- 終身医療保険の選び方がわからない
- 各保険会社の終身医療保険プランを比較したい
- 終身医療保険の概要を知りたい
終身医療保険には契約の更新がなく、生涯にわたる保障が付いてくるという特徴がある。
安定した保障を求め終身医療保険への加入を検討しているが、どの保険会社のプランを選ぶべきか迷っているという方は少なくないだろう。
本記事では、終身医療保険の概要や各会社毎の比較、そして保険を選ぶ際のポイントについて解説する。
終身医療保険のプラン内容を比較して自分に合ったものを選びたい人は、参考にしてもらいたい。
終身医療保険とは
終身医療保険とは、文字通り、終身で保障される医療保険のことである。
医療保障が一生続くため、加入しているだけで、将来の治療費負担をある程度軽減できる。
ただ、終身医療保険は各保険会社が販売しており、商品性に違いがみられる。
自分に合った終身医療保険を選ぶために、終身医療保険の基本的な特徴について解説する。
終身医療保険の特徴
終身医療保険は、保障が生涯にわたり続く医療保険である。
医療保険には、この終身医療保険のほか、定期医療保険がある。
定期医療保険は、一定期間のみ保障を受けられる保険である。
医療保険は、基本的に入院や手術、通院、先進医療などを受けたときに保障される。商品によっては、特約を付帯したり、不要な保障を外したりすることができる。
医療保険には大きく分けて、日額タイプと一時金タイプがあり、まずは2つのタイプから絞り込むとよい。
また医療保険のなかには、女性特有の病気の保障を手厚くした女性向けの医療保険や健康に不安があっても申し込める引受基準緩和型などもある。
細かい点を含めると特徴的な商品も多く、自分に合った商品が見つかるだろう。
なお、終身医療保険と定期医療保険の違いについては以下の記事で詳しくまとめているので、気になる方はぜひチェックしてほしい。
終身医療保険のメリットとデメリット
治療費の負担を軽減できる終身医療保険にも、メリットとデメリットがある。
終身医療保険のメリットは、一生涯保障が続く点である。
健康なうちに加入しておけば、将来の治療費負担を抑えられるだろう。
また保険料が上がらない点もメリットである。保険料が一定であるため、支出計画を立てやすく、保険を継続しやすい。
一方、終身医療保険のデメリットは、払込方法を終身払いにすると、退職後も保険料を負担しなければならない点にある。
有期払い(短期払い)にして退職後の保険料の負担をゼロにすることも可能だが、毎月支払う保険料は高くなる。
また定期医療保険と比べた場合、若いときの保険料は割高となる。
定期保険は年齢に合わせた保険料が設定されているが、終身医療保険の保険料が平準化されている。
終身医療保険が必要な人の特徴
終身医療保険は、一生涯の保障を得られる医療保険である。
加入時だけのリスクだけでなく、高齢時のリスクを踏まえた保険だ。
長い人生を考えると、病気やケガで治療費を負担しなければならない可能性は高い。
将来を含めた治療費の負担を考え、余剰資金で十分な治療を受けられない可能性がある場合は医療保険が必要となる。
基本的には公的医療保険があるため、治療費の負担は抑えられているが、自己負担分や治療費以外の諸費用などの支出がある。
金銭的不安を解消し、治療に専念したい方にも終身医療保険はお勧めである。
なお、医療保険とその他の保険との違いについてはこちらの記事でまとめている。あわせて参考にしていただくと、医療保険の特徴やその必要性についての理解も深まるだろう。
各保険会社の終身医療保険プランの比較
具体的にどのような終身医療保険が販売されているか、3社の保険プランを比較していく。
特徴の出やすい外来手術の倍率や手術の対象をピックアップしているが、ここで紹介する3社は同じ設計となっている。
ほかの商品との違いがわかる商品性を紹介するので、保険選びの参考にしていただきたい。
チューリッヒ生命 終身医療保険プレミアムZ
- 手術給付金(外来) 5倍
- 手術の対象 公的医療保険連動(約1,000種類)
- 先進医療給付金なし
- シンプル設計(30歳男性) 月払保険料 870円
※シンプル設計は、比較しやすいよう、特約を極力外した基本保障のみでシミュレーションしたものである。
チューリッヒ生命の「終身医療保険プレミアムZ」は、公的医療保険に連動した終身医療保険である。
公的医療保険に連動している点や外来手術5倍である点は、ほかの商品と同じだ。
先進医療特約を外すこともでき、30歳男性の月払保険料は870円となる。
特徴のある商品性として、「8大疾病延長入院給付」「ストレス性疾病延長入院給付」「入院一時金」を特約として付帯できる。
特に「ストレス性疾病延長入院給付」では、統合失調症や神経症性障害、更年期障害などの疾病について、1入院につき365日まで保障される。
オリックス生命 医療保険CURE Next
- 手術給付金(外来) 5倍
- 手術の対象 公的医療保険連動(約1,000種類)
