- 持病があっても、保険に入れるかどうか知りたい
- 持病保有者が生命保険に加入する際の注意点を知りたい
- 保険料や保障内容が持病の影響を受けるか知りたい
あなたは「持病があるから」と保険への加入を諦めていないだろうか。
持病を抱えると、生命保険への加入について悩むことが多いだろう。実は、持病があっても生命保険に加入することは可能である。
しかし、持病があっても入れる保険には、メリットデメリットや注意点もあるので、正しく理解した上で加入を検討することが大切である。
本記事では、持病がある人が加入できる生命保険や入る際の注意点や保険料、保障内容への影響について詳しく解説する。
また、保険を選ぶ際のポイントについても解説するので、これから加入を考えている方や現在の見直しを検討している方はぜひ参考にしてほしい。
持病があると生命保険の加入が困難になる?
病気を患っていると、「生命保険に加入できるのかな…」と不安に感じてしまう人も多いだろう。
症状が悪化する可能性や、他の病気の発症・交通事故でケガなどさまざまなリスクに備えられる生命保険は、持病があっても加入できるのだろうか。
ここでは、「持病がある人でも加入できる可能性が高い保険」を中心に、生命保険の基礎知識や生命保険で得られるメリットを解説していくので、ぜひ参考にしてほしい。
生命保険=将来の自分を守る手段
生命保険とは、将来の自分を守るための手段の1つのことで、病気・ケガ・死亡などさまざまなリスクや資金準備のために活用できる保険商品のことを指す。
リスクに備える生命保険
①死亡保険
死亡保険とは、被保険者(保険の対象者)が万が一死亡した場合や、高度障害に該当する状態になった際に保険金を受け取れる保険のことを言う。
死亡保険に加入する目的の代表例は、葬儀費用・相続税対策・遺族の生活費などである。
種類
- 期間が決まっている「定期医療保険」
- 一生涯保障の「終身医療保険」
- 一定期間のみ保険金が上乗せされる「定期保険特約付終身保険」
- 年金のように保険金を受け取れる「収入保障保険」
②医療保険・疾病保険
医療保険・疾病保険とは、被保険者(保険の対象者)が病気・ケガが原因で入院・手術・通院を行った場合、保険金を受け取れる保険のことを言う。公的医療保険で受けられない保障を、民間医療保険でカバーするケースが非常に多い。
- 入院時の差額ベッド代(個室などを利用する場合)
- 入院時の食事代
- 入院時に必要な日用品などの購入費
- 高度先進医療費
- 正常分娩
- 保険適用外の治療費など
- 予防注射
- 美容整形手術
- 整骨院やマッサージなどの施術
- 健康診断や人間ドックなどの検査
- 医師が「治療が必要」と判断されなかったもの
- 仕事が原因で患った病気・ケガ(労災保険)
- 通勤中に起きた事故(労災保険)
- 上記理由から家族にサポートしてもらう場合の交通費 など
種類
- 期間が決まっている「定期死亡保険」
- 一生涯保障の「終身死亡保険」
- がんに特化された「がん保険」
- 病気などが原因で収入が減った際に保険金を受け取れる「所得補償保険・就業不能保険」
③介護保険
介護保険とは、被保険者(保険の対象者)に介護のサポートが必要になった際に保険金を受け取れる保険のことを言う。介護用品の購入・介護サービスの支払い・家のリフォーム・生活費に充てるなど、さまざまな使い方が可能だ。
介護保険法で決められている基準に合わせて保険金が支払われる商品や、保険会社のオリジナル基準に合わせて保険金が支払われるものなどさまざまである。
貯蓄性が高い生命保険
④生存保険(死亡保障付き)
生存保険(死亡保障付き)とは、被保険者(保険の対象者)の生存・死亡関係なく保険金を受け取れる保険のことを言う。他の保険と比べ非常に貯蓄性が高いため、将来のために多額のお金を準備したい目的がある人が利用する傾向にある。
種類
- 学子どもの進学をサポートするための資金準備を行う「学資保険」
- 被保険者の死亡に備えながら資産を増やしていきたい人が利用するケースが多い「養老保険」
- 老後の収入に不安を感じている人が、将来のために準備する「個人年金保険」
Q.「生命保険に加入すべき?」
A.「生命保険への加入がおすすめ」
生命保険に加入すると、毎月の保険料が必要になるなどのデメリットがある。
しかし、病気・ケガ・死亡などさまざまなリスクに備えられるため、生命保険への加入がおすすめだ。
日本には公的医療保険の制度が整っているため、公的医療保険に適用されている内容であれば原則総医療費の3割負担で医療を受けられるなどの保障を受けられる。
また、入院をするなど、医療費が高額になれば高額療養費制度を利用できる。
この制度は、所得などから決められた自己負担限度額以上の医療費が発生した場合、差額を払い戻す制度のことを指すのだ。
