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新NISA口座はどこで作る?楽天証券とSBI証券を徹底比較

この記事で解決できるお悩み
  • 楽天証券とSBI証券のどちらで新NISA口座を開設するべきか悩んでいる
  • 新NISA口座の資産を他の金融機関に移管する手順や注意点を理解したい
  • 新NISAを活用した上手な資産運用のために最適な金融機関を選択したい

ネット証券大手の「楽天証券」と「SBI証券」は新NISAの口座開設においても人気を集めている。

これから新NISAで口座開設を行う場合、どちらを利用すべきか悩んでいる方も多いだろう。

本記事では、楽天証券とSBI証券の特徴の比較や金融機関選びのポイント、新NISA口座移管における注意点などを紹介する。

自分にとってベストな金融機関で新NISA口座を開設し、効果的な資産運用を実現しよう。

目次

新NISAを始めるなら楽天証券?SBI証券?2社を比較しよう

投資で得た利益が非課税になることで効率的な資産形成を行える「新NISA」だが、専用の口座は1人につき1つの金融機関でしか開設できない

人気のネット証券「楽天証券」「SBI証券」のどちらを選ぶべきか悩んでいる方も多いだろう。

ここでは、楽天証券とSBI証券の特徴を比較し、それぞれの証券会社で適している人の特徴も解説していく。

投資商品の種類と手数料

新NISAでは、上場株式や投資信託、ETFなどへの投資が行える。

なかでも証券会社ごとに差が生じるのが投資信託の取扱銘柄数だが、楽天証券とSBI証券にはほとんど差がない。

2024年2月時点で比較すると、楽天証券は成長投資枠で1,131銘柄、つみたて投資枠で221銘柄の取引を行えるのに対し、SBI証券は成長投資枠で1,170銘柄、つみたて投資枠で221銘柄となっている。

どちらの証券会社を選んでもそれほど大きな違いはなく、豊富な選択肢から投資先を選ぶことが可能だ。

また、国内株式や投資信託の購入手数料は楽天証券SBI証券ともに無料となっており、こちらも差は生じていない。

基本的な取引を行う場合のコストについてはほとんど変わらないと言えるだろう。

ただし、単元未満株はSBI証券が無料で取引できるのに対し、楽天証券ではリアルタイム取引で0.22%のスプレッドが生じる。

スプレッドとは、本来の株価に加減される価格差のことを指す。

つまり購入時には0.22%加算され、売却時には0.22%が引かれた状態で取引を行うこととなるのだ。

単元未満株でコツコツ投資をしていきたい場合、SBI証券を選んだ方がコスト面で有利と言えるだろう。

投資信託の積立によるポイント付与

楽天証券SBI証券ともに、投資信託をクレジットカードで積み立てた場合にポイントが付与される。

それぞれの証券会社におけるポイント付与率は以下の表の通りだ。

楽天証券楽天カード:0.5%
楽天ゴールドカード:0.75%
楽天プレミアムカード:1.0%
SBI証券三井住友カード(NL):0.5%
三井住友カードゴールド:1.0%
三井住友カードプラチナ:2.0%
三井住友カードプラチナプリファード:5.0%

SBI証券は最大5.0%のポイントが貯まることからお得に感じられるかもしれないが、年会費無料のカードで比較するとどちらも還元率0.5%となっており、どちらを選んでも差は生じない。

