- 発達障がいのある方にとって、保険がどのような役割を果たすか知りたい
- 発達障がいのある方が生命保険に申し込む時に気をつけるべきことを知りたい
- 発達障がいのある方に適した生命保険の選び方が知りたい
発達障がいがあると、生命保険に加入する際にハンデを背負ってしまうのか、と気になる方も多いだろう。
本記事では、発達障がいのある方が生命保険に入る意味と入る時の注意点、発達障がいのある方に適した生命保険の選び方を解説する。
家族に発達障がいのある方がいて、生命保険に加入したいと考えている方は、記事内容を参考にしてもらいたい。
発達障がいのある方が生命保険に入るべき理由
発達障がいだからといって本当に生命保険は必要なのか、と考えている人もいるだろう。
ここでは発達障がいのある方が生命保険に入るべき理由を紹介する。
- 生命保険の役割
- 発達障がいのある方が抱える経済的リスク
- 保険に入ることで生活を守る
3つの観点から説明しているので、ぜひ参考にしてほしい。
生命保険の役割
生命保険は、万が一の場合に味方になってくれるお守りのようなものだ。
生命保険と聞くと、「亡くなった時に遺族に保険金が支払われる」というイメージを抱いている人が多いだろう。
しかし、生命保険の役割は死亡保険金だけではない。主な役割は以下のとおりだ。
- 死亡・高度障害への備え
- 病気・怪我の保障
- 介護費用の保障
- 働けなくなった時の保障
- 年金や退職金としての受取
生命保険に加入していると、死亡・高度障害の際に保険金を受け取れる。
高度障害保険金の受取対象となるのは以下の高度障害状態だ。
- 両眼の視力を全く永久に失ったもの
- 言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの
- 中枢神経系・精神または胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
- 両上肢とも手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
- 両下肢とも足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
- 1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったか、またはその用を全く永久に失ったもの
- 1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったもの
また、病気や怪我の手術費用や入院費用、施設利用やヘルパー依頼に関する介護費用も保障してもらえる。
そして、仕事を休んで収入が減少した場合でも、給料を保障してくれる役割もあるのだ。
さらに、積立タイプの生命保険では、満期を迎えるとこれまでに払った保険料を受け取れる。
年金のようにコツコツ受け取るか、退職金のように一度に受け取るかは、自由に選べるのが基本だ。
発達障がいのある方が抱える経済的リスク
自閉スペクトラム症(ASD)・注意・欠如多動症(ADHD)・学習障害(LD)などの発達障がいのある方は、怪我や事故のリスクが高いと言われている。
物体のある場所・向き・大きさ・形・速さ・位置関係などをすばやく正確に認知する力である空間認識能力が低いからだ。
ちょっとした段差に気がつかず転倒したり、階段を踏み外したりして、常に身体のどこかを怪我しているという人もいるだろう。
骨折や捻挫などの怪我をすると病院に行く必要があるが、手術費用や入院費用を払っていると大きな負担になるだろう。
怪我をする可能性が高い発達障がいのある方は診療費が高額になりやすいため、経済的リスクが高いと言える。
また、手術や入院のともなう怪我の場合、しばらく仕事ができなくなる。出費が増えるだけではなく、収入が減少するリスクもあるのだ。
保険に入ることで生活を守る
経済的リスクが高い発達障がいのある方は、生命保険に加入することで生活を守れる。
怪我による手術費用や入院費用を保障してもらえるからだ。収入を保障してもらえる点も非常に大きいだろう。
保険に加入していなければ、怪我をした場合は医療費を自己負担しなければならない。
