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新NISAは始めるべき?新NISA以外の投資手段と比較して考えよう

この記事で解決できるお悩み
  • 新NISAを始めるべきか悩んでいる
  • 新NISAとそれ以外の資産運用の選択肢を比較したい
  • 新NISAで効率的に資産を運用するためのポイントが知りたい 

2024年からスタートした新NISAが大きな注目を集めているなか、始めてみるべきか悩んでいる方も多いだろう。

他にもさまざまな投資手段があるなかで、新NISAを選ぶべき理由がどういったところにあるのかを把握しておくことが大切だ。

本記事では、新NISAの基本的な特徴を他の投資手段と比較しながら解説していく。

新NISAにおけるリスク管理や運用を成功させるためのポイントについても紹介していくので、ぜひ本記事を参考に自分に合った投資手段を探してみよう。

目次

新NISA以外の投資手段と比べる前に!制度の基本をおさらい

まず、新NISAがどういった制度であるのかという特徴を確認しておくことが大切だ。

制度の概要や投資対象、メリットを解説していくので、新NISAに関する基本的な理解を深めていこう。

新NISAの概要

新NISAとは、2024年からスタートしたNISA(少額投資非課税制度)のことである。

2014年から運用されていた旧NISA制度を引き継ぐ形で設けられており、国が掲げる「貯蓄から投資へ」のスローガンに基づいて投資を支援するために誕生した制度だ。

新NISAには「成長投資枠」「つみたて投資枠」という2つの枠が設けられており、それぞれの枠内で投資をした場合の利益が非課税になる。

成長投資枠では年間240万円、つみたて投資枠では年間120万円が投資上限額となり、合計で1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)が総枠となっている。

本来、投資で得た利益には約20%の税金がかかるため、仮に100万円の利益が出てもおよそ20万円は税金で引かれてしまう。

しかし新NISAでは利益の100万円をそのまま受け取れるため、資産形成を効率的に行える。

新NISAの投資対象とその特徴

新NISAの対象となっている金融商品の種類と特徴は以下の表の通りだ。

投資対象商品特徴
上場株式企業が発行する株式を取引することでリターンを狙う金融商品
リスクが大きく、高いリターンを期待できる反面、大きな損失を抱える危険性もある
投資信託ファンドに資金を預けて運用を代行してもらい、成果の分配を受け取る金融商品
個別で株式を購入するよりもリスクが小さい
ETF
(上場投資信託)
金融商品取引所に上場している投資信託
投資信託と同様に株式よりもリスクが小さく、リアルタイムな価格変動で取引を行える点が特徴である
REIT
(不動産投資信託)
上場投資信託の一種であり、不動産への投資で得られた賃貸収入や売買益が分配される仕組みの金融商品
株式やETFと同様に金融商品取引所で売買できる