楽天カードを使っていれば楽天証券、三井住友カードを使っていればSBI証券を選ぶと良いだろう。

とにかく効率的にポイントを貯めたいのであれば、SBI証券で三井住友プラチナプリファードを使うことで5.0%のポイント還元が適用される。

ただし三井住友プラチナプリファードは年会費33,000円(税込)がかかることに注意が必要だ。

新NISAのサポート体制

投資初心者の方にとって重要となるのが、新NISAや投資についてのサポート体制の充実度だ。

楽天証券・SBI証券のサポート体制をチェックし、自分に合う方を選択しよう。

楽天証券では「AIチャットへの問い合わせ」「オペレーターへのチャットによる問い合わせ」「電話での問い合わせ」の3つが新NISAに関する主な窓口となっている。

AIチャットは24時間対応しており、平日や昼間に問い合わせできない人でも利用可能だ。

基本的には制度の概要や口座開設、新NISA口座の移管などについての相談に対応している。

SBI証券は「AIチャットへの問い合わせ」「専用デスクへの問い合わせ」が主な窓口だ。

口座開設や事務手続きの問い合わせに加え、商品に対する質問などにも対応している。

SBI証券の場合もAIチャットは24時間対応しており、いつでも相談可能だ。

サポート体制についても大きな違いはないものの、オペレーターへのチャットによる問い合わせができる分、楽天証券の方が選択肢は多い。

疑問点や不明点について文章に残る形でオペレーターとやり取りしたいのであれば、楽天証券の方が向いていると言えるだろう。

楽天証券からSBI証券への移管を例に解説!新NISA口座の移管方法と注意点

楽天証券・SBI証券のそれぞれの特徴を踏まえ、違う証券会社に乗り換えたい場合もあるだろう。

手続きを行えば新NISA口座の移管も可能だが、注意すべき点も存在する。

ここでは、新NISA口座の移管方法と注意点をそれぞれ解説していく。

新NISA口座の移管手順

新NISA口座の移管を行う場合、変更前と変更後のそれぞれの証券会社で手続きを行う必要がある。

ここでは、楽天証券からSBI証券に新NISA口座を移管する場合の手続きについて解説していく。

新NISA口座移管の手順は以下の通りだ。

  1. 楽天証券のマイページにログインして「金融機関変更手続き」を行う
  2. 「勘定廃止通知書」を請求する
  3. SBI証券に申し込み書類を請求する
  4. 「勘定廃止通知書」「NISA口座開設届出書」「本人確認書類・個人番号記載書類」をSBI証券に郵送する
  5. SBI証券および税務署で審査を行い、審査完了後に金融機関の変更が完了する

