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まとまったお金で資産運用を始めたい!押さえるべき重要ポイントを徹底解説

この記事で解決できるお悩み
  • 資産運用を始める際に準備すべきことを知っておきたい
  • 高額資産を運用する戦略の立て方が知りたい
  • 高額資金で組めるオススメのポートフォリオが知りたい

退職金や相続、贈与などでまとまったお金を受け取ったら、使い道についてしっかりと考えたい。

より資金を有効活用するためには、資産運用に充てるのもひとつの方法だ。

本記事では、まとまったお金を受け取ったときに考えたいポイントや、資産運用に取り組むメリットについて紹介していく。

資産運用をいくらから始めるべきかより詳しく知りたい人は下記の記事を参考にするといいだろう。

資産運用をいくらから始めるべきか分かりやすく解説されている。

目次

まとまったお金があるときに考えたいこと

まとまったお金を手にしたときは、まず次のようなことについて考えておきたい。

  • 大きな支出の予定
  • 税負担の有無
  • 物価上昇によるリスク

それぞれくわしく解説していこう。

大きな支出の予定

まず、近い将来のうちに大きな支出の予定がないか考えてみよう。

たとえば、「数年以内に車を買い替える」、「マイホーム購入の頭金が必要となる」など、大きな支出がある場合はそのための資金を別に確保しておきたい。

また、支出の予定を考える際は、具体的な時期と金額も明確にしておきたい。

たとえば、子どもの教育資金による支出の予定があっても、実際に資金が必要となるのが10年後であれば、それまでは別の使い道に充てられる可能性があるためだ。

より資産を有効活用するためには、自分のライフプランを明確にしたうえで「いつどれくらいの資金が必要になるか」ということを具体的に考えてみよう。

税負担の有無

まとまった資金を手にした際、その原資によっては税負担が発生することがある。

たとえば、相続によって資金を受け取った場合、相続資産の金額によっては相続税が発生する可能性がある。

相続税は基本的に10ヶ月以内に納める必要があるため、どれくらいの税負担が発生するかきちんと確認しておこう。

また、退職金を受け取った場合は、勤務先での源泉徴収によって納税が完結していることが一般的だ。

退職金には控除枠があり、その控除額を超えた分は課税対象となる。

ただし、退職金にかかる税金は源泉徴収によって差し引かれるため、退職金を受け取った後から別途税負担が発生する可能性は低い。

このように、受け取った資金の原資によって税負担の有無が異なるため、しっかりと税制を確認しておくことが重要だ。

物価上昇によるリスク

まとまった資金を受け取った際、「とりあえず預金に預けておけばいいだろう」と考える人もいるかもしれない。

しかし、ここで知っておきたいのが物価上昇のリスクについてだ。

現在、日本銀行は毎年2%の物価上昇を目標としている。

実際にコンビニやスーパーなどで物価の上昇を実感する機会も多いだろう。

物価が上昇する局面でも、同程度の利回りを得ていれば特に問題はない。

しかし、銀行の預金金利が低い現在、ほとんど利息がつかない状況で物価が上昇してしまうと、お金の価値が目減りすることとなる。

大切な資産の目減りを防ぐためには、物価の上昇に負けない対策を講じることが重要だ。

まとまったお金の主な使い道と資産運用の必要性

まとまったお金を受け取ったときの使い道として、次のような例が挙げられる。

  • 生活防衛資金
  • 住宅ローンの繰上返済
  • 自宅のリフォーム・買い替え
  • 資産運用

それぞれくわしく紹介していこう。

生活防衛資金

まとまったお金は、生活防衛資金に充てる方法もある。

生活防衛資金とは、病気やケガなど万が一の事態で働けなくなったときのための当面の生活費である。

