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【ジュニアnisa】教育資金で準備するのはアリ?メリットやデメリットも解説

この記事で解決できるお悩み
  • ジュニアNISAについて知りたい
  • 教育資金をどうやって確保するか悩んでいる
  • 学資保険と投資のどちらが良いか分からない

ジュニアNISAは2023年12月末をもって廃止となりました。2024年以降、非課税枠での追加投資はできません。 なお、名義人が成人を迎えるまで継続管理勘定にて非課税扱いで保有することが可能です。

子育てする上で教育資金の確保について考えることは避けて通れない。教育資金を確保する方法の代表例としては学資保険があるだろう。

それ以外にも、ジュニアNISAを活用した資産運用により教育資金の確保を行っている人もいる。

そこで今回は、教育費を確保するための方法についてジュニアNISAにフォーカスして詳しく解説していく。

目次

ジュニアNISAとは

ジュニアNISAとは、未成年者を対象とした少額投資非課税制度(NISA)である。

2016年からスタートしたが、2024年のNISA制度の改正に伴い廃止が決定している。ジュニアNISAの概要とメリット、デメリットについて確認していこう。

ジュニアNISAの概要

ジュニアNISAの基本的な内容は、以下の2点を除けば一般NISAと変わらない。

  • 対象者が未成年であり、運用可能なのは2親等以内の親族であること
  • 基本的に本人が18歳になってからでないと払出しができない

具体的な制度は、下表の通りである。

対象者日本にお住まいの未成年者の方(口座を開設する年の1月1日現在)
非課税対象株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益(一般NISAと同様)
口座開設可能数1人1口座
非課税投資枠新規投資額で毎年80万円が上限
非課税期間最長5年間
投資可能期間2016年~2023年
運用管理者口座開設者本人(未成年者)の二親等以内の親族(両親・祖父母等)※金融機関により異なる
払出し18歳までは払出し制限あり。
出典:金融庁「NISA特設ウェブサイト ジュニアNISAの概要」

ジュニアNISAのメリット

ジュニアNISAのメリットとして挙げられるのは、投資によって得られた利益や配当金に対して課税されない非課税である点と、子どもの人数分だけ口座が開設できる点である。

例えば、両親がそれぞれ一般NISAの口座を持っていたとする。2人の子どもがジュニアNISAの口座を持っている場合、NISAにおける世帯の年間投資可能額は、400万円となる。

NISA口座は1人1口座までのため、ジュニアNISAの口座を開設することで、実質枠を広げることができる点がメリットといえる。

ジュニアNISAの場合、払出し等の制限はあるものの、投資可能な商品は一般NISAと変わらないため、80万円分の投資枠が上乗せされると考えても良いだろう。では、ジュニアNISAのデメリットを見ていこう。

ジュニアNISAのデメリット

ジュニアNISAのデメリットは、以下の2つである。

  • 払出し制限がある
  • 贈与税がかかる場合がある

ジュニアNISAは基本的に、18歳になるまで投資している資産を資金化できない。中長期の投資を前提に、子どもの将来資産を残すために設けられた制度だからだ。

しかし、2023年をもってジュニアNISAが廃止されることに伴い、2024年以降は払出しの制限がなくなる。これまではやむを得ない場合でない限り売却ができなかったが、いつでも非課税で払出しできるようになる。

また、贈与税に関しては、年間の基礎控除枠を超えると課税対象になる可能性がある。基礎控除枠は110万円なので、贈与税がかかるほどの贈与をしていないか、注意が必要である。

ジュニアNISAはやるべき?他の教育資金の準備方法は?

2023年12月末をもって、ジュニアNISAの新規買付は終了となる。そこで、この章では残りの期間でジュニアNISAをやるべきなのか、もしジュニアNISA以外で教育資金を準備するならどのような方法があるか、解説する。

ジュニアNISA以外で教育資金を準備する方法としては、次の2つがある。

  • 投資による資産運用
  • 学資保険

ジュニアNISAをやるべきか、についてもあわせて解説していく。

ジュニアNISAはやっておいたほうがいい

資産状況を踏まえるべきではあるが、資金を捻出できるのであれば、今からでもジュニアNISAをやると良い。

2024年からは新規買い付けはできないが、子どもが18歳になるまでは非課税で保有することができるため、残り期間が短くとも可能な限り非課税枠を有効活用できる。

ただ、無理をしてまで投資をする必要はないため、あくまで自分の資産の状況に合わせて判断をするようにしよう。

投資による資産運用

ジュニアNISAではなく、一般的な投資による資産運用を考えるのも1つの手である。NISAのように、非課税での運用は無いが、投資家の運用次第では教育資金に活用できるリターンを得られる可能性もある。

