認しよう。
生命保険の保険金がいくら必要なのかを把握してから保険を選ぼう

生命保険の死亡保険金額は、平均額だけで決めるものではない。
同年代やライフステージ別の平均額は参考になるが、本当に大切なのは、残された家族に必要な支出と、すでに準備できている資金・公的保障を差し引いた不足額を把握することだ。
まずは、葬儀・整理費用、配偶者の生活費、子どもの教育費、住居費、ローンなどを洗い出そう。
次に、預貯金、遺族年金、配偶者の収入、死亡退職金、団体信用生命保険、既存の生命保険を差し引く。そこで残った不足額が、死亡保険金額の目安になる。
必要保障額が大きい時期は、定期保険や収入保障保険で一定期間だけカバーする方法がある。葬儀費用や相続資金など、一生涯必要な少額保障には終身保険が選択肢になる。
保険選びで重要なのは、必要な保障を準備しつつ、無理なく払い続けられる保険料にすることだ。
判断に迷う場合は、既存契約の内容、遺族年金の見込み、教育費、住宅ローン、相続税の扱いなどを整理したうえで、保険の専門家やファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの方法である。
平均額ではなく、自分の家族に必要な金額を把握してから、生命保険を選ぼう。
出典
生命保険文化センター「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」(発行:2025年1月)
日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」(更新日:2026年4月1日)
日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)」
鎌倉新書「【第7回】お葬式に関する全国調査(2026年)」
文部科学省「令和5年度子供の学習費調査 調査結果の概要」(更新日:2026年1月16日)
文部科学省「私立大学等の令和7年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」
文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」
文部科学省「高等教育の修学支援新制度」
国税庁「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」(更新日:2025年4月1日)