- 先進医療給付金あり
- シンプル設計(30歳男性) 月払保険料 1,315円
※シンプル設計は、比較しやすいよう、特約を極力外した基本保障のみでシミュレーションしたものである。
オリックス生命の「医療保険CURE Next」も、公的医療保険に連動した終身医療保険である。
先進医療特約を付帯して、30歳男性の月払保険料は1,315円となる。
「三大疾病特則」を付帯すれば、三大疾病は支払日数無制限、七大疾病は1入院の支払限度日数が120日に延びる。
入院一時金を付帯し、短期入院に備えることも可能だ。
ライフネット生命 終身医療保険 じぶんへの保険3
- 手術給付金(外来) 5倍
- 手術の対象 公的医療保険連動(約1,000種類)
- 日帰り入院でも5日分を受け取れる
- 先進医療給付金なし
- シンプル設計(30歳男性) 月払保険料 1,578円
※シンプル設計は、比較しやすいよう、特約を極力外した基本保障のみでシミュレーションしたものである。
ライフネット生命の「終身医療保険 じぶんへの保険3」も、公的医療保険に連動している。
公的医療保険連動(約1,000種類)は最近の主流で、保険会社によっては88種類タイプがある。
日帰り入院でも5日分(日額5,000円なら2.5万円)を受け取れるため、先進医療給付金なしでも、30歳男性で、月払保険料は1,578円となる。
条件が同一ではないため、ほかの2社との単純比較は難しい。
三大生活習慣病への保障を手厚くすると、三大生活習慣病の支払限度日数は無制限となり、がん治療給付金50万円が保障され、先進医療給付金が付帯される。
終身医療保険を選ぶ際のポイント
終身医療保険は、一生涯の医療保障を受けられる。定期的に見直しする必要はあるが、問題なければ長期に渡り頼ることになるため、時間の許す限り丁寧に選定したい。
そこで、自分に合った終身医療保険を見つけるために、選ぶポイントを紹介する。
自分のライフステージとニーズを明確にする
終身医療保険は、おもに中高齢になったときの治療費負担を軽減するために加入する。
早めに加入すれば、若いときの病気やケガも保障される。終身医療保険の加入を検討している方のライフステージやニーズはさまざまだ。
新入社員や新婚、子の出産期・独立期、退職前後などのライフステージや家計の状況によって、終身医療保険に対する期待も変化する。
終身医療保険を選ぶ際には、現在のライフステージと将来のライフステージの変化、ライフステージごとニーズを明確にすることが重要である。
保険会社の信頼性を確認する
保険会社の経営破綻は、1997年の日産生命から2008年の大和生命まで8社あり、破綻後は、契約移転や営業再開している。
破綻により、予定利率は引き下げられるため、契約を継続しても保険料は上がる可能性が高い。
終身医療保険は掛捨タイプが多く、貯蓄タイプよりも破綻による影響は小さいかもしれないが、他社へ切り替えようとしても、健康状態によっては新規加入できない可能性もある。
加入する前に、信頼できる保険会社を選定したい。
保険会社の内部状況を詳細に知ることは難しい。保険会社の財務の健全性を判断するために用いる、ソルベンシー・マージン比率を参考にする方法もある。
この比率が200%を下回ると業務改善命令等の対象となるが、200%を超えていると安全というわけでもない。
ただ、財務状況を知るひとつの目安にはなるので、気になる方は調べてみよう。
将来的な保険料の負担と保障内容のバランスを考える
終身医療保険の保険料は、一生涯変わらないため、資金計画は立てやすい。
しかし、収入やほかの支出は変動する。また終身医療保険だけでなく、ほかの保険にも加入しているだろう。
保険契約を安定して継続するためには、加入時の保障内容の確認だけでなく、数十年のキャッシュフローを作成することが重要である。
保障は手厚いほど安心できるが、保険料の負担は重くなる。
保険を使わなければ保険料は無駄になるため、保険ですべてのリスクをカバーするのではなく、貯蓄と併用したい。保険は少ない保険料で大きな保障を得られるが、使い道は対象となる保障に限定される。
状況に合わせて使い道を変えられる現金を上手に活用し、保険については保険料と保障内容のバランスを考えよう。
まとめ
本記事では、終身医療保険の概要や各会社毎の比較、保険を選ぶ際のポイントについて解説した。
終身医療保険を選ぶ際は、各保険会社のプランの特性を理解し、自らのライフスタイルやニーズと照らし合わせてみることが重要となる。
そのため、一人で自分に最適な終身医療保険を見つけることが難しいと感じた方は、保険のプロに相談することも検討しよう。
一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、的確に必要な保険を選択することができるはずだ。
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