不動産投資は昨今、低リスクで安定した資産運用方法として多くの人に認知されている。
「不動産投資はリスクは本当に低リスクなのか?」
「不動産投資で失敗する可能性はないのか?」
「不動産投資」と聞くと上記のような不安をもつ方も多いのではないだろうか?
確かに不動産投資はあくまでも投資であり、失敗してしまうケースも存在する。
しかし失敗の原因を理解し対策を行うことで、不動産投資を用いて低リスクで安定的な資産運用をすることができる。
この記事では、なぜ不動産投資に失敗してしまうのか、そして失敗しないためにどのような対策をすればいいのかについて4項目で詳しく解説する。
不動産投資が失敗する3つの要因
不動産投資は中長期を見据えて物件に投資し、安定的に利益を得ることを目的としている。
したがって不動産投資における失敗とは、長い投資期間を通してトータルで赤字になることを指す。
不動産投資は比較的低リスクで安定していると言われているにもかかわらず、失敗してしまう原因は「利益」、「物件」、「不動産会社」の3つにあるケースがほとんどである。
ここではそれぞれの失敗の原因について詳しく解説していく。
事前の計画不足により投資利益が減少してしまう
不動産投資では運用計画不足による思わぬ支出により想定よりも利益が減少してしまった結果、返済ローンにキャッシュフローが追いつかなくなってしまうケースがある。
また安定した利益がでているのにもかかわらず、恒常的にかかる費用が大きくトータルで赤字になってしまうというケースもある。
以下の表では、投資利益を減少させるような要因とその詳細について記載している。
要因 | 詳細 |
---|---|
税金による収入の減少 | 特に2年目以降は必要経費が少なくなってしまうため、負担する税金が増えてしまう |
維持費や修繕費の発生 | 物件を手に入れると、維持費は管理会社の手数料以外に不動産の現状回復費用や退去時のクリーニング代など様々な追加費用が必要となる |
不動産投資をする過程では上記のような追加費用がかかってくる場合があるため、事前に収支の計画を計算し、毎月一定金額積み立てるなどして対策をしておく必要がある。
利益の出ない物件を投資対象にしてしまう
不動産投資の投資対象は物件であるため、どのような物件を選ぶかが投資に成功するか失敗するかの大きな鍵となります。
以下の表では物件の選択ミスによる失敗例とその詳細について記載している。
種類 | 詳細 |
---|---|
空室が続き赤字物件となる | 周辺の地域が物件の供給過多になっているか、利便性やアクセスが悪く入居したい人が見つからない状態になってしまう |
物件の価値が下落する | 物件の価値しか強みがない物件は供給過多や時間の経過による価格下落により 収益が激減してしまう |
投資物件を選ぶ際は、入居者がどういう物件を好むのか、またどういう目的をもって物件に住もうと思うのかを入居者目線に立って考える必要がある。
不動産会社の選定ミス
不動産投資には第三者として不動産会社が必ず関わることになる。
そのため不動産投資をおこなう際は物件選定だけではなく、どの不動産会社に購入の仲介や管理を任せるのかも重要となってくる。
以下の表では、不動産会社が失敗の原因となる例とその詳細について記載している。
種類 | 詳細 |
---|---|
サブリース契約 | サブリース契約では不動産会社に管理などの業務を全て任せてしまうため、 管理が行き届かないために入居者の治安が悪化してしまう |
サポート体制の不備 | 物件購入後のサポート体制が整っていない不動産会社は、様々なトラブルが起きた際に 自己負担が大きくなってしまう |
不動産会社とは物件購入後も付き合いを続けていく大事な存在であるため、物件選びの際は契約書をしっかりと確認して自分に合う不動産会社を選ぶようにしよう。
不動産投資よくある失敗事例3選
何が原因で不動産投資に失敗するのかについて詳しく解説してきた。
ここでは実際に発生した不動産投資の失敗事例を踏まえて、よくある失敗パターンを3つ紹介する。
空室の増加によって資金繰りに苦労する
不動産投資の最大のリスクは「空室リスク」である。
特に高いリターンを求めて、家賃を相場よりも高く設定してしまうことで空室が発生してしまうことはよくある失敗パターンの一つである。
実際に投資ローンを使って、1800万円で中古マンションを購入したAさんは家賃9万円で賃貸に出していたが、入居者が一向に決まらず家賃を下げざる得なくなってしまった。
空室率を低くするためには入居者がどのような物件を好むのかをしっかりと考え、周辺地域の物件相場を把握して家賃設定をおこなうようにすべきである。
予測できない物件価値の下落
時間の経過によって物件価値が大幅に下落してしまうと、投資利益がトータルでマイナスになってしまう可能性が非常に高くなる。
実際にBさんは投資ローンを使って駅から徒歩20分の新築アパート1棟を8700万で購入した。
投資当初は家賃9万円で入居してくれていたが、物件の老化による価値の下落により5年後には7万円に下げてもなかなか入居者が見つからなくなってしまった。
物件の価値の下落による利益毀損のリスクは投資開始時に考慮しておかなければならない重要な要素の一つなのである。
家賃の滞納による収益の減少
不動産投資において家賃収入はメインの収入源となるため、家賃の滞納は収支の大幅な悪化に繋がる。
実際にCさんは投資ローンを使って1300万円で中古マンションを購入した。
月6万円で賃貸に出していたところすぐに学生の入居者が見つかったが、しばらく経つと家賃を滞納するようになり収入が途絶え、ローン返済の支払いが困難となってしまった。
家賃の滞納は投資赤字だけではなく、最低限のローンの支払いにも影響してくるため、入居者の審査を自身でも行うなどしてしっかりと対策をする必要がある。
不動産投資に失敗しないための2つの対策
不動産投資の失敗の原因、そして実際に起きた事例を踏まえてよくある投資の失敗パターンを解説してきた。
事例で解説したような不動産投資での失敗を避けるためには以下の2つの対策をおこなうとよい。
- 不動産投資の基礎をしっかりと理解する
- 見積りをしっかりと立てる
ここではそれぞれの対策について詳しく解説していく。
不動産投資の基礎をしっかりと理解する
不動産投資は基礎知識をしっかりと身につけた上でおこなうようにするべきである。
なぜなら不動産投資は多くの資金を投資対象に投下するため、半端な知識のまま行ってしまうと、取り返しがつかないほどの借金を抱えてしまう可能性があるからである。
少なくとも不動産投資はどういう仕組みで利益がでるのか、どのようなリスクがあるのかを最低限理解することで、投資に失敗するリスクを低下させることができる。
またしっかりと知識を身につけて行う不動産投資は、低リスクで比較的安定的な資産運用となりうるのである。
見積りをしっかりとたてる
不動産投資を行う際にはリスクやデメリットがあることを理解して、事前にしっかりと返済計画などの見積りを立てておくことが重要である。
以下に不動産投資に潜むリスクを4つほど挙げておく。
- 家賃が回収できなくなるリスク
- 災害等の被害に遭うリスク
- 物件の価値が下がるリスク
- 流動性の低下により物件の売却ができないリスク
見積りをたてる際にはリスクを考慮したうえで最悪の状況が発生した場合でもトータルで黒字にできるかどうか、ローンの返済ができるかどうかを考えておくことは必須なのである。
まとめ
今回は、不動産投資に失敗してしまうのか、そして失敗しないためにどのような対策をすればいいのかについて詳しく説明してきた。
不動産投資を始めようと思っていた方や興味がある方はぜひ参考にしてほしい。
また、不動産投資に限らず、資産運用をやってみたいが、どの様にして運用して良いか悩んでいないだろうか。
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