勘定廃止通知書や申し込み書類が届くまでの時間を考慮し、早めに手続きを進めておこう。

新NISA口座移管時の注意点

新NISA口座移管時の注意点は「変更するタイミングによって翌年分になる可能性がある」という点だ。

年内に変更したいのであれば、なるべく早めに手続きを進めておく必要がある。

具体的には1〜9月までの変更受付で当年分の変更、10月〜12月までの変更受付で翌年分の変更となる。

9月末までに「勘定廃止通知書」を提出し、手続きを完了しておかなければ年内での金融機関変更を行えないため注意しておこう。

なお、年始すぐに取引を始めたいのであれば12月中旬ごろまでに手続きを進めておく必要がある。

年末ギリギリに変更手続きを行った場合、年明けてすぐには新NISAの取引を行えない可能性があるため注意が必要だ。

新NISAを始める金融機関の選択基準を解説!自分は楽天なのかSBIなのか

新NISA投資において金融機関選びは重要なポイントであり、リターンを大きく左右する可能性もある。

自分に合う金融機関を見極めるためにも、選択する基準を頭に入れておこう。

ここでは、新NISA投資のための金融機関の選択基準について解説していく。

投資スタイルに基づく選択

まず、自身がどういった投資スタイルで運用を行うのかという点に基づき、証券会社を選ぶことが大切だ。

証券会社が希望している投資手法に対応しているかを確認しておこう。

新NISAでは、投資信託に加えて国内外の株式、ETF等に投資を行える。

高い成長性が期待できる外国の株式に投資を行い、大きなリターンを狙う戦略を立てることも可能だ。

しかし、証券会社によっては対応している国・地域が限られていたり、取引できる外国株式の銘柄数が少なかったりする場合がある。

外国株式の取引を視野に入れている場合、取り扱いが少ない証券会社を選んでも選択肢が限られてしまう。

証券会社が取り扱っている商品のラインナップを比較し、自分の投資スタイルにマッチしているかどうかをチェックしておこう。

サービスの内容と充実度

証券会社が提供するサービスの内容・充実度も比較ポイントとして挙げられる。

特に長期的な運用を考えている場合、しっかりとサポートを得られる証券会社を選ぶと安心だ。

証券会社は「ネット証券」「総合証券」の2種類に大きく分類される。

ネット証券ではほとんどの投資判断を自分で行う一方、総合証券は担当者が付いて運用のコンサルティングを行ってくれる。

長期的な運用において担当者のサポートを希望する場合、総合証券を選んだ方が良いだろう。

具体的な商品を提案してもらえたり、売買タイミングなどの投資判断をサポートしてもらえたりするため、初心者の方でも安心して運用を行える。

ただし、総合証券の場合は手数料が高い商品を提案されたり、ノルマを達成するための商品提案をされたりする可能性がある。

運用のコンサルティングは外部の専門家に任せ、手数料の安いネット証券を選ぶというのもひとつの手だ。

コストとリターンのバランスの考慮

証券会社を選ぶ際、コストについてもしっかりと比較しておこう。

各証券会社でさまざまな手数料体系が設けられているため、自分にとってもっともコストパフォーマンスが高い証券会社を選択しよう。

例えばある程度自分で投資判断を行える場合、低コストで利用できるネット証券がおすすめだ。

先ほども少し触れたが、楽天証券やSBI証券などは国内株式や投資信託の購入手数料が無料となっている。

なるべく手数料が安い証券会社を見極めよう。

一方、コストがかかっても担当者によるコンサルティングを受けたいという場合、総合証券が向いている。

多少コストが高くなったとしても、それを上回る運用パフォーマンスを発揮できれば総合証券を選ぶメリットはある。

「どの証券会社が新NISA投資において高いコストパフォーマンスを実現できるか」という観点で証券会社を選ぼう。

新NISAに関する相談先はどこが良い?

投資初心者の方が新NISAで運用を行う場合、総合証券で担当者からコンサルティングを受けて投資をするという考え方がある。

しかし、これから新NISAで運用を始める方は外部の専門家に相談を行い、投資判断のアドバイスをもらうことをおすすめする。

ここでは、外部の専門家に相談すべき理由とおすすめの相談先「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」に相談するメリットなどを解説していく。

新NISAを外部の専門家に相談すべき理由

証券会社の担当者ではなく、外部の専門家に相談すべき理由として「中立な立場で運用をサポートしてもらえる」という点が挙げられる。

金融商品を取り扱う証券会社に直接相談してしまうと、会社の営業方針に左右されてしまう可能性があるのだ。

証券会社も営利企業である以上、自社にとって利益がある商品を販売したいという思惑がある。

手数料が高い商品や会社が売り出したい商品を提案されてしまう恐れがあるのだ。

外部の専門家であれば、提案する商品によって手数料の差が生じることが基本的にないため、本当に自分に合った商品を提案してもらえる。

利益を最大化するために力を尽くしてくれる点が外部の専門家の大きな魅力だ。

IFAの役割とメリット

外部の専門家に相談を行いたい場合、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の利用をおすすめする。