一般的に、生活防衛資金の目安は「1ヶ月の生活費×6ヶ月分」といわれている。

たとえば1ヶ月の生活費が25万円の場合、150万円が手元にあると安心だ。

「これまで生活防衛資金を確保できていなかった」という場合は、まず生活防衛資金を預貯金に預けておくようにしよう。

「間違って使ってしまいそうで心配」という場合は、専用の普通預金口座を開設するか、簡単に引き出しができない定期預金などを利用することがおすすめだ。

住宅ローンの繰上返済

住宅ローンを借入中の場合、繰上返済を行うこともひとつの方法だ。

特に、退職金を受け取った人は繰上返済を検討する人が多い。

収入が減少するセカンドライフにおいて、住宅ローンのような大きな金額の負債を抱えたままでいるのは不安も大きいだろう。

「安心して老後を暮らしたい」という人は、繰上返済も有益な使い道といえる。

ただし、その際は繰上返済を行うメリット・デメリットについても考えたい。

低金利水準で借り入れができている場合、繰上返済によって圧縮できる利息負担はそれほど大きくない可能性がある。

たとえば、借入金利が1%の場合、資産運用で1%以上の利回りが得られるのであれば、繰上返済せずに資産運用に充てたほうがメリットが大きいといえる。

繰上返済を行う際は、繰上返済のメリット・デメリットについてよく考えたうえで、どちらを取るか検討してみよう。

自宅のリフォーム・買い替え

自宅のリフォーム・買い替えも資金の使い道のひとつだ。

マイホームの取得から時間が経っている場合は、「水回りをリフォームしたい」、「外壁を塗り直したい」といった要望も出てくるだろう。

中には、「介護に備えてバリアフリーにしておきたい」というニーズも珍しくない。

また、定年退職を迎えた人は、「地元に戻るために自宅の買い替えをしたい」という人もいるかもしれない。

たとえば、自宅の買い替えを行う場合、売却した資金で新居の購入資金を賄えればよいが、物件によっては手出しが発生することも考えられる。

住宅のリフォームや買い替えを検討している場合は、その後のライフプランをよく考えたうえで、どれくらいの資金がかかるか試算しておこう。

資産運用

まとまった資金を受け取ったときは、資産運用に充てることも検討したい。

その際は、「当面使わないお金」で取り組むことが重要だ。

資産運用は元本が割れる可能性があるため、生活防衛資金や住宅ローンの繰上返済など使う予定のあるお金を充ててしまうと、家計の収支バランスが崩れてしまいかねない。

まずは、手元の資金を「すぐに使う予定があるお金」と「近いうちに使う予定があるお金」、「すぐには使う予定がないお金」の3つに区分けしてみよう。

このうち、資産運用に充てられるのは「すぐには使う予定がないお金」に該当する部分だ。

安定的に資産運用に取り組むためには、まずお金をきっちりと色分けして、余裕資産を充てることが重要である。

まとまったお金で資産運用を行うメリット

まとまったお金で資産運用を行うことには、主に次のようなメリットがある。

まとまったお金で資産運用を行うメリット
  • お金の寿命が延びる
  • 物価の上昇に備えられる
  • さらに資産を増やせる

もし、まとまったお金をただ金融機関の預貯金に預けておく場合、ほとんど利息がつかないうえに、物価が上昇してしまうとお金の価値も目減りしてしまう。

しかし、資産運用に取り組むことで一定の利回りが得られたら、物価上昇のリスクにも備えられる。

また、お金を切り崩しながら使う場合も、預貯金から切り崩す場合と、資産運用しながら切り崩す場合とでは、お金が尽きるタイミングが異なる。

資産運用はお金の寿命を延ばす効果があるため、より手元の資産を長持ちさせられるメリットがある。

人生100年時代といわれる現在、よりお金を長持ちさせられるのは大きな安心感につながるだろう。

保有している資産を有効活用するためには、資産運用に取り組むことが必要不可欠といえる。

まとまったお金での運用は、一括投資or積立投資どちらを選ぶ?

