MENU

医療保険の保険料適正額はどれくらい?月額平均額や保険の選び方のポイントを解説

この記事で解決できるお悩み
  • 医療保険の保険料の平均額が知りたい
  • 医療保険の保険料額のシミュレーションがしたい
  • 保険料に見合った医療保険の選び方がわからない

公益財団法人 生命保険文化センターの調査によると、「疾病入院給付金が支払われる生命保険」の加入率は65.7%と、病気や入院に備える保険の加入率は過半数を占めている。

少子高齢化が進む日本では、老後の生活に備え医療保険への加入を検討する人が増えてきている。

これから医療保険に加入する方や保険を見直したいという方は、保険加入者が保険料をどれくらい払っているか、その平均を知りたいのではないだろうか。

そこで本記事では、医療保険の保険料の平均額やシミュレーション事例、保険料に見合った医療保険を選ぶポイントについて解説する。

医療保険加入前に保険料について勉強したいという人は、ぜひ参考にしてほしい。

目次

医療保険の保険料平均額はいくら?

医療保険の保険料平均額はいくら? 生命保険ナビ

医療保険の平均保険料のみを示したデータはないものの、公益財団法人 生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」などの調査にて、医療保険を含めた生命保険全体の年間払込保険料(全生保)の平均額が確認できる。

同調査から見る、医療保険の保険料平均額を見ていこう。

年代別の保険料平均額

「2022年(令和4)生活保障に関する全国実態調査(2023年3月)」によると、生命保険の年間払込保険料の平均は17万9,000円となっている。

月払に直すと、月に約1万5,000円である。以下では、年代別の保険料平均額も紹介する。

年齢別平均額
18~19歳13万9,000円
20歳代10万6,000円
30歳代16万4,000円
40歳代20万1,000円
50歳代21万6,000円
60歳代18万2,000円
70歳代14万4,000円
参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022年(令和4)生活保障に関する全国実態調査」
参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022年(令和4)生活保障に関する全国実態調査」

20代以下の年代の払込保険料は低く、社会人として現役世代であり世帯を持つ人が増える30〜50代は払込保険料が高くなっていることがわかる。

次に同調査より、払込保険料の金額別の割合を見ていこう。

スクロールできます
年齢別12万円
未満
12~24万円
未満
24~36万円
未満
36~48万円
未満
48~60万円
未満
60万円
以上
18~19歳61.523.17.70.00.07.7
20歳代57.225.16.41.11.10.5
30歳代38.731.215.53.30.82.5
40歳代32.232.615.75.12.63.7
50歳代30.531.216.16.63.14.6
60歳代42.028.412.74.42.13.6
70歳代50.729.28.32.90.52.2
参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022年(令和4)生活保障に関する全国実態調査」
参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022年(令和4)生活保障に関する全国実態調査」

いずれの年代でも、年間払込保険料の金額の割合が多いのは、12万円未満と12〜24万円未満である。

特に30代になると年間払込保険料はそれまでと比べて増加し、50代にかけて増加する傾向が見られる。

さらに同調査では、「年収が高いほど年間払込保険料が増加する」「子どもがいる世帯のほうが年間払込保険料が多い」などの傾向が見られた。

公益財団法人 生命保険文化センターの「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査(2021年12月)」では、世帯主年齢別の年間払込保険料のデータが出ている。

2015年・2018年・2021年の調査結果を見ていこう。

スクロールできます
2015年2018年2021年
全体38万5,000円38万2,000円37万1,000円
29歳以下24万2,000円23万3,000円21万5,000円
30~34歳27万6,000円29万8,000円26万2,000円
35~39歳32万9,000円38万円38万2,000円
40~44歳41万円34万5,000円34万8,000円
45~49歳44万2,000円42万7,000円37万5,000円
50~54歳49万8,000円48万3,000円43万2,000円
55~59歳49万2,000円45万3,000円43万6,000円
60~64歳43万4,000円43万9,000円38万4,000円
65~69歳33万9,000円33万8,000円43万6,000円
70~74歳30万7,000円29万9,000円33万7,000円
75~79歳30万円35万3,000円31万4,000円
80~84歳30万6,000円29万5,000円28万6,000円
85~89歳21万1,000円36万5,000円35万8,000円
90歳以上21万4,000円25万5,000円25万6,000円
参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」