怪我のリスクが低い人であれば十分まかなえるかもしれないが、発達障がいのある方は常に危険と隣り合わせだ。
万が一の場合にも生活に困らないように、保険には加入しておくべきだろう。
発達障がいのある方が生命保険に入る時の注意点
発達障がいのある方は保険に加入しておくと安心と述べたが、保険会社が定めた条件を満たさないと加入できない。
加入前に確認しておくべき項目があるのだ。ここでは以下の項目について解説する。
- 生命保険に加入する際の前提条件
- 発達障がいのある方の保険料率への影響
- 発達障がいであることの申告は必ず必要になる
注意点を知らないと加入できなかったり、加入後に困ったりするため、事前に確認しておこう。
生命保険に加入する際の前提条件
保険会社や商品によって異なるが、生命保険に加入する際はいくつかの前提条件がある。考えておくべき前提条件は以下のとおりだ。
- 年齢
- 健康状態
- 職業
- 喫煙状況
- 居住地
- 保険期間
- 保険金額 など
保険商品には最低加入年齢や最高加入年齢が設定されていることが多い。
基本的に年齢が高くなるほど、保険料も高くなる。
健康状態も大事な要素だ。申し込み時に健康状態や既往症に関する問診が行われるが、重大な疾患や持病がある場合、加入を拒否されたり、保険料率がアップしたりする。
また、スタントマンやテストドライバーなどの危険と隣り合わせの職業は、保険の加入自体が難しいとされている。
喫煙状況や居住地によってもリスクが異なるため、保険料率が変動する保険商品も多い。
なお、持病のある方に向けた保険加入のポイントや、生命保険に入れない可能性がある疾患などについては、それぞれ以下の記事で解説している。
発達障がいのある方の保険料率への影響
発達障がいのある方は保険料率が高くなる傾向がある。
怪我のリスクが大きく、保険金を請求する可能性が高いからだ。
一般的に、病気や怪我のリスクが大きい人ほど、支払う保険料は高くなる。全員が同じ保険料だと不公平だからだ。高齢者ほど保険料率が高くなることからもイメージできるだろう。
発達障がいのある方は保険料率が高く設定される可能性があることを認識しておこう。
発達障がいであることの申告は必ず必要になる
「保険料を抑えるために発達障がいのことは黙っておこうかな」「発達障がいだと加入できないのでは」と考えている人もいるかもしれないが、必ず正確に申告しよう。
発達障がいの事実を申込時に伝えていないと、契約を解除されたり、保険金が支払われなかったりする可能性があるからだ。
保険に申し込む際、心身の健康状態を伝える「告知」をおこなう。
告知の内容を参考に保険会社は加入可能かどうかや保険料率を判断している。
しかし、告知された内容が正確ではない場合、保険会社が想定以上の保険金を支払う可能性が高くなり、被保険者や他の契約者との関係は公平ではない。
告知義務違反にならないよう、聞かれた質問に対してはありのままを伝えよう。
発達障がいのある方に適した生命保険の選び方
適切な生命保険は個人の状況やライフプラン、目的によって異なる。
ある人にとって適した保険であっても、別の人にとっては不十分というケースもある。
それほどまでに生命保険は選び方が大事なのだ。
ここでは適切な生命保険商品の種別とその選び方、生命保険選びのための有益な情報収集の方法を解説する。
適切な生命保険商品の種別とその選び方
さまざまな種類がある生命保険商品だが、どれが適切なのかは人によって異なる。生命保険は大きく分けると以下の4種類だ。
- 死亡保険
- 生存保険
- 生死混合保険
- 医療保険・疾病保険
死亡保険は、被保険者が死亡または高度障害になった場合に保険金が支払われる。
保険期間に定めのある定期保険と一生涯保障してもらえる終身保険にわかれる。怪我は保障の対象外であるため、発達障がいのある方の経済リスクに備えるという点では不十分だ。
生存保険では、被保険者が期間満了後に生存していた場合に保険金が支払われる。
老後資金の備えに役立つ個人年金保険や将来の学費を用意する学資保険が、生存保険に該当する。
生存保険も、発達障がいのある方の経済リスクに備えるという点では不十分だろう。
生死混合保険は、死亡保険と生存保険が組み合わさっている。保険期間内に死亡したり、高度障害になったりした場合は死亡保険金、期間満了後に生存している場合に生存保険金が支払われる。