まとまったお金を資産運用に回す場合、一括投資だけでなく積立投資で取り組む方法もある。

ここでは、一括投資と積立投資のメリット・デメリットをそれぞれ考えてみよう。

一括投資のメリット・デメリット

一括投資には、次のようなメリット・デメリットがある。

メリットデメリット
短期で大きなリターンを狙える購入したタイミングに大きく左右される

あるタイミングで一括投資する場合、その後の値動きによっては短期で大きなリターンを得られる可能性がある。

特に、まとまったお金を投資する際は、リターンが大きくなる期待もある。

一方、一括投資は買付のタイミングが損益を左右するため、高値掴みをしてしまうと含み損を抱えてしまうリスクがある。

積立投資のメリット・デメリット

積立投資には、次のようなメリット・デメリットがある。

メリットデメリット
投資のタイミングを分散できる長期的に取り組む必要がある

積立投資は毎週・毎月など決まった頻度で自動的に買付を行うため、投資のタイミングを分散できるメリットがある。

自分で購入のタイミングをはかる必要がないので、投資経験が浅い人でも取り組みやすいだろう。

一方、積立投資はコツコツと分散投資していく手法であるため、長期的に取り組む必要がある。

一括投資のように短期でリターンを狙えないことを、あらかじめ留意しておこう。

まとまったお金の資産運用はプロに相談しよう

まとまったお金での資産運用は、金融のプロであるIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)へ相談することも検討したい。

ここからは、IFAへ相談するメリットや、相談先の探し方について紹介していこう。

資産運用の相談はIFAへ

IFAとは「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と呼ばれる金融アドバイザーで、近年資産運用の新たな相談先として注目を集めている。

IFAの大きな特徴は、特定の金融機関に所属していないという点だ。

IFAは金融機関の職員ではないため、営業ノルマを抱えていない。

そのため、顧客の立場に立った中立的なアドバイスをもらうことができる。

顧客の投資意向などをしっかりとヒアリングしたうえで、本当に必要な商品だけを紹介してもらえるので、投資経験が浅い人も安心だ。

また、IFAは資産運用だけでなく、ライフプラン作成のサポートや相続対策など幅広い相談業務を担っている。

お金に関することをワンストップで相談できるので、「お金のかかりつけ医」のような存在といえるだろう。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」を使ってみよう

IFAにはそれぞれ得意とする相談分野や、メインとなる顧客層がある。

自分に合った相談先を探すためには、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用することがおすすめだ。

「資産運用ナビ」では、投資意向や投資経験、資産の状況など簡単な質問に答えるだけで、相性の良いIFAをマッチングしてもらえる。

面談前には、前もってIFAの経歴や得意分野を確認できるので、安心して面談にのぞむことができる。

検索サービスは無料で利用できるため、ぜひ気軽に活用してみよう。

使い道がないまとまったお金は資産運用で有効活用しよう

まとまったお金は住宅ローンの繰上返済や自宅のリフォーム、生活防衛資金など複数の使い道がある。

より資産を有効活用するためには、資産運用に充てることも検討したい。

その際は、金融のプロであるIFAへ相談することがおすすめだ。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用して、資産運用のパートナーとなるような相談先を探してみよう。

まとまったお金で資産運用に関するQ&A

NISA制度はまとまったお金で投資できますか?

NISA制度は、1人あたり1,800万円の非課税枠が設けられている。

ただし、年間の上限額はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円となっており、1年間で投資できるのは合計360万円までである。

まとまった金額を非課税投資したい場合は、複数年にわたってNISA口座を使うことを検討してみよう。

まとまったお金で資産運用するメリットは何ですか?

まとまったお金で資産運用を行うことには、手元の資産の寿命を延ばせるメリットがある。

より資産を有効活用するためには、ただ預金に預けておくのではなく、資産運用で利回りを得ることを検討したい。

また、物価の上昇リスクに対応できることも大きなメリットだ。

まとまったお金は一括投資するべきですか?