なお、つみたて投資枠では上場株式やETF、REITの取引ができず、一定の基準を満たした投資信託の積立のみが対象となっている。

対象商品の違いを踏まえ、2つの非課税投資枠を有効活用しよう。

新NISAを活用するメリット

新NISAを活用した資産運用には以下のようなメリットがある。

新NISAを活用するメリット
  • 非課税で効率的に運用できる
  • 非課税期間が無期限となっている
  • 2つの枠を併用して柔軟な運用戦略を立てられる

まず、NISA制度の最大のメリットとして非課税で運用できる点が挙げられる。

本来利益にかかるはずの税金が一切引かれないため、効率良く資産を運用していけることが大きな特徴だ。

また、新NISAは非課税期間が無期限となっており、長期投資を行っても税金がかからない。

長期間にわたって非課税の恩恵を受けられる点も大きな魅力となっている。

そして、新NISAの成長投資枠・つみたて投資枠はそれぞれ異なる特性を持っているが、2つの枠は併用が可能だ。

それぞれの特性を活かした柔軟な運用戦略を立てられる点もメリットと言えるだろう。

新NISAは始めるべきか?それ以外の投資手段との比較

メリットが多い新NISA制度であるが、実際に活用すべきなのだろうか。

課税口座での運用や税制優遇制度のiDeCoによる運用とはどういった違いがあるのだろうか。

特徴を比較し、新NISAで運用すべきかどうかを見極めることが大切だ。

ここでは、他の投資手段と新NISAを比較し、新NISAを始めるべき人の特徴について解説していく。

課税口座での運用と新NISAの比較

課税口座で運用するケースと新NISAを活用するケースでは、以下の2点において違いがある。

  • 損益通算の可否
  • 購入できる投資信託

特定口座や一般口座などの課税口座では「損益通算」が行える。

損益通算とは、ある銘柄で発生した損失をほかの銘柄で生じた利益と相殺させることで税金の負担を軽減させる取り組みのことだ。

NISA口座で生じた損失については税務上ないものとみなされ、損益通算を行うことができない。

損失の発生時に税負担を軽減させる仕組みを活用したいのであれば、課税口座の活用がおすすめだ。

また、新NISAでは購入できる投資信託が限られている。

つみたて投資枠では一定の基準を満たした投資信託しか買えず、成長投資枠でも「信託期間20年未満」「毎月分配型」「ヘッジ目的以外でデリバティブを用いている商品」などは購入できない。

一方で課税口座の場合、対象の投資信託を証券会社が取り扱っていれば基本的に購入可能だ。

投資できる商品ラインナップという観点でも大きく異なっている。

iDeCoと新NISAの比較

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、税制面での優遇を受けながら老後の年金を自分で準備する制度である。

