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【医療保険の選び方】最適なプランを見極めるための比較ガイド

この記事で解決できるお悩み
  • 自分に合った医療保険を複数比較して見つけたい
  • 医療保険とその他の保険との違いを理解したい
  • 公的医療保険と医療保険の違いを比較したい

医療保険を比較する際、どういった点を基準にすべきか分からないという人は意外と多いのではないか。

また、がん保険など別種類の保険と比較したい・公的医療保険と併用したいという悩みを抱えている人も中にはいるはずだ。

そこで本記事では、医療保険とその他保険・定期保険と終身保険・公的医療保険と民間の医療保険の3パターンで比較を行っていく。

本記事を一読すれば、保険全体に関する様々な知識が身につく内容となっているので、ぜひ参考にしてもらいたい。

目次

医療保険とその他の保険の違いとは

あなたは医療保険がどんなものか、という質問について明確に回答できるだろうか。

入院の際に使えるのはなんとなく分かっているが、他の保険との違いまでは説明できないという人も多いのではないか。

そこで、本段落では医療保険の特徴や使い所を4種類の保険と比較しながら解説していく。

がん保険と医療保険

まずは、がん保険と医療保険の違いを比較してみよう。

下記表にそれぞれの特徴をまとめたので、確認してみてほしい。

医療保険がん保険
保障範囲対象
がんを含むほぼ全ての疾病と怪我
保障内容
入院給付金や手術給付金がメイン

特約で保険料支払免除など様々な保障を追加することが可能
対象
悪性新生物と上皮内新生物
(上皮内については、対象外の場合あり)
保障内容
診断・入院・手術給付金がメイン

通院給付金や先進医療給付金がついている場合あり
免責期間の有無基本的になし基本的に90日間
支払限度日数30〜180日の間で設定される場合が多い
通算支払限度日数も1,000日、1,095日と決められることが多い
一回の入院限度日数・通算の限度日数のどちらとも無制限の場合が多い

両者の大きな違いとしては①免責期間があるかどうか②支払限度日数が定められているかどうかの2点が挙げられる。

免責期間の有無

免責期間とは、保険の契約を結んでから実際に保険金を受け取れるようになるまでにかかる日数のことを表している。

これは、基本的にほぼ全てのがん保険に定められているものだ。(一部の医療保険も定められているが、ごく稀である)

仮に免責期間中にがんを発症した場合は、保険金が支払われないどころか契約自体が無効になってしまうため注意が必要だ。

がんは症状が出るまでに時間がかかり発見が遅れることも多いため、症状が出た時にはかなりステージが進行していた、というケースも珍しくない。

つまり、既にがんへ罹患した人ががん保険へ加入し、直後に診断を受け、すぐに保険金だけもらう事態が多発しかねないのだ。

加入者間の公平性を保つため、がん保険には免責期間が設けられているのである。

支払限度日数の有無

また、支払限度日数とは1度の入院で入院給付金が支払われる日数の上限値を指すものだ。

医療保険は通常60日間で設定しているのに対し、がん保険は限度日数が決められていない場合が多い。

両者の違いは、がんという病気の再発率の高さが関係している。

支払限度日数は「1度の入院の日数」と定められているが、この「1度」の定義が医療保険ごとに異なっている。

例えば、ある疾病で30日間入院し、10日開けて再度30日間入院した場合、合計の60日を「1度の入院」として扱う。

この時、支払限度日数を30日としていた場合は、後半の30日間では入院給付金が支払われなくなってしまうのだ。

がんは一度発症すると再発や転移しやすく、入退院を繰り返しやすい病気だ。

そのため、支払限度日数を定めているとすぐに超過してしまい、加入者にとって不利になってしまう。

そういった不公平を防ぐため、がん保険には支払限度日数が決められていないことが多いのである。

これらの違いから「医療保障を幅広く、すぐに受けられるようにしたい」場合は医療保険を、「将来を見据えて長期的にがんの対策をしたい」人はがん保険を利用するといいだろう。