このように、「医療を受ける」という目的でもさまざまな保障を受けられる。
しかし、公的医療保険・公的年金などだけではカバーできない部分も多い。
どのような保障が対象外かは、上記「生命保険=将来の自分を守る手段」の医療保険の【適用範囲外になる費用】で一部例を紹介しているので再度チェックしてほしい。
「公的医療保険でカバーできない部分をどうにかしたい」「公的年金の受給金額が下がってきているから、お金を準備しておきたい」などのように考える人は、生命保険に加入する方がいいだろう。
また、持病の悪化・合併症の発症など医療費がかさむケースもゼロではない。
そのような視点から考えても、医療保険に加入しておくと安心して治療に挑めるだろう。
持病があると保険に加入しにくい傾向にある
病気を患っていると、健康状態が良好な人に比べ保険に加入しにくい傾向にある。
また、既往歴がある場合にも、すでに完治していたとしても保険加入の審査が通りにくくなったり、保障条件が悪くなったりする恐れがある。
なぜなら、悪化・入院・手術などのリスクが高いと保険会社は判断するためである。
そのため、理想的な条件の商品を見つけ、契約作業を行っても、加入できないケースもあることを覚えておこう。
このような保険と疾患の関連性や、生命保険に入れない可能性のある病気については、それぞれ以下の記事で解説しているので参考にしてほしい。
続く段落では「持病がある場合どのような保険に加入できるか」について紹介していく。
持病があっても入れる保険の種類
「もう保険に加入できないのでは…」と不安に感じている人は、安心してほしい。
病気を患っている人でも加入できる可能性が高い保険があるため、自分にあった保険を見つけていこう。
引受基準緩和型保険
持病があっても加入しやすい保険の1つに、「引受基準緩和型保険」という保険がある。
引受基準緩和型保険とは、健康状態に自信がない人でも保険に加入できる可能性が高い保険を指す。
生命保険に加入する際は、保険会社に健康状態を申告する必要がある。
しかし、引受基準緩和型保険であれば、告知する内容が少なくなっているため、持病があっても加入しやすいのだ。
代表的な告知項目
- 現在の健康状態について:入院しているか
- 最近3ヶ月以内の健康状態について:手術・先進医療・入院を医師から勧められたか
- 過去2年以内の健康状態について:入院・手術を行なったことがあるか
- 過去5年以内の健康状態について:診察・検査・投薬・治療を医師から受けたか
保険期間の長さは、10年間などの期間が定まっている「定期型」と、一生涯保障を受けられる「終身型」から選べるので、求めている条件に近いものを選択するといい。
下記では、メリット・デメリットについて紹介していくので、参考にしてみてはいかがだろうか。
- 告知すべき内容が少ないため、持病があっても加入しやすい
- 以前患った病気や持病が悪化しても保険金を受け取れる商品が多い
- 終身型と定期型から保険期間を選べる
- 一般的な生命保険より保険料が高めに設定されている
- 一定期間、保険金の金額が減額される
上記内容は、保険会社によって異なるため、加入前にしっかりと確認しておくことをおすすめする。
無選択型保険
「無選択型保険」とは、健康状態が原因で引受基準緩和型保険への加入が難しかった人でも加入できる可能性が高い保険を指す。
無選択型保険であれば、健康状態を告知する・医師の診察を受けることがないため、健康状態の面で不安がある人でも加入できるのだ。
- 告知義務がない
- 健康状態に自信がなくても加入できる
- 加入条件(年齢)が一般的な生命保険よりも緩めに設定されている
- 終身型の保険を選べない
- 引受基準緩和型保険に比べると保険料が高額になる
- 保障金額が少なく設定されている
- 契約してもすぐに保障を受けられない(91日目から保障可能)
- 患ったことのある病気や持病は、適用外になる
上記内容は、保険会社によって異なるため、詳しい内容はパンフレット等を確認することをおすすめする。
一般的な生命保険にまずはチャレンジ
「持病があるから、引受基準緩和型保険を選ばないと」というように、はじめから引受基準緩和型保険や無選択型保険を選ぶ必要はない。
以下の流れで保険を探していくと、保険料を抑えられるだろう。
- 一般的な生命保険にチャレンジ
- 引受基準緩和型保険から選ぶ
- 最終手段として無選択型保険を選ぶ
無選択型保険は、引受基準緩和型保険よりもさらに保険料が高額で、保険金なども低く設定されているため、最終手段として選ぶ方がいい。
持病があるときの保険を選ぶ際のポイント
持病がある人が「保険を選ぶ際に気をつけるべきポイント」を紹介していくので、参考にしながら保険を選んでいこう。