生死混合保険も発達障がいのある方の経済リスクに備えるという点では不十分だ。
発達障がいのある方の経済リスクに備えるという点では、医療保険・疾病保険が適しているだろう。死亡や高度障害のほかに、病気や怪我による入院や手術の費用を保障してもらえる。
また、収入が減った場合に備える就業不能保険も、医療保険・疾病保険との相性が良い。
経済リスクに備えたい発達障がいの方は、怪我による入院や手術まで保障してもらえる生命保険を選ぼう。
保障内容の確認
保障内容の確認も非常に重要である。いざという時に保険を適用できなければ、加入する意味がないからだ。
怪我による入院や手術に備えたい場合は医療保険・疾病保険、働けなくなった場合でも収入が欲しい場合は就業不能保険が適していると言える。
保障内容が保険に加入する目的と合っているか必ず確認しよう。
また、入院や手術に対する保障額は、保険商品によって大きく異なる。保険料が高い保険を選ぶと保証内容は手厚くなるが、家計の大きな負担になるだろう。
一方で、保障内容が薄いと、万が一の場合に困ってしまうかもしれない。
それぞれの家計状況や加入目的と照らし合わせて、自分との相性が良い保険商品を選択しよう。
生命保険選びのための有益な情報収集の方法
目的に合った生命保険選びは非常に重要だ。適切な保険を選ぶ際に欠かせないのが情報収集。
情報量が少ない状況では、自分に合った保険を選べるはずもない。
情報を集める際、以下の方法を活用できる。
- 保険会社の公式サイト
- 保険の比較サイト
- 保険関連の書籍
- セミナーや勉強会
- 家族や友人の経験談
- 雑誌や新聞の記事
それぞれの方法を活用すれば、生命保険選びに役立つ有益な情報を集められるだろう。
使い慣れた手段で、積極的に情報を掴みにいってほしい。
しかし、発達障がいを抱えている方や家族が適切な生命保険の選択をするのは難しいと言える。
生命保険の加入条件や保障内容を会社ごとに比較し、自分に合った保険を選ぶには専門知識や膨大な時間が必要だからだ。
そこで保険のプロに相談することをおすすめしている。
保険に関する情報を常に収集しており、顧客の目的やライフスタイルに合わせた商品を紹介してくれるからだ。
種類の多い保険商品を自分でチェックする必要がないため、時間の節約にもつながる。
また、ライフスタイルやニーズの変化によって必要な保険は異なるが、アフターフォローも充実している。
常に最適な保障を維持できるだろう。保険請求時やトラブル発生時にも、アドバイスやサポートを受けられる。
ただ、保険のプロは多く存在しており、得意なジャンルは人によって大きく異なる。
そのため、発達障がいを抱えている方や家族が最適な担当者を見つけるのは困難だろう。
保険のプロ選びに困ったら、顧客と生命保険のプロを結ぶマッチングサービスである「生命保険ナビ」に相談すると良い。
条件を入力することで、自分に合った担当を紹介してもらえる。
自分に合った保険を紹介してくれる担当者と出会いたい方は、「生命保険ナビ」を活用してみてはどうだろうか。
発達障がいのある方が保険を選ぶときはあなたに合った保険選びを心がけよう
本記事では、発達障がいのある方が生命保険に入る意味と入る時の注意点、発達障がいのある方に適した生命保険の選び方について解説した。
発達障がいのある方はその特性上、怪我や事故が多かったりするため、生命保険を利用する機会も多くなる。
ただ、発達障がいを抱えている方や家族が適切な生命保険の選択をするのは難しい。
生命保険の加入条件を会社ごとに比較し、入りやすい保険を選ぶには専門知識や膨大な時間が必要だからだ。
短い時間で的確な判断をするためには、専門家である保険のプロに相談することが必須となる。
保険のプロとは、さまざまな保険商品や業界の動向、法的な側面などについての専門的な知識を持っている人のことだ。
顧客のライフスタイル、家族構成、経済状況などを考慮し、最適な保険商品を提案してくれる。また、生命保険加入後のサポートやフォローアップも充実している。
しかし、保険のプロは数多く存在し、自分にとって最適な担当なのかを見極めることは難しいだろう。
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