投資の手段としては、2024年からスタートする新NISAも考慮しておくと良いだろう。

新NISAでは、これまでの非課税枠の制限が大幅に緩和される。枠の併用も可能で最大360万円の年間投資枠がある。

出典:金融庁「新しいNISA

仮に両親が一般NISAを行い、子ども1人のジュニアNISA口座を持っていたとしても、年間の投資枠は320万円となるため、1人で360万円まで年間投資枠を持てる新しいNISAを活用することも視野に入れておくと良い。

学資保険

教育資金を確保する上では、学資保険も選択肢に入るだろう。教育資金で最も資金が必要となるタイミングは、大学受験から大学を卒業するまでの期間である。

学資保険は、月々の掛金を任意で設定でき、大学入学のタイミングで満期金を受け取れる契約が多い。

しかし、契約する商品によっては、払い込んだ保険料の総額よりも満期金が少なく、結果的に元本を割ってしまうケースもある。また、学資保険は契約時に満期金が決まっている商品が多い。

また、大学に入学するタイミングで給付される契約であれば、それ以前に資金需要が発生した際に学資保険から教育資金を捻出することはできない。そのため、教育資金を学資保険だけで用意するのは、十分でない可能性があるだろう。

教育資金を確保するための準備とは?

教育資金の確保するための準備には、そもそも教育資金をいくら確保する必要があるか把握することが前提条件となる。

また、原資となる資産をいくら捻出できるのかを正確に見極めることもポイントとなる。

教育資金はいくら必要か

私立と公立のどちらに通わせるかといった教育方針によって、必要となる教育資金は変わってくる。さらには、私立に通わせるとしても、いつから私立に通わせるのかによっても必要な教育資金の額は変わる。

それぞれのケースにおいてどの程度の差があるのか、下記表に1年間の教育費をまとめたので参照して欲しい。

私立(単位:円)公立(単位:円)
幼稚園308,909165,126
小学校1,666,949352,566
中学校1,436,353538,799
高等学校1,054,444512,971
出典:文部科学省「令和3年度 子どもの学習費調査の結果について」より作成

2022年に文部科学省が発表した「令和3年度 子どもの学習費調査の結果について」によると、幼稚園から高等学校まで全て公立の場合は574万円、全て私立だった場合は1,838万円の教育費がかかる。

さらに、大学に進学した場合は、国公立大学で約500万円、私立大学の文系で約700万円、私立大学の理系で約800万円が追加でかかってくる。教材費や学習塾などもかかると、少なくとも2,000万円以上の教育費は用意しておきたい。

収入と支出のバランスから捻出できる原資を確認

教育方針と同時に自分の資産状況を確認し、現実的に妥当な金額を判断する必要がある。生活が困窮してしまっては元も子もない。

現状の資産状況から、教育資金を確保するために捻出できる金額を計算して、資産運用や学資保険に投入する元本をいくらにするか決定すると良いだろう。そのためには、資産管理が重要となってくる。

預金残高だけではなく、保険や不動産、車などを含めた資産、およびローンや奨学金といった負債の双方について、正確に把握しておくことが重要となる。

専門家への個別相談も検討

資産管理を継続して実施しても、自分の資産状況が正しい方向に進んでいるのか、評価しにくい部分もあるだろう。自分でも予測していないリスクや負債が生じる可能性がある。

そこで、定期的に資産運用のプロであるIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に相談し、今後のアドバイスや戦略の設計、資産の保有状況に対する評価をしてもらうと良い。

IFAは銀⾏や証券会社に所属していない独⽴した存在なので、営業ノルマや販売⽅針に捉われる必要がない。

そのため、顧客⽬線でのアドバイスがもらえ、教育資金確保の方法を決める際に活かしやすい。

教育資金の確保のための資産運用はIFAに相談しよう

教育資金確保の方法はさまざまだが、学資保険だけでは心もとないという人には、株式や投資信託といった資産運用がおすすめである。2023年中だけではあるが、教育資金を確保するには、ジュニアNISAも有効な資産運用方法だ。

2023年中にジュニアNISAで購入した金融商品は、子どもが18歳になるまで非課税で保有できる。さらに、2024年からの新しいNISAと併用もできるので、今のうちに活用しておくのも良いだろう。

教育資金を確保するためには、まずはその準備も重要となる。子どもの教育方針を決めつつ、自分の資産状況からいくら捻出するのが良いか判断し、目標設定を行うと良い。

資産管理と資産運用の側面から、どのような運用のもとで教育資金を準備すべきか、についてもIFAへの相談も検討すると良いだろう。

IFAは金融機関に所属しない資産運用のアドバイザーなので、証券会社や銀⾏にいるアドバイザーと違い、中立的な立場からの提案が期待できる。また、IFAには異動や転勤がなく、定期的なフォ⼝ーアップをしてくれる点も魅力の一つだ。

IFAに相談してみたいと感じた方は、「資産運用ナビ」を利用してみてはどうだろうか。専門的な知識と豊富な経験を持つIFAが信頼できるパートナーになり、効果的な投資方法や資産形成のサポートを行ってくれる。まずは気軽な相談から始めてみよう。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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