傷害保険と医療保険

続いて紹介するのは、傷害保険である。傷害保険と医療保険の違いは、保障が怪我した時に限定されるか病気による通院も含まれるか、という点にある。

傷害保険は損害保険の一種で、交通事故やスポーツや仕事中の怪我など、突発的に負傷した場合に保険金を給付してくれるものだ。

また、保障対象が個人に限定されないのも特徴的である。

例えば、本人だけでなく、家族全体や自分の子どもなど複数を対象としている傷害保険もある。

医療保険にも家族で加入できる商品はあるが、最近ではあまり見かけなくなっていることから、両者の違いと言えるだろう。

さらに、補償される内容についてもいくつかのパターンがある。

例えば、自転車保険も傷害保険の一種である。さらに、旅行保険も同様だ。

特定の疾病への保障が手厚い医療保険はあるが、完全に保障金額が限定されているものはほぼない。

これもまた、傷害保険ならではの特徴と言えるだろう。

両者を比較した際、入院時の医療費を用意するのであれば医療保険・怪我や旅行など明確な目的があるのであれば傷害保険を利用すべきと言える。

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就業不能保険と医療保険

続けて、就業不能保険と医療保険の違いについて解説する。

この保険について、あまり聞き馴染みがないという人も多いだろう。

そもそも就業不能保険とは、保険会社が定める「就業不能状態」に該当した場合、働けるようになるまで保険金が支払われるものとなる。

これだけ聞くと、医療保険との違いが分からないと思う人もいるだろう。

最も大きな違いは保障対象が「医療費」なのか「収入が減った際の生活費」なのかという点になる。

もちろん、支払われた保険金の使い道は限定されているわけではなく、医療保険で生活費を賄ってもかまわない。

ただ、前述したように医療保険には支払限度日数が定められていることが多く、入院が長引けば保険金が支払われなくなる。

そうなった場合に助けてくれるのが、就業不能保険なのだ。

これらの性質から、就業不能保険は医療保険と同時に使うことで生活保障に繋がる可能性が高いものと言える。

特に、入院時の収入を保障してくれる傷病手当金が使えない自営業者やフリーランスの人にはおすすめだ。

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三大疾病保険と医療保険

最後に三大疾病保険と医療保険の違いについて解説しよう。

三大疾病保険とは、がん・心疾患・脳血管疾患の3種類の大病への保障が充実した医療保険の一種である。

これらの病気は日本人の死因の代表格となっており、2022年には日本人全体の46.3%が上記3種類の病気のいずれかで亡くなっている。

これらの病気で入院・通院した際、通常の医療保険と比較してもらえる給付金の額が高くなっているのが、三大疾病保険なのだ。

脳卒中や心筋梗塞に備えたいという人は、三大疾病保険に入る必要性が高いと言える。

ただし、保険料が通常の医療保険より高くなっていたり、がん保険同様に免責期間があったりといくつか注意すべき点も存在する。

加入前に給付金の支払条件を確認したり、保険料のシミュレーションを忘れずに行うようにしよう。

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終身保険と定期保険、どのプランがあなたに適しているか

医療保険には、終身保険と定期保険の2種類がある。

どちらに入るべきか、判断基準が分からないので知りたいという人も多いはずだ。

本段落では、2種類の医療保険の違いを比較しつつ、自分に合ったものを選び取るためのポイントを解説する。

終身医療保険と定期医療保険を比較

両者の最も大きな違いは、保険期間が定められているか否か、である。

定期の場合は5年・10年など決まった時期で保障が終了する。

その後、保険の更新手続きを行って継続利用するか、別の保険に切り替えるもしくはそのまま入らないでおくといった流れになる。

終身医療保険と定期医療保険の2種類を取り揃えているアクサダイレクト生命で、違いを比較してみよう。

40歳男性がそれぞれの保険に加入しようとした場合の条件をまとめたので、参考にしてほしい。

アクサダイレクトの終身医療アクサダイレクトの定期医療
入院給付金5,000円/日額終身医療と同様
手術給付金手術を受けた際、入院時は50,000円、
日帰り入院は25,000円の受け取りが可能
手術を受けた際、入院時に50,000円の
受け取りが可能
日帰り入院は対象外
各種特約先進医療特約や通院支援特約など
複数種類の特約を付加することができる
疾病・災害入院時一時金特約のみ付加できる
保険料月額1,560円960円
参考:アクサダイレクト生命「医療保険」2024年3月調査