月払に直すと、一世帯あたりの月額保険料は約3万円が平均値となる。

各データを見ると、年間払込保険料が多くなるピークは35〜69歳となっている。

年齢が高いほど保険料が高くなること、配偶者や子どもの保障分、相続を見据えた保険の運用などの要因が、中高年齢層の保険料を高くしている理由と推察される。

なお、近年では月額負担がワンコイン程度の医療保険も多く販売されている。

おすすめのお得な保険料で加入できる医療保険をいくつか紹介するので、医療保険の必要性は感じているものの、毎月の保険料の負担が大きく、加入を迷っているという方には特に参考にしてほしい。

チューリッヒ生命 終身医療保険プレミアムZ

入院、手術、放射線治療まで月々1,000円台からの保険料で備えられる終身医療保険だ。

手術は入院の有無にかかわらず約1,000種類を保障し、また健康還付給付金特約を付加すると5年間健康に過ごせたら、5万円の給付金が受け取れる。

35歳・男性・お手軽プラン 保険料月額1,134円

SBI生命 終身医療保険Neo

お手頃な保険料で一生涯保障が得られる終身医療保険。

入院をしたとき一時給付金が受け取れ、終身3大疾病一時給付金特約を付加すれば、所定の3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)になったときも手厚くカバーできる。

入院給付金日額は1日あたり5,000円~最高15,000円まで1,000円刻みで選べる。

35歳・男性・基本プラン 保険料月額1,190円

ネオファースト生命 ネオdeいりょう

主契約(入院保障)以外はオプションであり、お客さまのニーズに合わせてさまざまな特約・特則を組み合わせることがでる終身医療保険だ。

健康状況が所定の基準を満たす場合、健康保険料率が適用され、保険料が安くなる。

35歳・男性 保険料月額1,194円

以上のように、月1,000円台で加入できる医療保険もある。

この金額ならば、コーヒー2,3杯程度だ。

また、ここで紹介している保険料は基本的な保障のみであるので、このプランに必要な特約を付け、より自分に合った保険を見つけてほしい。

保障を厚くしたいからと、特約を多く付ければ、もちろん保険料も上がっていく。

保障と保険料のバランスをとりながら検討してほしい。

あわせて読みたい

性別毎の保険料平均額

保険料の金額は、同じ年齢であっても性別によって変化するのが一般的だ。

例えば終身保険だと、平均寿命が長く死亡率が低い女性のほうが安くなる傾向が見られる。

逆に個人年金保険だと、長く年金を受け取る女性のほうが高く設定されるケースが多い。

「2022年(令和4)生活保障に関する全国実態調査(2023年3月)」から、男女別の保険料平均額を紹介する。

性別別・年代別の年間払込保険料は次の通りだ。

男性女性
平均20万6,000円16万円
18~19歳18万2,000円9万円
20歳代11万9,000円9万6,000円
30歳代19万9,000円14万円
40歳代22万4,000円18万6,000円
50歳代25万5,000円19万円
60歳代21万2,000円15万9,000円
70歳代16万4,000円13万円
参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022年(令和4)生活保障に関する全国実態調査」
参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022年(令和4)生活保障に関する全国実態調査」

同調査を見ると、女性のほうがいずれの年代も年間払込保険料が低くなっていた。

理由としては、女性のほうが平均年収が低く払込保険料を抑え気味になっている、配偶者が保険料を支払っているなどが考えられる。

とはいえ女性は女性特有の病気に関する保険も考える必要があることから、男性より保険料がかかるケースもあるだろう。

あわせて読みたい

自分に適切な保険料を決めるポイントとは

医療保険の保険料は、主に次の項目によって個人ごとに決定される。

スクロールできます
医療保険の保険料を決定する項目保険料変動の詳細
保険期間保険期間の長さによって変わる
保険料の払込期間終身保険などで保険料払込期間が保険期間と異なる場合、保険料払込期間によって変わる
保障内容入院給付金・手術給付金・死亡保険金などの金額や、その他特約の数によって変わる
加入時の年齢加入時の年齢が高いと、病気・ケガの発生や手術のリスクが上がるので、保険料が上昇する傾向がある
加入時の健康状態加入当時の健康状態や持病の状態、たばこの有無など保険加入後に給付金・保険金が発生する可能性が高い人は保険料が高めになる傾向がある