IFAは金融機関から独立した立場で顧客の資産運用をサポートする専門家である。

最適化された運用戦略の提案や具体的な商品の提案・仲介を行うことが主な役割だ。

IFAに相談するメリットとして以下の2点が挙げられる。

IFAに相談するメリット
  • 中立な立場からの提案を受けられる
  • 長期間にわたるサポートを期待できる

IFAは証券会社に所属しない外部の専門家であるため、中立な目線で本当に顧客に必要な商品の提案を行える。

ライフプランを実現するためのベストな商品を提案してもらえるため、安心して運用を行えるだろう。

また、IFAには転勤・異動といった制度が基本的になく、同じ担当者が継続してサポートしてくれる。

自分のことをよく知るアドバイザーが一貫した運用方針でサポートしてくれるため、効果の高い運用を実現できる。

中立な目線から長期的にアドバイスを提供してくれるアドバイザーを探している方は、ぜひIFAに相談してみよう。

「資産運用ナビ」の活用方法

信頼できるIFAを探したい方は「資産運用ナビ」の利用をおすすめする。

「資産運用ナビ」とは、相談先を探す投資家とIFAをマッチングさせるサービスのことだ。

本来、IFAに相談するためには近くで活動している業者を探し、信頼できるIFAを比較した上で面談の問い合わせを行わなければならない。

しかしIFAはまだまだ定着しているとは言えず、探すこと自体が容易ではない。

相談に至るまでのハードルが高いことが現状だ。

しかし「資産運用ナビ」ではたった60秒、あなたの希望する条件を入力するだけで最適なアドバイザーを自動で診断し、紹介を行う。

IFAを知り尽くした「資産運用ナビ」が、全国のデータベースからあなたの運用目的や資産状況、性格と相性の良いアドバイザーを紹介する仕組みだ。

アドバイザーの紹介料や相談料は無料、相談場所もWEBや好きな場所を自由に選べる。

気軽に相談を行える点も「資産運用ナビ」の大きな強みだ。

ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を利用し、信頼できるIFAを探してみてはいかがだろうか。

新NISAを始めるなら楽天かSBIか、その答えは人によって分かれる

本記事では、楽天証券とSBI証券のサービスや特徴を比較して解説を行った。

いずれも大きな違いはないものの細かい面で異なる点があるため、しっかりと比較して自分に合う証券会社を選ぶことが大切だ。

また、新NISAの運用を行う際には証券会社の担当者ではなく、外部の専門家から中立な目線でサポートしてもらうことをおすすめする。

IFAは、証券会社から独立した中立な立場で長期間にわたる投資アドバイスを提供してくれるため、最適な運用相談先だ。

ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用し、信頼できるIFAを探してみてはいかがだろうか。

楽天証券とSBI証券の新NISA口座に関するQ&A

楽天証券とSBI証券で新NISA関連のサービスに何か違いはありますか?

銘柄数や基本的な手数料、サポート体制に大きな違いはない。

ただし単元未満株を取引する場合、SBI証券が手数料無料である一方、楽天証券はリアルタイム取引で0.22%のスプレッドが生じる。

単元未満株で少額の取引を行いたい場合、SBI証券の方がやや有利に取引を行えるだろう。

また、投資信託の積立によるポイント付与においてはSBI証券が最大5.0%、楽天証券は最大1.0%となっているため、効率良くポイントを貯めたい場合はSBI証券が向いている。

しかし年会費無料のカードであれば2つの証券会社に違いはないため、楽天カードを使っていれば楽天証券、三井住友カードを使っていればSBI証券を選ぶと良いだろう。

新NISA口座を楽天からSBIに移管する際の注意点は?

楽天証券に「勘定廃止通知書」を請求し、申し込み書類や本人確認書類とともにSBI証券に提出しなければならない。

書類が届くまでの時間を考慮し、早めに手続きを進めておくことが大切だ。

また、年内に新NISA口座を移管したいのであれば1月〜9月までに手続きを行う必要がある。

10月〜12月までの手続きになると翌年分の変更となる点に注意が必要だ。

新NISAの積立限度額はどの証券会社でも同じですか?

新NISAの積立限度額は証券会社ごとの違いはなく、つみたて投資枠で年間120万円、成長投資枠で年間240万円である。

投資信託のクレカ積立については金融審議会で月10万円まで可能となったが、2024年2月時点では月5万円を上限とする証券会社がほとんどだ。

楽天証券とSBI証券、どちらが新NISAの活用におすすめですか?

どちらを選んでも大きな差はないが、自分に合った証券会社を選ぶことが重要である。

単元未満株で少額投資をしたい場合や、三井住友カードによる投資信託の積立をしたい場合はSBI証券が向いている。

一方、楽天カードで投資信託の積立をしたい場合や、オペレーターに対して文章に残る形で問い合わせをしたいのであれば楽天証券がおすすめだ。

IFAは資産運用においてどのような役割を果たしてくれますか?

IFAは顧客が希望するライフプランに基づいて投資計画を策定したり、プラン実現に適した商品を提案・仲介したりといった形で資産運用をサポートする。

さらには保有資産の見直しに関する助言なども提供してくれる専門家だ。

資産運用においてはトータルでサポートしてくれるため、なんでも相談できるパートナーとして活用しよう。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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