保険料は終身医療の方が高くなっているものの、保障内容や付けられる特約(オプション)が充実していることが分かる。

どちらの医療保険を選ぶべきか

先程の結果から、「保険料を抑えたい場合」は定期保険、「保障内容を充実させたい場合」は終身保険を基本的には選ぶと良いと言える。

特に保険料は、加入年齢が若く、かつ健康状態が良いほど安くなりやすい。

早めに行動することで、結果的に条件が良い医療保険を見つけ出すことができるはずだ。

定期医療保険へ入る際に、注意してほしい点が一つある。

それは、長期間医療保険に加入する場合には、最初から終身保険に入った方が結果的にお得になる場合が多いということだ。

前述したように、定期医療保険では、保険期間終了後に継続利用したい場合、契約を更新する必要がある。

その際、保険料の計算は「更新した時の年齢」で再度計算されるのだ。

つまり、更新を続けていくと、年齢と共に保険料も上昇していくのである。

一方、終身保険は一度加入すれば保険料が変わることはない。

先ほどのアクサダイレクト生命の定期保険を50歳で更新した場合、保険料は1,480円となって終身医療とほぼ変わらない値段になる。

それでいて、受け取れる保険金が少なく、かつ特約も付けられなくなってしまうため、使い勝手は悪くなってしまうのだ。

上記のことから、終身型・定期型のどちらの医療保険に入るべきかは、加入前にライフプランを考えてから決めることを推奨する。

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自分に適した医療保険の選び方

自分に最適な医療保険を選ぶには、加入目的を明確化して複数の保険会社を比較することが重要になってくる。

例えば、子宮頸がんや異常分娩などに備えたい場合は、女性特有の疾患への保障が手厚い女性保険を優先して探すべきと言える。

その際、三大疾病など別の保障もつけたいとなると、保険料が際限なく上昇してしまい、家計に大きな負担をかけてしまいかねない。

「自分が何のために医療保険に入るのか」をはっきりさせておけば、必要以上に保険料を支払いすぎたり選択肢が多すぎて迷うことを回避できる。

医療保険を選び始める前に、必ず目的については検討しておこう。

また、複数の保険会社を比較することも非常に重要だ。同じ医療保険でも、会社が違えば提供される内容も異なってくる。

例えば、ネオファースト生命の終身医療保険「ネオdeいりょう」には健康保険料率というものが採用されている。

これは1年以内にタバコを吸っていないなど、特定の条件を満たすことで保険料が安くなる制度だ。

健康に自信があるが、将来を見据えて医療保険に入っておきたい人であれば、お得に利用できるのでおすすめである。

一方、ライフネット生命には上記のような制度はない。

しかし、日帰り入院でも5日分の入院給付金を受け取ることができる、という特徴がある。

短期入院への保障が手厚いため、複数回の入院に備えたい人にとってはうってつけの保険と言えるのだ。

このように、同じ終身医療保険でもそれぞれにメリット・デメリットがある。

完璧な保険というものは存在しないので、自分に合うものを比較して選び取る必要性は非常に高いわけである。

公的医療保険があれば不要?民間医療保険に加入する意義とは

ここまでの説明で、医療保険についてかなり詳しくなったのではないか。

最後に、公的医療保険と民間医療保険の違いについて解説しておこう。

両者の違いを理解できれば、加入する重要性も分かるはずである。

また、後半では医療保険の加入率や保険料と保障内容のバランスの取り方も解説する。

最後まで読めば、医療保険を効果的に活用できるようになること間違いなしだ。

公的医療保険と民間の医療保険を比較

まず、両者の違いを以下の表にまとめたので確認してほしい。

公的医療保険民間の医療保険
加入を自分で
決められるか
決められない(全国民が加入する)決められる
保険の目的国民が、貧富の差なしに最低限必要な医療を受けられるようにする公的医療保険で支払うことができない部分の費用を保障する
保障内容保証範囲内の医療費を7〜9割負担
(負担割合は年齢などで変化)
高額療養費など独自の制度も存在
入院費や手術費を保障
特約で保障内容を広げることも可能
保険料所得毎に決定保障内容と年齢で決定

一番大きな違いは、加入の有無を自分で選べるかどうか、という点である。

なぜ公的医療保険が全員強制加入なのかというと、経済的に余裕がない人でも医療を受けられる体制を創るためだ。

民間の医療保険は、保障内容次第で保険料が変化する。

もしも公的医療保険がなければ、自分が受けたい医療に見合う金額が払えない場合に必要な医療を受けられなくなってしまう。

所得が低い状態で体調を崩してしまうと、そのまま職場に復帰できなくなり、貧困のスパイラルに入ってしまう可能性が高くなる。

そういった負の連鎖を防ぐため、公的医療保険は設けられているのである。

ただ、公的医療保険はその性質上、どうしても保障しきれない部分が出てくる。

例えば、入院時に発生する差額ベッド代が代表例になる。

入院時は、基本的に4人以上がいる複数部屋に入る。

ただ、追加料金を払えば、個室や2〜4人程度の少人数部屋に移動させてもらえる場合があるのだ。

この追加料金のことを差額ベッド代と呼んでいる。

厚生労働省の調査によれば、1日あたりのベッド代平均額は以下のようになっている。

全体平均6,620円
個室平均8,322円
2人部屋平均3,101円
3人部屋平均2,826円
4人部屋平均2,705円
参考:厚生労働省「第548回中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会総会)(令和5年7月5日)資料」2024年3月調査