上記の表から保険料を決定する項目がわかる。

「保険期間」とは、保障が続く期間のことであり、「保険料の払込期間」とは異なる場合もある。

例えば終身保険であれば、保険期間は生涯死ぬまで続くが、払込み期間は契約から15年・20年・30年や60歳まで・65歳まで、などのように自由に設定できる商品もある。

この場合、短期払いにすると払込総額でみれば安くなるが、月額負担は高くなる。

また、保障内容については、入院給付金が「一日あたり5,000円」より「一日あたり15,000円」の方が当然保険料は高くなる。

給付金が多い、つまり保障内容が手厚いほど、自ずと保険料も高くなるということだ。

中でも加入時の年齢は特に重要である。

若いほど病気や死亡のリスクは低く、年齢を重ねれば病気のリスクは高くなる。従って年齢が上がると保険料も高くなるのだ。

保険は長年の統計から保険料を導き出しており、リスクが上がったり、保障が厚くなると保険料も高くなるのが基本だ。

あわせて読みたい

医療保険の保険料のシミュレーション【30代男性の事例】

医療保険の保険料のシミュレーション【30代男性の事例】 生命保険ナビ

医療保険や生命保険の保険料のシミュレーションを、30代(10月1日生まれ)・男性・月払を事例にして紹介する。

今回シミュレーションを行ったのは、オリックス生命、SOMPOひまわり生命、メットライフ生命の3社だ。商品や特約にもよるが、おおよそ2,000円〜2万円前後の保険料で収まっている。

なおシミュレーション結果は、2023年11月現在のものである。

また、半年払・年払・一時払などは、シミュレーションの保険料より安くなると想定しておこう。

あわせて読みたい

オリックス生命の場合 

オリックス生命の場合、30歳男性の医療保険のシミュレーション結果は次の通りだった。

保険商品の種類月払の保険料
死亡保険|定期保険ブリッジ
(保険金額1,000万円、保険期間30歳満了)
1,883円
死亡保険|収入保障保険キープ
(年金月額10万円、60歳満了、支払保証期間1年)
2,450円
死亡保険|終身保険ライズ
(保険金額1,000万円、保険料払込期間60歳まで)
2万1,640円
医療保険|医療保険キュア・ネクスト
(基本プラン、入院給付金日額5,000円、先進医療給付金・一時金あり、死亡保障なし)
1,470円
がん保険|がん保険ビリーブ
(基本給付金額1万円、がん先進医療給付金・一時金あり、がん通院給付金なし、保険料払込期間60歳まで)
4,535円

SOMPOひまわり生命の場合 

SOMPOひまわり生命の場合、30歳男性の医療保険のシミュレーション結果は次の通りだった。

保険商品の種類月払の保険料
終身医療保険|健康をサポートする医療保険 健康のお守り
(入院給付金日額1万円、保険料払込期間60歳まで、特約なし)
4,590円
終身医療保険|限定告知医療保険 新健康のお守りハート
(入院給付金日額1万円、保険料払込期間終身、特約なし)
6,290円
がん保険|健康をサポートするがん保険 勇気のお守り
(がん治療給付型、保険料払込期間60歳まで、特約なし、非喫煙者)
1,550円
収入保障保険|じぶんと家族のお守り
(年金月額10万円、保険料払込期間60歳まで、払込方式平準、標準体、特約なし)
2,670円
終身保険|一生のお守り
(保険金額1,000万円、保険料払込期間60歳まで、特約なし)
24,130円