複数の保険を比べる方が、より自分に適した保険を見つけられるので、さまざまな保険を比較していこう。
自分の病気がどれくらい障壁になるか
保険を選ぶとき、自分が患っている病気がどれくらいの障壁になるかを知っておくと、スムーズに保険を選べるようになる。
下記では一般的な保険に加入することが難しい病気を一部紹介していくので、持病などが当てはまるかチェックしてみよう。
病名 | 死亡保険 | 医療保険 | ||
---|---|---|---|---|
現在患っている | 過去に患っていた | 過去に患っていた | 過去に患っていた | |
がん | 加入不可 | 完治後の年数から判断 | 加入不可 | 完治後の年数から判断 |
脳卒中 | 加入不可 | 完治後の年数や、後遺症から判断 | 発症した時期を問わず、加入できないケースが多い | |
心筋梗塞 | 加入不可 | 完治後の年数や、発症回数から判断 | 発症した時期を問わず、加入できないケースが多い | |
高血圧症 | 血圧の数値や、年齢から判断 | |||
貧血 | ヘモグロビンの数値や、性別から判断 | |||
糖尿病 | HbA1cの数値や、年齢・合併症の有無から判断 | |||
腎不全 | 発症した時期を問わず、加入できないケースが多い | |||
不整脈 | 加入できないケースが多いが、不整脈の種類や年齢から判断 | |||
うつ病 | 加入不可 | 完治後の年数から判断 | 加入不可 | 完治後の年数から判断 |
以上が、保険に加入できない(加入しにくい)病気の一部である。
もし、持病が当てはまる場合は、一般的な保険に加入できない傾向にあるので注意が必要だ。
引受基準緩和型保険や無選択型保険は、保険料が高いなどのデメリットがあるため、保険を選ぶ際は慎重に複数の保険を比較していくといい。
自分にあった保険会社を見つける
保険選びをする際に、「自分にあった保険会社を見つける」ということは重要なポイントである。
なぜなら、自分の理想に近い保険を見つけるには、信頼できる担当者に出会うことが必要なためだ。
持病があると、一般的な保険よりも保険料が高くなり、一定期間保険金が減額される・今まで患った病気や持病の保障の有無などが関わってくる。
そのため、しっかりと保険を理解した上で加入するかどうかを決めなければならない。
しかし、自分にあった担当者に出会えれば、保険の知識が少ない人にでも分かりやすく説明し、メリットだけではなくデメリットも十分に説明してくれる。
保険代理店で相談すると、代理店にある商品の中からしか商品を提案できないため、人によっては物足りなさを感じる人もいるだろう。
そのような人に、おすすめなのが「生命保険ナビ」だ。
生命保険ナビは無料で、保険の専門家とマッチングできるようになっており、自分にあった担当者に最短で出会える可能性が高い。
将来に備える大切な保険だからこそ、ひとりで悩まずに気軽に相談してはいかがだろうか。
保険の見直しを定期的に続ける
「保険に加入したら、もう安心!」と考えてしまうだろう。
しかし、保険の見直しを続けていかなければ、保険本来のよさをフル活用できないのだ。
では、どのようにフル活用できないのかを説明していく。分かりやすいように、「入院」というポイントに目を向けて考えてみよう。
現代の医療は、入院日数が短くなってきていることを知っているだろうか。
昔であれば長期間入院が必要だった病気でも、短期間入院や日帰り入院で問題ないケースが多くなってきている。
そのため、昔の保険であれば「長期間入院が前提」で作られている保険のため、短期間入院や日帰り入院が対象にならないケースがある。
このように、保険の見直しを定期的に続けていかなければ、損をしてしまう可能性が高くなる。
見直しのタイミングで代表的なのは、ライフステージが変わるタイミングが理想的だ。例えば、結婚や子どもを授かったタイミングなどが挙げられるだろう。
自分の状況や時代の流れに合わせて、保険を見直して本来のよさをフル活用していこう。
あきらめないで!持病があっても加入できる生命保険は多数あり!
本記事では、持病がある人が入れる保険や入る際の注意点や保険料、保障内容への影響、また、保険を選ぶ際のポイントについて解説した。
持病があることで生命保険の加入が難しくなる場合もあるが、決して加入できないわけではない。
保険会社やプランにより、保険料や保障内容が異なるため、自己の状況に最も適したプランを選ぶことが重要である。
しかし、多種多様で複雑な保険を自力で比較検討することは難易度が高い。
そこで、保険選びに悩んだ場合は、保険のプロに相談するのも良いだろう。
ただ、たくさんの保険のプロがいる中で、自分に合った担当者を選ぶのは困難である。
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