新NISA同様に税金面でのメリットがある制度だが、iDeCoと新NISAでは以下のような違いがある。

  • 運用中の売却
  • 受け取り時の税金

iDeCoは老後の年金を自分で準備するための制度であるため、原則として60歳までは売却・現金化ができない。

自由なタイミングで売却できる新NISAに比べると、デメリットと感じる方もいるだろう。

しかし裏を返せば、iDeCoは「老後まで資金を使ってしまう心配がない」とも言える。

目的に応じて使い分けることが大切だ。

また、iDeCoの税制優遇は「掛金が全額所得控除」「運用益が非課税で再投資」「受け取り時にも控除適用」という3点である。

勘違いされやすい部分だが、受け取り時に税金がかからない制度ではないため注意が必要だ。

iDeCoでは年金・一時金で受け取る際に「公的年金等控除」または「退職所得控除」が適用され、税金の負担は軽減できる。

受取額が控除の範囲内であれば税金はかからないが、控除を上回る額を受け取る場合には税金がかかるが、負担は小さくなる。

こうした違いを把握した上で、iDeCoと新NISAを上手く使い分けよう。

新NISAを始めるべき人とは

新NISAは多くの人にとってメリットが大きく、資産運用を行う際には欠かせない制度と言える。

なかでも以下のような人は新NISAでの運用をおすすめする。

新NISAを始めるべき人
  • 資産運用をこれから始める人
  • 漠然と将来のお金に不安を抱えている人

新NISAでは、課税口座での運用に比べて対象となっている投資信託が少ない。

しかし新NISAの対象商品は、リスクが大きいものや長期での資産形成に向かないものが除外されており、投資初心者向けの商品が多い。

これから運用を始める初心者の方は新NISAでの運用がおすすめだ。

また、今後の人生でかかるお金について漠然とした不安を抱えている方は新NISAの運用が向いている。

税金面での優遇を受けつつ、効率的に資産の増加を目指していけるためだ。

iDeCoも新NISA同様に税制優遇を受けられるものの、60歳まで引き出せない点がデメリットとなっている。

漠然と不安を感じているのであれば、途中で資金を引き出せる新NISAの方が自由度が高い分運用しやすいだろう。

一方で、老後に向けた資金を確実に準備したいのであればiDeCoの活用がおすすめだ。

新NISAとiDeCoを上手く使い分けながら、将来に向けた資金準備を進めていこう。

新NISAにおける投資成功の鍵

新NISAの活用を検討している場合、適切なリスク管理と効果的な運用戦略が重要となる。

新NISAにおいて想定されるリスクの内容を把握し、徹底したリスク管理で安全な運用を実現しよう。

ここでは、新NISAにおけるリスクや対策法、効果的な運用戦略について解説していく。

新NISAのリスクと注意点

新NISAにおいて想定されるリスクには以下のようなものがある。

  • 元本割れを起こす
  • 損益通算ができない

新NISAはあくまでも投資であり、元本が保証されるわけでもないため、投資先の価格変動によって元本割れとなるリスクがある。

特に、成長投資枠ではリスクが大きい上場株式に投資可能となっており、元本を大きく下回る可能性がある。

後ほど解説する「長期・分散投資」によって元本割れを起こす可能性を低減させることが大切だ。

また、繰り返しになるが新NISAでは損益通算ができない。

つまり、元本割れによって損失を抱えたときにはひとつもメリットがないということになる。

なるべく損失を抱えないように慎重なリスク管理で運用していこう。

長期・分散投資の効果

新NISAにおけるリスク管理のポイントとして「長期・分散投資」という運用方法が挙げられる。

運用期間を長く設定し、複数の投資先に資産を分けて運用を行うスタイルだ。

長期間にわたって運用を行うと、値動きが平均化されることで安定したリターンが期待できる。

価格変動を活用して短期間でリターンを狙うのではなく、短期的な値動きを無視してじっくりと利益を積み上げていくことでリスクを抑えた運用が可能となるのだ。

また、投資先を複数に分けておくことで、仮に投資先のひとつが下落してもダメージを軽減できる。

さらにほかの投資先で利益が出ていれば、損失と相殺させて安定したリターンを得ることもできる。

いずれも資産運用におけるリスクを軽減させるために重要な取り組みとなるため、長期・分散投資を活用した運用戦略を構築しよう。

2つの非課税枠の活用法

新NISAで効率良く運用するためには、成長投資枠・つみたて投資枠の2つを上手く活用することが大切だ。

それぞれの特性を活かし、効果的な資産運用を実践しよう。

成長投資枠は投資対象の幅が広く、運用手法も積立・一括の両方に対応している。

比較的投資の自由度が高いため、個別の株式や投資信託の一括購入などを活用しながら高いリターンを狙いに行く戦略が向いている。

一方、つみたて投資枠は長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託のみが対象となっており、運用手法も原則として積立のみだ。

比較的堅実な運用に適した投資枠であるため、安定したリターンを確保する戦略を選ぶと良い。

つまり、つみたて投資枠で比較的安定したリターンを確保しつつ、自由度の高い成長投資枠で積極的なリターンを狙いに行くといった戦略がおすすめだ。

2つの投資枠の特性を活かした効果的な運用手法と言えるだろう。

なお、投資に手間をかけずに安定したリターンを狙いたいのであれば、成長投資枠・つみたて投資枠の両方で投資信託の積立を行うといった戦略も可能だ。

新NISAか、それ以外の投資手段かで迷ったら誰に相談するべき?

ここまで新NISAとそれ以外の投資手段を比較し、新NISAがおすすめな人の特徴を解説してきたが、自分では判断できないという人も多いだろう。

また、新NISAを選択した人の中にも、実際に自力で運用戦略を立てたり、投資判断をしたりすることに不安を感じている方がいることだろう。

そのような方は、これらの選択や判断に専門家の力を借りることをおすすめする。

ここでは、新NISAの活用における投資アドバイスの重要性やおすすめの相談先「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」のメリットなどを紹介する。