メットライフ生命の場合

メットライフ生命の場合、30歳男性の医療保険のシミュレーション結果は次の通りだった。

保険商品の種類月払の保険料
医療保険|マイフレキシィ
(入院給付金日額1万円、特約なし)
1,300円
がん保険|ガードエックス
(充実プラン、特約なし)
2,657円
死亡保険
(保険金額1,000万円、保険料払込期間60歳まで、非喫煙者、標準体、血圧基準値)
1,530円
持病持ち向けの医療保険|マイフレキシィゴールド
(入院給付金日額1万円、特約なし)
3,610円

保険料に見合った医療保険の選び方

保険料に見合った医療保険の選び方 生命保険ナビ

払込保険料に見合った医療保険や生命保険を選ぶには

  • 自分のライフステージに合わせる
  • 必要な保障内容を確認する
  • 保険会社の信頼性を確認する

以上の3点を意識しよう。

自分のライフステージに合わせる

医療保険は、自分のライフステージに応じて選ぶことをおすすめする。

ライフステージに合わせた医療保険の選び方の一例を紹介しよう。

就職するタイミングの医療保険であれば、病気やケガによる出費へのリスクへの対策が大切である。

まだ十分でない貯金・収入を踏まえ、治療や入院にかかるお金を保障する医療保険を選ぶとよい。

30〜40代で結婚や子育てが発生するライフステージでは、世帯主が亡くなったときに残された家族への保障として、死亡保険や収入保障保険などの検討がおすすめだ。

子どもが独立する時期や定年が近づいた時期なら、子どもや配偶者へ残す相続財産を意識した保障、がんに対する保障、長期の入院にも対応できる保障が付く医療保険がよいだろう。終身医療保険やがん保険などが候補に挙がる。

例に挙げたようなライフステージごとに必要になりそうな保障内容をチェックし、ライフステージに合わない医療保険の保険料を無駄に支払わないよう注意しよう。

必要な保障内容を確認する

各医療保険の保障内容は、保険の種類や商品性、付けられる特約などによって大きく変わる。

自分にとって必要な保障だけが付いている医療保険を選ぶことで、不要な保障に対する保険料の無駄遣いを避けられる。

例えば医療保険なら、保険料変動にかかわる次の内容をチェックするとよい。

  • 入院給付金の金額
  • 手術給付金の金額や支払要件
  • 1度の入院に対する支払限度日数
  • 付与できる医療関係の特約と特約ごとの保険料
  • 保険料の払込が終わる期間

保険会社の信頼性を確認する

医療保険の商品性に加えて、保険会社自体の信頼性を確認しよう。

保障内容を気に入っても、手続きが遅い、理由をつけて保障を断られる、具体的な保険料や特約の扱いについて説明が足りないなど、保険会社由来のトラブルのリスクがあるからだ。

また、財政状態の悪化で経営破綻し、保険金などの保障が一切なくなる可能性もある。

保険会社の信頼性を確認する方法として、手っ取り早いのは知名度や口コミのチェックである。

具体的な数値で比較したいなら、保険会社の経営の安全度を表すソルベンシー・マージンを見るとよいだろう。

ソルベンシー・マージン比率は、200%以下なら経営が危険、400%以上なら安心経営と判断できると言われている。

まとめ

まとめ 生命保険ナビ

本記事では、医療保険の保険料の平均額や各保険会社シミュレーション事例、保険料に見合った医療保険の選び方について解説した。

医療保険の保険料は1世帯で月3万円程度が平均額である。

しかし保険料は安ければよいというわけではなく、自分に合った保障内容を選び、万が一の事態に備えることが重要だ。

自分にとって適正な保障内容・保障金額の保険を選ぶのが1人だと難しい場合は、保険のプロに相談することも検討してほしい。

1人1人に合ったアドバイスをもらうことで、あなたに必要な医療保険を選択できるだろう。

ただし保険のプロは数多く存在し、自分に最適な担当者を見定めるのは困難だ。

そこでマッチングサイトである「生命保険ナビ」を使えば、自身の条件に合った保険のプロを簡単に見つけられる。

無料で利用できるので、ぜひ活用してほしい。

  • URLをコピーしました!

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

目次