個室が圧倒的に高いが、他の部屋もそれなりに高い金額がかかってくることが分かるだろう。

もしも入院が長期化した場合、この費用は全て自己負担になるので馬鹿にならない金額となってくる可能性が高い。

こういった自己負担費用を賄えるのが、民間の医療保険なのだ。

もしも貯蓄では足らないと感じていれば、加入を検討しておこう。

医療保険にはどれくらいの人が加入しているのか

医療保険に入ることを検討する際、周りがどれくらいの割合で入っているのかを参考にしたいという人もいるはずだ。

そこで、疾病給付金がついている生命保険の加入率を、男女別・年代別で以下の表にまとめた。

男性女性
20代28.5%43.8%
30代64.4%70.2%
40代66.9%74.9%
50代70.9%78.3%
60代67.8%74.9%
参考:生命保険文化センター『2022(令和4)年度「生活保障に関する調査」』2024年3月調査

上記結果を見れば一目でわかるが、男女共に30代以降の加入率が急上昇している。

これは、病気への罹患率が増え始める頃であり、結婚や出産などで家族が増えた人達が入院時の保障を手厚くしたいと考え、加入し始めていることが予想される。

そして、これらの結果から20代で早期加入を検討することの重要性が浮き彫りになる。

医療保険の性質から、その理由を考えてみよう。

医療保険は、加入者から保険料を集め、万が一の事態があった場合に集めた資金を元手としてまとまった保険金を支払っている。

つまり、早めに加入しておけば保険料を抑えつつ恩恵を受けやすい仕組みになっているのだ。

守るべき家族ができる前に医療保険へ加入しておけば、結果として家族全体に良い影響をもたらせるわけだ。

そのため、出来る限り早い段階で医療保険へ入っておくことを推奨する。

保障内容と保険料のバランスの取り方

最後に、医療保険の保障内容と保険料のバランスをどう取るべきかについて解説しよう。

まず、各カテゴリ毎の平均保険料について説明するので、決める際の参考としてほしい。

生命保険文化センターの調査によれば、2021年時点で年収に対する保険料(医療保険以外の保険を含む)の割合は平均で6.7%だった。

複数種類の保険を払っていると想定すれば、医療保険の保険料は5%程度を目指すと平均的な数値になると考えられる。

また、40歳未満の夫婦世帯(子なし)の平均保険料が21万円なのに対し、幼稚園〜大学生の子どもがいる世帯の平均保険料はおよそ37万円であった。

子どもができると、一気に必要な生活費が増え、医療保険で保障すべき金額も増えることがこれらのデータから読み取れる。

上記の状況を踏まえ、医療保険の保険料と保障内容のバランスをとるにはライフプランを考えて保険を選ぶことが重要になる。

早い段階で必要な医療保険に入っておき、途中から増やさないようにすれば、保険料の上昇を最低限に抑えることが可能になる。

未来を完全に予測することはできないが、最初の医療保険へ入る前にライフプランを今一度見直しておこう。

まとめ

本記事では、医療保険と別種類の保険・終身医療保険と定期医療保険・公的医療保険と民間の医療保険の比較を行った。

その上で、それぞれの違いや利用すべき場面、自分に適した医療保険を選ぶポイントを解説した。

医療保険は、健康リスクから私たちを守ってくれる重要なものとなる。

加入目的をはっきりさせ、自分に最適なものを選ぶことで生活をより安心して過ごすことができるようになるはずだ。

ただ、医療保険以外にも様々な種類の保険があり、その最適解は個人によって異なってくる。

そのため、保険選びで大切なことはあなたにとって最適な保険を見つけることだ。

保険選びに少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談することをおすすめする。

専門的なアドバイスを受けることで、自分に必要な保険を見つけることができるだろう。

マッチングサイト「生命保険ナビ」では全国の保険のプロからあなたの条件や意向に最適な担当者を選ぶことが可能だ。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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