新NISAの活用における投資アドバイスの重要性

新NISAを活用する際、専門家から投資アドバイスを受けるべき理由として「最適な運用戦略を自力で見つけることが難しい」という点が挙げられる。

特に投資に慣れない初心者の方は、専門家の力を借りて戦略を提案してもらう方が良い。

資産運用の戦略は本人の運用目的や資産状況、年齢、リスク許容度、投資経験などによって大きく異なる。

つまり人によって最適な戦略がそれぞれ違うということだ。

そうした中で自分の運用目的や資産状況などにマッチした戦略を見つけ出すことは簡単ではない。

適切な投資先を見極めたり、投資するタイミングを判断したりなどを自力で行うことは難しいと感じるケースが多いだろう。

しかし、専門家に相談することであなたのニーズにマッチした運用戦略を提案してもらえる。

最適化された運用戦略で資産運用を行えるため、安全かつ効率的に資産の増加を目指せるだろう。

新NISAで効果的な運用を実践したいという方は、ぜひこの機会に資産運用の専門家に相談してみよう。

IFAのメリット

資産運用の専門家に相談するのであれば、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)がおすすめだ。

IFAとは、既存の金融機関には所属せずに顧客の資産運用をサポートする専門家である。

ライフプランに基づいた投資計画の策定や金融商品の提案、仲介などを行うことが主な役割だ。

IFAに相談をするメリットとして主に以下の2点が挙げられる。

IFAに相談をするメリット
  • 中立な立場からサポートしてもらえる
  • 長期的に投資アドバイスを提供してもらえる

銀行や証券会社などの金融機関に運用相談をすると、会社が売りたい商品の提案をされてしまうケースがある。

本当に自分に合った商品ではなく、金融機関側が儲かるような手数料の高い商品を提案されるというパターンだ。

しかしIFAは自社で金融商品を取り扱っていないため、ノルマや営業方針などに左右されずに提案を行える。

中立な目線から本当に自分に合う商品を提案してくれるため、安心して運用を行うことができるだろう。

また、IFAは金融機関のような転勤・異動といった制度が基本的になく、同じ担当者が継続してサポートしてくれる。

担当者が変わって運用方針を毎回擦り合わせたり、それぞれの担当者の運用プランに振り回されたりする心配がない。

自分のことをよく知る担当者が一貫した運用方針で投資アドバイスを提供してくれる点も大きなメリットだ。

信頼できるパートナーから長期的なアドバイスを受けたいのであれば、IFAに相談することをおすすめする。

「資産運用ナビ」を利用しよう

信頼できるIFAをお探しの方は「資産運用ナビ」の利用をおすすめする。

「資産運用ナビ」とは、相談先を探す投資家とIFAをマッチングさせるサービスのことだ。

「資産運用ナビ」では、希望の条件を入力するだけであなたの運用目的や資産状況にマッチしたアドバイザーを全国のデータベースから抽出して紹介する。

紹介されたアドバイザーの経歴や得意分野などに納得が行けば、そのまま面談の申し込みもできる。

もちろんアドバイザーへの相談は全国47都道府県どこでも可能となっており、紹介料や相談料も一切かからない。

費用は金融商品の取引時のみ発生するため、提案内容に納得が行くまで費用のことを気にせずにじっくり相談できるだろう。

「新NISAの運用戦略を知りたい」「新NISA以外の投資手段も検討したい」という方は、ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用して信頼できるアドバイザーを探してみよう。

新NISAはそれ以外の投資手段と比較しても欠かせない制度

本記事では、新NISAの特徴やメリットを他の投資手段と比較して解説した。

新NISAは課税口座での運用やiDeCoと比べたときにメリット・デメリットがあるものの、基本的には資産運用を行う際に欠かせない制度と言える。

投資戦略・リスク管理を徹底し、新NISAにおける非課税のメリットを最大限に活かしていこう。

また、新NISAの活用や資産運用についての悩みや不安がある場合は専門家に相談することをおすすめする。

なかでもIFAは、中立な立場であなたに最適なアドバイスを長期的に提供してくれるおすすめの相談先だ。

ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用し、あなたに合ったアドバイザーを探してみよう。

新NISA以外の投資手段に関するQ&A

新NISAと比較して、他の投資手法はどんな人におすすめですか?

新NISAでは損益通算ができないため、損失を覚悟した短期的なトレードにはあまり向かない。

売買を繰り返しながら損失が出たときに損切りをしつつ、利益と相殺させて税金の負担を軽減させる戦略を検討している場合は特定口座や一般口座の活用がおすすめだ。

また、老後の資金を準備する場合はiDeCoが向いている。

原則として60歳まで資金を引き出せないため、途中で資金を使ってしまうリスクを回避できるためだ。

新NISAのリスクは何ですか?

新NISAも投資である以上、元本割れを起こすリスクがある。

加えて損益通算ができないため、損失を抱えたときのメリットはひとつもない。

長期・分散投資を活用し、元本割れのリスクを抑えることが重要だ。

新NISAの2つの投資枠はどのように使い分ければ良いですか?

それぞれの特性を踏まえ、つみたて投資枠では安定したリターンを確保し、成長投資枠では積極的なリターンを狙うといった戦略がおすすめだ。

ただし、投資に手間をかけずに安定したリターンを狙いたいのであれば、2つの枠を両方とも同じ投資信託の積立で運用するという手もある。

分散投資を行う際の理想的な資産配分例を教えてください。また、資産配分はどのように決めるべきですか?