まとまったお金を資産運用に回すと聞くと、一括投資をイメージしがちだが、積立投資で分散投資する選択肢もある。

一括投資は短期で大きなリターンを得られる可能性がある一方、買付のタイミングが損益を大きく左右する。

一方、積立投資はタイミングを分散できるメリットがあるが、長期投資を前提に取り組む必要がある。

それぞれの特徴を理解したうえで、一括投資と積立投資のどちらを選ぶか考えてみよう。

まとまったお金で投資するときの注意点は何ですか?

まとまったお金で投資するときは、必ず余裕資産で取り組むことを徹底したい。

もし、生活費や近いうちに使う予定があるお金を資産運用に回してしまうと、家計の収支バランスが崩れてしまいかねない。

安定して長期的に資産運用に取り組むためには、「当面使う予定がない」というお金を充てることが重要だ。

まとまったお金で資産運用を始める際、どのようなリスク管理が必要ですか?

個人で資産運用を始める際も、リスク管理は重要だ。

リスク管理とは、事前に起こりうるリスクを想定し対策を講じることである。資産運用においてのリスクとは下記のとおりだ。

  • 株価変動リスク
  • 信用リスク
  • 流動性リスク

株価変動リスクとは、市場動向や経済環境、金利の変動によって株価が下落するリスクのことである。

投資先が株式の場合は、株価変動リスクはつきものだ。

過去の業績や将来的な株価の変動を分析する力が必要と言えるだろう。

信用リスクは投資先が経営不振、または倒産した場合に損失を被る可能性があるリスクだ。

たとえば株式投資で投資先が倒産した場合は元本がなくなる可能性が高い。

そのため、業績が安定している企業や経営不振、倒産する心配が少ない企業を選ぶことが重要だ。

また、流動性とは市場に出回る確率を指している。

流動性が低いと、売買するタイミングが難しく、希望した価格で売却できないと予想されるため流動性リスクは高くなる。

まとまったお金を運用する際に考慮すべき、税金の影響について詳しく知りたいです。

「資産運用をしたいけど税金にはどのような影響があるの?」と悩む人もいるだろう。資産運用において得た利益は課税対象になる。

資産運用で得た利益や配当所得、譲渡所得は所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%の合計20.315%の税率で課税される。

給与以外の所得と合わせて20万円以上の所得がある場合は確定申告が必要だ。

NISAやiDeCoなど得た利益は非課税となり、確定申告が不要なケースもある。

物価上昇リスクに対処するための具体的な資産運用戦略を教えてください。

物価上昇リスクの対処としておすすめの資産運用は下記のとおりだ。

  • 株式
  • 外貨建ての債券
  • 実物資産(不動産・金)

上記をバランス良く組み合わせることで物価上昇のリスクに備えることが可能だ。

とくにおすすめなのが株式。物価が上昇すると企業の売り上げが上がり、株価も上がる傾向にあるからだ。

NISAを利用すれば利益や配当金を得たとしても税金がかからないため、物価上昇リスクに適していると言えるだろう。

まとまったお金の運用先としておすすめのセクターや業界はありますか?

国内業界のおすすめランキングは下記のとおりだ。

スクロールできます
順位業界騰落率
1サービス業+2.62%
2証券・商品先物取引+2.15%
3その他製品+1.76%
4その他金融業+1.75%
5電気機器+1.31%
6金属製品+1.07%
7機械+0.94%
8精密機器+0.81%
9小売業+0.74%
10電気・ガス業+0.64%
(2024年5月16日)
参考:TRADER`SWEB「業種別ランキング」

相続または贈与を受けた資金の運用における注意点はありますか?

相続や贈与を受けた資金を運用するなら、NISAがおすすめだ。

NISAであれば年間360万円まで非課税になるからである。

ただし、相続や贈与を受けた資金額によって課税の対象になるため注意が必要だ。

それぞれの基礎控除を超える資金は課税対象になることを事前に理解しておこう。

基礎控除額を下記で確認してほしい。

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相続税基礎控除3,000万円+(法定相続人の数 × 600万円)
贈与税基礎控除110万円

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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