個人の運用目的やリスク許容度によって最適な資産配分は異なる。

「国内株式25%・外国株式25%・国内債券25%・外国債券25%」という資産配分をベースにしつつ、リターンを高めたければリスクを取って株式の比率を高め、リスクを抑えたければ債券や預貯金の比率を高めるべきだべきだ。

自身で株式を選定するのが面倒という人は、複数の銘柄によって構成されている投資信託を選択すると良いだろう。

なお、IFAなどの専門家に相談することで最適な資産配分のアドバイスも得られる。

「資産運用ナビ」を活用して相談先を探してみよう。

新NISAを始める前に確認するべきポイントは何ですか?

新NISAで商品を購入する前に確認するべきポイントは、どのくらいの金額までなら失っても許容できるかというリスク許容度だ。

リスク許容度の範囲内で資産運用を行なっていれば、暴落時にも焦ることなく冷静に対応できる。

一方でリスク許容度を上回る金額で投資信託や株式を購入すると、株価の下落に耐えられず運用途中で売却せざるを得なくなってしまうかもしれない。

そうなると長期投資ができなくなるため、まずはリスク許容度を明らかにして運用に回せる金額を掴んでおこう。

新NISAに適した投資信託の特徴とこれを選定する基準を教えてください。

新NISAで資産を増やすためには、長期・分散投資が非常に重要である。

長期・分散投資に適した新NISAで購入できる投資信託では、指数に連動した成果を目指すインデックスファンドが最適だろう。

インデックスファンドの中でも、アメリカを代表する500銘柄で構成されたS&P500、世界中の銘柄を含んだMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み)に連動する商品がおすすめだ。

信託報酬が0.1%を切っているeMAXIS Slim米国株式(S&P500)やeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を購入すれば、運用コストを抑えつつ優良な銘柄に分散を図れる。

新NISAで始める長期投資の具体的な戦略はどのように組むべきですか?

新NISAで長期投資を始めるなら、つみたて投資枠を活用して毎月決まった金額をコツコツ買い付けるのが良い戦略だろう。

つみたて投資枠で購入できる投資信託は金融庁から認められた銘柄に限定されているうえに、つみたて購入しか認められていないからだ。

仕組みに従っているだけで銘柄と投資時期がバラバラになるため、自動で投資先を分散させられる。

また、長期投資は売却しないことが大事だ。

保有し続けることの重要性を把握し、暴落時にも耐えられるように備えておこう。

新NISAの投資対象商品はどのように選ばれていますか?

新NISAのつみたて投資枠では、金融庁から認められた投資信託のみ購入できる。

長期・分散投資に適した商品だけが選ばれており、2024年4月現在では288銘柄が投資対象だ。

また、成長投資枠では投資信託のほかにも、国内株や海外株、REITなども購入できる。

ただ、成長投資枠も長期運用を前提としているため、下記のような銘柄となっている。

  • 信託期間が無期限または20年以上
  • 決算頻度が毎月でないこと
  • ヘッジ目的の場合を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと

新NISAを利用する際にかかるコストとこれを抑える方法はありますか?

新NISAで投資信託を購入した場合、かかるコストは信託報酬と解約時に必要な信託財産留保額だ。

しかし、信託財産留保額はかからないファンドが多い。注意してほしいのは信託報酬だ。

信託報酬はファンドごとに定められているため、料率が安い商品を選択することで手数料を抑えられる。

一般的に0.1%以下であれば、適正価格だと言われている。

人気銘柄の信託報酬を表にまとめているので、ぜひチェックしてほしい。

商品名信託報酬
eMAXIS Slim全世界株式
(オール・カントリー)
0.05775%
eMAXIS Slim米国株式
(S&P500)
0.09372%
楽天・全米株式インデックス・ファンド0.162%
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド0.0938%
iシェアーズ・コア S&P500 ETF0.066%

新NISAの解約時の注意点を教えてください。

新NISAを解約する際は、すぐに現金化できないケースがあることに注意しよう。

投資信託を売却してから現金を受け取るまでには1週間程度かかる可能性もあるため、なるべく余裕を持って手続きを進めよう。

具体的な期間は投資信託や金融機関によっても異なるので、個別に確認してほしい。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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